バトルスピリッツ コラボストーリーズ   作:バナナ 

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43コア「アスラVS怠惰な樹龍」

「うぉぉお!!」

 

 

時は夕暮れ。

 

なんの変哲もない家の中。三角頭巾を頭に被ったアスラが掃除機を使って床のゴミを着々と吸い上げていた。そして全ての床が綺麗になったかと思えば、その後すぐに凄まじい速さで濡れた雑巾を使って床を拭き上げていく。

 

 

「アスラく〜ん!…床終わったらトイレ掃除と洗濯物お願いね〜」

「はいるみかさん!!……このアスラにお任せてくださァァァァーい!!」

 

 

家の中でアスラに声をかけて来たのは、おそらく家主であろう人物。彼女の指示に、アスラは目をギラギラと輝かせながら応答する。

 

長い茶髪で、非常に綺麗な容姿をしているが、ふしだらな服装から、日常的にズボラな人物なのであると推理できる。

 

そんな彼女の名は「天上るみか」………

 

この世界の熱血少年、七罪竜のバジュラブレイズに選ばれた天上烈我の実の姉である。そう、アスラは今、天上家にお世話になっているのだ。その結果、まるで召使いのように扱われていて………

 

 

「おい姉ちゃん。仮にもお客さんだぞ?…なにこき使ってんだよ」

「え〜だって自分から進んでやりますって言って来たんだよ〜…良い子だよね〜…あっ、アスラく〜ん!…料理はできる?」

「できますよ!!」

「じゃあお願いね〜!」

「少しは遠慮しろよ!」

 

 

烈我は姉のるみかと2人暮らし、いや今はバジュラを含めての3人暮らしである。るみかの遠慮の無さに、弟の烈我は半ば呆れる。

 

 

ー……

 

 

そこから少しだけ時は経って夕飯を食べ終わった頃、食事の終わった皿をアスラが鼻歌交じりに洗っている時だ。ソファにだらしなく寝転がっているるみかが彼に質問して来たのは。

 

 

「ねぇ、アスラ君。弟から聞いたんだけどさ〜君って凄い壮大な夢を見てるんだって?」

「ッ……そうっすよ!!…頂点王って言って、オレ達の世界で一番強いカードバトラーなんですけど、オレはそれになりたいんす!!」

 

 

るみかにそう言われ、アスラが目をギラギラと輝かせながら己の野望を答えた。そんな彼の夢にるみかは少しばかり心を打たれたかのように感動して…………

 

 

「おぉ〜…かっこいいじゃん!………それに比べてウチの弟と来たら……」

「んだよ!…人の夢は関係ないだろ!?」

『ガハハ!!…まぁ、お前の夢は他の奴らと比べたら妙ちくりんだからな!!』

「うるせぇぞバジュラ!!」

 

 

アスラの夢と烈我の夢を比べるるみか。烈我の横にいるバジュラも大笑いする。ここにいる中で唯一烈我の夢を知らないアスラは、彼の夢の内容が気になっていて…………

 

 

「ん?……烈我の夢ってなんなんだ?…そんなに面白いのか??」

『あぁ、聞いたら腹抱えちまうぜ』

「なんだよそれ、めっちゃ気になる!!…教えてくれよ烈我、オマエの夢!!」

「………笑わずに聞いてくれるか??」

「おう!!」

 

 

烈我は少しだけ照れ臭そうにしながら、アスラに己の野望の事を話した。

 

その内容は…………

 

 

「俺の夢は………その……光黄にバトルで勝って、結婚する事だ」

 

ー!!

 

 

光黄。烈我の幼馴染みにして最大のライバルでもある彼女。彼女は幼い時、烈我にバトルで勝てたら結婚すると言う約束を交わしていた。それを10年以上経った今でも引き摺り、烈我は打倒光黄でバトルの腕を磨いているのだ。

 

彼のこの夢を聞いた時、大抵の人物は大笑いするかドン引きする。

 

しかしこのアスラは違った…………

 

 

「……へ〜良い夢だな!!…頑張れよ!!」

「お前、おかしいと思ったりしないのか?」

「確かにちょっと変わった夢だと思ってはいるけどさ、そんだけで人の掲げてる夢をおかしいと思ったり、馬鹿にしたりしねーよ」

 

 

アスラの頂点王になると言う夢もよく「オマエになれるわけがない」「身の程を知れ」などと言われる。それ故に、アスラには烈我の夢をおかしいと思える感覚がなかった。

 

 

『んだよ、その言い方じゃあ烈我の夢を聞いて笑いこけた俺が変みたいじゃねぇか』

「人の夢笑ったらダメだぞバジュラ」

『あぁ!?…んだとこのチビ助」

「誰がチビ助だァァァァー!!…だからオマエの方が小ちゃいだろが!!」

『バトルフィールドだと俺はデカいんだよ、オマエなんかよりも遥かにな!』

「うぉぉお!!…論破されたァァァァー!!?」

「あっはっは!!…なんかバジュラ君とアスラ君、漫才コンビみたいで面白いね〜」

 

 

咄嗟に漫才じみた展開になるアスラとバジュラ。それを見たるみかが大笑いしている中、烈我は口角を上げ……ソファの上から立ち上がると、アスラの方へと詰め寄って行き…………

 

 

「アスラ」

「ん?」

「頑張ろうな。オマエは頂点王。俺は光黄を超える、その両方の夢、叶えてやろうぜ!」

「へへ……おうよ烈我!!…どっちが先に己の夢を叶えるか、競争だ!!」

 

 

2人はそう言葉を掛け合い、グータッチでさらなる友情を深めた…………

 

 

******

 

 

時同じくして場所は黄空光黄の自宅。彼女の自宅にはエール・オメガととシイナ・メザが泊まり込んでいた。

 

3人は同時に光黄の部屋の扉を開け、ライトとムエのみが存在するその部屋へと入る。

 

 

「いや〜良い湯だったね〜」

「お風呂狭くてすみませんね」

「まぁ3人で入れば狭く感じるわよね」

 

 

3人とも風呂上りなのか、光黄とエールは髪をタオルで巻いており、シイナは髪を団子状に作り上げていた。

 

そんな彼女らの姿に色欲を司る七罪竜ライトは興奮して…………

 

 

『ワーーオ!!…御三方ともなんてビューディフルなんでしょう!!…光黄様は毎日見てるから言わずもがな、エール様!!…お嬢様らしい清楚な佇まいに加え、滴った髪、最高でございます!!』

「どうでもいいから黙っててくれる?」

『シイナ様!!…団子になった髪から大人の女性らしさを感じます!!」

「あらあら〜…お世辞上手だねライト君は〜」

『お世辞などではありません!!…私、美しい女性には嘘なんてつきませんよ!!』

「ライト。もういいからお前はムエと遊んでろ」

 

 

光黄がそう言うと、オレンジ色の小動物ムエが「ツッテケテー」と足音を立てて怒りながらライトに迫る。

 

 

「むえぇぇぇ!!」⬅︎オマエがいると会話が進まないんだよぉぉ!!

『むおっ!?…またこのワンワン!!…いつぞやの決着を今ここに!!』

「むえぇぇ!!!」⬅︎焼き鳥にしてくれるわぁぁ!!

