バトルスピリッツ コラボストーリーズ   作:バナナ 

72 / 74
72コア「オニキス消滅、絶望操りしブラックフォース」

遂に始まった本当に最後のバトルスピリッツ…………

 

世界の命運を賭けたこの戦いに挑むのは、皆のデッキを束ねたアスラ。そんな彼の相手は黒の力の根源、究極の生命体ブラックフォース…………

 

試合はまだ序盤。拮抗していた勝負であったが、その最中、ブラックフォースの攻撃がアスラにヒットするたびに、オニキスがブラックフォースへの吸収に近づく事が発覚して…………

 

 

******

 

 

「くっ……ライフ減少によりバースト発動、エクスティンクションウォール!」

 

 

肉体から魂ごと抜かれるような痛みを感じていたアスラ。だがこの程度の痛み如きで臆するわけにはいかない。勇んだ様子で立ち上がると、伏せていたバーストカードを発動させていく。

 

 

「この効果で減った分のライフを取り戻す!」

 

 

〈ライフ3➡︎5〉アスラ

 

 

「ザ、ジ、ズ、ゾ………ライフが回復してもその痛みが回復するわけじゃない。無駄な努力はするな、早くオニキスを渡せ、そうしたらお前は楽になる」

「うるせぇぞクソデカ真っ黒ヤロー!!……無駄な努力なんてねぇ、その事はオレだけじゃなくて、みんなで証明した事だ」

「………ターンエンド」

手札:4

場:【仮面ライダーオーマジオウ】LV1

【タマムッシュ】LV1

【旅団の摩天楼】LV1

【旅団の摩天楼】LV1

バースト:【無】

 

 

2体のスピリットを残し、そのターンをエンドとするブラックフォース。エール、ロン、トゥエンティ、ゾン、4人の仲間たちに見守られながら、アスラはターンを開始していく。

 

 

[ターン05]アスラ

 

 

「メインステップ!!……シャムシーザーを召喚、でもってオレ自身を仮面ライダーセイバーに変身!!」

 

 

ー【シャムシーザー】LV1(1)BP2000

 

ー【変身!!仮面ライダーセイバー】LV1

 

 

赤いトカゲのスピリットが召喚されると共に、アスラは自身の姿を、赤きライダースピリット、仮面ライダーセイバーへと変身させる。

 

その後の神託も発揮され、3枚のカードがデッキからトラッシュに落ちる。今回の対象カードは2枚のため、コアが2つ追加された。

 

 

「っしゃぁ!!…ここで行くぜオニキス!!」

『ゼゼ……あぁ、アスラ!!……そのカードを使え!!』

「おう!!……黒き炎、龍の牙で頂点を目指す!!……仮面ライダーリュウガをLV1で召喚ッッ!!」

 

 

ー【仮面ライダーリュウガ】LV1(1)BP6000

 

 

様々な鏡像が重なり合い、黒い龍騎、仮面ライダーリュウガがこの場へと出現する。

 

このカードもまたセイバーと同じく、アスラとオニキスを繋ぐ1枚。

 

 

「召喚時効果!!……相手スピリット全てからコアを2つずつリザーブに!!……タマムッシュとオーマジオウには消滅してもらうぜ!!」

「!!」

「ブラックドラゴンブレスッッ!!」

 

 

ー【仮面ライダーオーマジオウ】(1➡︎0)消滅

 

ー【タマムッシュ】(1➡︎0)消滅

 

 

「よし!!」

 

 

リュウガの背後に黒龍が現れ、鳥栖を巻く。その黒龍は口内より黒炎を放出し、ブラックフォースのオーマジオウとタマムッシュを焼き払ってみせた。

 

敵の強大なスピリットの消滅の成功に、仲間達の誰よりも先に、エールが1人ガッツポーズを見せる。

 

 

「さらに、この効果で消滅したスピリットの数だけデッキからカードをドローする!!……消滅したスピリットは2体、よってデッキから2枚のカードをドロー!!」

 

 

敵を倒すとドローができるリュウガの効果。

 

アスラは勢いよくカードを引き、それを視認するなり、また口角を上げた。

 

 

『ゼゼ……アスラ、リュウガと龍騎で攻撃しても奴のライフはまともに減らせない。ここは様子を見るぞ』

「おう、わかってるぜ!!……オレはバーストをセットして、ターンエンドだ」

手札:5

場:【シャムシーザー】LV1

【仮面ライダー龍騎】LV1

【仮面ライダーリュウガ】LV1

【変身!!仮面ライダーセイバー】LV1(2)

バースト:【有】

 

 

ブラックフォースのスピリットはこれで全滅。

 

しかし龍騎とリュウガでは彼のライフを破壊はできない。

それならばとアスラは手を打つようにバーストをセット、ターンをブラックフォースへと返した。

 

 

[ターン06]ブラックフォース

 

 

「ザ、ジ、ズ、ゾ………メインステップ、3枚目となる旅団の摩天楼を配置、デッキから1枚ドローし、さらにヤン・オーガをLV3で召喚」

 

 

ー【旅団の摩天楼】LV1

 

ー【ヤン・オーガ】LV3(4)BP5000

 

 

3枚目となる旅団の摩天楼、さらに蜻蛉人間とも呼べる姿をしたスピリット、ヤン・オーガが召喚される。

 

さらに、ブラックフォースはアスラとの力の差を見せつけるべく、今一度手札を切り…………

 

 

「そして、2枚目、3枚目となるオーマジオウを連続召喚!!」

「なに!?」

『複数のオーマジオウだと!?』

 

 

ー【オーマジオウ】LV1(1)BP20000

 

ー【オーマジオウ】LV1(1)BP20000

 

 

最強最善、最強王のコールの元、最凶で最悪の魔王、オーマジオウが再びこの場に姿を見せる。しかも2体…………

 

 

「それぞれの召喚時効果、龍騎とリュウガを破壊する……!!」

「くっ……!!」

 

 

2体のオーマジオウの出現により、龍騎とリュウガが体内から破裂、無惨にも散って行ってしまう…………

 

