バトルスピリッツ コラボストーリーズ   作:バナナ 

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10コア「挑戦権剥奪!?モビルスピリット、ストライクガンダム!!」

このファンタジーの世界には、それぞれの国にそれぞれのカラーリーダーと三王が存在する。この世界の人々はそんな6人のカラーリーダーと3人の三王にバトルを挑み、カードバトラー最強の称号『頂点王』を目指している。

 

知っての通り、カラーリーダーはバトスピの色属性各6つに分けられている。

 

………ならば三王は何で分けられているのか?

 

それはこの世界においての三大スピリットだ。

 

 

1つ目は全てのカードが時代によって人を選ぶと言われている『ライダースピリット』………

 

2つ目は元々別の世界に存在していたと言う『デジタルスピリット』………

 

そして最後の3つ目は…………

 

 

******

 

 

 

 

 

アスラの頂点王を目指す旅は続く。

 

だが、今現在、彼らはちょっとした遠回りをしていた。

 

この国の中心部であるオウドウ都、その周辺にある6つの町に存在する各カラーリーダーから1枚ずつカラーカードを得なければならないのだが、アスラは2枚目となる青のカラーカードを得た後に、何故か三王と頂点王にオウドウ都に来るように召集を受けていた事を知り、遠回りになるが、3番目となる白の町に行く前に一先ずオウドウ都へと足を運んでいた…………

 

 

「うぉぉぉぉお!!!やっぱオウドウ都デッケェェ!!」

「ちょっと!!恥ずかしいから騒がないでよね!!」

 

 

改めて見た中心都市の広大さに感動するツンツン髪の少年アスラ。それを注意するのは肩までかかった赤茶のセミロングヘアの少女エール。

 

アスラは元々ここより遠く離れたスーミ村と呼ばれる田舎出身故にこのオウドウ都に慣れていないが、エールは生まれた時からずっとこの都市に住んでいる。その事を彼らの心情の違いに影響しているのだろう。

 

 

「くぅ〜!!やっとシイナに会えるんだな!!楽しみだぜ!!」

「そう言えばアンタ、シイナ様に昔育ててもらってたんだっけ?」

「あぁ!!ロンと一緒にな!!」

 

 

この世界で最も強いカードバトラーに送られる称号『頂点王』………

 

その名を冠しているのは「シイナ・メザ」という若い女性。捨て子であったアスラとロンの育ての親でもある。彼女が「頂点王になる」と言って出て行ったっきり戻って来なかったため、アスラがシイナに会えるのは実に10年ぶりの事であった。

 

 

「ふ〜ん。あのシイナ様がアンタとそのライバルをね………」

「エールはさ、頂点王になった後のシイナを知ってるんだろ?」

「え?……うん、まぁね」

 

 

シイナは頂点王になった後にオウドウ都に居座る事になった。そのため、ずっとオウドウ都に在中していたエールは幼い頃から彼女を知っていた………

 

 

「………懐かしいわね、シイナ様は昔からよく一緒に遊んでくれたわ」

「へ〜なんかその話は新鮮だな!」

 

 

家族は自分の事など相手にもしてくれなかったから、シイナだけがエールの唯一の心の寄り場だったのだ。エールはその当時の思い出を感慨深く思い出していて、思わず笑みが溢れる。

 

 

「…………って言うかムエはどこよ?」

「………え?……アイツならオレの頭の上に………」

 

 

エールが話を切り替えてアスラに聞いた。アスラに懐いているオレンジの小動物ムエ。いつもならば彼の頭の上に乗っかって「むえ〜」と鳴き声を上げているのだが………

 

 

「………い、いない……」

 

 

アスラが自分の頭の上を触ってみると、そこには髪以外何も無い。アスラとエールは当たり一体を見渡して見るが、そのどこにもムエは存在しなくて………

 

 

「ウソでしょ!?………探すわよ!!」

「………でもアイツの事だから時間が経ったらまた「むえ〜」って鳴きながら帰って来んじゃねぇの?…心配いらねぇって」

「何言ってんのよバカスラ!!エックスであるこの私のカワイイムエが消えたのよ!?」

「どうせオウドウ都に呼ばれたのもこの間のコラボダンジョンについて聞きたい事があるとかだろ?じゃあパッと終わらせて、パパっとムエを見つけようぜ」

「なんで報告優先なのよこのアホスラ!!」

「さっきから聞いてりゃバカとかアホとかうっせーな!!」

 

 

いつもの事だが、ちょっとした事で言い争いになるアスラとエール。ムエの事がかわいくて仕方ないエールは一刻も早くムエを探し出してあげたいが、反面アスラは半ばどうでも良さそうだった。

 

だが、そんな時だ。彼らの背後で彼らを呼ぶ声がしたのは…………

 

 

「やぁエールちゃん!!………そしてそこのチビは…………アスラだね?」

 

ー!!

