バトルスピリッツ コラボストーリーズ   作:バナナ 

37 / 74
37コア「転醒するナイト」

 

「我はこれでターンエンド……ソーディアス・アーサー、まさか15年振りにその姿を拝める事になるとは思わなかったよ」

手札:4

場:【海底に眠りし古代都市】LV1

バースト:【無】

 

 

ミラーワールドの神、オーディンの復活が刻一刻と迫る中、ロンとシスイの因縁の対決は続く。

ゾンのエースカードであったソーディアス・アーサーの登場により意表を突かれ、場のスピリット全てを失う事となったシスイは、致し方なくそのターンをエンドとした。

 

次は実の父親のカードで勝機を手にしたロンのターン。まだまだ油断していのか、冷静でクールな表情を浮かべながらそのターンシークエンスを進行させていった。

 

 

[ターン08]ロン

 

 

「メインステップ、マジック、リターンスモーク。トラッシュからナイトを蘇生……効果でドロー」

 

 

ー【仮面ライダーナイト】LV2(2)BP4000

 

 

紫の煙がロンの場に漂う。それを斬り裂き、中より仮面ライダーナイトが再び姿を現した。

 

 

「アタックステップ、ソーディアス・アーサー、駆けろ!!」

 

 

ロンの指示に従い、ソーディアス・アーサーが再び聖剣を構え、地を駆ける。狙いは当然シスイの残り3つのライフだ。

 

 

「性懲りもなく……ライフで受けよう!!」

 

 

〈ライフ3➡︎2〉シスイ

 

 

ソーディアス・アーサーが豪快に聖剣を振い、シスイのライフを斬り裂く。

これからナイトの攻撃も来るのだろうが、シスイはそれを止めるべく、すぐさま己のバーストカードを反転せて…………

 

 

「ライフ減少のバースト、選ばれし探索者アレックス」

「……2枚目か」

「効果で召喚しコアブースト、さらにアタックステップは終了!!」

 

 

ー【選ばれし探索者アレックス】LV2(2)BP8000

 

 

バーストが反転すると共に紫色のフードを深くかぶった人型のスピリットが場に現れる。シスイはその力によりコアを増やしつつロンの追撃を防いだ。

 

 

「………ターンエンド」

手札:6

場:【仮面ライダーナイト】LV2

【騎士の覇王ソーディアス・アーサー】LV3

バースト:【無】

 

 

結果としてナイトをブロッカーとして残し、そのターンをエンドとする事となったロン。無表情のままターンをシスイへと返した。

 

 

[ターン09]シスイ

 

 

「メインステップ、魂鬼を召喚!」

「……紫のスピリット?」

 

 

ー【魂鬼】LV1(1S)BP1000

 

 

シスイがターンの開始に召喚したのはまさかの紫のスピリット。鬼の顔を写した霊体が出現した。

 

 

「我程のカードバトラーになれば色属性の概念など無いに等しいのだ!!…マジック、デッドリィバランス!!」

「!!」

「効果で互いのプレイヤーはスピリットを1体ずつ破壊しなければならない!!……我は魂鬼を破壊!」

「……オレはナイトだ」

 

 

すぐさま引き抜かれたシスイのマジックカード。お互いが自分のスピリットを指定すると、その途端に爆散してしまう。

 

 

「魂鬼の効果、破壊時にソウルコアが置かれている時にドロー……さらに、スピリットが破壊された事により、手札にある2枚目のアルケーガンダムの効果発揮!!……1コストを支払い召喚する!!」

「!!」

 

 

ー【アルケーガンダム】LV3(5)BP15000

 

 

先の見えない天井から空を切り、凄まじい音を立てながら飛来してきたのは、今回2体目となるアルケーガンダム。冷徹な機械兵らしい冷たく鋭い眼光をロンへと向ける。

 

 

「あの程度でアルケーガンダムを倒せたと思っていたか!!…このお気楽で間抜けな弱者め!!…さらにブレイヴ、雷神砲カノン・アームズを召喚!!」

 

 

ー【雷神砲カノン・アームズ】LV1(1)BP5000

 

 

アルケーガンダムに立て続けてシスイの場に出現したのは、雷神砲と呼ばれる龍の頭部を模した砲手を装備しているゴーレム。ブレイヴであるそれが召喚されたという事は、それ即ちスピリットとの合体を示唆していて…………

 

 

「そして、アルケーガンダムにこのカノン・アームズを合体!!……見よ、滑膜せよ!!……これぞ我が最強の僕、アルケーガンダムの真の姿ッーー!!」

 

 

ー【アルケーガンダム+雷神砲カノン・アームズ】LV3(5)BP20000

 

 

カノン・アームズの雷神砲が、巨大なモビルスピリット、アルケーガンダムの右腕に装備される。鋼鉄の鎧を持つカノン・アームズ自身も分解され、アルケーガンダムの装甲に各所装着されていき、遂に真の姿を露わにした。

 

 

「仕上げはこれだ。マジック、マーキュリーゴブレット」

「ッ!!」

「この効果で最もコストの低い相手スピリット1体を破壊………貴様の場はソーディアス・アーサーのみ、よってそれを破壊する!!……消え去れ、過去の遺物よ!!」

 

 

追撃で放たれるシスイのマジック。その影響でソーディアス・アーサーの全身が青い光に包まれていき爆散。これで再びロンのスピリットは全滅してしまう。

 

 