 

 

始まったのは伝説の七罪竜とオレンジ色の謎の小動物の激闘。暴れ回った弾みで光黄の部屋を飛び出していく。

 

これで邪魔者はいなくなった。一瞬間を置いた途端に頂点王シイナが話題を変える。

 

 

「ところで光黄ちゃんと烈我君ってどこまでいったの?」

「ッーーー!?!」

 

(いきなりそこ聞くのね……流石シイナ様……デリカシーが無いと言うか何というか……ここら辺はあのバカスラに似てるのよね………)

 

 

彼女の問い掛けに思わず吹き出してしまう光黄。

 

 

「ど、どこまでって……ふ、普通に高校までですよ!…大学は知らん!」

「へ〜…友達以上、恋人未満って感じか〜」

「ッーー!?!!」

 

(……サイコパス)

 

 

なんとか誤魔化そうとする光黄だが、恋愛脳な頂点王シイナにそんなモノは通じない。彼女が喋るたびに彼らの関係性を的中させていく。エールは思わず光黄に同情し、シイナの事をサイコパスだと思ってしまう。

 

 

「ふっふっふっ……私から逃れようったってそうはいかないよ光黄ちゃん、さっさと本当のことを白状した方が身のためだよ?」

「い、いや……だから……」

「さぁ!!」

「そ、その……」

「さぁ!!」

「そう言うんじゃ……」

「さぁ!!」

 

 

光黄に詰め寄るシイナ。こればかりはエールでもどうしようもできない。何せ、相手はアスラ以上の直感を持ち、エレン以上の強さを持つ最強のカードバトラー、シイナ・メザなのだから…………

 

光黄は大人しく本当の事を伝える事しかできなかった…………

 

 

ー………

 

 

「ふむふむ。成る程成る程〜……つまり烈我君はめちゃくちゃ光黄ちゃんにアプローチを掛けてくるけど、光黄ちゃんは気持ちに全然素直になれないと?」

「ま、まぁ……そんな感じです………」

 

 

烈我と光黄の関係性、その原因となる過去の約束まで全て知ったシイナ、エール。

 

シイナはそれらの事情を頭の中で高速で分析すると…………

 

 

「いやまぁまだ良いよねー…要は光黄ちゃんが烈我に好きって言えたらハッピーエンドなわけでしょ?」

「……いや、まぁ必ずそうとは限りませんけど」

「ウチのエールちゃんなんてアスラの事が好きって言うバレバレな気持ちさえ白状した事がないし、まだ光黄ちゃんとかの方が進展してるよね〜」

「なッ!?……だ、だからそんなわけないじゃない!!…誰があんなチビでコモンなヤツ!!」

「うんうん。でもそこら辺がエールちゃんの良い所だよね。見てて楽しい」

「………お前もいつも苦労してるんだなエール……」

 

 

兎に角ツンツン少女2人をからかってはおちょくるを繰り返すシイナ。エールと光黄はその夜間で昼間以上の疲労感を得てしまうのだった…………

 

 

******

 

 

そんなヒロイン軍団が恋愛話に花を咲かす………いや、シイナによって無理矢理花を咲かされている事などつゆ知らず、深夜。誰もが寝静まる時間帯にて、アスラは1人家の庭に出ていた…………

 

何やらBパッドを展開しており、その手にはあるカードが握られていた…………

 

 

「行くぜ……仮面ライダー龍騎を召喚!!」

 

 

Bパッドにそのカードの名を叫び、叩きつけるアスラ。それは自身を選んだライダースピリットである仮面ライダー龍騎。

 

少しは強くなれた今ならその召喚が可能なのかと試したわけだが…………

 

その赤き姿は又しても拝める事は出来なかった。Bパッドはカードに反応を示さず、龍騎は召喚されなかった。虚しさだけが空間を覆う。

 

 

「やっぱまだダメか……でも諦めねぇぞ。オレには超えたい相手が山程いるんだ……」

 

 

アスラの頭の中には常に超えなければいけない相手達が浮かび上がってくる。それは残りのカラーリーダーや三王、頂点王はもちろん、一番は最大のライバルであるロンだ………

 

今日見た七罪竜を倒して且つ勝利を掴んだ彼を見て、少しだけ焦りを感じているのだろう。

 

 

「だから、だからオレは絶対もう一度オマエを……」

 

 

改めて龍騎を召喚して見せると意気込むアスラだったが、その瞬間に聴き慣れた太い声が自分に向けて声を発して…………

 

 

「何も考えずにバトルしても、強くはなれないぜ小僧」

「ッ……テンドウさん」

 

 

現れたのはライダースピリットを司る三王、テンドウ・ヒロミ。本日何本めか、タバコを吸い、煙を吐きながらの登場だった。

 

 

「考えずにバトルしても強くなれないって……オレだってちゃんと考えてますよ、戦略とかイメトレとか」

「ふ〜ん。脳味噌筋肉君もイメトレとかすんのな」

「誰が脳味噌筋肉君ですかぁ!!」

 

 

テンドウは軽くアスラを揶揄うと話を切り替えて………

 

 

「つーかオマエ、ライダースピリットは使えなくなったのに、それに関連するマジックカードはまだ使えるのな。なんだっけ、あのロイヤルベンチとかストライキベンチとか」

「いやファイナルベントとストライクベントっす!!…どんだけベンチにこだわり持ってんすか!!」

 

 

冗談だと思ってしまう程に名前を覚えないテンドウ。ツッコミに回るのが面倒くさく思い、兎に角呆れるアスラ。Bパッドを見つめ直し、特訓に戻ろうとするが…………

 

 

「……話はそんだけっすか?…じゃあオレは特訓に戻りますよ」

「まぁ最後まで話を聞けよ小僧。ここでとっておきの情報を教えてやる」

「ッーー!!」

 

 

三王テンドウ・ヒロミからのとっておきの情報。その言葉に顔色を変えるアスラ。きっと自分がライダースピリットを使えなくなった真の理由や、強いカードの情報に違いない。

 

そう期待したのだが…………

 

 

「ここのタバコと酒…美味いぞ」

「あんたいったい何しに来たんだァァァー!!」

 

 

タバコと酒美味しさを未成年に自慢するテンドウ。結局なんの利益も無い情報だけを口ずさんだだけでアスラの特訓の時間を奪っただけだった。

 

本当に彼は頼もしい時と頼もしく無い時の差が天と地程激しい。そう痛感するアスラであった…………

 

 

******

 

 

翌日。その昼間。

 

伝説のスピリット、七罪竜に選ばれし者達に修行をつけてもらうべく、アスラは再びカードショップを訪れていた。そこには昨日集まったメンバーが集っていたのだが、その中に唯一シイナだけはいなくて………

 

 

「アレ?…エール、シイナは??…一緒に光黄さんとこ泊まったんじゃないのかよ?」

「あぁ。シイナ様なら早朝に用があるって言ったっきりどっか行ったわ………」

「……てか、オマエなんか疲れてない??」

「あんたには関係ないわ。黙ってなさい」

「なんで!?」

 

 

どこか疲れが見えるエール。

 