が、アスラもただでは転ばない。このタイミングで伏せていたバーストカードを発動させる。

 

 

「でも甘いぜ、破壊後のバーストを発動!!……仮面ライダーセイバードラゴニックナイト!!」

「………!」

「効果により、先ずは自身を召喚。鋼を纏いしその衣、熱き意志で悪を穿つ!!……セイバードラゴニックナイト、LV1で召喚だ!!」

 

 

ー【仮面ライダーセイバードラゴニックナイト】LV1(1)BP6000

 

 

地を熱するように炎の球体が出現。それらは拡散、消滅していき、その中のアスラのエース、ドラゴニックナイトが新たに姿を見せる。

 

 

「バースト効果はまだ続くぜ、手札にあるソードブレイヴ……オレは第4の剣、暗黒の魔剣ダーク・ブレードXを召喚し、ドラゴニックナイトと合体!!」

 

 

ー【仮面ライダーセイバードラゴニックナイト+暗黒の魔剣ダーク・ブレードX】LV1(1)BP11000

 

 

地上に降り注ぎ、ドラゴニックナイトの新たな力となった剣。その名はダーク・ブレードX。ここに来て黒の力でまた新しいカードを生成したようだ。

 

 

「さらにそうした時、BP12000以下のスピリット、ヤン・オーガを破壊し、ダーク・ブレードXの召喚時効果でネクサスカード、旅団の摩天楼を1枚破壊して2枚ドローする!!」

「!」

「いけ……ドラゴニックナイトッッ!!」

 

 

手に強く握る暗黒の魔剣ダーク・ブレードXを振い、強烈な飛ぶ斬撃を発生させるドラゴニックナイト。それはたちまちブラックフォースのヤン・オーガと旅団の摩天楼を斬り裂いた。

 

 

「………ヤン・オーガ破壊時効果。ボイドからコア3つをリザーブに追加する」

 

 

オブシディアンの時から使用していたヤン・オーガの効果により、ブラックフォースのリザーブにはコアが3つも追加される。

 

さらにそのコアを使い、彼はまだ動き続ける。

 

 

「マジックソウルドロー、コストにソウルコアを支払う事で、デッキから3枚ドロー、さらにマジック、双翼乱舞を2枚使用し、デッキから合計4枚ドロー」

「ッ……一気に手札が回復した」

 

 

ドローマジックの連打。これによりブラックフォースの手札は2枚から6枚へと回復する。

 

その直後、彼はまた薄気味悪く、不気味な声色で「アタックステップ……」と静かに宣言して…………

 

 

「ザ、ジ、ズ、ゾ………奴のスピリットを蹴散らして来い、オーマジオウ」

「!!」

 

 

2体のオーマジオウが動き出す。ダブルシンボルのため、この攻撃を全てライフで受けて仕舞えば、5個あるライフでも一瞬で1となってしまう。

 

それにブラックフォースの攻撃を何度も受けて仕舞えば、オニキスは奴に吸収されてしまう。その事を知って、アスラがこれをライフで受けるわけがない………

 

 

「ブロック頼む、シャムシーザー、ドラゴニックナイト……!!」

 

 

BPでは遥かに劣る2体のスピリットをブロッカーに選択。先ずはシャムシーザーがオーマジオウの1体に向かっていくが、瞬時に拳を叩きつけられあっさり爆散。

 

ドラゴニックナイトもまた別のオーマジオウに向かって行くが………

 

 

「ギアの一族が持つとされる「絆の力」………それとオレの力の一端が混ざって誕生したライダースピリット!!……確かに強かった。しかし、全盛期以上の力を手にした今のオレにとっては紙切れも同然!!」

「くっ………」

 

 

接近し、ダーク・ブレードXを振るうドラゴニックナイト。しかしオーマジオウは片手でそれを受け止め、ダーク・ブレードXを奪い上げ、地に投げると、拳に炎を溜め込みドラゴニックナイトへと叩き込む。

 

それにドラゴニックナイトは腹部を貫かれ、力尽きて爆散した。

 

 

「ターンエンド。来いよ愚かなる人間、愚かな力の一部よ………オマエ達が今まで得て来たモノなど、全て無意味であると言う事を証明してくれる!!」

手札:6

場:【仮面ライダーオーマジオウ】LV1

【仮面ライダーオーマジオウ】LV1

【旅団の摩天楼】LV1

【旅団の摩天楼】LV1

バースト:【無】

 

 

「んなもん、証明されてたまるかコノヤロォォォ!!」

 

 

オーマジオウの連続召喚により力の差を見せつけるブラックフォース。しかもそれでさえまだまだ序の口だと言わんばかりのセリフも吐く。

 

だがそれでもアスラは勇敢に立ち向かう。

 

 

[ターン07]アスラ

 

 

「メインステップ!!……先ずはバーストをセットして、転醒ネクサスカード、赤の世界を配置!!」

「!」

 

 

ー【赤の世界】LV1

 

 

ターン開始早々、アスラの背後に龍の頭部を模した巨大な山々が出現。これこそが龍唸る赤の世界…………

 

 

「配置時効果、相手の最もBPの低いスピリット1体を破壊する!!」

「なに」

「オマエの場にはオーマジオウ2体のみ、1体を破壊だァァァッ!!」

 

 

アスラの叫びに合わせ、赤の世界に蔓延る龍の山が大噴火。炎纏う落石が、ブラックフォースの場にあるオーマジオウ1体に直撃し、爆発四散させる。

 

 

「でもって、次はオマエだ。行くぞトゥエンティ!!」

「あぁ、共に戦うぞアスラ!!」

 

 

ライダーを統べる時の王者…………

 

仮面ライダージオウ!!