「アタックステップ!!……合体したアルケーガンダムでアタック!!…雷神砲カノン・アームズの合体時効果!!…貴様のデッキを1枚破壊。そのカードと同じ色のカードを貴様はこのバトル中発揮できない!!」

「!!」

 

 

右手に装着された雷神砲より雷の塊を放つアルケーガンダム。ロンのデッキが1枚吹き飛ばされる。そしてそのカードは【仮面ライダーナイト[2]】のカード………

 

 

「これにより、貴様は紫の効果を手札より発揮できない!!……まだ終わらないぞ、フラッシュ、アルケーガンダムの効果発揮!!…3コストを支払い、自身を回復。追加で貴様の手札、ライフ1つ。デッキを6枚破壊!!」

「ッ………ぐっ!」

 

 

ー【アルケーガンダム+雷神砲カノン・アームズ】(疲労➡︎回復)

 

 

〈ライフ3➡︎2〉ロン

 

 

ロンに追い討ちをかけるかのように発揮される強力な効果。

 

左手一つで大剣を豪快に振うアルケーガンダム。その風圧がロンの手札、ライフ、デッキを同時に吹き飛ばした。これでロンのライフは残り2つ。合体したアルケーガンダムの攻撃を一度でもまともに受けて仕舞えば終わりの状況と言う絶体絶命な状況に陥ってしまう。

 

 

「どうだ!!…これで貴様は何もできない!!……これで、これでぇぇぇぇえ……」

 

 

…………『これで終わりだ』

 

シスイがそう言いかけた時だった。絶体絶命な状況にいるにもかかわらず、冷静な表情を浮かべながら、ロンが手札のマジックカードを切ったのは………

 

 

「フラッシュマジック、ガードベント」

「何!?」

「これは紫のカードではなく、白のカードだ。効果によりこのターン、オレのライフは1つしか減らされない……アルケーガンダムのアタックはライフで受ける…………ッ」

 

 

〈ライフ2➡︎1〉ロン

 

 

発揮されるロンのアドベントカード。余りにも躊躇なく宣言され、シスイは言いかけた言葉を詰まらせてしまう。

 

そして刹那の一瞬にて、アルケーガンダムが修羅の如くロンに斬りかかって来たが、そのライフは効果によって1つしか斬れなくて…………

 

 

「これで……なんだ?……オマエは一体何が言いたかったんだ?……戯言ならこのオレに勝ってから言え。さっきも言ったよな」

「くっ……ターンエンド……ッ!」

手札:1

場:【アルケーガンダム+雷神砲カノン・アームズ】LV3

【選ばれし探索者アレックス】LV2

【海底に眠りし古代都市】LV1

バースト:【無】

 

 

カノン・アームズの効果で無力化した紫のカードではない、白のガードベントで攻撃を止められては致し方無しか、ロンに煽られながらも、シスイはそのターンをエンドとした。

 

 

(……コイツ……本当に昨日と同じ奴なのか!?……まるで別人じゃないか……だが無理だ。ソーディアス・アーサーを失った時点で我のアルケーガンダムに勝てるスピリットは消えたはず)

 

 

たったの1日で様変わりしたロンに戦慄を覚えるシスイ。しかし、デッキのパワーなどを考えれば考えるほど自分が負けるヴィジョンが見えない。

 

ソーディアス・アーサーを失ったロンに勝ち目があるわけなどないのだ…………

 

 

 

[ターン10]ロン

 

 

「………!」

 

 

ターンシークエンスの過程の中でカードをドローするロン。そのカードを見るなり、不思議と口角が低く上がって…………

 

 

「フッ……コイツを使う時は三王や頂点王と戦う時だと決めていたがな………いいぜ、オマエが出ることを望んでいるのであれば、今すぐ出させてやる!!」

「………何を出そうが無駄な事。ソーディアス・アーサーを失った貴様に、もはや勝ち目などありはしない」

「オマエはオレを「水面に映る月面」だと言ってたな。それは脆い、とも………確かにその通りだったよ。だが知ってるか?……水面に映る月面は脆いが、どんなに崩され、壊されても、立ち所に美しい姿に戻る」

「!?」

「誰に何かを言われようが、負けようが、諦める事なく何度でも立ち上がる………ただ唯一月と違う事は、戻った時には同じゃなくて、さらに強くなっているという事だ」

 

 

以前、ロンはシスイに「水面に映る月面、故に脆い」と称された。

 

確かにそうかもしれない。少なくともあの時のロンは脆かった。亡き父の話をしただけで動揺が隠せなくなり、余裕がなくなってしまったのだから………

 

しかし、最早それは最強のライバルであるアスラによって吹き飛ばされた………

 

再び頂点王になるという夢を掲げ改めたロンは、遂に己の最強の切札を手札より引き抜き、それをBパッドへと叩きつけた…………

 

そのカードの名は、当然あのライダースピリットだ。

 

 

「召喚、仮面ライダーナイト!!」

「!!」

 

 

ー【仮面ライダーナイト】LV3(4S)BP8000

 

 

様々な鏡像が重なり合い、紫属性の騎士型ライダースピリット、仮面ライダーナイトがロンの場に出現。

 

そのカードは彼がシイナに捨て子として拾われた時から所持していた第一のナイトでもなく、己で進化させた第二のナイトでもなくて…………

 

 

「召喚時効果。2枚ドロー………」

「何だそのナイトは……そんな効果、コストのナイトなど、我は知らぬぞ!!」

 

 

シスイがこの仮面ライダーナイトを知らないのも無理はない………

 

何せこれはロンが努力や鍛錬の末に手に入れた、ナイトの究極とも呼べる姿なのだから…………

 

そして、彼が手にしている力はこれだけではない。ロンはさらに手札からカードを引き抜いて…………

 

 

「来い、ブレイヴカード………ダークウィング!!」

「なッ!?……ミラーモンスターを召喚だと!?」

 

 

ー【ダークウィング】LV1(1)BP4000

 

 

仮面ライダーナイトがベルトからカードを引き抜き、それを剣のバイザー部に装填…………

 

………アドベント!!

