…なるべくカッコよく書ける様に頑張ります!
パチン!
フィンガースナップの音と共に吹き飛ぶ
大丈夫。なんとか間に合った。
「あぁ…」
あぁ馬鹿らしい。何が鬼だ。人間とは相容れぬが決まり文句の、小説やゲームに出てくる様な
両目をつぶったしかめ面から呆れに染まった溜息を吐くそんな自分に。鬼は真っ直ぐ突っ込んでくる。猪の様に。闘いの機微など知らぬといった風に。
「
そう、ただ一言。地面をしかと踏み潰して前に出る。
それだけで鬼はぐしゃりと潰れて地面の赤い染みと化した。
弱い。
こんなのが驚異だと感じていた自分は本当にどうかしていたらしい。闘い方さえ心得ればこんなのは所詮ものの数ではないのだ。
向こうには鬼が複数匹いる。今ここに来て始めて気がついた。
どうやら捨てられた寺の中にいるらしい。全く不調法な輩達である。寺の中ですら血で染めるとは。現代魔術師としては宗教的な場所は大嫌いだが、その気概は気に喰わない。
寺の扉を開け放つとそこには人間をバリボリ貪っている複数の鬼が。全部で5匹。
「
扉を開け放したおかげで月明りが差し込む様になった部屋で急に不自然な雷光が迸る。黒衣の男が右腕で描いた刀印を始点として。
それだけ。たったそれだけで2匹鬼が倒れた。どちらも胸から上が消し飛んでいる。頸などもとよりなかったかの様に。
バチバチという稲妻の残滓を振り払いながらため息をついている男の仕業だ。
血鬼術・
一匹の害虫が妖じみた術を使う。地面を壁とする
…実にくだらない。
俺が脚を踏み鳴らすと即座に
それと同時にその鬼は血を口から噴き出す。
…
「敵襲だ!力を…」
「
変な術を使った鬼の言葉を遮り、文字通り這いつくばる3匹の鬼。まだ力を十全に込めてはいない。質問したい事があるからだ。
憎しみの目6つが魔術師を睨むがそんな事、こちらは知ったことではない。
「この近辺に鬼はいるのか?」
「俺たちにそれを聞いてなんになる?」
さっきの血鬼術だったか?を使った鬼が挑発的に答えた。
地面を踏む力を少し強めてやる。
「ぎぎぎぎぎぎ」
「できれば素直に答えてくれると嬉しいな」
俺は非常ににこやかに答えを促した。
「知らんよ」
「そうか」
グシャ。
魔術を使ってあっさり潰すと残りの鬼2匹は震えあがった。コレは俺が魔術を使ってウソじゃないと判断したからである。そうとは知らない鬼2匹がどうにかウソをつこうと、時間稼ぎをしようと画策している所までわかった。魔術を使わずに。まったく。魔術師はウソがわかるというのに。そういう魔術があるのだから。それを魔術師でもない連中がわかるくらい動揺しているとわね。
…実にくだらない。
…話す事もないようだな。今度は全力で地面を踏み潰す。残り2匹もあっさり潰れた。
…有益な情報なんて何もなかったな…。そんな事を考えながらも、とりあえずは。
「埋葬するか」
鬼に食べられていた連中を埋葬する事にした。花柱もいつの間にかいたのか、手伝ってくれた。
でも埋葬が終わり、後ろを振り向いた頃にはどこかに行ってしまっていた。
次の目的地、マジでどーしよ…。
とりあえず、東京に向かってみるかね?もしここに東京みたいな大都市があるんなら。
そんな事を考えながら。一つ俺は大事な事を思い出した。
「花柱!の記憶!消し忘れた!!」
魔術を使えると知っている人間は1人でも少ない方がいい。
まぁでも。
「…1人の記憶を消し忘れたくらいでそんな大事にはならないだろ」
そうそう。そうに決まってる。そう思い直し、俺は元の世界に帰る事を大前提にする事にした。そのためには。
「まずは人の多い所に行かないとな。魔術の基礎は人だ」
魔術の全ては人が関わると言っても過言ではない。だからまずは人が多くいる大都会に行かねば。それに人が多ければ溶け込むのも簡単だ。
そう目的地を決め、のんびり歩きだすのだった。
大正コソコソ噂話的な第二弾。
雷の呼吸はよく似た実在の剣技があります。その名はジゲン流。壱ノ型の霹靂一閃がそのまま奥義になった様なものですね。抜刀術ではなく、普通に刀抜いてるけど、その前にとる格好がよく似ています。弐ノ型稲魂もよく似た剣技があります。…瞬間三連斬だけど。
…いや。瞬間三連斬も凄いんですよ!!→*こんな感じで斬りつける剣技なんです。割りとカッコいいですよ!!