 

 

オレンジ小動物ムエの鳴き声ではなく、人間の女性の声だ。優しくて慈悲深くて、暖かく包み込んでくれるような柔らかい声。エールは当然この声を知っている。ただ、それはアスラも同じ………

 

約10年ぶりに聞く声だ…………

 

2人は思わず口喧嘩はやめてその声のする方へと振り向いてしまう………

 

そこにいたのは…………

 

 

「シイナ様!?」

「………し、シイナ!?」

「ヤッホー!!元気だった??……テンドウの言う通り、ホントに2人で旅してるんだね〜」

 

 

そこにいたのは派手な装束を飾り付けた服を着こなし、オレンジの長い髪が特徴的な女性…………

 

名をシイナ・メザ。この国の現頂点王である………ただ、雰囲気や振る舞いから、それらしい貫禄があるとは言えず、あまり強そうには見えない。

 

 

「シイナァァァー!!!……うぉぉぉぉお!!!オレの事覚えてくれてたんだなぁ!?」

 

 

アスラが涙目になりながらシイナに近づいた。嬉しいはずだろう。10年ぶりに育ての親に出会う事ができたのだから………

 

正直伝えたい事は沢山ある。

 

……『初の頂点王おめでとう』とか

……『なんで一度もスーミ村に顔見せてくれなかったんだ』とか

もう数えきれないくらいあるが、先ずは自分の事を覚えていてくれた事に感謝していた………

 

 

「わかるよそりゃ、昔から全然変わってないもん!……背もあんまり変わってないな〜」

「変わってるわァァァー!!!目線ほぼ同じじゃねぇかァァァー!!!…あの時オレまだ5歳だぜ!?」

「あっはは!!声がデカいのも変わらずか!!」

「アスラ、アンタホントにシイナ様と知り合いだったのね……」

「ウソだと思ってたのか!?」

 

 

エールは正直アスラの言っている事には半信半疑だった。しかし、彼がシイナと仲良く話しているこの光景を見て、その半分の疑いがようやく信じる方へと傾いた。

 

 

「でもなんでシイナ様直々に出迎えなんて………」

 

 

今回、アスラ達はこの国の最強カードバトラーである頂点王と三王に呼ばれてこのオウドウ都に足を運んだ。当然、現頂点王であるシイナが彼らをここに呼び寄せた事になるのだが、

 

エールはまさかそんな頂点王の彼女がこんなオウドウ都のど真ん中で自分達を待ち構えていただなんて思いもしなかった。当然の如くシイナは有名であるため、出会って以降周囲からの視線も強く感じる。

 

 

「ふふ、いや〜なんか久し振りに2人に会えると思ったらいてもたってもいられなくなってね〜ついつい出迎えに来ちゃった!」

「はぁ……」

 

 

相変わらず頂点王らしからぬ楽観的な振る舞いの彼女に半ば呆れるエール。

 

頂点王とはいわゆるチャンピオンであり、この国を収める王ではない。ただ、彼女に対して「これはちょっと気が緩み過ぎでは?」と考えてしまう時も少なくはない。

 

 

「エールちゃんは相変わらずマジメだな〜」

「私がマジメなんじゃ無くて、シイナ様がマジメじゃ無さ過ぎるんです!!」

「……エールが敬語使ってんのなんか珍しいな」

「何よ??悪いわけ?」

「……別にそう言うわけじゃねぇよ」

 

 

アスラはエールとシイナのやり取りを見ながら、そう思った。確かにカラーリーダーやあの不条理キャラを極めたテンドウでさえもタメ口を使っていたエールが、シイナにだけ敬語を使うのはいささか疑問ではある。

 

それ程シイナが彼女にとって大きな存在なのだろう………

 

 

「エールちゃん。何か楽しそうだね!!」

「え!?」

 

 

唐突に放たれた言葉に、エールは疑問を抱かずにはいられず、思わず首を傾けた。

 

 

「……オウドウ都で暮らしてる時は、私やテンドウといる時以外ずっと暗い顔してたけど、今はホント楽しそうだよ!!……これもうちのアスラのおかげかな??」

「っ!!……べ、別にそんなんじゃ無いですよ!!」

 

 

幼少期より同じエックスの身分の者や、家族から『落ちこぼれ』と蔑まれていたエールは、「いつか見返してやる」と言う気概は持っていたものの、やはりどこかその表情は慌ただしいと言うか、余裕が無かった。

 

しかしシイナは、そんなエールが変わった事を一目で見抜いた。

 

エール本人は顔を赤くして否定しているが、エールの表情が明るくなっているのは明らかな事だ。そしてそれはおそらくアスラのおかげ。彼の存在はエールの中で自分やテンドウのように大きな存在になっているのだ。

 

 

「………でさシイナ!!オレ達をオウドウ都に連れて来た理由ってなんだ!?やっぱりこの間のコラボダンジョンの報告とか?」

 

 

アスラがシイナに聞いた。

 

シイナは「あっそうそう」と、思い出したかのような口振りでそのまま彼らに説明する。

 

 

「実はさ〜三王の1人、『エレン・オメガ』がちょっと面倒な事言い出してね〜………なんでも、アナタ達と直に話したいんだと」

「三王が!?………ん?オメガ!?」

「…………」

 