 

と、音声が流れると、甲高い雄叫びを上げながら黒き翼を持つコウモリ型のミラーモンスター、ダークウィングが姿を見せる。

 

ロンがカードとしてそれを召喚するのを見るなり、シスイは驚愕の余り開いた口を閉じる事ができなくなった………

 

だが、彼が驚愕するのも無理はない事なのだ。ライダースピリット、使用者をカード自らが選ぶという奇怪なカード達の中には神や悪魔にも匹敵できる程の何かが宿っている………しかし、ライダースピリットのカードだけでなく、その内に宿る何かも使役する事ができるカードバトラーなど、一握りしかいないライダースピリット使いの中でも、さらに一握りなのだから…………

 

 

「驚くのはまだ早い!!……仮面ライダーナイトとダークウィングを合体し、アタックステップ……ナイトで攻撃する!!」

「!!」

 

 

ナイトにアタックの指示を送るロン。そしてこの瞬間より、ロンの新しいナイトの効果の数々が発揮されて…………

 

 

「仮面ライダーナイトの効果。先ずは合体時、ターンに一度、スピリットのコア2つをリザーブに置き、回復!!」

「!?」

「オレはアルケーガンダムから2つ取り除く。よってアルケーガンダムのLVは3から2へダウン!!」

 

 

ー【アルケーガンダム+雷神砲カノン・アームズ】(5➡︎3)LV3➡︎2

 

ー【仮面ライダーナイト+ダークウィング】(疲労➡︎回復)

 

 

紫のオーラがナイトとアルケーガンダムを包み込む。アルケーガンダムはそれによりコアを取り除かれてしまうが、ナイトは逆に回復状態となり、このターンは二度目のアタックが可能となった。

 

 

「だがその程度のコアシュートでは我が最強の僕、アルケーガンダムは倒せない!!」

「あぁ、そうだな。だからこそこの効果も発揮させる!!」

「!?」

「……仮面ライダーナイトの更なる効果、【零転醒】!!……手札にあるアドベントカードを破棄する事で、仮面ライダーナイトを新たな姿へと昇華させる!!」

「な、何……ミラーライダーで転醒だと!?」

「あぁ、そしてこれがオレの最強スピリット!!……来い、仮面ライダーナイトサバイブ!!」

「!?」

 

 

ロンは手札よりアドベントカードである「ソードベント」のカードを破棄。その行いにより、ナイトの効果が適用。

 

ナイトはベルトからカードを1枚引き抜く。その瞬間に疾風の風が吹き荒れ、ナイトの武器も黒い剣から青い盾へと変更される。そしてその青い盾のバイザー部にそれを装填………

 

………サバイブ!!

 

と、音声が鳴り響くと共に、仮面ライダーナイトは更なる強化形態、仮面ライダーナイトサバイブへと進化して見せた。疾風の風で黒いマントが靡く中、青い盾の中に内蔵された聖剣を引き抜く。

 

 

「……お、黄金の翼のカードも無しでサバイブだと!?……何がどうなっている!?……いったい何をしたと言うのだ!?!」

「特別な事は何もしていない……オレはただいつも通り、ナイトを、デッキのスピリットを信じていただけだ!!……転醒時効果。互いはスピリット1体を指定し、残さなければならない」

「なっ!?」

「さぁアレックスを残すか……それともアルケーガンダムを残すか、答えは二つに一つ」

「くっ……アレックスを破壊し、アルケーガンダムを場に残す」

 

 

 

ナイトサバイブが手に握る聖剣を翳すと、ロンとシスイの場の狭間に、スーパーセルとも言える程の巨大な黒い竜巻が発生。シスイのアレックスはそれに吸い込まれ、姿を消してしまう………

 

そしてそれが収まる頃にはナイトサバイブとアルケーガンダムの一騎討ちの状況が出来上がっていて…………

 

 

「ナイトがナイトサバイブへと進化した事により、黒き翼ダークウィングも、疾風の翼ダークレイダーへと進化を遂げる!!」

 

 

ナイトがサバイブへと進化した事により、ダークウィングが甲高い雄叫びを上げながら一瞬にして鋼鉄の翼を持つダークレイダーへと進化して見せた。

 

 

「来い、ダークレイダー!!……今こそナイトサバイブと1つとなりて、研ぎ澄まされた怒涛の疾風へと生まれ変われ!!……ミラージュ!!」

「!?」

「現れろ……ナイトサバイブ・レイダー!!」

 

 

ー【仮面ライダーナイトサバイブ+ダークウィング】LV3(4S)BP15000

 

 

ダークレイダーが分離。それがナイトサバイブの身体に各所装備されていき、仮面ライダーナイトサバイブはサバイブをも超えた「ミラージュ」と呼ばれる究極の形態へと強化された。