 

 

「LV2で召喚だ!!」

 

 

ー【仮面ライダージオウ】LV2(2)BP7000

 

 

アスラとトゥエンティが声を重ね合わせ、通常の仮面ライダージオウを召喚する。

 

完全に力を取り戻した最強形態のオーマジオウと、その抜け殻とも呼ばれる通常のジオウがこうしてバトルの中で対峙するのはいったいなんの因果か…………

 

 

「ザ、ジ、ズ、ゾ………そうか、結果としてその抜け殻はカードとして残ったんだったな」

「あぁ、だがそれがアスラの勝利のための切札となる。行けアスラ!!」

「おう!!……オレは、ジオウにダーク・ブレードXを合体!!」

 

 

ー【仮面ライダージオウ+暗黒の魔剣ダーク・ブレードX】LV2(2)BP12000

 

 

ドラゴニックナイトの置き土産である暗黒の魔剣を握るジオウ。そしてアスラは直後にアタックステップを宣言して…………

 

 

「アタックステップ、仮面ライダージオウでアタックだ!!」

 

 

アタックしたこの瞬間、仮面ライダージオウには発揮できる効果がある。

 

 

「アタック時効果で1枚ドロー!!……さらにジオウの効果、フラッシュタイミングの順番を入れ替える!!」

「!」

「つまり、オレが先にフラッシュ効果を使えるって事だ、フラッシュチェンジ!!……仮面ライダーセイバーエレメンタルプリミティブドラゴン!!」

「………ほう、又してもセイバーか」

「効果により、アタック中のジオウとコイツを入れ替える!!……この時、ジオウの効果でトラッシュのコア全てを自身に置く………」

 

 

相反する2つの炎が1つになる時、語り継がれし伝説が咆哮を上げる!!

 

来い、仮面ライダーセイバーエレメンタルプリミティブドラゴン!!

 

 

 

ー【仮面ライダーセイバーエレメンタルプリミティブドラゴン+暗黒の魔剣ダーク・ブレードX】LV3(6)BP21000

 

 

赤い炎と青白い炎が龍へと姿を変え、ジオウに向かって飛び行き、それと結合して行く………

 

そして新たに爆誕したのはセイバー最強の姿であるエレメンタルプリミティブドラゴン。これこそがアスラの真のエースカードと呼ぶに相応しい最強のライダースピリット…………

 

ジオウとのコンビネーションはまるでアスラとトゥエンティの絆を表したかのよう。

 

 

「さらにフラッシュマジック、火炎十字斬!!」

「!」

「効果により、シンボル2つ以下のスピリット、2体目のオーマジオウを破壊だァァァ!!」

 

 

暗黒の魔剣に赤い炎を滾らせると、オーマジオウへと急接近、その肉体を十字に斬りつけるエレメンタルプリミティブドラゴン。

 

ライダースピリットを統べると言われている仮面ライダージオウの最終最強形態と言われているオーマジオウでも、流石にこの一撃は応えたか、片膝をつき、静かに消えて行った。

 

 

「成る程、オーマジオウを軽く蹴散らすか。どうやら以前戦った時よりもさらに磨きをかけているみたいだな」

「そんなモン当たり前だ!!」

「………その攻撃、ライフで受けよう………ぐっ!?」

 

 

〈ライフ5➡︎3〉ブラックフォース

 

 

オーマジオウを葬ったエレメンタルプリミティブドラゴン。その燃え盛る暗黒の魔剣で、今度はブラックフォースのライフバリアを破壊する。

 

 

「バトル終了時、赤の世界の効果でさらに1ダメージを与える!!」

「…………」

 

 

〈ライフ3➡︎2〉ブラックフォース

 

 

エレメンタルプリミティブドラゴンの攻撃に合わせ、再び赤の世界が大噴火。その噴煙はブラックフォースのライフバリアをまたも破壊する。

 

 

「よし、エレメンタルプリミティブドラゴンはチェンジで回復状態、もう一度アタックできるわ……!」

「決めて来いアスラ!!」

 

 

勝利が近づいて来たこの瞬間、エールとトゥエンティが声を荒げる。

 

しかし、それを遮るかのように、ブラックフォースは手札から1枚のカードを引き抜き……………

 

 

「決めさせないさ。ライフが減った事で、手札から絶甲氷盾の効果を発揮!!」

「!?」

「これにより、貴様らのアタックステップは終了となる」

 

 

放たれたのは誰もが使用する汎用マジックカード、絶甲氷盾。その効果でアスラとオニキスのアタックステップは強制的に終了となり、このターン中にそれ以上のアタックは行えなくなる。

 

 

「………オレはこれで、ターンエンドだ」

手札:5

場:【仮面ライダーセイバーエレメンタルプリミティブドラゴン+暗黒の魔剣ダーク・ブレードX】LV3

【変身!!仮面ライダーセイバー】LV2(4)

【赤の世界】LV1

バースト:【有】

 

 

ターンを譲らざるを得なくなったアスラ。エレメンタルプリミティブドラゴンがブロッカーとして残る中、大人しくこのターンはエンドとする。

 

次は一見不利な状況下となったブラックフォースのターンだが…………

 

 

[ターン08]ブラックフォース

 

 

〈ライフ2➡︎3〉

 

 

ターンの始まり、黒属性の力をふんだんに所持するブラックフォースはこのタイミングでライフが5に回復する。

 

しかし、その回復量は少なく、本来であれば3回復するはずが、今回は1のみとなった。それもこれも、エレメンタルプリミティブドラゴンの力によるモノだ。

 

 

「ザ、ジ、ズ、ゾ………赤の世界によるダメージだけ回復したか。まぁいい」

「よし、セイバーの攻撃は今のアイツにも有効みたいだな」

 

 

回復しないライフバリアを見て、ロンがそう呟く。

 

だが、自分への特効を持つスピリットが発覚したと言うのに、ブラックフォースはそれさえも想定内だと言わんばかりの余裕を見せている。

 

そしてその理由は、彼の手札にあり………

 

 

「メインステップ………赤のネクサスカード、永遠なる神都を配置」

「!!」

 

 

ー【永遠なる神都】LV1

 

 

ブラックフォースの背後に配置されたのは、何の素材かもわからない、無機質な白い塔が聳え立つ都。

 

