ハイスクールD×D 雷帝への道程   作:ユキアン

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最近、タイトルを考えるのが面倒になってきた。


人間社会的にDEAD or DIE

 

 

「やあ、リアス。久しぶりだな」

 

「いらっしゃいゼオン。言われた通り動きやすい服を着たけど、今日は何を見せてくれるの?」

 

リアスとの付き合いが1年程になると互いに婚約の事を意識せずに接する事が出来る様になっている。月に2、3度グレモリー家にお邪魔して色々と人間界で見つけた珍しい物や人間の魔術、妖怪達の話やオレの眷属の話をしてきた。リアスはいつもそれを楽しそうに聞いたりしてくれるので話すこちら側も実に楽しかった。

 

リアスはリアスで最近は、家庭教師に習っている事や先日生まれたばかりの甥であるミリキャス様の話や悪魔の魔法とオレが話した人間の扱う魔術を自分なりに考察して質問してきたり、オレの魔法の使い方を聞こうとして来たりする。

 

オレの魔法の使い方は独特なので変な癖が付くとまずいと思い詳しくは説明せずに軽くだけだが教えたのだが、あまり上手く扱えていないようだ。

 

「今日は新しく使い魔を得てな、そいつの紹介だ。来い、シュナイダー」

 

オレの隣に姿を現すのは体長60cm程の二足歩行する馬だ。

 

「馬?」

 

「詳しい種族は使い魔マスターのザトゥージにも分からないそうだが、魔術を使える馬だそうだ。二足歩行も出来るが、普通に四足で走る方が速いな。こちらの言葉を理解する事が出来る位の知能はある。そして鳴き声がな、まあ、特殊だ」

 

最後の方だけ少し言葉を濁しながら説明する。

 

「鳴き声が特殊?」

 

「まあな。シュナイダー、オレの婚約者だ。挨拶しろ」

 

「メルメルメ~」

 

「ぶっ」

 

シュナイダーの鳴き声を聞いてリアスが噴く。

 

「聞いての通り、羊の鳴き声だ」

 

「これは、ちょっと予想外だったわ」

 

「それとシュナイダーはもう少し特殊でな。オレの魔法を理解して使える。シュナイダー、シュドルク!!」

 

「メルメルメー!!」

 

二足歩行から四足歩行の体勢になり、身体が二周り程大きくなりながら体毛が鎧に変化していく。

 

「すごいだろう?オレでもここまで肉体を変化させる事は出来ない。代わりにシュナイダーはこのような肉体変化・肉体強化の魔法しか使えないだろうがな。まあ訓練次第ではディオ・ギコル・ギドルクの様なのも使えるだろうな」

 

「……もしかして最近来れなかったのって」

 

「シュナイダーも最初から扱えた訳では無い。魔法を暴走させて死にそうになった事もある。だから安定して使える様になるまでは傍で見てやる必要があったからな。それに素の身体も鍛えないと肉体変化や肉体強化は負担がかかるからな。まあ、おかげで下級下位のシュドルク位なら問題無い程度に鍛えれた。だから、今日は少し遠乗りでもしようと思ってな」

 

返事を聞く前にリアスを抱き上げてシュナイダーに乗せ、その後ろにオレも乗る。

 

「何かリクエストはあるか、リアス?」

 

「なら、全力で走ってみて。炎駒は危ないからってあまり速く走ってくれないの」

 

「それ位ならお易い御用だ。シュナイダー、お前の力を見せてやれ」

 

「メル!!」

 

シュナイダーが駆け出し始め、徐々にそのスピードを上げていく。ふむ、積載量が100kg程で時速140kmか。シュナイダーはまだ2歳だから素の身体を鍛えればまだまだ伸びるはずだな。と言うかオレが素で走った方が速いな。リアスは速い速いとはしゃいでいるが、これが一般的なんだろうな。

 

しばらくシュナイダーを走らせると湖の傍に手が入っていない様に見えて、手が入っていないと維持出来ないような場所が見えてきた。以前リアスに聞いた事がある場所で間違いないだろう。

 

「ほう、聞いていた以上に綺麗な場所だな」

 

「そうでしょ。小さい頃はよくお兄様に連れてきてもらったの」

 

魔王の仕事が忙しいだろうに抜け出して妹と遊んでいたんだな。オレもガッシュと遊んでやりたいんだが親父達があまり会わそうとさせない。それでも親父達の眷属の警備をくぐり抜けてガッシュと会ったりはしている。まあ、まだ1歳の赤ん坊だからな。精々が抱き上げたりするだけしかしてやれない。おっと、今は関係なかったな。

 