 

その瞬間に、疾風をも超えた怒涛の突風が追い風になるように吹き荒れ…………

 

 

「み、ミラージュ??…馬鹿な………ミラーモンスターを召喚するだけでなく、合体させただと!?……知らない、そんなミラーライダーの力など、我は知らんぞ!!」

「だろうな。オマエ如きに見破られるナイトではない!!……合体したダークレイダーの効果!!…トラッシュにあるアドベントカードを手札に戻し、スピリットのコア2つをトラッシュに送る!!」

「ッー!!」

「効果は当然アルケーガンダム!!…さらにLVをダウンさせてもらう!!」

 

 

ー【アルケーガンダム+雷神砲カノン・アームズ】(3➡︎1)LV2➡︎1

 

 

 

ナイトサバイブ・レイダーは手に持つ聖剣を振い、研ぎ澄まされた怒涛の疾風の斬撃を放つ。それはアルケーガンダムの右肩の装甲の一部を斬り裂き、弱体化させた。

 

 

「アタックは当然継続中だ!!……貴様のライフは2!!…サバイブレイダーのシンボルも2つ!!…是が非でもアルケーガンダムでブロックしてもらうぞ!!」

「くっ……ブロックせよ、我が最強の僕アルケーガンダムッ!!」

 

 

戦わなければ生き残れない状況に陥ったシスイはアルケーガンダムにブロックの指示を送った。それを聞き入れるなりサバイブレイダーとの距離を一気に詰め、その首に容赦なく大剣を振るうアルケーガンダムだったが、サバイブレイダーから放たれる疾風の風に吹き飛ばされてしまう。

 

近接戦は無理と見たアルケーガンダムは、合体により取り付けられた雷神砲をサバイブレイダーへと向け、電撃の塊を放出。しかし、サバイブレイダーは手に持つ聖剣を振い、それを難なく斬り落として見せる。

 

以前とは真逆の戦況。サバイブレイダーがアルケーガンダムを圧倒していく中、シスイはアルケーガンダムに反撃させるべく、手札のカードを切った…………

 

 

「……フラッシュマジック、ディアマントチャージ!!」

「!?」

「その効果により、ブレイヴのコストを無視し、コスト4か8のスピリット1体を破壊する……残念だったな。いくらその合体が強力とは言え、ナイトサバイブの素のコストは8!!……よってそれを破壊する!!」

 

 

ここに来てまさかの破壊系のマジック………

 

いくらサバイブレイダーがアルケーガンダムの力を遥かに上回っていても、このマジックで破壊されて仕舞えば終わりだ………

 

戦いの最中、それに水を刺すように青き輝きがサバイブレイダーを破壊せんと迫り来る………

 

サバイブレイダーはそれになす術なく破壊され、ロンの敗北は確定となる…………

 

はずだった。少なくともシスイの頭の中では…………

 

 

「転醒ナイトサバイブの更なる効果発動!!……自分の場にこのスピリットしかいない時、すべての効果を受けない!!」

「な、何…ッ!?………馬鹿な……馬鹿な……馬鹿なァァァァァァァァァー!!」

「弾き返せ!!」

 

 

シスイの渾身の一撃だった青き輝きも、難なく弾き返し、無効としてしまうサバイブレイダー。

 

最早シスイに打つ手はない………合体し、真の姿となったアルケーガンダムを破壊され、残り2つのライフの破壊を待つばかりとなって………

 

 

「ぞ、ゾン……オマエの息子は……オマエの息子はいったい何者何だ……何故ここまで我の予測を飛び越える……何故だ……答えろゾン……何故だ、何故だァァァァァァー!!」

「サバイブレイダー……アルケーガンダムごと、ライフを斬り裂けぇぇぇぇえ!!!」

 

 

 

………黒翼疾風剣!!

 

 

気でも狂ったかのように、ここにいもしない親友、ゾン・アーサーの名を叫ぶシスイ。そんな彼に耳は貸さず、ロンはトドメの技名を叫ぶ。

 

サバイブレイダーはそんなシスイとアルケーガンダムにトドメを刺すべく、聖剣を構えると、そこに黒き翼が伸び、巻きつき、それを極限まで巨大化………

 

そしてロンの叫びと共に振るわれたその剣の一撃は、アルケーガンダムの鋼鉄のボディと共に、シスイのライフを斬り裂いて…………

 

 

「ぐっ………ぐぁぁぁぁあ!?!」

 

 

〈ライフ2➡︎0〉シスイ

 

 

 

凄まじいバトルダメージの発生により、塔の壁際まで吹き飛ばされるシスイ・メイキョウ。その壁に頭を強くぶつけたのか、気を失い、ぐったりと倒れ込んでしまう………

 

これにより、勝者はスーミ村のロンだ。昨日とは打って変わり、終始落ち着いた様子を見せながらシスイに完勝して見せた。今回こそ、天才且つ努力も欠かさない彼の真の実力なのだろう。

 

 

「昨日までのオレだと思うな……オレは今も、これからも進化を続けていく。全てはシイナをも超え、頂点王になるためだ」

 

 

ロンはもう迷わない。これからは自分の価値を疑わず、アスラと同じように頂点王を目指す事だろう…………

 

 

「さて、後はあのイユとか言う女をどう助けるか……」

 

 