この効果が、アスラとオニキスを苦しめる…………

 

 

「永遠なる神都の配置時効果、トラッシュからコスト8以上の赤のスピリットカードを全て手札に戻す」

「なに……!?」

「ザ、ジ、ズ、ゾ………オレはこの効果で、6色スピリット、オーマジオウのカード3枚全てを手札に戻す!!……そしてそのまま3体を連続召喚!!」

 

 

ー【オーマジオウ】LV2(3)BP30000

 

ー【オーマジオウ】LV2(3)BP30000

 

ー【オーマジオウ】LV2(3)BP30000

 

 

地表から溢れ出る煉獄のマグマと共に、アスラが倒して行った3体のオーマジオウが復活を果たす。

 

 

「そ、そんな……オーマジオウ3体が復活……!?」

「しかも今度はLV2、BPは30000か」

 

 

エール、ロンがそう言葉を落とす。

 

オーマジオウ程のスピリットが3体並んだこのフィールドは、最早絶望の始まりとも言える光景である。

 

 

「3体分の召喚時効果で、エレメンタルプリミティブドラゴンを合体しているブレイヴ事破壊する!!」

「ぐっ……クソッ!!」

 

 

3体のオーマジオウは両手を天に掲げ、その先に紫電纏いし緑の竜巻を形成。それをエレメンタルプリミティブドラゴンへと投げ、直撃させる。

 

エレメンタルプリミティブドラゴンはその手に握る暗黒の魔剣ごと塵と化し、この場から姿を消してしまう…………

 

 

「だけど召喚時効果発揮後のバーストはもらうぜ………ネオコールオブロスト。デッキから2枚ドローして、その後コストを支払いメイン効果も発揮!!……オレはトラッシュからシャムシーザーを手札に戻す」

 

 

苦し紛れのバーストカード。手札が大きく増えるものの、今1番必要とされるスピリットは何も出現しない。

 

 

「その程度のバーストでは戦線維持にもならんぞ、ソウルコアを支払いソウルドロー……デッキから3枚引く」

 

 

マジックにより手札をさらに補うブラックフォース。直後にアタックステップを宣言して…………

 

 

「アタックステップ、オーマジオウでアタック!!……ダブルシンボル!!」

「!!」

 

 

アスラはオニキスを守るためにも、ブラックフォースの攻撃をライフでは受けられないが、ネクサス以外がフィールドにないこの状況では、どうする事も出来なくて……………

 

オーマジオウ1体がアスラの眼前に迫り、無慈悲にもその拳で彼のライフバリアを一気に2つ破壊した…………

 

 

「ぐっ……うわァァァーー!!!?!」

『ぐオォォォ……ッ!?』

 

 

〈ライフ5➡︎3〉アスラ

 

 

痛みと共に吹き飛ばされるアスラとオニキス。しかし痛いだけでは終わらない。この後に伝播するように、身体の中が抉れるような感覚に襲われる……………

 

 

「お、オニキス……無事か!?」

『……ゼゼ、あぁ、なんとかな』

「ザ、ジ、ズ、ゾ………オマエ達はこのバトルの中、ライフを4つ失った。次だ、次の一撃でライフが1つでも減れば、オニキスの力も再び手中に収まり、無敵のオレが爆誕する!!」

 

 

ブラックフォースが欲望のままにオーマジオウのカードに手を掛けようとするが、直後にアスラも「させるかよォォォー!!」と叫びながら手札のカードを切る…………

 

 

「オレもマジック、絶甲氷盾だ!!」

「!!」

「これでこのターンのオマエのアタックステップは終了となる!!」

 

 

咄嗟に放たれた汎用マジック絶甲氷盾によって事なきを得る。

 

 

「………まだ足掻けるか。いいだろう、もう少し待っておこうか……ターンエンド」

手札:7

場:【仮面ライダーオーマジオウ】LV2

【仮面ライダーオーマジオウ】LV2

【仮面ライダーオーマジオウ】LV2

【永遠なる神都】LV1

【旅団の摩天楼】LV1

【旅団の摩天楼】LV1

バースト:【無】

 

 

自分の優勢は変わらない事を理解しているブラックフォースは未だ余裕の笑みを浮かべ、そのターンをエンドとした。

 

 

[ターン09]アスラ

 

 

「メインステップ!!」

『アスラ、次のターンに持ち越せば、オレが奴に吸収されてオマエが敗北すると言う最悪の展開が待ち受けるに違いねぇ………このターンで確実に決めるぞ』

「おう!!……先ずはシャムシーザー3体を連続召喚だ!!」

 

 

ー【シャムシーザー】LV1(1)BP2000

 

ー【シャムシーザー】LV1(1)BP2000

 

ー【シャムシーザー】LV1(1)BP2000

 

 

回収したカードと合わせて合計3体のシャムシーザーがアスラの場に出現。白属性のシンボルとしても扱うその効果でアスラの展開を手助けする…………

 

 

「続けて、もう一度仮面ライダージオウを召喚だ!!」

 

 

ー【仮面ライダージオウ】LV1(1)BP5000

 

 

チェンジの効果で手札に戻っていたトゥエンティの仮面ライダージオウが再びシャムシーザーと共にアスラの場に召喚される。

 

そしてアスラはさらに手札にあるカードに手を掛ける…………

 

それは自分と今までずっと一緒に旅をして来た仲間のカード。

 

 

「っしゃぁ!!……次はエールだ、行くぞ!!」

「えぇ!……待ってたわ!!」

 

 

右に友情!!

 

左に勇気!!

 

2つの勇姿重ね合う時、すべての闇穿つ英雄となる!!

 

現れろ、究極を超えるデジタルスピリット、オメガモンッッ!!