 

シイナはその事を言い出すなり、アスラはその『オメガ』と言う名前に違和感を覚え、エールは身体を怯えるように震わせ、変な汗が溢れ出てくる。

 

三王の1人、『エレン・オメガ』は…………

 

歳が10離れたエールの実の兄だ…………

 

 

******

 

 

ここは広大なオウドウ都に中心に聳え立つ巨大な鉄塔。ここでは三王が挑戦者を迎え撃つ場としても有名である。仮に挑戦者が全てのカラーリーダーからカラーカードを得たとしたら、次にこの場所に訪れて三王や、ここの一番上で待ち構える頂点王シイナとバトルする事になる。

 

そんな鉄塔の中に、頂点王であるシイナに連れられ、未だ2つしかカラーカードを持っていないために本来ならばそこへ行く資格の無いアスラが、仲間のエールと共に訪れていて………

 

 

「おぉ!!……すげぇ、ここが三王やシイナが挑戦者を待ち構える鉄塔、三王塔か〜!!」

「そうそう、私達の職場さ〜」

 

 

アスラが目をギラギラ輝かせながら感想を口にした。今彼らは三王塔と呼ばれる鉄塔にある階段を上っている。三王の1人であり、尚且つエールの実の兄でもある『エース・オメガ』に会うためだ。

 

 

「てかさ!!まさかエールの兄ちゃんが三王の1人とは思ってもなかったぜ〜!!……凄いんだな、オマエの兄ちゃん!!」

「………え、えぇ、まぁね」

「??」

 

 

さっきまでは明るく話せていたのに、

 

エールは兄の話題が出てからずっとこの調子だ。

 

そんな彼女の様子に、アスラは疑問の念を抱かずにはいられなくて………

 

それもそうだろう。今から会うのは実の兄がいる場所だ。三王の1人が挑戦者を待ち構える場所なのだ。

 

 

「ん、さぁ着いたぞ〜!」

「おぉ、ここが!!」

 

 

シイナが鉄でできた扉を指で示しながらアスラ達に告げた。おそらくあの扉の向こうにエールの兄がいるのであろう。

 

 

「よし、じゃあ後は2人で頑張ってね!!」

「あれ??シイナは来ねーの??」

「いや〜本当は行かないといけないんだけどさ〜テンドウの奴がどっかサボりに行ってるみたいだから、ちょっとブラっと探してくるのよ」

「………何やってんだあの人………」

「テンドウの事だから、また「男の勝負」とか言ってギャンブルでもしてるんじゃ無い??」

「それだ!!エールちゃん冴えてる〜!!」

 

 

シイナはテンドウがいるであろうギャンブルを行う賭博場へと向かうべく、一旦この場を離れた。アスラとエールは自分達に話があると言うエールの兄、エレンがいるであろう鉄の扉の先へと向かった。

 

アスラはともかく、エールは兎に角緊張していてしょうがなかった………

 

無理もない。相手はあのオメガ家の実力者である自分の兄で、三王の1人なのだから………しかし、理由はそれだけにあらず………

 

 

ー…

 

 

「おぉ!!ここが三王の間の一つ!!めっちゃくちゃ広ェェェー!!!」

 

 

人が一人やっと通れる程の狭かった階段の空間から一変、ただっ広い空間に出た事により、大はしゃぎするアスラ。目をギラギラさせながら、いつか6枚のカラーカードを得て、真に挑戦する自分の姿を妄想していた………

 

と、そんな時だ。その空間と比較するととても小さな玉座……

 

そこに座る青年が声を発したのは…………

 

 

「貴様が、ローザの報告書にあったコモンの少年か………そして、久しいな、エールよ……!!」

「……エ、エレン、お兄様………!!」

 

 

エールと同じ赤茶の髪。上品な振る舞い。彼の声と、そこから発生するプレッシャーにエールは怯え、身体を震わせてしまう…………

 

そんな彼こそが、この国の三王の1人、エレン・オメガだ。

 

 

「おぉ!!アンタがエールの兄ちゃんか!!……エールさんにはいつもお世話になってまァァァーす!!」

 

 

アスラがいつもの元気な様子でエレンに声をかける。その大きな声はここら一帯に反響してよく響いた。

 

 

「黙れコモン。余は貴様と談笑するために呼び出したのでは無い」

 

 

流石はエールの兄と言ったところか、出会って間もないアスラにキツイ罵言を浴びせる。

 

 

「あっ!…そうっすよね〜!!……あのコラボダンジョンに関しちゃ、不肖アスラ、バッチリ頭の中にインプットしてますんで!!なんでも聞いてくださァァァーイ!!」

 

 

アスラも流石だ。特に気にする様子はなく、目上の三王であるエレンに敬礼した。その様子は側から見たら単なるおバカにしか見えないものだが………

 

 

「………何を言ってる??……今回のコラボダンジョンの事など、とっくの昔に青のカラーリーダー、ローザ・アルファが報告書をまとめた。それで十分だ」

「………え?」

 

 

だが………

 

エールの兄、エレンが聞きたかった事はアスラが捜索したコラボダンジョンの事ではない………

 

それは………

 

 

「単刀直入に言おう、スーミ村のアスラ。オマエのカラーリーダーへの挑戦権を剥奪する」

 

 

ん?