バトルが終了し、ナイトサバイブやダークレイダーが消滅していく中、ロンはそう言葉を落とした。ミラーライダーの力により光の繭とも呼べる代物に閉じ籠ってしまったイユを助ける方法が全く見つからないのだ。

 

その方法を知っているであろう肝心のシスイは気絶しているため、八方塞がりだった。

 

そして追い討ちをかけるように、ロンの耳から不愉快な声が聞こえてきて…………

 

 

「やぁ。スーミ村のロン………久し振りだね」

「ッ……オマエ、ちょび髭シルクハット……!?」

 

 

ロンが声のする方へと振り向くと、そこには黒いシルクハットと黒いちょび髭が特徴的な男性、シスイと軽い契約を交わしていたウィルだった。ロンはライライ町でライダーハンターズの仲間になれと勧誘された時以来の再会であり…………

 

 

「また強くなったみたいだね。感心感心。尚更君をライダーハンターズに入れられなかったのを悔いているよ」

「……なんでオマエがミラーワールドにいる?」

「ふむ。無視か。まぁ良いだろう………ここで欲しい物は全て手に入った事だしね」

「!!」

 

 

ウィルはシスイのBパッドから彼のデッキを取り除きながらそう告げた。どうやら彼が欲していた物は、シスイのデッキにある強力なスピリットカードであったようだ。

 

 

「ふふ、アルケーガンダム……やっぱり良いカードだ。あんな異常者のデッキより、私のデッキにこそ相応しい」

「……オマエも中々の異常者だと思うけどな」

 

 

シスイの最強の僕、アルケーガンダムを見るなり不気味な笑みを浮かべるウィル。

 

 

「………オマエ達の狙いはライダースピリットじゃないのか?……何故モビルスピリットなんかを奪う?」

「……強ければ良いさ。これで私のデッキはまた一つ至高の高みへと向上した……私が強くなれば、あの方々もさぞかしお喜びになる事だろう」

「……あの方々……?」

 

 

誰かを敬うような二人称を使用するウィル。これが意味するのは、ウィルよりも上がいると言う事であり…………

 

 

「何はともあれ、この世界での私の仕事は終わりだ……本当はオーディンの力も手に入れて置きたかったところだけど、残念な事に私では扱いきれないみたいだ………それじゃあねロン。前も言ったけど、邪魔立てだけはしないでおくれよ」

「それはこっちのセリフだと、オレも前に言った」

「ふふ、相変わらず強情ですね」

 

 

ウィルはその言葉を最後に、Bパッドからワームホールを発生させ、その中へと姿を消していった。

 

彼の行いや言動の意味がまるでわからなかったロンだったが、少なくとも彼の中にとてつもなく深い闇があるのは理解していて…………

 

だがそんな時だ。11枚のミラーライダーズのカードに包まれていたイユの体が眩い光に包まれて行ったのは…………

 

 

「ッーー!!」

 

 

一歩遅かった。

 

ロンは光に包まれながらそう考える。この謎めいた現象は間違いなく最強のミラーライダーズ且つミラーワールドの神、オーディンの復活の鼓動に違いないと本能的に悟ったからだ。

 

 

「ぐっ………ッ」

 

 

そして塔の最上階が眩い光に包まれる中、バトルに敗北し、一時的に気を失ってしまっていたシスイが目を覚ます。

 

彼の感情は、ロンにバトルで敗北したこ事の悔しさよりも先に、神であるオーディンの復活の嬉しさの方が勝っていて………

 

 

「お、おぉ!!……遂に、遂に来たか、仮面ライダーオーディン!!……さぁ、我に従い先ずはあのゴミどもを滅ぼせ!!」

 

 

眩い光の流れに逆らうように光源へと突き進むシスイ。差し伸ばされたその手は神への切符を握ろうとしている。

 

15年間待ち望んでいた神たる力を手にし、今こそミラーワールドだけでなく、表の世界も支配しようとしているのだ………

 

しかし………

 

 

「……グハッ!!?」

 

 

光源に辿り着いたかと思ったその瞬間。シスイは何者かの足に腹部を蹴られ、吹き飛ばされてしまう。

 

そして、彼を蹴った人物の正体は、1人しかいなくて…………

 

 

「……ありがとう。貴様の役目は終わったよ……シスイ・メイキョウ」

 

 

眩い光が完全に消え去ると、そこにはイユがいた。11、いや、12枚となったミラーライダーズを束ねたデッキも手に握っている………

 

しかし、何かが違った………

 

雰囲気や言葉遣いもそうだが、何よりも声……イユの声とは別に、他の誰かの声が重なるように聞こえてくる………

 

 

「……その声は……ひょっとしてオーディンの意思なのか?」

「あぁ、如何にも……我こそ、ミラーワールドの神、最強のミラーライダー、オーディンだ」

「!!」

 

 

その声の主はオーディン。彼はイユの体を乗っ取り、こうしてシスイとロンの前に立っているのだ。

 

確かにオーディンのカードには他のライダースピリットよりも強い意思があった。ミラーワールドにいるだけでイユがそれを感じ取る事ができた程に………

 

だが、その意思が蘇る瞬間に、生贄として捧げた人物の魂に宿るのは研究者であったシスイでも考え難い現象だった。

 

 

「……感謝するよ。ミラーライダーズを集めてくれた事、そしてこの肉体を贈呈してくれた事をな………貴様の娘を依代に選んで正解だった」

「ふざけるな……所詮貴様は、ただのカード……我に従え!!」

「頭が高いぞ人間。このオーディンを復活させただけで従えられるとでも思っていたのか?……笑止千万!!」

 

