主人公に勝てなくても幸せにはなったオリ主   作:ヅダはISなんぞに劣る筈がない!!

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残業そんなに無いって言ってたじゃないですか……。


主人公に勝てないけど幸せなオリ主

「AIS-E01(秋十製インフィニット・ストラトス試作1号)……通称『ディッカーマン』、これはIS学園防衛を目的とした機体であり第三世代に分類されます。外観は全身を装甲で覆った姿に特徴的な背部の可変式バックパックと大型化された脚部…バックパックと両脚部がメインスラスターの役割を果たしています……基本フレームは完全な新規造形であり背部、両脚部に分散させる形でジェネレーターを搭載する事で白式の二倍の推進力、紅椿に次ぐ最大出力を誇り現状存在する機体では速度、火力と共に第三世代中最高の機体です。一撃離脱を基本運用としていますがジェネレーター出力をパワーユニットへ回す事で白式や甲龍を圧倒できる程の性能があり、またエネルギー兵装、実弾兵装と装備を選ぶ機体でもありませんので射撃戦、白兵戦共に乗り手も装備もほとんど選ばずに申し分無い性能を発揮する事が期待されています。基本兵装は白い警棒のような持ち手の先から荷電粒子を発生させそれをAICに似たもので形状維持させた…言うなればライ○セーバーみたいな『荷電粒子刀二型』及び機体の基本兵装として唯一の射撃兵装『肩部固定式2連バルカン』の二つです、武装が二つだけなのは第三世代兵装がパス・スロットを圧迫する為にその他追加武装と排他で選択式となっているのが主な理由です。」

 

 

 

 

秋十のやつ、夏休み初日に教員を集めて何をさせるつもりかと思えば…なんだ、真面目にISを造っているじゃないか。いつもトンチンカンな物や明らかに条約違反な物を造っているし、その割りに日の目を見る機体が少ないからテストパイロットに専念して開発は辞めたのかと思ったぞ…しかし聞けば紅椿に次ぐ高性能機、強力なスラスターが背中と両脚に3つも追加されているのは見た目通りの重装甲をカタログスペック通りの速さで動かす為か…一撃離脱戦法を基本運用と言っていたがそれは恐らく第三世代兵装による物、つまり第三世代兵装を装備しないなら白兵戦特化、射撃戦特化、汎用機と幅広く運用が可能……これから世界各国で第三世代機を量産させていく事も考えれば教員部隊のISも打鉄やラファールだけでは少し頼りないと思っていた所だ…この後の模擬戦闘試験が上手くいけば私からもこの機体をIS学園に配備して欲しいと上に勧めてみるとしよう。まぁブリュンヒルデも絶賛なんて聞けばIS委員会も学園の理事長も悪い返事は出さないだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『それではこれより模擬戦闘試験を開始する!教員諸君はテロリスト役としてIS学園へ侵入し第三アリーナを占領する事を勝利条件とし、ディッカーマンはそれを阻止する事を条件とする!ディッカーマンは試作された三機だけしか配備されていないが第三世代兵装を装備した一機以外は背部多連装ミサイルランチャーユニットを装備した火力支援型、秋十製白式用ビームライフル及びグレネードランチャー内蔵シールドを装備した汎用型となっている。テストパイロットはIS委員会より出向してきた三名の…居村望、ルーコス平野、巻紙礼子である、3人ともパイロットとしては優秀な成績を残しているので油断してかからぬように!!』

 

 

 

 

 

 

しかし教員全員で向かうのか…この人数をたった3人で相手する等…余程腕に自信があるのかそれともそれだけ機体の性能がいいのか…いや、その両方なのだろうな、秋十が作った機体ということは。

相手は名前の聞いた事ない2人とIS委員会における秋十の担当官…あの女はパイロットでもあったのか、知らなかったな。まぁいい…久しぶりの実戦…腕が鈍っていないか確認も兼ねて暴れさせて貰うとしようか。

 

 

 

「先輩…大丈夫ですかね?」

 

 

「どちらの心配だ?たった3人で教員部隊全員をまともに相手にできるのか……と思っているのなら、油断大敵というものだぞ。山田くん。」

 

 

「油断…ですか?」

 

 

「あぁ、あの機体を作ったのは秋十。そしてそれを相手するのはあいつの姉であるブリュンヒルデ率いる中隊規模のIS部隊、秋十の事だ…一夏を倒す前に私に黒星を付けて一夏に実力の差を見せてやるとか考えているだろう、何より…一夏もそうだが弟共は私を誰にも負けない最強…と信仰と呼べるレベルで信じ込んでいるからな。そんな秋十がわざわざ用意した機体とパイロット………恐らく只者では無いだろうな。」

 

 

 

「そう言ってる割には楽しそうな顔をしてますね、先輩。」

 