 

はくだつ??

 

はくだつって何だ!?

 

いや、何となく意味合いは…………

 

なんかこう………

 

奪う的なニュアンスか??

 

カラーリーダーへの挑戦権って……

 

あぁ、成る程、二度とカラーリーダーに挑むなって感じだな!!

 

うんうん。わかりやすくて助かるぜ〜………

 

 

「って、えぇぇぇえ!?……挑戦権無しー!?」

 

 

エレンの言葉をゆっくりと考えながら、時間差で驚愕するアスラ。その横にいるエールもまた驚いている。まさか内容がそんなものだとは思ってもいなかっただろう………

 

 

「な、なんでッスか!?」

「簡単な話。貴様はソウルコアを使わないからだ。バトルスピリッツに対して手を抜くような輩にカラーリーダーに挑戦する資格はない」

「いやいやいや!!手なんか抜いてねェェェー!!……それにオレはソウルコアを使わないんじゃない!!使えないんだ!!出したくても出せないんだよ!!」

 

 

コラボダンジョン捜索の際に製作されたローザ・アルファの報告書。そこにはアスラの事も記載されていた。

 

しかしそこにはしっかりと『ソウルコアが使えない人間』と書かれており、アスラが自らソウルコアを使わない事を選んでいる訳ではないと言う事は十分に想起できるものだった。どうも彼は難癖つけてアスラに挑戦権を剥奪させたいらしい。

 

 

「そもそも貴様のような低俗なドブネズミがカラーリーダーにバトルを挑む時点でおかしい事なのだ……この世において、弱さとはそれだけで罪だ」

「うるせェェェー!!!…オレはもうすでに2枚のカラーカードをゲットしたし、このライダースピリット龍騎だってある!!」

 

 

アスラは証明するかのようにエレンに龍騎のカードとこれまで苦労して獲得した青と緑のカラーカードを見せつけた。だが、エレンはローザの報告書に目を通していたため、あまり動揺はしていない。

 

 

「ならばそのライダースピリットとカラーカードはここにおいて行け」

「話が通じねェェェー!?…頭の中に石でも詰まってんのかよ!?」

「ライダースピリットは秘宝の中の秘宝だ。貴様のような地を這うドブネズミにはもったいない」

「龍騎はオレしか使えねぇんだよ!!」

 

 

兎に角頭の固いエールの兄、エレン。アスラの挑戦権を剥奪しようと譲らない。

 

 

「お、お兄様………アスラの言ってる事は本当です………私は今まで一番近くで見てきました………」

「エール〜!!」

 

 

窮地に陥るアスラにエールの救いの手が差し伸ばされる。エールも目の前に恐怖の対象である兄がいるはすであるのに、それを押し殺してアスラを助けようと口を動かしていた………

 

が………

 

 

「そもそもなぜオマエはこんなドブネズミと共に行動している。このエックスの恥晒しめ………!!」

「!!」

 

 

彼はエールの言葉などに耳を傾けたりはしない。汚物でも見ているかのような視線をエールに送り、罵言を浴びせた。

 

 

「これ以上オマエが誇り高きオメガ家に泥を塗る事は許さんぞ。このドブネズミの挑戦権を剥奪するのもオマエにこれ以上の余計な旅をさせないためでもあるのだからな」

「っ!!……そんな……!」

「なんだ、『嫌』なのか?」

「っ………い、いえ……そんな事は………」

 

 

アスラが挑戦権を剥奪され、旅をする理由を失えば、必然的にエールも旅をする理由を失ってしまう。

 

エックスの身分の者がコモンの者と共に旅をする事自体恥ずべき行為。当然エールも例外では無い。

 

しかし、エールにとってアスラの横は知らぬ間にとても居心地の良い場所になってしまっていた。兄は『嫌』かと聞いて来たが、当然『嫌』だ。

 

アスラの元を離れたく無い。

 

彼の横にいたい。

 

そう内心では懇願し続けていても、身体は兄への恐怖によって蝕まれ、その口は言いたくも無い嘘を吐いてしまう。

 

 

「フン……テンドウの奴も余計な事をしてくれたものだ………もういい、去れ出来損ない。早くオメガ家の城に戻れ………二度と余の前にその姿を見せるな……!!」

「………は、はい……」

 

 

精神的に弱り切ったエールは、震える身体を無理矢理動かして兄に背を向けると、出口の方へと歩みを進めようとした。

 

そしておそらく、ここで出て行って仕舞えば二度とアスラに会う事は出来なくなるだろう。これからずっと自分はオウドウ都の城に引きこもり、アスラはカラーリーダーへの挑戦権が無くなって遠いコモンの地に帰るのだから…………

 

もう二度とあの優しい手に触れる事はできない…………

 

そう思っていた…………

 

 

「…………おい」

 

ー!!