 

ミラーワールドに眠る意思だったオーディンは、最初からイユの肉体を得る事が目的だった。ただのライダースピリットから超越した生物になるため、シスイ同様、ミラーワールド以外の世界を支配するために、それが必要不可欠だったからだ。

 

だが………

 

 

「だが足りない!!……まだ、ナイトと龍騎の本体となるカードがこのオーディンの手に握られていない!!」

「!!」

「ナイトの宿主、先ずは貴様のナイトを奪う……このオーディンと戦え!!」

 

 

凄まじい圧をロンにかけるオーディン。シスイはナイトサバイブや龍騎サバイブのカードだけで十分と考えていたらしいが、どうやら彼の力を発揮するにはまだ不十分なようである………

 

 

(………コイツには多分勝てない……)

 

 

ロンは悟る。強者であるからこそ、今の自分ではこのオーディンに勝つ事が不可能である事を瞬時に理解する………

 

しかし、それを理解していても、不思議とロンの表情からは余裕が感じ取れる程の笑みが溢れていた………

 

その理由は………

 

聞こえて来たからだ…………

 

ヤツの……最大のライバルの走る足音が………それはとても騒々しくも鬱陶しく、それでいて逞しい…………

 

 

「おいロォォンッー!!!……勝って来てやったぞコノヤローーー!!!……そっちはどうだァァァー!!」

「フッ……たった今一人で勝てない敵が出て来た所だ……手を貸せ、アスラッ!!」

 

 

アスラが金属製の扉を蹴破り、遂に最上階にいるロンに追いついてみせた。アスラはロンの横に行くと、その勝てない敵とやらがイユである事を視認して………

 

 

「ッ………イユ、なのか!?」

「あぁ。多分、オーディンとか言う肩書きが神のヤツに身体を乗っ取られている」

「………マジかよ……おいイユ!!…オレだ、アスラだ!!……こんな騒々しいヤツの顔を忘れたとは言わせねぇぞ!!」

「……わかっているとも、貴様は龍騎の宿主だな。ハハ、これは好都合、一気に2人、かかって来ると言い!!」

 

 

悲しい事に、イユの意識は最早存在しないのか、アスラの言葉は一切届きはしない。

 

オーディンはイユのBP Bパッドを取り出し、己のデッキをそこにセットし、バトルの準備を行った。全ては残り2枚のミラーライダーズを手にするためだ。

 

 

「っしゃぁ……行くぜロン」

「あぁ……これがラストバトルだ」

 

 

当然このバトルの誘いを断るわけがない……アスラとロンもBパッドを展開させ、デッキをセットするが………

 

 

「無理だ!!……無謀にも程がある!!……古文書や逸話によれば、ヤツは全てのミラーライダーズを従える事ができる!!……その断片の力しか持たぬオマエ達で敵う敵じゃない!!」

 

 

シスイがそう言った。

 

ミラーライダーズのトップに君臨するオーディンに、そんじょそこらのライダースピリットを扱う子供如きが、勝てるわけない………そう思った。

 

しかし………

 

 

「うるせぇよコノヤロー……第一オマエのせいでこんな事になってんじゃねぇか……オマエのせいで、オマエのせいでイユがあんなになったんだぞ!!」

「!!」

 

 

オーディンに乗っ取られたイユを指差しながら、アスラが吠える。

 

 

「アイツは言ってた……マスターにしては地位の低い、メイキョウ家を成り上がらせるために、お父様は必死だったって!!……本当は支配者になりたいんじゃなくて、ただこの世界に認められたいだけだったって!!……もがいて、もがいて、もがき抜いた末に、ミラーワールドのオーディンに頼る事になってしまったって!!」

「黙れ……黙れコモン……オマエが我ら家族の何がわかる……」

「わかんねぇけど、黙らねぇ!!……いつか、昔の優しいお父様に戻ってくれるって、アイツは心の底から信じてたんだぞッ!!」

「ッーー!!」

 

 

アスラの言葉に、シスイは何も言い返せなかった………

 

その通りだった。妻を亡くし、娘のためにミラーワールドを研究した。そこにある力が、神の力がどうしても欲しかった。娘の将来のため、どうしてもメイキョウ家を上位のマスターへとしたかった。

 

いつからだろう。いったいいつから娘の将来の事も考えず、己の支配欲を満たしたいだけの愚かな人間になってしまったのだ………

 

イユがそんな事を考えていた事はわかっていた。わかっていたのだ。親友だけでなく、そんな父想いな優しい娘の想いさえも自分は無下にして来た…………

 

 

「何年も何年も努力して足掻く事ができるくらい、スゲェ努力できるのなら、このバトルに、オレ達に賭けてみやがれ!!……そんくらいの度胸見せろよ!!……んでもって、後でちゃんとイユと、ロンの父ちゃんに謝れッー!」

「………ッ」

 

 

自分より30以上歳下のアスラに半ば強引に説得されるシスイ。黙らざるを得なかった。こうなってしまったのは自分の責任だが、どうしても謝りたくなってしまった………

 

だから賭けてみる事にしたのだ。生まれながらにソウルコアが使えない子供と、親友の息子に…………

 

 

「フフ……余興は終わりか?……待ち侘びたぞ、小僧共」

「オレ達は絶対にオマエに勝つ」

「イユも、オレ達の世界も渡さねー!!」

 

 

そして今、コールと共に幕を開ける…………

 

 

………ゲートオープン、界放!!