 

 

ー【オメガモン】LV3(3)BP21000

 

 

「不足コストはシャムシーザー1体から確保だ、よって消滅」

 

 

黒を塗り潰す勢いで眩い光の粒子が次々と生成されていく。そしてそれらは結合していき、新たな命を紡ぎ出す…………

 

こうして爆誕したのはエールがオメガ家のカードを進化させて生み出したカード、オメガモン。現存するデジタルスピリットの中でもトップクラスの力を誇る。

 

 

「オメガモンを使って負けたら承知しないわよアスラ!!」

「おう!!……必ず勝つぜ!!」

「オメガモン………だが、そのBPは21000。我がオーマジオウ達には遠く及ばん」

 

 

オメガモンBP21000に対し、ブラックフォースのオーマジオウのBPは30000。確かに遠く及ばない。

 

しかし、この状況を覆せる一手がアスラの手にはある。

 

 

「及ばせてやるぜ!!……手札からマジックカード、ソードベント!!……これを2枚発揮!!」

「!!」

「不足コストはシャムシーザー2体から確保、よって消滅」

 

 

2体分のシャムシーザーが消滅するものの、アスラは自身が何度も使用して来たマジックカード、ソードベントを発揮させる。

 

 

「効果により、スピリット1体のBPをプラス5000………これを2回分、オメガモンのBPは10000上がり、オーマジオウを超えた、BP31000となる!!」

「……なに?」

 

 

ー【オメガモン】BP21000➡︎26000➡︎31000

 

 

一気に跳ね上がるオメガモンのBP。フィールドにはそれとジオウしか残っていないものの、突破するには十分すぎる盤面が完成した…………

 

アスラは世界を救うべく、この仲間達のスピリットと共に駆け抜ける。

 

 

「最後にまたバーストをセットして、アタックステップ!!……行くぞ、オメガモンッ!!」

 

 

早速オメガモンでアタック宣言をするアスラ。

 

この時、ソウルコアが使えない身体も発揮できる効果が2つ発揮される。

 

 

「オメガモンのアタック時効果、このスピリットのBP以下のスピリット1体を破壊し、ターンに一度だけ回復する!!」

「…………!!」

「オーマジオウ1体を破壊して、回復だ!!……ガルルキャノン!!」

 

 

ー【オメガモン】(疲労➡︎回復)

 

 

右腕のメタルガルルモンを模した巨大な砲手から豪快に極太の弾丸を発射。オーマジオウ1体を蹴散らし、爆散させる。

 

 

「……2体目のオーマジオウでブロック」

「BPはこっちが上だァァァー!!!……天下の豪剣、グレイソードッ!!」

 

 

今度はウォーグレイモンを模した左腕から剣を展開するオメガモン。その無双の一振りで2体目のオーマジオウもすぐさま斬り裂き、撃破した。

 

 

「回復したオメガモンで二度目のアタック!!……効果で最後のオーマジオウを破壊!!」

「…………」

 

 

止まらないオメガモンの猛攻。ガルルキャノンとグレイソード、この2つの武装で最後のオーマジオウさえも破壊して見せる。

 

そしてこの攻撃は、ライフを2つ破壊できるダブルシンボル…………

 

 

「………ライフで受ける」

 

 

〈ライフ3➡︎1〉ブラックフォース

 

 

オメガモンのグレイソードによる一撃が、一気に2つのライフバリアを破壊した。

 

これでブラックフォースのライフはいよいよ残り1つ。アスラはトドメを刺すべく、トゥエンティのジオウのカードに手を伸ばすが……………

 

それが届く前に、ブラックフォースが手札から又してもあのカードを使用して……………

 

 

「ライフが減った事により、手札から絶甲氷盾発揮!!」

「なッ……!?」

「これによりオマエのアタックステップは終了となる」

 

 

2枚目の絶甲氷盾。アスラのアタックステップがまた強制的に終了、エンドステップへと移行してしまう。

 

ここまで来てトドメを刺さなかった歯痒さ、次のターンを渡さなければいけない絶望感。それらが同時にアスラへと襲い掛かってくる…………

 

 

「…………」

『何ボサっとしてやがる、切り替えろ』

「ッ……おう、そうだな。オレはこれでターンエンドだ」

手札:0

場:【オメガモン】LV3

【仮面ライダージオウ】LV1

【赤の世界】LV1

【変身!!仮面ライダーセイバー】LV2(4)

バースト:【有】

 

 

オニキスの言葉で我に返り、アスラはこのターンをエンドとする。

 

 

『オマエ、今一瞬諦めかけたろ』

「ッ!!……何言ってんだ、そんなわけねぇだろ!」

『じゃなんでさっき手が止まった?』

「そ、それは………」

 

 

オニキスがアスラに聞いた。アスラは全力でそれを否定する。

 

確かに、諦めたわけではない。

 

ただ、恐れているのだ。オニキスを失ってしまうのではないかと…………

 

だからさっき、絶甲氷盾を打たれた瞬間、手が止まった。

 

 

『………もし、オレが消える事に気を使ってんのなら、考え直せ。そんな事一々気にしてたら勝てねぇぞ、どうせオレの命をなんて安いもんだ』

「!!」

 

 

アスラの困ったような表情を見て全てを察したオニキスが、彼にそう告げた。まるで自分の命など捧げても構わないとでも言いたげな言葉に、アスラは憤慨して…………

 

 

「何言ってんだコノヤロー!!……オマエはオレの仲間だ、オレはもう誰一人失ったりしたくねぇんだよ!!」

『…………』

 

 

黙るオニキス。そこにブラックフォースが「痴話喧嘩は済んだか?」と一声かけると、巡って来た己のターンを開始していく…………

 

 

[ターン10]ブラックフォース

 

 

「この瞬間、オレのライフは復活する」

 

 

〈ライフ1➡︎3〉ブラックフォース

 

 

ターン開始の直後、ブラックフォースのライフは多量の黒属性により復活を果たす。

 

 

「メインステップ!!……2枚目の永遠なる神都を配置!!」

「ッ……それも2枚持ってんのかよ」

 

 

ー【永遠なる神都】LV1

 

 

「配置時効果、トラッシュにあるオーマジオウ3枚を復活。そして再召喚!!」

 

 

ー【オーマジオウ】LV1(1)BP20000

 