 

「まぁ、久しぶりに全力を出せるかもしれない…と思えばな。」

 

 

試験開始のブザーが学園から聞こえる、それと同時に教員達は私と山田くんを先頭に二つの部隊へと別れて学園へと飛び立った。

 

 

「作戦は説明した通りだ!!二手に別れて挟み撃ちを行う!単純だがその分細かいアクシデントによる失敗は互いの実力で補えるだろう!!私と山田くん、どちらかが撃墜された場合は事前に話した通りの順で指揮官を交代!!敵の第三世代兵装を装備した機体には必ず三機で取り囲んで相手するように!!」

 

 

 

 

そうして私の隊と山田くんの隊が互いにまだ視認できる距離で学園へと迫る、ISの速度とは言えまだそれなりの距離、完全に二手に別れる地点までは万が一の事も考えてカバーし合える距離を保つ、するとオープンチャンネルが不意に繋がる。

 

 

 

 

『待ちに待ったときが来たのだ、私が…紛い物でなかったことの、証のために…!』

 

 

 

この声は…あの時に組織は壊滅させたはず…!?…いや、IS委員会は事実上…束が最高権威となっている、あいつなら…まさか…!

 

 

 

 

 

『再び貴様と対峙するこの時のために! 私が!お前を倒すために!』

 

 

 

 

 

耳元で警報が響く、ISのハイパーセンサーから熱源反応…いや、耳元で響いてるのではない、ここにいる全員のISから警報がやかましく響いて…まだ学園から数十キロあるんだぞ!?ISが警報を鳴らすなんてミサイルでロックオンされるか何らかの攻撃が迫っている状況がほとんど……それがこの距離で鳴り響くだと……!?一斉に鳴り響く警報、オープンチャンネルから聞こえる声に全員が不気味さを感じ……

 

 

その場に止まってしまったのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ちふゆねえ!おかえりなさい!!』『ちーねぇ!よるごはん!おにいちゃんといっしょにつくったよ!』

 

 

一夏…秋十…私がまだ束の話に乗っかる前…あの頃は毎日夜遅くまでバイトして、日々の疲れが身体から離れる時は無かった…でも、慣れない夜更かしをして私を待ってくれた家族がいて…苦痛に感じた事はなかったな…。

 

 

 

『千冬姉、おれ…大きくなったらいっぱいはたらいて、ぜったい千冬姉を楽させてみせるよ!!』

 

 

『なら俺はお兄ちゃんよりもっと働いて大金持ちになってお兄ちゃんとちー姉を楽させてやるよ!』

 

 

ふふ…秋十はこの頃から一夏に対抗心を燃やして…お前達はいつまで経っても私の弟だ。もっと私を頼っていいんだぞ?

 

 

 

 

 

 

『姉ちゃん…今まで言えなかったんだけど……ひょっとして俺と兄貴の区別ついてない?』

 

 

そ、そんなことは……すまん…。

 

 

 

『…やっぱり、昨日俺達が風邪引いた時、俺と兄貴途中でお布団入れ替わってたけど姉ちゃん普通に俺の事を一夏って呼んでたよな。』

 

 

いや、だがお前達は本当にそっくりなんだ…見間違えてもしょうがな…す、すいませんでした。

 

 

 

『秋十、寒くないか?』『子供は風の子だぜ兄貴!それにこれからはノースリーブグラサンが流行る!!間違いない!』

 

 

まさか昨日の今日でグラサン付けてノースリーブにするとは…だが、似合ってるよ、秋十。

 

 

『ほら!姉ちゃんもこう言ってるじゃんか!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『へへ、どうかな千冬姉…ちょっとブカブカだけど…。』

 

 

まぁ中学生はすぐ大きくなるもんだからな、学ランなんて大きいくらいで丁度いいものだ。……萌え袖みたいで可愛いな私の弟。

 

 

『へ?なんか言ったか千冬姉?』

 

 

いや、なんでもない。それはそうと……。

 

 

『?…なんだよ?姉ちゃんも兄貴もこっち見て…。』

 

 

『いや秋十…流石に…。』

 

学ランまでノースリーブにするのはどうかと思うぞ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『えっ!?俺達がプリキュアに!?』

 

 

『嘘だろ千冬姉!?』

 

 

まだ何も言ってないだろうが!…全く、お前達にはIS学園に入学してもらう。IS委員会最高顧問……まぁ束のお達しでな。少なくとも入学すれば実験体だの解剖だのそういった目に合う事は無くなるだろう、まぁ束がIS委員会の実権を握ってる限り学園に入らんでもそんな事はさせないだろうがな。

 

 

 

『へぇ…なぁ姉ちゃん、ちょっと委員会の人と話せたりする?』

 

 

あぁ、できるが束と連絡を取りたいなら私の携帯から…。

 

 

『あ、いや!そういうわけじゃないから大丈夫大丈夫!!ね?いいでしょ?』

 

 

……?まぁ構わないが…先に一夏にIS学園に入学するのに必要な書類と参考書を渡しておくから後で一夏から貰っておけよ?