決してアスラも関係ないわけではない。エールと光黄は深夜までシイナに恋愛話に付き合わされたため、寝不足なのだ。

 

 

「光黄、お前もなんかしんどそうだな……大丈夫??…何か温かい飲み物でも」

「自分で買う、お前が心配する事じゃない」

「そ、そう?」

 

 

光黄を心配する烈我。アスラとは違いちゃんと彼女を気遣った発言をするが、クールな表情で光黄はそれを受け流す。

 

 

「……全く同じ光景が2つもあるとは……」

「あの2人、関係性まで似てるんだな」

 

 

ミナト、絵瑠の順でそう言葉を落としていく。似た者同士の烈我とアスラだが、烈我に光黄がいる事は言わずもがな、アスラにはエールがいる事を悟る。

 

そんな中、三王の1人、テンドウ・ヒロミは懐から徐にタバコを取り出すと………

 

 

「そんじゃ、後はオマエらで勝手にバトルしとけやクソヤロー共。オレはこの世界について勉強してきまーす」

「絶対タバコ吸いたいだけでしょアンタ」

 

 

そう言いながらテンドウはカードショップの外に出てタバコを吸い始める。意外にもしっかり禁煙ルールは守るようだ。

 

 

「で?…今日は誰とバトルするわけ、バカスラ?」

「おうよ。今日はもちろん、昨日約束した星七だぜ!!…やってくれるよな?」

「うん、もちろんだよ!…この日のためにデッキを調整したんだ!…行くよエヴォル!」

『うむ。承知したぞ星七!』

 

 

アスラがそう言うと、中性的な顔立ちの緑色の髪の少年、星七がやる気満々にデッキを向ける。その瞬間にエヴォルと呼ばれる、おそらくは七罪竜の一体であろう声が聞こえて来た。

 

その強そうな声色に、アスラはバトルに対するモチベーションを上げる。

 

 

「っしゃぁ!!…燃えて来たぜ。オレは絶対ライダースピリットを召喚できるくらい強くなってやらぁ!!…行くぞ星七!!」

「うん!!…負けないよアスラ!!」

 

 

………ゲートオープン、界放!!

 

 

気合は十分。2人はコールと共にバトルフィールドへと向かい、テンドウ曰くダンゴムシに似てる場所へと辿り着いた。

 

その様子を残った他の面々が眺めていて…………

 

 

「アスラ、勝てるかしらね……」

 

 

エールが隣にいたロンに聞いた。

 

 

「勝ってもらわないと困る。あいつはオレのライバルだから」

「………あんたって結構ツンデレよね」

「オマエにだけは言われたくない」

「何よ偉そうに!!…私はエックスよ!?」

「オレもなんだが?」

 

 

マウントの取り合いになるエールとロン。そんな彼らを光黄やミナトが宥めようとした直後に、アスラと星七、2人のバトルスピリッツが幕を開けて…………

 

ー……

 

 

「先行はオレだ。スタートステップ」

 

 

互いに期待し合い、胸を高鳴らせる中、アスラの先攻でバトルが始まる。

 

 

[ターン01]アスラ

 

 

「メインステップ……最初はオマエだ、ドラグノ突撃兵!!」

「!!」

 

 

ー【ドラグノ突撃兵〈R〉】LV1(1)BP4000

 

 

アスラの場に颯爽と洗われたのはテンドウから譲り受けたカードの1枚、巨大なハンマーを手に持つ竜人ドラグノ突撃兵。

 

 

「赤属性のスピリット……やっぱりアスラは烈我にそっくりだな〜」

「おうよ!…生まれた時からオレは赤属性だせ、これでターンエンド!!」

手札:4

場:【ドラグノ突撃兵〈R〉】LV1

バースト:【無】

 

 

先行の最初のターンは攻撃ができない。アスラは突撃兵をブロッカーとして残し、そのターンをエンド。星七のターンへと移り変わる。

 

 

[ターン02]星七

 

 

「メインステップ、僕はこのカード、エイプウィップを召喚!…コストにソウルコアを支払うよ!」

 

 

ー【エイプウィップ〈R〉】LV1(1)BP1000

 

 

「ッ……ちょび髭シルクハットと同じカード!?」

「え?…ちょび髭??……誰?……まぁ取り敢えず気を取り直して、エイプウィップの召喚時効果!…ボイドからコア1つをリザーブに置き、召喚コストにソウルコアを使用していた場合、さらにボイドからコア2個をトラッシュに置く!」

「おぉ!…やっぱめちゃくちゃつえぇ!」

 

 

星七が召喚したのは4本の腕が生えた自然味溢れる猿型のスピリットエイプウィップ。以前ライダーハンターズの主任、ウィルが使用していたものと全く同じである。

 

星七はその効果で合計のコア数を一気に3つも増やした。

 

 

「さらに僕は創界神ネクサス、サラスヴァティーを配置!」

「ッ……また出た神様カード!」

 

 

ー【創界神サラスヴァティー】LV1

 

 

弦の張った楽器を手に持ち、緑色の長い髪を靡かせる女性の創界神、サラスヴァティーが星七の背後に出現。さらにこの時、配置時の信託も同時に発揮。今回の対象内のカードは2枚。よってサラスヴァティーにコアが2つ追加された。

 

 

「最後にバーストをセット!!…僕はこれでターンエンドだよ!」

手札:2

場:【エイプウィップ〈R〉】LV1

【創界神サラスヴァティー】LV1(2)

バースト:【有】

 

 

大量のコアブースト、創界神ネクサスの配置。さらにはバーストカードまでセットし、最初のターンで既に盤石の耐性を整えた星七。

 

それを崩すべく、アスラが動き出す。

 

 

[ターン03]アスラ

 

 

「メインステップ!…シャムシーザーを召喚して、決闘者たちの戦場を配置だ!!」

 

 

ー【シャムシーザー】LV1(1)BP2000

 

ー【決闘者たちの戦場】LV1

 

 

アスラの場に赤い体表に白いトゲを幾つも生やしたトカゲ型のスピリット、シャムシーザーが現れ、背後には熱い炎で燃え滾る戦場が出現する。

 

 

「さらにマジック、フォースブライトドロー!!」

「!!」

「この効果により、オレは手札を4枚になるまでドローする。今の手札は2枚、よって2枚のカードを新たにドローだ!!」

 

 

赤属性特有のドローマジックで一気に手札を回復させるアスラだったが………

 

ここで星七の伏せていたバーストカードが疼き出して………

 

 

「その効果もらったよ!…手札増加後のバースト、千枚手裏剣を発動だ!!」

「!?」

「効果により、ボイドからコア2つをリザーブに追加し、相手スピリット2体を疲労!!…ドラグノ突撃兵とシャムシーザーには疲労してもらう!!」

 

 

星七の宣言に反応し、勢い良く反転するバーストカード。それによって巻き起こされる旋風がアスラの場に存在するドラグノ突撃兵とシャムシーザーをアタックもブロックもできない状態、疲労状態へと追いやった。

 

 

「よし、これでこのターンのアタックは凌いだ!」

 

 

メインステップの時点でアスラのスピリット達は全て疲労。このターンの攻撃は無いと安堵する星七だったが………

 