ー【オーマジオウ】LV1(1)BP20000

 

ー【オーマジオウ】LV1(1)BP20000

 

 

ようやく3体倒せたと言うのに、又しても復活してしまう3体のオーマジオウ。当然ながらもう一度召喚時効果も発揮されて…………

 

 

「召喚時効果でオメガモンと抜け殻を破壊する!!」

 

 

3体のオーマジオウが鋭い眼光でジオウとオメガモンを睨みつけると、2体はたちまち石化、やがて粉塵となり、この場から姿を消してしまう。

 

 

「ぐっ……召喚時効果発揮後のバースト、双翼乱舞。バースト効果で2枚ドロー、その後のメイン効果でもう一度2枚ドローだ」

 

 

アスラもまた召喚時効果のバーストを伏せていた。汎用性の高いバーストマジック、双翼乱舞で合計4枚ドロー。

 

しかし、エールとトゥエンティ、絆を紡いできた2人のスピリットを失ったのはかなりショックが大きいようで…………

 

 

「トゥエンティ、エール……ごめん!!」

「気にするなアスラ」

「それより前を向きなさい、アンタは頂点王になるんでしょう?」

 

 

謝るアスラを宥める2人。

 

そうだ、この程度で後ろなんて向いていられない…………

 

だがそう思った直後に、ブラックフォースは手札から更なる一手を繰り出す。それは最早人の想像などで測れるような代物ではなくて…………

 

 

「ザ、ジ、ズ、ゾ………今度こそ絶望させてやる、来い…………」

 

 

エヴァンゲリオンスピリット……………

 

エヴァンゲリオン第13号機!!

 

 

「!?」

 

 

口上と共に張り裂ける空間。

 

そこから聞こえて来る地獄の化身のような雄叫び。

 

やがてその雄叫びの主人は空間を飛び越え、地上へと降り立つのは、紫の装甲に4本腕の巨大なスピリット、エヴァンゲリオン。

 

 

ー【エヴァンゲリオン第13号機】LV3(5)BP13000

 

 

「え、エヴァンゲリオン!?……なんなんだコイツ」

「ザ、ジ、ズ、ゾ………エヴァンゲリオンスピリット………ライダースピリット、デジタルスピリット、モビルスピリットの世界三大スピリットをも陵駕する全てを超越した存在」

 

 

ここに来て世界三大スピリットである3種のスピリット達さえも超越した存在を召喚するブラックフォース。

 

これはおそらく、彼が自身の黒の力で創り出したカードなのだろう。

 

 

「さらにブレイヴ、ロンギヌスの槍!!……エヴァンゲリオン第13号機に合体」

「!!」

 

 

ー【エヴァンゲリオン第13号機+ロンギヌスの槍】LV3(5)BP20000

 

 

天空より、歪な形をした赤紫色の槍が地に突き刺さる。エヴァンゲリオン第13号機はそれを4本ある腕のうち右の2本でそれを引き抜き、合体スピリットとなる。

 

 

「アタックステップ、エヴァンゲリオン第13号機でアタック!!……効果で貴様のフィールド、リザーブのコア2つをトラッシュに!!」

「ッ……コアが」

「まだ終わらないぞ。さらにLV3の効果、このスピリットと合体しているブレイヴの数まで貴様の手札1枚を破棄する」

「!!」

 

 

アタックステップに突入し、眼光を強く解き放つエヴァンゲリオン第13号機。瞬間、Bパッド上のリザーブにあるアスラのコアが2つ、使用不可のトラッシュへと移動、手札が1枚黒ずんで消滅する。

 

 

「これで貴様のフィールドにスピリットは0。使えるコアもない。次いでにエヴァンゲリオン第13号機は合体によりトリプルシンボル………ライフを3つ破壊する」

「ッ………!!」

「アスラのライフは残り3つ………これを受けたらお終いだ」

 

 

そう言ったのはロンの父親であるゾン。

 

当然ながらアスラとてそれを理解している。コアがなくても使用できるカードを手探りで使っていくしかない…………

 

 

「オレのライフが一度に3つ以上減少する時、手札からフェイタルダメージコントロールの効果発揮!!」

「!!」

「このカードをノーコストで発揮する。その効果は、このターンの間、自分のライフが減る時、2以上のダメージは1となる!!」

 

 

反射的に使ったのは白マジック『フェイタルダメージコントロール』………

 

しかし、これがあれば確かにエヴァンゲリオンの攻撃は防げるものの、完全にダメージを抑えられるわけではなくて…………

 

 

「ザ、ジ、ズ、ゾ………言っただろ?………後1つでも減らされればオニキスは我が手中に収まると」

「くっ………オニキス」

『…………』

「喰らえッ!!」

 

 

喰らえばオニキスを失うこの状況、最早アスラにこれを回避する手段はない。途端にオニキスの方へと振り向くが、当の本人は無言のまま、ただその攻撃を待つのみ……………

 

そして次の瞬間、エヴァンゲリオン第13号機が手に持つロンギヌスの槍を振り回し、無慈悲にもアスラのライフバリア1つを貫いた……………

 

アスラは激痛が伴うと思い、咄嗟に手を覆い被せてガードの構えを取るが……………

 

 

「ッ…………オニキス!?」

『……ガッ……ハ………ッ』

 

 

全然痛みを感じなかった。

 

それもそのはず、あの一瞬のうちに、オニキスが自分よりも前方に立って、そのダメージを全て肩代わりしていたのだから……………

 

 

「オニキスッ!!」

『……アスラ、手札のカード………ぐっ……手札のカードを使え』

「!!」

『早く!!』

「………オレは手札から2枚目の絶甲氷盾!!……このターンのアタックステップを終了する!!」

 

 

体中に蓄積されたダメージを振り切り、アスラに指示を送るオニキス。アスラは言われるがままにそれを使用。

 

なんとかこのターンのブラックフォースの攻撃を凌ぎ切った。だがオニキスはもう限界で…………

 

 