 

 

刹那。

 

アスラが出口に向かうエールを制止させるかの如くその手首を握って来た。エールは思わずアスラの表情に視線を向けるが、その顔は兄の方を向いていて、いつもの彼からは信じられない程怒っているのがわかった………

 

 

「思っても無い事言ってんじゃねぇよ。オレはまだまだオマエといっぱい旅がしたいぞ」

「!!」

 

 

アスラの言葉に、エールは思わず顔を赤らめてしまう。その後、アスラはエールの手を離すと、エレンの座る玉座まで歩み寄りながら、ある事を思い出した…………

 

ー『アスラさん。今後もできる限りでいいですのでエールさんのそばにいてあげてくださいね!!…エールさん、アスラさんといるとすごく楽しそうですので!!』

ー『えぇ!?…そうか??……まぁいいや、おうよ!!任せとけ!!』

 

 

「ローザが言ってた事がなんとなく理解できたぜ………」

 

 

ナミラ町にてローザに言われた言葉を思い出したアスラ。あの時は意味が理解できていなかったが、実際にこの場に立って、見て、聞いて、ようやく理解した。

 

 

 

エールはいつも高飛車で、偉そうだ。でも一緒に旅をしていくうちに偶にだけど息苦しそうにしているのがわかった。何というか、焦っている感じだ。

 

そして理由は多分あの兄。アイツが意味わからんくらいエールにプレッシャーをかけてんだ。三王の1人なんて言うからてっきりテンドウさんみたいな懐の広い人だと思ってた…………

 

 

「三王の1人……エレン・オメガ………さっきから聞いてりゃ偉そうに何でもかんでも自分で決めつけやがって……………オレとエールはオマエの言いなりにはならねぇ!!………意地でもオレはエールと一緒に居続けてやるッッ!!」

 

 

そんでいつか、オレはオマエを超えて頂点王になる!!!

 

必ずオマエを騙せる!!!

 

 

「……アスラ……っ!!」

 

 

最高の地位を持つエックスのオメガ家にして、三王の1人であるエレンの圧力に怯む事なく堂々と啖呵を切ったのは………

 

この世界で最も低俗で、一番ちっぽけな存在であるコモン少年。

 

ましてやソウルコアも使えないと言う、設定だけをみたら最弱そのモノの存在。

 

だが、そのちっぽけで何も無い彼だからこそそこに大きな意味がある。

 

エールはその小さく逞しい背中に思わず涙が出てきた。今の自分にとって、彼から出てきた言葉はどれほど欲していたかは計り知れない。「あぁ、自分は一緒に居ていいのだ」と心から思える。

 

 

「……コモンの分際でこの三王に、いや、エックスである余に逆らうと言う事は、それ相応の覚悟があってこそだろうな??」

 

 

言葉でアスラにプレッシャーをかけてくるエレン。その言葉には確かな怒りの念が込められている。

 

当然だ。気高きエックスである自分に歯向かって来たのは薄汚いドブネズミなのだから………

 

 

「あぁ、バトルしろよ三王。オレのバトスピでエールが出来損ないじゃねぇって事を証明する!!」

 

 

しかしアスラも怖気ついたりはしない。寧ろ堂々とバトルを仕掛けてきた。

 

 

「良いだろう。そのドブに染められた誇り事ぶち壊してくれる………」

 

 

エレンもようやく玉座から腰を上げてバトルに対しての姿勢を見せつける。

 

だが………

 

 

「ただし、余とバトルするのは貴様では無い。エールだ」

「!!」

「えっ!?」

「エールが出来損ないじゃ無い事を証明するのだろう??であればエールが余とバトルした方が効率が良い」

「いやいやいや!!待て待て!!……アレっすよ、アレ……なんかこう、オレがアンタとバトルする事によって、エールの旅に意味があった的な??」

 

 

すっかり自分がバトルする気でいたアスラ。なんとか理由を作ろうとするが、こればかりはどうにもできない。エレンは玉座から離れ、懐からBパッドを展開した。向けている先は当然アスラではなく、エールだ。

 

 

「さぁ見せてみろエール。究極進化ができない貴様の力など、たかが知れてると思うがな」

「テんメェェェェー!!!だからオレがバトルしてやるって言ってんだろォォォー!!!」

 

 

アスラは行き場の無い怒りを言葉にして飛ばす。ただその様子にはさっきのような覇気は全く感じられない。凄くマスコット感がある。

 

 

「下がってなさいアスラ……やってあげるわよ。アンタの代わりに」

「っ……エール……」

「そ、その……あ、あり………あ、ありが……」

「ん?蟻??虫の??」

「ち、違うわよ!!」

 

 

さっき自分を庇ってくれた事に感謝を伝えたいエールだったが、伝えようとするとどうしても意識してしまい、顔が赤くなって舌が回らなくなる。だが、この光景はいつも通りのもの。エールもようやく普段通りになって来たと言える。