アスラのスピリットはまだ動く。

 

 

「その考えは甘いぜ星七!!…アタックステップ、ここでオレはドラグノ突撃兵の効果【追撃】を発揮!!」

「追撃!?」

「【追撃】は疲労状態から重疲労状態にする事で、アタックができる!!」

「なッ!?…じゃあドラグノ突撃兵は1回だけならアタックが可能!?」

「その通りだ!!…行け突撃兵!!…自分と決闘者たちの戦場の効果でBPプラス6000されているため、そのBPは10000!!…さらに決闘者たちの戦場もう一つの効果でエイプウィップに指定アタック!!」

「ッーー!?」

 

 

ー【ドラグノ突撃兵】BP4000➡︎7000➡︎10000

 

 

その名の通りハンマーを手に持ち、星七の場に突撃していく突撃兵。狙う先は彼のライフではなく、場に存在するエイプウィップ。

 

エイプウィップは突撃兵の一撃を4本の腕で防御しようと前方に固めるが、突撃兵の一撃はそれごとあっさり粉砕。エイプウィップは堪らず爆散してしまう。

 

 

「オレはこれでターンエンド!!…どうだ星七、これがオレの諦めねぇバトルスピリッツだ!!」

手札:4

場:【ドラグノ突撃兵】LV1

【シャムシーザー】LV1

【決闘者たちの戦場】LV1

バースト:【無】

 

 

「あれ?…決闘者たちの戦場をドラグノ決闘者にしないの?」

 

 

勢い着いたアスラがそのターンをエンドとする中、バトルフィールド外でエールがそう言葉を落とした。確かに、赤のスピリットであるドラグノ突撃兵が星七のエイプウィップを破壊したタイミングで決闘者たちの戦場はスピリットとして転醒でき、さらなる追撃が可能だった。

 

そんな中、エールの横にいる光黄がクールな佇まいを見せながら口を開いて………

 

 

「転醒してもこのターンで勝負を決められるわけじゃない。だったら指定アタックで場をコントロールしようって言う戦法だろうな。アスラ……昨日も思ったけど、最初に会った時と比べてかなり考えて動くようになってるな」

「でもそれだけじゃ星七には……いや、星七とエヴォルには勝てない」

 

 

光黄がそう言うと、烈我がそう言葉を落とした。それは星七とその相棒である伝説の七罪竜、エヴォルを知っているからこそ言える言葉であって………

 

 

「コアは十分溜まった……これで君を召喚できる、行くよエヴォル!!」

『うむ。儂に任せろ星七!!』

 

 

次ターン開始の刹那。ジジ臭い喋り声が星七の頭に直接語りかけて来る。そんな彼こそ、星七のパートナーであるエヴォルであり…………

 

 

[ターン04]星七

 

 

「メインステップ!!…アスラ、君の【追撃】には驚かされた、けど今度は僕が君を驚かせる番だ!!」

「ッ……来るか!!」

 

 

いったい何が現れるのか、アスラでも予想ができた。その後、星七は召喚口上を述べながらバトル台にそのカードを優しく添えて…………

 

 

 

「数万年の時より生きし伝説!…怠惰なる龍!…あらゆる環境、困難さえも己が進化する糧としろ!…樹進超龍エヴォルグランド!…召喚ッ!」 

 

 

地響きと共に大地が揺れ、巨大な亀裂を走らせる。そして地表が大きく盛り上がり始めたかと思うと、ソレは生物の背、まるで島のような甲殻を持つ龍の姿、怠惰を司る七罪竜、その名をエヴォルグランドだ。

 

 

ー【樹進超龍エヴォルグランド】LV3(4S)BP15000

 

 

「うお、スッゲェ!!…これが星七の相棒かぁ!!」

『お主が例の小さき者か。その力、どれ程のものか、見定めてもらうぞ』

「誰が小さき者だァァァー!!…つーか喋り方ジジ臭ぇ」

 

 

バジュラやキラー、ライトと違い、どこか年寄り臭い喋り方をする怠惰を司る七罪竜、エヴォル。星七はそんなエヴォルとアスラの会話に苦笑いすると、気を取り直して「アタックステップ!」と、宣言して…………

 

 

「創界神サラスヴァティーの効果【転神】を発揮!…このターンの間、サラスヴァティーはスピリットとなり、アタックが可能になる!」

「!」

「サラスヴァティーとエヴォルでアスラにアタックだ!!」

 

 

創界神サラスヴァティーのカード上に置かれていた2つのコアが消え去る。途端、サラスヴァティーとエヴォルはアスラのライフを目掛けて宙を舞い、走り出す。

 

前のターン、無理をしてアタックを行ったアスラにはこの攻撃を凌ぐ手立ては無くて………

 

 

「2つともライフで受ける!………ッ」

 

 

〈ライフ5➡︎4➡︎3〉アスラ

 

 

サラスヴァティーは弦を弾き、具現化されたメロディーで、エヴォルは強靭な顎で、それぞれアスラのライフを1つずつ砕いた。

 

 

「僕はこれでターンエンド!!」

手札:2

場:【樹進超龍エヴォルグランド】LV3

【創界神サラスヴァティー】LV1(0)

バースト:【無】

 

 

「ターンエンド!?…エヴォルグランドを、七罪竜の効果を何も使わないのか!?」

「ふふ、それは多分、今に分かると思うよ」

 

 

アスラはこのターン。星七がエヴォルグランドを使い、何かしらの効果で一気に自分のライフやスピリットを叩くものだと思っていた。

 

しかし当の本人はアタックさせただけでこのターンをエンド。アスラにとっては何かあると考えざるを得なかった。

 

 

(くそ……エヴォルグランドの効果はなんだ??………いや、だったら効果を使われる前にオレが倒す!)

 

 

やられる前にやると言う思考に思い至るアスラ。己のターンを開始する。

 

 

[ターン05]アスラ

 

 

ターンシークエンスの最中でカードをドローするアスラ。それを見て口角が上がる。何か良いカードが引けた証拠だ。

 

 

「来たぜメインステップ……行くぜ星七!!」

「!!」

「地響きと共にただいま見参!!…ドラグノ攻城兵をLV2で呼ぶぜ!」

 

 

ー【ドラグノ攻城兵】LV2(3)BP10000

 

 

アスラの場の地中より飛び出してきたのは、赤い体表を持つドラグノスピリット、ドラグノ攻城兵。

 

 

「ドラグノ攻城兵は相手の場にネクサスカードが存在する時、コスト4として召喚できる!」

「コスト6のスピリットをコスト4のスピリットとして召喚!?」

「よし、コイツでエヴォルグランドを倒せるぜ。バーストをセットしてアタックステップ!!…ドラグノ突撃兵と決闘者たちの戦場の効果により、ドラグノスピリット全てはBPプラス6000!!」

 

 

ー【ドラグノ突撃兵〈R〉】BP4000➡︎7000➡︎10000

 

ー【ドラグノ攻城兵】BP10000➡︎13000➡︎16000

 

 

「ッ……BP10000と16000の2体」

 

 

アタックステップの開始に伴い、アスラの場のドラグノスピリットのBPが一気に上昇。その後、アスラはすぐさまドラグノ攻城兵のカードに手を置き…………

 