「オニキス、オマエ、なんだってそんな無茶を………」

『ゼゼ………最初はな、オブシディアンや他のブラックフォースに復讐できればなんでも良かった。それがキョーラのためになると思っていたんだ』

「?」

『だけどオマエとバトルして気付かされた。そんなのはただの自己満足、虚しくなるだけだと…………アスラ、オマエはオレをブラックフォースから人間にしてくれたんだ』

「な、何言ってんだよ。そんな今生の別れみたいな…………ッ!」

 

 

次の瞬間、ブラックフォースから蓄積されたダメージが元となり、オニキスは足元から段々と黒い粒子へと変化していく…………

 

それは、間もなくアスラとの別れが近づいて来た、何よりの証拠…………

 

 

「おい、オニキスッ!!」

『このバトル、勝てアスラ。オレみたいなバケモノまでダチ公にした奴だ………不可能もきっと、可能にできる…………』

「オニキス………オニキスゥゥゥゥゥゥッッ!!」

 

 

アスラの叫びも虚しく、オニキスの全身が黒い光に変換されると、それらは全て高笑いしているブラックフォースへと吸収される。

 

大昔の怪物、ブラックフォースは遂に分裂したその力を、分裂した時以上の力となって全て取り戻したのだ…………

 

そしてそれは、絶望の始まり…………

 

 

ザ、ジ、ズ、ゼ、ゾ……………

 

 

「取り戻した。遂に取り戻したぞオォォォォォォ!!!!……これが、完全体を超えた、真のオレの力だ!!」

「………」

 

 

オニキスを失ってしまった悲しさから立ち直れないアスラ。唖然としながらブラックフォースの方へと首を向ける。

 

その目の前にいる本物のバケモノの肉体はさらに筋骨隆々となり、肩には新たに外骨格のような棘が生えていた。

 

 

「オマエには感謝してるぞ、ギアの一族の生き残り。オマエはこうしてオニキスを成長させてくれた、そのお陰でオレは全盛期以上の力を手にした」

「…………」

「悲しくて、悔しくて、苦しいか??………それもそうだよなぁ、なんてったってこれまで共に戦ってきた仲間が、このオレの一部で、こうしてまたオレに吸収されたんだから」

 

 

今思えば、オニキスが復讐心を抱いたのも、全てブラックフォースの計画の一部だったのかも知らない。

 

最も弱いオニキスを成長させるべく、わざと恨みを買うような行為をしたのかも知れない。その正解は、ブラックフォースのみぞ知る。

 

 

「アスラ………ッ」

 

 

エールが思わずアスラに駆け寄ろうとするも、ロンが静かに彼女の肩に手を置き、制止させる。

 

ライバルで、幼馴染でもある彼は、今のこの状況は、アスラ自身の問題で、アスラ自身で解決せねばならない問題であることを、なんとなくだが、理解しているのだ。

 

 

「さぁ絶望しろ絶望しろ絶望しろ!!!………オマエのその顔を見るために、何年も生かしていたのだ、忌々しいギアの一族の末裔!!」

「…………」

 

 

敵のフィールドはオーマジオウ3体に未知のエヴァンゲリオンスピリット1体、対するアスラはネクサスのみ、手札も僅か1枚。

 

誰がどう見ても、覆しようもない絶望的な差がそこにはある。

 

 

「…………オニキス」

 

 

この時、アスラはオニキスとの思い出を思い出していた。

 

単なるバケモノだと思っていた最初の出会い。

訳有りでブラックフォースと戦っていることを知った異世界での戦い。

和解して、とも戦っていた現在。

 

そして、最後に告げられた言葉……………

 

 

「………アイツは最後、オレに『勝て』って言った。なら、約束は守ってやらねぇとな」

「??」

「クソデカ真っ黒ヤロー……オレは絶望しねぇし、諦めねぇぞ!!……勝って絶対、みんなも、オニキスも救ってみせる!!」

 

 

アスラはオニキスを失った尚も諦めたりはしない。希望を見出すべく、巡って来た己のターンを開始していく。

 

その様子を見て、他の仲間たちは微笑み、ライバルであるロンは「それでこそアスラだ」と呟いた。

 

 

「………愚かな。ソウルコアも、オニキスも失って尚たてつくか」

手札:5

場:【エヴァンゲリオン第13号機+ロンギヌスの槍】LV3

【仮面ライダーオーマジオウ】LV1

【仮面ライダーオーマジオウ】LV1

【仮面ライダーオーマジオウ】LV1

【永遠なる神都】LV1

【永遠なる神都】LV1

【旅団の摩天楼】LV1

バースト:【無】

 

 

[ターン11]アスラ

 

 

「オレのターン、ドローッッ!!」

 

 

このターンのドローステップ、アスラはBパッドから全身全霊を込めてドローする。

 

絶体絶命なこの状況だが、アスラはどうやら土壇場で使えるカードを引いたようで…………

 

 

「メインステップ!!……マジック、ボルカニックブレイク!!」

「!!」

「効果により、オマエのネクサスカードを全て破壊。破壊した数だけドローする!!」

 

 

豪快に降り注ぐ火炎。それがブラックフォースの背後に潜む4枚のネクサスカードを履き尽くしていく。

 

 

「破壊した数は4枚、よってオレはデッキから4枚のカードをドローする!!」

 

 

この土壇場でネクサスを破壊しつつドローまで補うカードを引いてくるのは流石の勝負強さと言った所。

 

アスラはデッキからさらに4枚のカードをドローし、その手札は合計で5枚となる。

 

 

「さらにオレは、転醒する仮面ライダーナイトを召喚!!」

 

 

ー【仮面ライダーナイト】LV3(4)BP8000

 

 

様々な鏡像が重なり合い、アスラの幼馴染にして最大のライバルであるロンの最強スピリット、転醒する仮面ライダーナイトが出現。

 

 

「召喚時効果でデッキから2枚ドロー!!……マジック、フェイタルドロー!!……オレのライフが2以下の時、デッキから3枚ドローする!!……最後にバーストをセットして、アタックステップだ」

 

 

スピリット効果とマジックで手札を大きく増やしたアスラ。メインステップを終了させ、アタックステップへと移行する。

 

 

「転醒ナイトでアタック!!……この瞬間、手札にあるアドベントカードを破棄する事で、ナイトは転醒する」

「!!」

「オレは手札にあるファイナルベントを破棄して、ナイトを転醒させる……行くぞロン!!」

「あぁ」

 

 

疾風纏いて現れよ………

 

仮面ライダーナイトサバイブ!!