シュナイダーに止まる様に指示を出してリアスと共にシュナイダーから降りる。そのまま歩いて湖まで近づいて水を掬ってみる。掬った水に物質調査の魔法をかけて調べてみると生物にとってかなり住みやすい状態の水である事が分かる。ちょっと感覚を広げてみればかなりの生物がこの湖を住処にしているようだ。

 

「何か面白い物でも見つけたの?」

 

「いや、詳しく調べるには湖に潜らないといけないからな。まあ、暇つぶしに釣ってみるか」

 

転移で倉庫の中から釣り竿を引っ張りだす。先端には錘と針だけがついているそれを湖に投げ込み、気配を頼りに竿を操り、何かに引っ掛ける。それを無理矢理力づくで引き上げる。って、おい。

 

「水質的には居てもおかしくないが、なんで鮭が釣れるんだよ」

 

針を外して釣り上げた鮭をリリースする。いや、リリースして良かったのか?明らかに生態系がおかしい気がするのだが。

 

「ねえねえ、私もやってみたいんだけど」

 

「構わないが、少し場所を変えよう。シュナイダー、しばらくは自由にしていていいぞ」

 

シュナイダーを解放してリアスと共に木陰になっている場所まで移動して小さなイスと釣り竿を用意して並んで糸を垂らす。今度は先程の様に竿を操る事もせずに、ただ糸を垂らすだけだ。無論、餌として疑似餌は付けてある。それだけだ。ポイントを気にしたりする事も無く、ただ糸を垂らしているだけなのだが、この湖の魚はスレていないらしく簡単に釣れてくれる。のんびりとする為に釣りでもと思ったのだがな。まあ、リアスが喜んでいるから良いか。

 

「ねぇ、ゼオン」

 

「どうした、リアス?」

 

14匹目を釣り上げた所でリアスが声をかけてきた。

 

「私ね、小さい頃から、グレモリー家の次期当主っていうのを自覚してから色々と我慢が必要だなってことは理解してた。特に結婚相手なんてそう。家を残す為に、望まない結婚なんて当たり前だって」

 

「そうか」

 

「だけど、ゼオンの婚約者に成れたのは嬉しいわ。ゼオンは、私を見てくれるから。グレモリー家の次期当主じゃなくて、リアス・グレモリー個人を」

 

「名だけを見て個人を見ないのは失礼な事だからな。まあ、オレは幼い頃から好き勝手生きてきたからな。普通の貴族の考え方とかと外れていてもおかしくない。それを受け入れてくれるリアスの存在はオレにとっても嬉しい事だ」

 

針から人間界では見たことのない魚を外してリリースする。食えるかどうか分からないからな。

 

「……噂で聞いたの。ゼオンは私との婚約を嫌がっているって。私はそんな事ないって思う。こうやって二人きりの時は笑顔を見せてくれるし、私と居るときは楽しそうにしてるってグレイフィアも言ってくれる。だけど、不安になるの。ゼオンが友人だと紹介した人以外、皆がゼオンを貶めようとしているのが」

 

そうか。今まではっきりと言葉で伝えた事がなかったからな。不安にさせてしまったか。

 

「……オレは、冥界で暮らしている時間より人間界で暮らしている時間の方が長い。その所為か人間の価値観に近い価値観を持っている。その価値観の中にロリコンと言う性癖と勘違いされる物があってな。ハッキリ言ってしまえば幼女趣味だな。人間で言えば19歳と11歳では確実にロリコン扱いでな、その事に関してローウェルに相談した事をねじ曲げて噂にしているのだろう。オレの敵は多いからな」

 

「じゃあ、あの噂は」

 

「過去形だ。ローウェルに相談した時点でな。それに嫌ならパーティー以外で顔を見せに来ると思うか?」

 

「それでもやっぱり言葉と行動で示して欲しいの」

 

そう言ってリアスは目を瞑る。これは、つまりアレをしろと言う事か?しかも言葉も付けて。あまり得意ではないのだがな。

 

「オレはお前の事が好きだ、リアス」

 

リアスを抱き寄せて軽く合わせるだけのキスを交わす。

 

「私もよ、ゼオン」

 

今度はリアスの方からキスをする。オレがした物よりも深く、長く。

 

「もの凄くドキドキしているのが自分でも分かるわ」

 

そう言って顔を隠す為にオレに抱きついてくるのだが、逆にオレは落ち着けた。よく黒歌や白音が抱きついて来るし、屋敷や孤児院の子供も抱きついて来るからな。しばらくの間リアスの好きにさせながら髪を梳いてやる。うむ、平和だな。

 




次回は眷属の紹介とかかな。そろそろ木場君達を出さないと(使命感)

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