 

「行くぞドラグノ攻城兵、決闘者たちの戦場の効果でエヴォルグランドに指定アタックだ!!…アタック時効果でさらにBPプラス5000!…よって合計BPは21000だ!!」

 

 

ー【ドラグノ攻城兵】BP16000➡︎21000

 

 

ドラグノ攻城兵が狙う先は星七のライフではなく、伝説の七罪竜、エヴォルグランド。連携により跳ね上がったその驚異的なBPで破壊できるとアスラは踏んでいたが…………

 

 

「相手の効果の対象になる時、エヴォルグランドの【進化(エヴォリューション)】の効果を発揮!」

「なに!?…このタイミングで!?」

 

 

判明していなかったエヴォルグランドの効果が指定アタックされたこのタイミングで発揮される。その内容はアスラが驚愕せざるを得ないものであり…………

 

 

「【進化】は、相手の効果が発揮される前に、エヴォルのコストを20にするか、BPを10000上げるか、アルティメットにするかのいずれかを発揮させる!…今回は最後に言ったアルティメット化を発揮!……よってエヴォルはアルティメットとなり、指定アタックを無効にする!」

「ッ……アルティメット!?」

 

 

七罪竜の一体、エヴォルグランドの特質すべき効果は【進化】によるその対応力。効果が発揮される前にコスト、又はBPが上がったり、さらにはアルティメット化まで可能。

 

今回はスピリットにのみ指定アタックできる決闘者たちの戦場の効果を自身がアルティメット化する事で無効にしたのだ。

 

本来であれば生物は時間を掛けて進化していくが、このエヴォルはそれを一瞬にして行ってしまう。それこそがエヴォルグランドの大きな罪。

 

 

「だけど、指定アタックを透かしただけだ、ドラグノ攻城のアタックは続いてるぜ!!」

「うん。だからそれはこれで止める!!」

「!!」

「フラッシュマジック、バインディングメロディ!…アタック中で疲労状態のドラグノ攻城兵をデッキの下に戻す!」

「ッ……攻城兵!」

 

 

星七の背後から放たれた具現化されたメロディが突き進むドラグノ攻城兵を包み込み、アスラのデッキの下に戻した。

 

 

「どうだアスラ!…これがエヴォルの【進化】の効果、どんな効果でこようとも、エヴォルはそれに対応する!」

「くっ……でもアタックステップはまだ終わってねぇ……ドラグノ突撃兵、【追撃】だ!!…シャムシーザーも行け!!」

 

 

せっかくのアタックステップを無駄にはできないか、アタック可能なスピリットを総動員し、星七のライフへと走らせる。

 

未だにライフ5の星七。ここは余裕のある表情で宣言する………

 

 

「ライフだよ!………ッ」

 

 

〈ライフ5➡︎4➡︎3〉星七

 

 

ドラグノ突撃兵のハンマーの重たい一撃が、シャムシーザーの体当たりがそれぞれ1つずつ星七のライフを破壊した。

 

 

「オレはこれでターンエンドだ」

手札:3

場:【ドラグノ突撃兵〈R〉】LV1

【シャムシーザー】LV1

【決闘者たちの戦場】LV1

バースト:【有】

 

 

ライフ2つを破壊したものの、エヴォルグランドの【進化】により、劣勢は変わらない。だが、そんな劣勢な彼に対しても、星七は容赦しなくて………

 

 

[ターン06]星七

 

 

「メインステップ。行くよアスラ。エヴォルの次は僕のキースピリットを見せてあげるよ」

「!!」

 

 

星七はそこまで言い切ると、手札にある1枚のカードを抜き取って………

 

 

「女神より生み出されし蒼白の獣!…美麗なるその姿をいざ現せッ!…神聖天獣ガーヤトリー・フォックス、LV2で召喚!」

 

 

遥か後方からゆっくりと歩む獣の影、そして天から指す日差しがその影を映したかと思うと、その正体は蒼白な体を持つ、女神サラスヴァティーの化神と言い伝えられるスピリットの姿、ガーヤトリー・フォックス。

 

 

ー【神聖天獣ガーヤトリー・フォックス】LV2(3)BP10000

 

 

「おぉ!…なんて綺麗なスピリットなんだァァァー!!」

 

 

その優雅な姿に心震わされるアスラ。目をギラギラと輝かせながら感動の意を示す。

 

しかし、現実の話、そんな悠長な事を言っている場合ではなくて………

 

 

「ガーヤトリー・フォックスの召喚時【界放】の効果を発揮!…サラスヴァティーにコアを2つ追加し、さらにコア1つをガーヤトリー・フォックスに置く事で、このターンの間アスラはバースト効果を発揮できない!」

「ッ……バーストが使えない!?」

 

 

気高い雄叫びを上げるガーヤトリー・フォックス。召喚タイミングと合わせて合計3つのコアがサラスヴァティーに追加。その後、内1つがガーヤトリー・フォックスに移動。アスラはセットしたバーストカードの発揮が不可能となる。

 

 

「さらにマジックグランドロー。効果で2枚のカードをドロー!」

 

 

赤属性のマジックカードで手札を増強したところで、星七はアスラにトドメを刺すべくメインステップからアタックステップへと移行する。

 

 

「アタックステップだ!!…お願いしますガーヤトリー・フォックス!…アタック時効果で自身とサラスヴァティーにコアを1つずつ追加!」

 

 

滑らかなフォルムで走り出すガーヤトリー・フォックス。その瞬間に自身とサラスヴァティーにコアが追加される。

 

 

「サラスヴァティーは自身か遊精を持つスピリットのバトル終了時、コア3つをボイドに置いて回復できる……この効果でガーヤトリー・フォックスを2回攻撃させて、僕の勝ちだ!!」

 

 

アスラのライフは残り3。エヴォルの攻撃と含めてこれで終わりかと思われたその直後。負けじとアスラが手札にあるカードを引き抜いて………

 

 

「バーストが使えないなら手札のカードで凌ぐまでだ……フラッシュマジック、ファイヤーウォール!!」

「!!」

「効果でシャムシーザーを破壊し、このアタックでこのターンのアタックステップを終了させる!……ガーヤトリー・フォックスのアタックはライフで受ける!!……ッ」

 

 

〈ライフ3➡︎2〉アスラ

 

 

効果によりシャムシーザーが粒子と化して消え去る。そしてそんな事に気も止めずガーヤトリー・フォックスがアスラに全力で体当たり、そのライフ1つを砕く。

 

しかしその直後、シャムシーザーの犠牲により生まれた炎の壁が吹き上がり、エヴォルやガーヤトリー・フォックスの道を塞ぐ。これにより、星七はこのターンのアタックが行えなくなってしまい…………

 

 

「……バトル終了時に発揮できるサラスヴァティーの効果は使わないよ。これでターンエンド」

手札:3

場:【樹進超龍エヴォルグランド】LV3

【神聖天獣ガーヤトリー・フォックス】LV2

【創界神サラスヴァティー】(3)LV2

バースト:【無】

 

 

星七のターンエンド宣言。それに伴い、ファイヤーウォールによる炎の壁が消え去って行く。

 