 

結局感謝は伝えられなかったが、エールは「まぁいいわ」と尊大な態度で言い残すと、自分もBパッドを展開し、兄であるエレンの方へと向けた。

 

 

「エレンお兄様、お願いがあります。このバトル、万が一私が勝つような事があれば、アスラへの挑戦権剥奪の件、水に流してもらえないでしょうか?」

「!!」

「………良いだろう。ただし、勝つ事があればの話だがな」

「っ!!……ありがとうございます!!」

「エールゥゥゥー!!!オマエやっぱめちゃくちゃ良いヤツだな!!」

「ふ、フン!!…当然よ!!」

 

 

ちゃっかりアスラの挑戦権剥奪の無効の条件を付け足したエール。

 

 

(あの様子、まさか勝つ気なのか??……あの自信の無かったエールが、この三王である余に………)

 

 

エレンが感じた妙な違和感。エールをまるでさっきまでとは別人に感じていた。

 

だがしかし、思い過ごしという事もある。彼はその違和感を確認するためにも、このバトルに全力を尽くす………

 

 

「準備はいいな………行くぞ出来損ない」

「はい!!」

 

 

………ゲートオープン、界放!!

 

 

本来ならばカラーカードを6枚集めた者しかバトルが行えない場所であるオウドウ都の巨大な鉄塔にて、エックスの身分を持つオメガ家の兄妹によるバトルスピリッツがコールと共に幕を開けた。

 

先行はエールだ。己とアスラのために全身全霊を込めてスタートを切る。

 

 

[ターン01]エール

 

 

「行きますお兄様、メインステップ!!アグモンを召喚!!」

 

 

ー【アグモン】LV1(1)BP3000

 

 

エールの場に呼び出されたのは黄色いデフォルメされた肉食恐竜のような成長期スピリット。オメガ家に代々伝わるオメガのデジタルスピリット、アグモンだ。

 

エールはその効果でオープンされた『グレイモン[2]』のカードを手札に加えた。

 

 

「まだ使えもしないオメガのカードを使っているのか、煌臨もできないオマエには過ぎたカード達だというのに………」

「っ!!」

「亡き母の形見のつもりで所持しているのなら、早々にそれを置いて立ち去れ」

 

 

その昔、エールがオメガのカードに選ばれる前、前継承者は彼らの母だった。元三王でもある。

 

出来損ないの妹がそのカード達に選ばれた事がエレンにとって何よりも腹ただしいところであった。

 

 

「い、嫌です!!私はお兄様に認めてもらうため、究極進化できるようになるため、城を抜け出して旅を始めたんです!!」

「………」

「いいぞォォォー!!その調子だァァァー!!!どんどん言い返していけェェェー!!!」

「うっさいわねアンタは!!」

 

 

過剰なまでにエールを応援するアスラに思わずツッコムエール。

 

以前のエールならばエレンの言葉に萎縮してしまうだけだっただろう。しかし、今は違う。自分の意思をしっかりと告げる事ができるようになっている。これもあのチビでバカでうるさい落ちこぼれの少年のお陰なのか…………

 

エレンはそんな妹の変化に改めて自覚し始める。

 

 

「兎に角私はこれでターンエンドです!!」

手札:5

場:【アグモン】LV1

バースト:【無】

 

 

そのターンをエンドとするエール。次は三王の1人でもある彼女の兄、エレンのターンだ。

 

 

[ターン02]エレン

 

 

 

「メインステップ………旅の中、少しは言えるようになったみたいだな。しかし、そのコモンと戯れるのはエックスの者として恥ずべき行為だと思え!!」

 

ー!!

 

 

エレンはそうプレッシャーをかけるように告げると、手札から1枚のカードを引き抜いた。

 

 

「戦艦ネクサス、アークエンジェルを配置!!」

 

 

ー【アークエンジェル】LV1

 

 

エレンが配置したのは世にも珍しい『戦艦ネクサス』と呼ばれる存在。

 

その1つ、アークエンジェル。

 

純白の母艦が彼の背後へと飛来してきた。

 

 

「デッケェェー!?!」

 

 

この広い空間を覆い尽くす程のサイズを持つアークエンジェルの登場にアスラは度肝を抜かれた。

 

 

「余はこれでターンエンド」

手札:4

場:【アークエンジェル】LV1

バースト:【無】

 

 

そのターンをエンドとした三王の1人エレン。次は彼の妹、エールのターンだ。

 

 

[ターン03]エール

 

 

 

「メインステップ!!…第二のアグモンをLV2で召喚!!」

 

 

 

ー【アグモン[2]】LV2(3S)BP5000

 

 

 

「おぉ!!…第二のアグモン!!」

 

 

 

エールは2体目で、第二のアグモンを召喚した。この第二のアグモンは彼女の母の代から既にデッキにあったモノであり、エールがデッキを進化させて入手したモノではない。

 

 