 

 

ミラーライダーズの頂点にして、ミラーワールドの神、オーディンと、ミラーライダーズの一部を持つ少年2人による、世界を賭けたバトルスピリッツが始動する。

 

先行はオーディンだ。

 

 

 

[ターン01]オーディン

 

 

「メインステップ……ミラーワールドを配置してエンドとする」

 

 

ー【ミラーワールド】LV1

 

 

オーディンが配置したのは、ミラーワールド。ミラーライダーズのホームとも呼べるカードだ。

 

そんなミラーライダーズの神たるオーディンが、それを所有していないわけがなかった。

 

 

「アスラ、オマエはソウルコアが使えない。なら最初はオレから行くぞ」

「おう」

 

 

アスラは、ソウルコアが使えない。レイドバトルにおいてソウルコアを動かす事ができない。そのため、最初は主にロンがターンを進行させていく。

 

 

[ターン02]アスラ&ロン

 

 

「メインステップ、仮面ライダーナイトを召喚!!…効果で1枚ドロー」

 

 

ー【仮面ライダーナイト】LV2(2S) BP4000

 

 

「フッ……何千年ぶりだ仮面ライダーナイトよ……このオーディンが眠っている間にこんなチンケな小僧に宿っているとは思わなかったぞ」

 

 

アスラとロンの場に現れたのは、騎士型のライダースピリット、ナイト。その効果でロンは手札の枚数を維持する。

 

 

「アタックステップ……ナイトで攻撃!」

 

 

ナイトが剣を握り、オーディンのライフ目掛けて走り出した。前のターン、ネクサスの配置のみにコアを費やしたオーディンはライフで受ける他なくて…………

 

 

「ライフで受ける……ッ」

 

 

〈ライフ5➡︎4〉オーディン

 

 

ナイトの剣がオーディンのライフバリアを斬り裂いた。

 

 

「っしゃぁ!!……先制点はもらったぜ!!」

「うるさいアスラ。オマエは何もやってないだろ……オレはこれでターンエンドだ」

アスラ手札:3

ロン手札:3

場:【仮面ライダーナイト】LV2

バースト:【無】

 

 

そのターンをエンドとするロン。手札を維持しつつ、ライフにダメージを与えた良いターンであったと言えるだろう………

 

しかし………

 

 

「ライダースピリットとは儚く、愚かな者よ」

 

 

ー!!

 

 

オーディンがアスラとロンに語り掛けるように口を開いた。その表情はどこか寂しそうにも見えて…………

 

 

「何故自ら主人を選ぶ。何故そこまでして人間に仕えようとする。人間など、ただの欲望と肉の塊であると言うのに……ライダースピリットこそ、至高の存在であるのだ」

 

 

ライダースピリットとは、時代ごとに人間の中から主人を選ぶ習性がある。しかし、このオーディンは自分達こそ至高の存在、何故人間如きに仕えなければならないのかと思い、それを好まなかった………

 

 

「このオーディンが肉体を手にした今!!……人ではなく、ライダースピリットが生きる世界を創る!!……オマエ達過去の遺産は今ここで滅びるべきだ」

「言ってる意味全然わからんわコノヤロー!!……つーか過去の遺産はオマエだろ!!」

 

 

オーディンの望む世界は、人ではなく、ライダースピリットが頂点に君臨する世界。それを完遂させるため、己のターンを進行させていく。

 

 

[ターン03]オーディン

 

 

「メインステップ……ミラーライダーズ、シザースとインペラーを召喚!!」

 

 

ー【仮面ライダーシザース】LV1(1)BP3000

 

ー【仮面ライダーインペラー】LV1(1)BP4000

 

 

ー!!

 

 

様々な鏡像が重なり合い、現れたのは12種のミラーライダーズの内の2種、深い黄色をしたシザースと角と茶色の毛皮を生やしたインペラー。

 

ライダースピリットは本来であれば1人一種しか使用できない。

 

だが、今回の敵はミラーライダーと言う集団を束ねる神。その程度の常識は通用しなくて…………

 

 

「なんとなく予想してたけど、やっぱライダースピリット複数待ちかよ……トゥエンティみたいだな」

「その程度で驚いていては後先持たんぞ。インペラーの召喚時、他のミラーライダーがいる時、コアを2つ追加。さらにそのコアを移動させ、ミラーワールドのLVを2にアップ!!」

 

 

ー【ミラーワールド】(0➡︎2)LV1➡︎2

 

 

インペラーの効果でコアが追加され、ミラーワールドのLVが上昇。その効果は当然ながらアスラとロンも知っていて………

 

 

「バーストを伏せ、アタックステップ。その開始時に、このオーディンのライフが貴様らのライフを下回っているため、インペラーは疲労する」

 

 

ー【仮面ライダーインペラー】(回復➡︎疲労)

 

 

折角のアタックステップだと言うのに、その場で胡座をかいて座り込んでしまうインペラー。戦闘に参加するのが面倒くさいようだ。

 

だが、まだ場には同じくミラーライダーのシザースが残っていて………

 

 

「アタックステップは続行。シザースでアタック!!……ミラーワールドの効果でカードをオープン、それがアドベントカードなら発揮できる………オープンカードはアドベントドロー……カードを2枚ドローし、その後3枚オープン、それらを破棄する」

 

 

オーディンがシザースに攻撃の指示を送るなり、ミラーワールドの効果が発揮。オーディンはデッキから2枚のカードを増やしつつ、トラッシュのカードを肥した。

 

 

「アタックは継続中!!」

 

 

ー!!