 

「この攻撃を凌ぐなんて凄いよアスラ!」

「オマエもな星七!!…自慢の二大スピリット、超カッコいいぜ!」

『ほっほ。儂も褒めてくれるのか?』

「当然!…凄く強いぜ七罪竜!!…でも負けねぇ。このバトル、勝つのはこのオレ、スーミのアスラだ!」

「ッ……この気迫、物言い……やっぱり似てるな、烈我に!」

 

 

断崖絶壁の逆境に立たされたアスラ。しかし、次のターンより彼の逆襲が始まる。その事を誰よりも星七は感じた。

 

この似たような状況になると、アスラ同様凄まじく強くなる人物を、彼は知っているからだ。

 

 

[ターン07]アスラ

 

 

「っしゃぁ行くぜ、ドラグレッダーとドラグノ総軍団長を召喚!!」

 

 

ー【ドラグレッダー】LV1(1)BP6000

 

ー【ドラグノ総軍団長】LV2(3)BP7000

 

 

アスラの場に龍騎に宿る赤い龍、ドラグレッダーと、ドラグノスピリットの重鎮、ドラグノ総軍団長が出現。今現在疲労状態で存在するドラグノ突撃兵と合わせ、場のスピリットは合計で3体となる。

 

 

「このターン、星七自慢の二大スピリットを倒しつつ、このオレが勝ァァァーつ!!…アタックステップ、その開始時にドラグノ総軍団長の効果。トラッシュにあるコア5個をスピリットに置く。オレは突撃兵に3つ。総軍団長に2つ追加!…よってLV2と3にアップ、ドラグノ総軍団長以外のドラグノにコアが2つ以上追加されたため、さらにカードを2枚ドロー!」

 

 

ー【ドラグノ突撃兵〈R〉】(1➡︎4)LV1➡︎2

 

ー【ドラグノ総軍団長】(3➡︎5)LV2➡︎3

 

 

コアの追加とそれに伴うLVアップ。さらにはドローまで行うアスラ。ここまでで得たアドバンテージは相当な物だが、勝利宣言している通り、まだまだ終わらず…………

 

 

「アタックステップ続行!…行け総軍団長、転醒ネクサス、決闘者たちの戦場の効果でガーヤトリー・フォックスに指定アタックだ!」

「ッ……ガーヤトリー・フォックスを!?」

 

 

走り出すドラグノたちの重鎮ドラグノ総軍団長。狙う先は星七のライフではなく、彼のキースピリットであるガーヤトリー・フォックス。アスラはドラグ総軍団長の効果でさり気なくカードを1枚引く。

 

先手必勝であると言わんばかりに3本の剣を4本の腕でガーヤトリー・フォックスに振るう総軍団長だったが、ガーヤトリー・フォックスはそれを軽やかに回避。戦闘が始まる。

 

 

「今の総軍団長のBPはドラグノ突撃兵と決闘者たちの戦場の効果でBPプラス6000されている、よって13000の指定アタックだ!!」

「くっ………ガーヤトリー!」

 

 

ー【ドラグノ総軍団長】BP7000➡︎10000➡︎13000

 

 

ガーヤトリー・フォックスのBPを軽く超えている総軍団長。ガーヤトリー・フォックスは反撃に出るべく緑色の火の玉を幾つも放つが、総軍団長はそれら全てを斬り捨てる。そして遂にはガーヤトリー・フォックスそのものに迫り、一閃。容易く爆散させた。

 

 

「ドラグノ総軍団長の勝ち!!…そしてこの時、決闘者たちの戦場の【転醒】の効果を発揮!!」

「ッ……今度はいったい!?」

「このカードは、自分の赤のスピリットが相手のスピリットを破壊した時、スピリットとして転醒できる………赫焉の戦場より現れろ、燃え盛るドラグノ決闘者!!」

 

 

ー【燃え盛るドラグノ決闘者】LV1(1)BP14000

 

 

アスラの背後にある決闘者たちの戦場から飛び出して来る何か。それがフィールドへと足を着けると、決闘者たちの戦場はたちまち消滅した。

 

現れたのはドラグノ決闘者。4本の腕にそれぞれ剣を構え、星七を威嚇するように咆哮を上げる。

 

 

「凄い……アスラの場に次々とドラゴンたちが集まって行く……!!」

「おうよ、コイツらで一気に決めるぜ、今度は突撃兵で【追撃】のアタック!…効果で1枚ドロー、ドラグノ総軍団長の効果でさらにドロー!」

 

 

ドラグノ突撃兵が自身の身の丈程はあるハンマーを背負い、走り出した。その瞬間にドロー効果が再び発揮され、アスラは2枚のカードをドローするが………

 

それを目に映すなり口角が上がって…………

 

 

「来たぜ、七罪竜、エヴォルグランドを破壊できるカード!!」

「!?」

『この儂を倒すじゃと!?』

 

 

絶対的な自信。仮にも伝説のスピリットである七罪竜、エヴォルグランドを破壊できるカードなど、そうはいない。

 

しかし、偶然にもアスラはそれを攻略できるカードを持っていたのだ。今こそそれを手札より引き抜き、全力でバトル台へと叩きつける。

 

 

「あぁ当然。相手の1番強いスピリットを倒してこそ、真の勝利だからな!!……フラッシュマジック、草薙ノ轟炎!!」

「!!」

「コストは総軍団長をLV1に下げて確保………この効果はBP30000以下のスピリット、又はアルティメットを破壊できる!」

 

 

アスラが放ったたった1枚のマジックカード。一見すると大きなコストに見合ったそれらしい破壊効果であり、すぐさまエヴォルグランドの【進化】の効果で無効にされると思われた…………

 

しかし、使用者である星七は悟る……………

 

 

「ま、まさかその効果は………」

「あぁ。いくらエヴォルグランドのコストが20になろうが、BPが上がって25000になろうが、ましてやアルティメットになろうが関係ねぇ……BP30000以下のスピリット、アルティメットを破壊できる!!……くらえ草薙ノ轟炎!!」

 

 

アスラの背後から螺旋の炎が飛び行く。狙われているのは当然七罪竜エヴォルグランド。巨大な的が外れるわけもなく、その森のように大きな甲羅ごと貫かれ、焼き尽くされる。

 

 

『……ぐぉっ!?……まさかこの儂をたった一撃で………』

「そんな……エヴォル!!」

「突撃兵のアタックは続行中だぜ!!」

 

 

エヴォルの激しい断末魔が轟く中、アスラのドラグノ突撃兵が今度は星七のライフへと狙いを定める。

 

 

「突撃兵のアタックはライフで受けるよ!!……ッ」

 

 

〈ライフ3➡︎2〉星七

 

 

全力でハンマーを振るう突撃兵。その重たい一撃が星七のライフを遂に2まで追い詰めた。さらに追撃すべく、アスラは燃え盛るドラグノ決闘者のカードに手を構えて…………

 

 

「次だ、行ってこいドラグノ決闘者!!」

 

 

アスラの指示に、ドラグノ決闘者は4本の腕から握られる4本の剣を構えながら走り出した。狙うは残り2つとなった星七のライフだ。

 