 

 

 

『へっへっへ…了解しました!』

 

 

なんか怪しいが…まぁいいか、行くぞ一夏…。

 

 

『お、おう?』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『この度、IS委員会から出向してきました、技術試験部門の……織斑秋十です。』

 

 

『あ、あれ?秋十さん…?ってせんぱ…じゃなくて織斑先生の弟さんの…。』

 

 

秋十…なんでお前がIS委員会所属のバッチを付けてるんだ…。

 

 

『いやぁ、IS委員会にちょっと売り込んだら是非委員会直属のパイロット兼技術者にって言われちゃってさぁ…あはは!いやぁ、優秀な人材として認められるなんて、能ある鷹は爪を隠せないもんだなぁ…アッハッハッハッハッ!』

 

 

いま自分で売り込んだと……ん?……まて、これは………あぁ、そうか……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『織斑千冬よ!!!私は!!帰ってきた!!!』

 

 

「これが走馬灯か。」

 

 

 

光が私を包み、視界が白く染って暗闇に消えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

結果から言えば秋十は逮捕された。明らかに核兵器レベルの破壊力を持つ兵器を作ったからISの軍事利用の疑いと大量破壊兵器製造と複数の条約を違反した容疑で……フランスに高跳びした秋十を怒り心頭の束さんが人参ロケットで追いかけて、フランスの空港で取っ組み合いの殴り合いの末にボコボコにされた後……事情を知らない現地警察に連行される形で逮捕となり、シャルは1人で仲直りした両親と共に実母の墓参りへ行ったそうだ。

 

尚、本人は『予期しないリミッターとジェネレーターの故障による事故であり故意的なものではない。』との証言が裁判で通ってしまい、何故か無罪放免となった……ニュースで見てたけど裁判官とか秋十の無罪を主張してたIS委員会の人とか秋十を擁護する会見してた人達……たまに学園に来て秋十の担当のIS委員会の偉い人と仲良く話し合いしてた人達だよな…?何話してたかは外国語だからよく分かんなかったけど。

 

 

 

 

 

 

 

 

「『爆裂荷電粒子砲…高熱源体である荷電粒子を特殊なナノマシンで包み込み限界まで圧縮させ、甲龍の龍砲に似た空気砲で射出する、ナノマシンで包まれた荷電粒子の塊が目標へ近づくとナノマシンが起爆、風船に針を刺すと破裂するように最大数千度の熱量の荷電粒子が直径十数キロを多いつくし、圧倒的熱量でISの電子機器を破壊して行動不能にさせる第三世代兵装。』

 

 

 

……いくらIS相手でもこんな核爆弾とほぼ変わらない威力のものがどうして通ると思ったんだこの馬鹿!!!」

 

 

 

「だってテロリストなんて残党とか出てきたら後々面倒だから一気に焼いた方が後腐れ無いと思ったんだもん!!」

 

 

「IS学園は教育機関なんだよ!!こんな破壊兵器運用できるかこのスカポンタン!!!だいたい『ISの機動力と速度でテロリストへの最適な攻撃ポイントへ移動し爆裂荷電粒子砲を放った後に撤退、もしくは次の攻撃ポイントへ移動。』ってお前これ殆どメタルギ○の核兵器運用思想と似たようなもんじゃねぇか!!後、ラウラから聞いたがディッカーマンってドイツ語で『太った男』って…これ隠す気無いだろう!!??なぁ!!」

 

 

 

「でも力なき正義は意味が無いって何人も先人が言ってるじゃん!なら抑止力は必要じゃん!!」

 

 

 

「核兵器より強いISを何十台も保有してるIS学園に今更抑止力なんて必要無い!!というか世界が核の代わりにISを推してる時代に核抑止に逆戻りとか何考えてるんだお前は!!」

 

 

 

「織斑さーん、回診のお時間ですよー。」

 

 

「「あ、はい。」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……………。」

 

 

 

「あ、あの…篠ノ之博士…ですよね?私、IS学園の山田真耶っていいます…まさか同じ病室なんて……あ、あれ?篠ノ之博士?」

 

 

「あ、あんまり話しかけないであげてください。束様は秋十のクソ野郎を逮捕しようとして取っ組み合いとなり…クソ野郎に突き飛ばされた拍子に2人をとり囲もうとした現地警察の持っていた警棒がズプリと突き刺さってショックで放心してしまっているんです……まさかあんなスムーズに咥えこんでしまった自身の恐ろしさに。」

 

 

 

「えぇ……。」

 

 

 

 

 

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