ぎゃあぎゃあと夜空に響く声。それと同時に悲鳴が上がっては紅い噴水と共に消えていく。
あぁ、ここにもいるのか。救われない者が。駆けつけてみるとそこにはまるで。
鬼の波濤が打ち寄せるかのよう。普通に考えるのならば、実に驚異であろう。
だが、俺にとっては、
怪物退治、その為に。1言、2言口にすれば。
まるで示し合わせたかのように、取るに足らぬと消え去るのみ。
弱い。
あぁ。こんなのに自分はあんなにも手こずったのか。
闘い方さえ弁えれば、こんなにも弱くなってしまうのかと。
これが鬼。この世界での妖。
…実にたいしたモノではない。
俺の操る聖なる稲妻に、呑み込まれては消えていく。
魔力炉を最大限活動させるまでもない。
「あ、貴方様は鬼殺隊ではないですよね!?」
どうやら人に見られていたらしい。迂闊だった。こんな山奥だから人がいないと勝手に思い込んでしまっていた。
そうか。コレを退治する輩。それを鬼殺隊というらしい。
ここでも
それはそうか。身体を治すワクチンの様に異物を排除する機構は世界にも当然備わっている。
「そうだな。俺はそんな輩ではない」
ここでもまた俺は歯を食いしばるのか。救われない者を救う為に。…実に俺にはお似合いだ。泥に塗れてばかりの俺にな。
そう自分で自分の事を自嘲する。
「貴方様のお名前を教えてください!」
名前を教える代わりに。重たい唇を開く。魔術を使えると知っている人間は少ない方がいい。だから申し訳ないのだが、消させてもらおう。
「
魔力を最適化させ、魔術を放とうとした時。
「待ってください!!」
なんだこの男は。魔術のジャマをする気か。
「助けていただき、ありがとうございました!!」
…消せなくなってしまったじゃないか。この人もまた救われない者だったのだろう。俺が救った救われない者を自分で消しては本末転倒である。
しょうがないのであさっての方向ヘ魔術を放つ。
完成した魔術は消せなくはないのだが、消すと無駄な労力が発生する。放った方が楽なのだ。
だがその男をギリギリに外した所に放ったせいで、男は腰を抜かしていた。
「今みた事は忘れた方がいい」
脅すように俺が言うと、その男はコクコク頷いた。…ワザとではないのだが。
「せめて。貴方様のお名前だけでもお聞きしたいのですが」
「名乗るほどの者じゃない」
そう言い捨ててそのまま立ち去ろうとすると、
「お名前だけでもお聞きしたいのです!!」
しつこいな。コイツ。じゃあちゃんと名乗るか。ちゃんと義理を果たすために。
「現代魔術師、八鍵水明。世界の全ての不幸を否定する為に神秘を志した、現代日本の神秘学者だ」
現代魔術師、鬼滅の世界を歩き始める!!!
なんかすげぇ思いつきでガーッと書き上げた作品になります(どれもそうな気がする)。ただただ面白そうって理由だけで。続かなかったらごめんなさい!