しかし、彼も負けてはいられないか、まだ負けられないと言わんばかりに、手札にあるマジックカードを引き抜いて………

 

 

「フラッシュマジック、リミテッドバリア!!」

「!!」

「この効果によりこのターン、コスト4以上のスピリットのアタックでは僕のライフは減らされない!!…ドラグノ決闘者もドラグレッダーもいずれもコスト4以上!!…このターンは凌いだよ!!」

 

 

汎用性の高い防御マジックの1枚リミテッドバリア。星七はそれを発揮させる。これにより、アスラは残ったスピリットで総攻撃を掛けても彼のライフを破壊できない事になる…………

 

筈だった。少なくともドラグノ決闘者いなければ…………

 

 

「いや、是が非でもそのライフはいただくぜ星七!!…ドラグノ決闘者のもう一つの効果を発揮!!…1ターンに一度、相手が使った白マジック1つを無効にする!!」

「なッ!?」

 

 

火山が噴火するような大きな咆哮を上げるドラグノ決闘者。星七の場で発揮していたリミテッドバリアの効力が消え失せ、そのままトラッシュに送られた。

 

これにより、バリアは張られず、星七のライフを総攻撃で0にする事が再び可能となった。

 

 

「このターンで、決まりだァァァー!!」

「!!」

 

 

アスラがそう叫ぶ。それに合わせるようにドラグノ決闘者が4本の剣を星七に向けて振るった…………

 

絶体絶命に陥った星七。しかし、彼にもまだ奥の手が存在していて…………

 

 

「まだだよアスラ。君がバトルを最後まで諦めないように、僕も最後までバトルを諦めない………烈我みたいになるって決めたんだ!!……フラッシュ【音速】を発揮!!…音獣エイトーンラビット!!」

「ッ……音速!?」

 

 

ー【音獣エイトーンラビット】LV3(4)BP4000

 

 

アスラにとっては予想外となる星七のフラッシュ宣言より現れたのは、耳が音符の形になっているウサギ型のスピリット、エイトーンラビット。

 

 

「【音速】は赤か緑の創界神ネクサスかリザーブのコアを使ってフラッシュタイミングで召喚できる効果。今回はサラスヴァティーのコアじゃなくてリザーブのコアを使わせてもらったよ」

「くっ……まさかこのタイミングでスピリットを召喚するなんて………」

「さらにエイトーンラビットの召喚時効果でドラグレッダーを疲労!!」

「!!」

 

 

ー【ドラグレッダー】(回復➡︎疲労)

 

 

エイトーンラビットの音符のような形をした耳から奏でられるメロディーがアスラのドラグレッダーを混乱させる。宙を待っていたドラグレッダーは飛べなくなり、地に手をついた。

 

 

「ドラグノ決闘者のアタックはこのエイトーンラビットでブロックさせてもらうよ!!」

 

 

ドラグノ決闘者の攻撃も凌ぎに行くエイトーンラビット。強力な効果を持つこのスピリットだったが、BP勝負では流石にドラグノ決闘者に敵うわけがなく、あっさりと斬り捨てられる。

 

しかし、星七のライフは十分守り切り…………

 

 

「へへ……マジかよ星七。ここ耐えるのかよ……ますます面白くなって来たぜ!……ターンエンドだ!!」

手札:6

場:【ドラグノ突撃兵〈R〉】LV2

【ドラグノ総軍団長】LV2

【燃え盛るドラグノ決闘者】LV1

【ドラグレッダー】LV1

バースト:【有】

 

 

「僕もだよ。まさかエヴォルが倒されるなんて思ってもいなかった!…流石烈我に似ているだけはあるね!」

「あっはは。烈我好きだな星七は」

「君はドロー1つでこの戦況をひっくり返した……次は僕がひっくり返す番だ!」

 

 

全力だったこのターンの攻撃を防がれたものの、気分は上々なアスラ。このバトルそのものを楽しんでいるのが窺える。

 

次はどうにか踏みとどまった星七のターン。大きく深呼吸し、そのターンを進行させて行く…………

 

 

[ターン08]星七

 

 

このターンのドローステップ。星七はそのカードを見るなり優しく口角を上げる…………

 

頭の悪いアスラでもわかる。来たのだ。このターンで決着をつけられるカードを…………

 

 

「メインステップ!!…赤のマジック、コールオブロストを使用!」

「ッ……そいつは、トラッシュからスピリットを戻すカード!!」

「そう。この効果で僕は前のターン破壊されたエヴォルをトラッシュから手札に戻し、そのまま再召喚!!…もう一度お願いしますエヴォル!!」

『うむ。良かろう星七……今度こそ小さき者のライフ、全て討ち取って見せようぞ!』

 

 

ー【樹進超龍エヴォルグランド】LV3(4)BP15000

 

 

星七の呼び声に応えるかの如く、再び大地を揺らして爆誕する伝説の七罪竜、エヴォルグランド。今度こそアスラのライフを全て奪うと豪語する。

 

 

「アタックステップ、その開始時に創界神サラスヴァティーの効果【転神】により、このターンの間、自身をスピリットとしても扱う!」

 

 

ー【創界神サラスヴァティー】LV1(2)BP3000

 

 

最初のアタックステップの際も使用したサラスヴァティーの【転神】の効果。これにより、星七の場にはエヴォル含め、2体のアタックできるスピリットが生まれた事になる。

 

 

「アタックだサラスヴァティー!!」

「ッ………ライフで受ける!……ぐっ」

 

 

〈ライフ2➡︎1〉アスラ

 

 

創界神サラスヴァティーの弦から奏でられるメロディーが具現化され、アスラのライフを砕く。いよいよ残り1つ。星七は精一杯声を張り、宣言する………

 

 

「これでラストアタックだ!!……お願いしますエヴォルゥゥゥー!!」

 

 

星七の指示に「任せろ」と言わんばかりに太い咆哮を上げ、走り出すエヴォルグランド。その狙う先はアスラの最後のライフ。

 

アスラの場のスピリットは全て疲労。そして手札にもバーストにも最早反撃の術は残っていない………

 

終わりだ。そう思うと悔しさが脳裏を過るが、それ以上にアスラには笑顔がこぼれ落ちて…………

 

 

「へへ……この修行の中で烈我以外にもまた目標ができちまったな……来いよ星七!!」

 

 

大地を揺らしながら再び地を駆けるエヴォルグランド。アスラの場にいる大勢のスピリット達が主人であるアスラを心配そうに見つめるが、アスラは笑いながら…………

 

 

「まだだ。まだ足りねぇ……もっともっと努力して、オレは必ず頂点王になる!!……そのラストアタック、ライフで受けるぜ!」

 

 

〈ライフ1➡︎0〉アスラ

 

 

エヴォルグランドがアスラの最後のライフを噛み砕く。その瞬間にバトルフィールド外に飛ばされるアスラ。

 

これにより、勝者は緑仙星七だ。エヴォルグランドと顔を見つめ合い、勝利した瞬間を分かち合った。

 

 

******

 

 

「……また負けちまった。まだまだテンドウさんから貰ったカード達の力を全然引き出せてねぇ気がする」

「そりゃ、貰って2日で100%使いこなせたたら苦労はないわよ」

 