 

 

〈ライフ5➡︎4〉アスラ&ロン

 

 

唯一のスピリットであるナイトは疲労状態、この攻撃はライフで受けざるを得ない。シザースの拳が2人のライフバリアを1つ砕く。

 

 

「ターンを終える」

手札:4

場:【仮面ライダーインペラー】LV1

【仮面ライダーシザース】LV1

【ミラーワールド】LV2

バースト:【有】

 

 

そのターンを終えるオーディン。

 

次はアスラとロンのターン………

 

ここより逆襲が幕を開ける………

 

 

[ターン04]アスラ&ロン

 

 

「行くぜロン……」

「あぁアスラ……メインステップ………!」

 

 

オレ達はミラーワールドを連続配置!!

 

 

ー【ミラーワールド】LV1

 

ー【ミラーワールド】LV2(2)

 

 

2人は同時にBパッドにミラーワールドのカードを叩きつけ、配置して見せる。その内、アスラのミラーワールドは効果の発揮に備えて、既にLVは2だ。

 

 

「さらにオレはバーストをセット!!」

「アタックステップ、ナイトで攻撃する!!」

 

 

アスラがバーストカードをセットし、その直後にロンがナイトにアタックの指示を送る。

 

 

「ミラーワールドの効果!!…デッキの一番上がアドベントカードの時、ノーコストで発揮する!!………よし、オレがめくったのはトリックベント!!…よってコア2個以下のスピリット、シザースを破壊!!」

「!!」

 

 

ナイトがベルトからカードを引き抜き、それを剣のバイザー部に装填…………

 

………トリックベント!!

 

と、音声が鳴り響くと、仮面ライダーナイトが2人に分身。華麗なるコンビネーションで見事にシザースを斬り裂き、爆散させた。

 

 

「ナイトのアタックは継続中!!」

「甘いな……フラッシュマジック、ストライクベント!!」

「!!」

「効果でナイトを破壊し、1枚ドロー」

 

 

インペラーがベルトよりカードを引き抜き、それを膝にあるバイザーに装填…………

 

………スピアベント!!

 

と、音声が鳴り響くと、足の先にドリルのような角が発現。インペラーをそれを突き立てながら跳び上がり、ナイトの腹部を串刺しにする。流石に耐えられなかったか、ナイトはその場で爆散してしまう。

 

 

「フッ……他愛もない。ナイト如きが複数のミラーライダーに勝てるわけがないだろう」

「いや、タアイもないのはオマエの方だぜ、肩書き神ヤロウ!!」

「この破壊を待ってた……行けアスラ!!」

「おう!!……破壊後のバースト、第二の龍騎!!」

「!!」

「効果でインペラーを破壊しつつ、召喚!!」

 

 

ー【仮面ライダー龍騎[2]】LV1(1)BP5000

 

 

ナイトの破壊に反応し、アスラのバーストカードが反転。様々な鏡像が重なり合い、第二の龍騎が柳葉型の剣を手に、姿を見せる。

 

そしてその剣から放たれた、炎の飛ぶ斬撃が、インペラーを焼き切った。

 

 

「絶妙なタイミング……阿吽の呼吸……貴様らは兄弟か何かか?」

「チゲェー!!……でもオレ達は15年、一緒にあり続けた……兄弟同然の存在だ!!」

「このバカが何を考えているのか、オレには一目瞭然なんだよ」

 

 

アスラとロンの息ピッタリな戦い方に兄弟なのかと疑問を浮かべるオーディン。それ程までに信じ難いコンビネーションだった。とてもではないが即席のプレイングとは思えない。

 

 

「オレは落ちぶれたエックス」

「オレは生まれながらにソウルコアが使えないゴミヤロウ!!……でもってついでに、オマエとのデッキの格差はヤベェー!!」

 

 

でも………

 

 

それでもオレ達は………

 

 

オマエに勝つ、男だ!!

 

 

アスラとロンの咆哮が塔の最上階全域に響き渡り、オーディンの耳にも入って来る。

 

オーディンは非常に喧しいと思いながら、口を開く………

 

 

「成る程、騒々しい上に身の程知らず、それでいて厄介な連中だ……今潰しておくに越した事はないな……!!」

 

 

オーディンの2人に対する殺意が強まる中、イユと世界を賭けたバトルスピリッツはさらに激化していくのだった…………

 

 

 

 




《キャラクタープロフィール》
【シスイ・メイキョウ】
性別:男
年齢:45歳
身長:178cm
身分:マスター
使用デッキ:【アルケーガンダム】
概要:イユの父親。最初はメイキョウ家を成り上がらせるためにオーディンの力を必要としていたが、ミラーワールドでイユがオーディンに選ばれてから一変、ミラーワールドと表の世界を支配する事を決意。徐々に残忍な性格へと変貌していく。


ー……


《用語設定》
【ミラージュ】
概要:ミラーライダーとミラーモンスターが合体する事で誕生する最強の形態。命名はロン。


******


最後までお読みくださり、ありがとうございました!!

今回初登場となったミラージュですが、なんか昔仮面ライダーにそんなシリーズあったよな〜と思いながら採用しました。
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