「さらにアタックステップ、その開始時に第二のアグモンの【進化:赤】を発揮させ、2番目のグレイモンを召喚!!」

 

 

 

ー【グレイモン[2]】LV2(3S)BP6000

 

 

 

2番目のアグモンの身体が青白く光り輝き、その姿形を大きく変化させていく。そしてそれを弾き飛ばし、新たに現れたのは三本の立派な頭角を持つ恐竜型成熟期スピリット、グレイモン。

 

 

「召喚時効果でネクサス1つを破壊してカードをドローします!!……アークエンジェルを破壊!!」

「!!」

 

 

2番目のグレイモンが登場するなり、口内から炎の塊を放出する。その炎の塊はエレンの背後に聳え立つ戦艦アークエンジェルを焼き尽くす…………

 

かに見えたが………

 

 

「無駄だ。アークエンジェルの効果【弾幕:コスト5以下】………コスト5以下のカード効果を受けない」

「っ!!」

 

 

グレイモン程度の一撃では傷一つ付かないアークエンジェル。炎の塊は自然に消えて行った。

 

 

「どうしたエールよ、この程度か??………それとも早々に怖気ついたか??」

「っ!!……まだです!!……グレイモンでアタック!!その効果【超進化:赤】を使って、赤の完全体、メタルグレイモンを召喚!!」

 

 

 

ー【メタルグレイモン】LV2(3S)BP9000

 

 

グレイモンもまた青白く光り輝き、その中で姿形を大きく変化させていく。そして現れたのは左半身がサイボーグと化した完全体のデジタルスピリット、メタルグレイモン。究極進化ができないエールにとっては事実上のエースカードだ。

 

 

「よし来たメタルグレイモンッッ!!これで怖いもん無しだぜ!!」

「アタックステップは継続!!アグモンとメタルグレイモンでアタックします!!」

「ライフだ。持っていくがいい………」

 

 

 

〈ライフ5➡︎4➡︎3〉エレン

 

 

アグモンの鋭い爪の一撃とメタルグレイモンの左腕のアームによる一撃がエレンのライフを1つずつ引き裂いて見せた。

 

 

「よ、よし!!お兄様のライフを2つも破壊したわ!!……ターンエンドです!!」

手札:5

場:【アグモン】LV1

【メタルグレイモン】LV2

バースト:【無】

 

 

強敵である実兄のエレンのライフを大きく削ぎ落とし、優勢に立ったと自覚したエールはわかりやすい笑みを浮かべながらそのターンをエンドとした。

 

 

[ターン04]エレン

 

 

 

「メインステップ………アークエンジェルのLVを2へ」

 

 

アークエンジェルにコアが追加され、そのLVが上昇した。そしてエレンは反撃すると言わんばかりに手札からある1枚のカードを抜き取る。

 

そのカードは三王である彼のデッキを支えるキーカード。オメガのカードに選ばれなかった彼が見出したカードの1つ。

 

 

「余はモビルスピリット、ストライクガンダムをLV1で召喚!!」

 

 

 

ー【ストライクガンダム】(1)BP4000

 

 

 

エレンの場に現れたのは青と白の装甲で彩られた機動戦士。名をストライクガンダム。全長6メートル程はある体躯をエールとアスラは見上げた。

 

 

「おぉ!!モビルスピリットォォォー!!!初めて見たぜ!」

「アンタどっちの味方してんのよ!?」

 

 

初めてのモビルスピリットに興奮するアスラ。

 

『モビルスピリット』…………

 

それはライダースピリットとデジタルスピリットに並ぶ世界三大スピリットの3種目である。三王はこの三大スピリットのいずれかのデッキを所持し、尚且つその分野においては頂点を極めているからこそ『三王』の名を冠しているのだ。

 

 

「アタックステップ、ストライクでアタック!!……その効果でコア1つをストライクに追加し、LV2へ!!……さらにアークエンジェルの効果でもう1つ追加!!」

 

 

背中のブースターを起動させ、地面スレスレを高速で滑走するストライク。狙う先は当然エールのライフだ。

 

 

(………タイミング早いけど、使うならここしかないわね……)

 

 

その最中、エールは手札に存在していたあるカードを見つめていた。それはオメガ家のデジタルスピリット、その究極体『ウォーグレイモン』………

 

今のこのタイミングでメタルグレイモンを対象に煌臨する事ができれば早々に勝利が目前と迫る事になる。

 

これを逃す手はない。

 

 

「……行ける……できる………私はもうエックスの出来損ないなんかじゃないッッ!!」

 

 

旅の道中でもアスラと共に散々特訓はした。今ならきっとできる。必ず成功を収める事ができる。お兄様にも認めてもらえる。

 

そう信じてエールは今こそそのウォーグレイモンのカードを手札から切った。

 

 

「煌臨発揮!!対象はメタルグレイモン!!」

「よっしゃ決めちまえエール!!」

 

 

エールを鼓舞するかのように大きな声を張り上げ、拳を強く握るアスラ。

 