 

バトルも終わり、カードショップ内に戻ったアスラと星七。エールが寄り添う中、アスラは敗因は何かと考えながら己のデッキを見つめる。

 

 

「フッ……また負けたかアスラ。オレは昨日、別の七罪竜使いとのバトルに勝ってるぞ」

「知ってるわァァァー!!…何嬉しそうにしてんだロンコノヤロー!!」

「あいつ、さっきは『勝ってもらわないと困る』とか言ってたくせに……結局どっちだったのよ?」

 

 

いつものようにアスラにマウントを取りに行くロン。バトル開始直後の彼の発言を覚えていたエールは、今の彼の発言を疑問視する。

 

 

「でもいつか絶対に追いつく…いや追い抜く。星七にも烈我にも……でもってオマエもな!」

「そうだそうだアスラ!!…もっと言ってやれ、こんなイケメン野郎ぶっ飛ばしちまえ!!」

「よく言ったアスラ!!…それでこそ私の弟分だ!!」

「応援ありがとうございまァァァーす!!…不肖アスラ、精一杯頑張りまァァァーす!!」

 

 

いつものようにアスラがロンに人差し指を指しながらそう宣言すると、相槌を打つように烈我と絵瑠もそう言葉を落として来た。

 

その直後、星七がアスラに声をかけて………

 

 

「アスラ、良いバトルだったよ!…またやろう!」

「おう星七!!…こちらこそサンキューな!…次は負けないぜ!」

 

 

硬い握手を交わす両名。さっきのバトルでより友情が深まったのが見て取れる。

 

 

「っしゃぁ!!…今日はまだまだ時間あるし、いっぱいバトルするぞ!!…星七の次は………」

 

 

まだまだ沢山のバトルを行いたいアスラ。先程のバトルによる疲れを全く見せず、次なる対戦相手を考え、烈我達伝説の七罪竜に選ばれた5人のバトラー達を見渡すが…………

 

その直後に、アスラ達や烈我達にとって聞き慣れた声が聞こえて来て…………

 

 

「修行もいいけど、それだけじゃ面白くないと思わないかい?…我が息子よ」

「ッ……シイナ!?」

 

「バトルもいいけど、それだけじゃ満足できるわけないよね?…我が弟よ」

「姉ちゃん??」

 

 

突如として襲来したのは、アスラとロンの育て親、シイナ・メザと、天上烈我の姉、天上るみか。この2人がどこで知り合ったかは定かではないが、息ピッタリ、阿吽の呼吸でアスラと烈我、2人に問いかけて来て…………

 

 

「いやシイナ。別にオレは修行だけでも楽しいぞ!…もっと強くなれるし!」

「黙らっしゃい!!…それじゃ私達が面白くないのよ!!」

「えぇぇ!?!…自分で聞いて来たくせに!!」

「姉ちゃん。また変な事考えてるんじゃないだろうな?」

「何だ弟よ。この姉を疑うのかね?」

「つーかなんだよそのキャラ」

 

 

妙なテンションに取り憑かれているシイナとるみか。戸惑いを隠せないアスラや烈我達だったが…………

 

 

「なぁに、私達は単なる吉報を用意して来ただけよ。無論、貴方達にとってのね」

「しっぽ??…るみかさん、なんで尻尾なんて用意したんすか!?」

「バカスラ。しっぽじゃなくてきっぽうよ。良い報告って意味よ、そんな事も知らないわけ?」

 

 

やはり、何かしらの企みがあって来た事は間違いないシイナとるみか。単刀直入にその吉報の内容を彼らに告げる…………

 

 

「まぁ冗談はまだまだ続けるとして」

「まだ冗談続くんかい」

「明日。この街に新しく大きなアミューズメントパークが開店するじゃない?」

「あぁ、駅前にできるデッカイヤツね。それがどうしたんだよ?」

「いや〜〜〜実は明日そこでアスラとエールちゃん。烈我君と光黄ちゃんにお使いを頼もうと思ってさ〜!」

 

 

ー!!!

 

 

「「Wデート、頑張ってね!!」」

 

 

ー!!!

 

 

シイナとるみかの言葉に、顔を赤く染めるエール、烈我、光黄の3人。

 

理由はこれだった。お使いの人選からして、2人が楽しむためなのが見え見えである。だが、ただ1人気がついていない人物がここにいて…………

 

 

「なぁんだお使いかよ。それならそうと直ぐに言ってくれればよかったのに〜……つーかWデートってなんだ?」

 

 

アスラだけはこの危機的状況に気がついていない。いや、彼にとってこれは危機的状況とは言えないのかもしれない………

 

何はともあれ、明日はさらに過酷な予感を感じてしまうエール、烈我、光黄の3人であった…………

 

 




《オマケストーリーズ!》

【教えてシイナ先生!!】


ここはバナナ私立コラスト学園。その校舎の中にあるとある教室。教壇に立つのはシイナ・メザ。彼女の生徒なのか、昭和な学ランを着たアスラと清楚な印象を受ける学制服を着たエールは机に着席していた。

そんな中、意気揚々とアスラが挙手する。


「なぁシイナ先生!…七罪竜のさ、憤怒とか暴食とかならわかるんだけどよ。傲慢ってどう言う意味だ?」
「傲慢……傲慢……まぁなんか偉そうなヤツって覚えましょ〜」
「適当過ぎでしょ」


アスラの質問に適当に答えるシイナ先生。そしてまだアスラの質問は止まなくて………


「じゃあエヴォルの怠惰ってなんだ?」
「あぁ、それは簡単、面倒くさがりって事よ!」
「この人ほんとに先生なの?」


まだまだ続くよ学生生活!!
※続かない


******


《キャラクタープロフィール》

【緑仙星七】
性別:男
年齢:16歳
身長:158cm
身分:一般市民
使用デッキ:【遊精】
概要:一人称は僕、烈我達と比べ大人しい性格の少年。緑デッキの使い手だが、昔は体が弱くその性で人と関わる事が少なかった為、どこか引っ込み事案な所があり自身もそれにコンプレックスを抱いていたが、強くなってそんな自分を変えたいと強く願い、そんな折にエヴォルと出会う。


******


最後までお読みくださり、ありがとうございました!
次回はまさかのデート編!4人の恋路の行方は!?

今回のオリカ、エヴォルグランドのカード詳細は下記のとおりです!


※バトルスピリッツ7-Guilt-より引用。


ー…

樹進超龍エヴォルグランド、コスト8(3)、緑。
系統:樹魔、罪竜
Lv.1(1)BP9000、Lv.2(2)BP10000、Lv.3(4)BP15000。
Lv.1、Lv.2、Lv.3【進化エヴォリューション】
このスピリットが相手の効果の対象になる場合、その効果適用前に次の効果を使用する。
・このスピリットを、スピリットではなくアルティメットとして扱う。
・このスピリットのBPを+10000する。
・このスピリットのコストを20にする。
Lv.2、Lv.3『自分のメインステップ開始時』
系統を一つ指定し、このターンの間、このスピリットに指定した系統を追加する。


ー…


相手の効果を弾ける強い効果!
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