 

 

アスラとロンが叫ぶ。ナイトはサバイブのアドベントカードをベントインし、疾風吹き荒れるライダースピリット、ナイトサバイブへと強化を果たした。

 

そしてその天下無敵の効果は、ブラックフォースのオーマジオウをも吹き飛ばす。

 

 

「煌臨時効果、相手は相手スピリット1体を選び、それ以外を破壊する」

「ッ……まだそんなスピリットを残していたか…………エヴァンゲリオン第13号機を残す」

「なら残った3体のオーマジオウは破壊!!」

 

 

ナイトサバイブが天に聖剣を掲げると、巨大な竜巻が発生。それはオーマジオウ達を次々と飲み込んでいき、消滅させた。

 

これでブラックフォースの場に残ったのは、エヴァンゲリオン第13号機のみ。

 

 

「ザ、ジ、ズ、ゼ、ゾ…………だがオーマジオウはもう用済み。このエヴァンゲリオンスピリットで全てを打ち砕いてくれるわ………フラッシュマジック、スクランブルブースター」

「!!」

「効果により、このバトルの間、エヴァンゲリオン第13号機は疲労状態でのブロックを可能にする………ナイトサバイブを迎え討て」

 

 

咄嗟のマジックカードにより、エヴァンゲリオン第13号機が再び動き出す。

 

ナイトサバイブが聖剣を手に挑みかかるものの、力の差は歴然か、ロンギヌスの槍を振るう風圧だけで吹き飛ばされてしまう。

 

 

「終わりだ。貴様の攻撃はオレには届かない!!」

「いや、まだだ!!……ぜってぇに届かせてみせる!!……フラッシュ、変身したオレの【神技】を発揮。トラッシュからスピリット状態で、暗黒の魔剣を復活させる!!」

「!!」

 

 

ー【暗黒の魔剣ダーク・ブレードX】LV1(1)BP5000

 

 

復活し、アスラの右手に握られる剣は、暗黒の魔剣ダーク・ブレードX。

 

だがそれも束の間、エヴァンゲリオン第13号機のロンギヌスの槍がナイトサバイブの肉体を貫いてしまう。これにより、ナイトサバイブは堪らず爆散。

 

 

「スクランブルブースターの効果でデッキから2枚ドロー」

「次はオレだ!!……暗黒の魔剣でアタック!!」

「己で来るか、愚か極まりなし!!」

 

 

暗黒の魔剣を手にしたアスラ自身がフィールドに移動し、ブラックフォース目掛けて走り出した。

 

史上最強の生命体であるブラックフォースに単身で挑みにかかる行為が、どれほど身の程知らずかは計り知れない。だが、アスラは今までその身の程知らずから、誰もが想像さえしなかった奇跡の大逆転劇を披露して来た…………

 

きっと、絶対今回もそれは起こるはずだ…………

 

 

「その程度の攻撃、我がライフに収めよう!!」

「うおぉぉお!!」

 

 

ブラックフォースのライフバリアに暗黒の魔剣の剣先を突き立てるアスラ。気合いとド根性でそれをねじ込み、ライフバリアに亀裂を生じさせていく…………

 

 

「頂点王になるまで、ぜってぇに諦めねぇ………それがオレのバトルスピリッツだァァァー!!!」

「!?!」

 

 

この瞬間、ブラックフォースでさえも予期していなかった事が発生する。

 

ブラックフォースと………いや、きっとブラックフォースの中に眠るオニキスとアスラが共鳴でもするように、ブラックフォースは黒、アスラは赤色に光輝く。

 

 

「な、なんだこれは……いったい何が起こって………………ぐ、ぐオォォォォォォー!!!」

「うぉぉぉぉ!!!!」

 

 

〈ライフ3➡︎2〉ブラックフォース

 

 

アスラの限界を超えた一撃が、ブラックフォースのライフバリアを1つ砕く。

 

そしてどういうわけか、次の瞬間、アスラ自身もまた、赤き光の粒子へと変換され、ブラックフォースの中へと吸い込まれていった。

 

オニキスに続いて、今度はアスラがこの場から姿を消してしまったのだ。それを見た仲間たちは衝撃を受け、唖然とした。特にエールは涙までその目に浮かべて……………

 

 

「ア……アスラァァァァァァァァァァァァァァァーー!!!!」

 

 

 

 

「ザ………ジ……ズ………ゼ………ゾ」

 

 

絶望から、エールの叫び声が虚しく響き渡る。

 

ブラックフォースにとっても、アスラが体内に入って来たのは想定外だったのか、自身のこの独特な笑い声を最後に、全く動かなくなって……………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




〈バトルスピリッツ オーバーエヴォリューションズ〉

本気の完結編、始動…………

鬼王ノヴァとの戦いが終わってから5年、界放市の英雄、芽座椎名は世界中を自由気ままに旅していた。
そんな時、新たな敵組織『オルタナティブ』
それに属する『三聖官シスターズ』が芽座椎名のロイヤルナイツを狙って襲い掛かってくる。

どうやらその背後には芽座葉月も潜んでいるようで…………



******


最後までお読みいただきありがとうございました!!

ここまで長くやって来ましたコラボストーリーズも残り2話となりました。最後まで全身全霊で執筆していきます!!

そして上記のオバエヴォ完結編。いつかはわかりませんが、絶対にやる予定です!!乞うご期待ください!!

そんなオバエヴォの続編『バトルスピリッツ 王者の鉄華』も連載中です!!
syosetu.org/novel/250009/
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