そしてメタルグレイモンが真っ赤な炎に身体を包み込まれていく。究極進化のエフェクトだ。その圧倒的な火力を前に、滑走を続けていたストライクもその足を止める。

 

………しかし……

 

 

「っ!?」

 

 

その炎は途端に弾け飛び、支払ったソウルコアはメタルグレイモンの上に、ウォーグレイモンのカードは手札にそれぞれ戻ってしまう。

 

エールの究極進化は失敗したのだ。

 

 

「……う、うそ……!?」

 

 

いつもやっていた究極進化への失敗。それは至極当たり前のように彼女にとって何度も繰り返されてきたモノ。

 

しかし、この緊迫する状況もあって、今回のモノは今までのショックとは桁が外れている。

 

 

「………やはりな。どんなに泥汚い努力を積み重ねようと、オマエではソレを扱い切れない………」

「そ、そんな………お願いウォーグレイモン!!今だけでいいわ!!…今だけでいいから私の言う事を聞いて!!お願い!!」

 

 

エールはそうカードに言い聞かせながら何度も究極進化を試みるも、結果はどれも同じ。いくらやっても上手くいかない。

 

 

「うぉぉぉぉお!!!頑張れエールゥゥゥー!!オマエならできるぜぇ!!」

 

 

アスラも声量を上げて必死こいてエールを応援するが、やはりダメだ。どうやっても、どう足掻いても彼女にウォーグレイモンは応えない。

 

そんな中、彼の兄、エレンはその様子に呆れて溜息を吐くと、手札から1枚のカードを引き抜いた。

 

 

「もう黙れエール。オマエのフラッシュタイミングは終わった…………次は余だ。フラッシュマジック、光速三段突!!」

 

 

ー!!

 

 

「この効果によりメタルグレイモンをデッキ下へ!!」

「っ!!……そんな、メタルグレイモン!?」

 

 

目では追えない光の刺突がメタルグレイモンを襲う。メタルグレイモンは力付き、倒れると、そのままデジタルの粒子と化してエールのデッキ下へと送られてしまった。

 

これでもう究極進化の対象にできるスピリットはエールの場にはいない………

 

彼女の戦略は完全に断たれたのだ。

 

 

「エール、余は本気で興が醒めたぞ………もはやこのバトルに大きな意味は無い。早々に終わらせてくれる………!!」

 

 

彼女の兄で、尚且つこの国の最強カードバトラー集団「三王」の一柱であるエレンは、妹に対して冷ややかな態度を取りながら、その手にあるカードを1枚引き抜いた………

 

そしてこう宣言するのだった………

 

 

「煌臨発揮!!対象はストライクガンダムッッ!!」

 

 

エールとアスラの運命やいかに…………

 

 

 

 

 

 




〈オマケストーリーズ!!〉

【ファミリーネーム】

「ねぇアスラ、ムエにファミリーネームってあるの?」
「えぇ?…いや、つけてねぇけど……」
「じゃあ私が決めてあげるわよ!!」
「いやいや!!仮にも犬にファミリーネームなんていらねぇだろ!?……オレもねぇんだぞファミリーネーム!!」
「アンタはコモンだから別にいいじゃない」

エールは「そうねぇ〜」と顎に手を置いて考える。そして僅か3秒で閃いたような顔をするとドヤ顔で………

「ムエ・ビンジョルノオレンジャーなんてどう?…カッコいいんじゃない!?」
「なっっっがッ!?」
「むえ、むえ〜」⇦いや、ムエだけでいいわ



******


《キャラクタープロフィール》
【シイナ・メザ】
性別:女
年齢:25歳
身長:160cm
身分:異国人であるため無し
使用デッキ:??
好きなモノ:アスラ、ロン、エール、その他気に入った者
概要:10年前にこの国初の頂点王に輝いた最強のカードバトラー。しかし、普段はちゃらんぽらんな面が目立ち、バトル中以外での威厳は皆無。旅の途中、捨て子だったアスラとロンを偶然拾い、養った。頂点王になって以後は彼らに会っていなかったようだが、エールを可愛がっていた様子。
前作『オーバーエヴォリューションズ』の主人公『芽座椎名』とは別人だが、容姿はほぼ同じ。唯一の差異はアホ毛が無い事。

《用語設定》
【モビルスピリット】
世界三大スピリットの1つであり、ライダースピリット、デジタルスピリットに次ぐ3種目。三王はこの三大スピリットのデッキのいずれかを所有している。
最大の特徴は戦艦ネクサスやパイロットブレイヴとの連携により発揮する真の力。


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最後までお読みくださり、ありがとうございました。

ガンダム初登場です。私はガンダムを視聴した事が無いのですが、YouTube等で動き方を学んで、登場させようと思っています。

ストライクガンダムの全長が6メートルしか無いのは、単純に他とのサイズを合わせたかったからです。1コアのモスラもそのくらいだと思っててください。
※それでもライダーやデジモンと比べると2、3倍近く大きい。

この作品に登場しているのは飽くまでも『モビルスピリット』であり、『ガンダム』では無い事をお忘れなく。

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