少し未来のシンフォギア   作:竹流ハチ

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ここでようやくアリアの容姿を出します


「装者候補生選抜試験」

レジ袋を両手に持ち、風鳴司令に言われた通り資料室に来てみると資料室の主は今日も椅子に座って本を読んでいた。腰程に伸ばした綺麗な金髪を変わった形の髪留めでポニーテールにして纏め、遠くからでも分かるくらい整った横顔はあの時と変わらず落ち着いた大人そのもので私の憧れでもある。

 

歩きながらレジ袋が擦れる音を立てても探し人はまだ本を読んでいて、私がテーブルの上に中身の入ったレジ袋を置くとようやく本から顔を上げ、そして私に気付いて琥珀色の瞳を向けると落ち着きを払った微笑みを浮かべた。

 

「あら、静香じゃない。今日は非番でしょ?」

「私の家はこのビルなので。アリアさんこそ、今日も読書ですか?」

「此処なら誰も来ないでしょ」

「そうやってまた一人になって、友達できませんよ」

「ぐっ、言うようになったわね……」

 

一人で読書をしていたアリアさんの隣に座り、ちゃんと人付き合いをするように助言をすると胸を押さえてるけど、そう言いながらもアリアさんが誰かを嫌いになっている所は一度も見た事がない。

 

どんなに悔しい思いをしても、どんなに辛くてもアリアさんは自分で全部解決しようと頑張っていた。きっと私と同じで人付き合いが苦手なタイプ、真面目過ぎるほど真面目な性格が人との距離を保とうしているに違いない。

 

そんな凄く強くて優しいアリアさんと初めて出会った時の約束を守る為、レジ袋の中に入っていたスーパーで一番高かった弁当を取り出してからアリアさんに差し出した。

 

「あの時のお返しです」

「ああ、気にしなくていいのに」

「駄目です、約束は守る為にあるんですから」

 

弁当を差し出されてすぐに約束を思い出したアリアさんは本を閉じてから懐かしそうに笑っていて、私もようやく約束を果たせて心残りが一つ消えていった。

 

 

 

 

 

百合根さん、私、そして聖遺物を強盗に使っていて捕まったけれど偶然ザババとの適性があった譜吹姉妹は元々S.O.N.Gから直接勧誘された装者候補生。それに対してアリアさんは特別枠として装者候補生選抜試験に参加する事になっていた。

 

既に装者候補生である私達が試験を受ける必要は無かったけれど、試験を受ける50人の中に私達よりも才能のある人が居ればその席を交代するという話を聞き、テストに参加する人を全員不合格にするつもりで私達も参加を志願した。

 

その時は今程関係も良くなかったしお互いの事もよく知らなかったけど利害の一致で協力し、風鳴司令達も何故か参加に関しては何も言わなかったから参加者として私達は列に混ざっていた。

 

「よく集まってくれた。君達はS.O.N.Gに装者として入隊するべく此処に来てくれたんだろう。だが装者になれるのはこの中の数人だけ、それ以外の者は立ち去って貰う事になる。今の内に分析官への志望に変えたい者が居るなら名乗り出て欲しい。分析官とはいえその席は多くはない、能力が拮抗している君達の場合は早い者勝ちにせざるを得ないからな」

 

今にも雨が降りそうな曇天の中、参加者が集められた大きなスタジアムで全員の前に立って話している司令は普段とは違って突き放すような言い方をしていて、恐らく意志の弱い人の選定をその時からしていたんだろう。

 

だけど良くも悪くも自信を持っている人だけが志願して参加しているこの場では動く人は居らず、司令も一安心した様に口の端を緩ませていたがすぐに引き締めていた。

 

「それではこれより選抜試験を始める!まずは基礎体力テストとして10km走、各員位置に付け!」

 

話を終えると早速マラソンの準備をさせられた参加者達は良い所を見せる為にスタートラインの前の方へと出ていき、私達四人は押し出される様に最後尾に追いやられた。

 

たかだか数メートルの差を気にするつもりもないし、海未さんに至ってはわざと一番後ろまで下がって楽しそうに笑っていた。

 

「体力勝負なら私が一番だもんね〜。おチビちゃん肩車してあげようか?」

「遠慮します。自分で走った方が早いので」

「でも海未は早いよ〜、私でも勝てないし〜」

「喋ってると号令を聞き流すよ」

 

訓練にまるで参加しない譜吹姉妹だけれど、司令が緊急訓練を行う際には決して遅れを取らない辺りこの二人の根底にある才能は眼を見張る物がある。それを補うかのように素行の悪さも目立つけれど、その時はそういう人達なんだと私は特に気にはしていなかった。

 

けど、前の方へと詰めていく人の流れに逆らって一人だけ私達の方へと歩いて来た。私達が既に候補生である事を知られたくないからすぐに黙ったけど、その人は特に気にする事なく私達とすれ違うと海未さんまで抜いて最後尾に着いた。

 

「おっ、自信満々だね〜」

 

自分よりも後ろに下がったその人に海未さんは絡もうとしたけど、その人はそれを一瞥するだけで相手にせず、海未は詰まらなさそうにしていたけど司令が笛を構えると真剣な表情に変えた。

 

そして司令が吹いた笛の音がスタジアムに響き渡ると参加者は一斉に走り出し、私達はその後を追う様にスタートを切ったけど、海未さんは早速全速力で集団を追い抜いて先頭に躍り出た。

 

体力に自信があるとはいえ最初から遊ぶだなんて海未さんらしいと呆れていると、最後尾の人も凄まじい速さで私達の横を走り過ぎて行った。

既に最初のトラックのカーブに差し掛かっていた海未さんに並ぶとそのまま追い抜いてしまい、私達も唖然としているとその人はまた海未さんを横目で見てからペースを落とした。

 

「あれじゃあ体力保たなそうだね〜」

「そうだね、緊張してるのは分かるけど海未ちゃんのペースに乗るのは得策じゃない」

 

一位を奪われた海未さんは逆上して再び抜き返すと後ろを向いてから舌を出して挑発していて、その人は挑発に乗ることは無かったけれど海未さんが前を向くと再びペースを上げて海未の前へと出た。

 

一見冷静かと思えば一位に拘るなんて馬鹿な人だ、最初はそう思っていたけどそんな調子が5km程続くと参加者のペースが次第に落ちていく中で二人は未だに一位争いを続けていた。

 

そして、疲れが出始めている私達に追い打ちをかける様に大粒の雨が降り始め、服が雨で濡れて重くなり足場も悪くなると余計に体力を持っていかれていく。『急な逆境にも対応し得る体力と精神力』、わざわざ雨になる時間帯を選んだのだからそんな事だろうと思っていたから体力を温存していた私は少しずつ前へと出始めた。

 

他の二人も先に前へと走り出したけれど一位争いの二人は未だに後続を引き離して走り続けていた。

 

「この、こんなちびっ子に負けてられないわよ……!」

「そうですか。大きい人は大変ですね」

 

スタートラインの先頭に立っていた人が私に抜かれて何か言っていたようだけど、走りながら頭を使うのは体力の無駄だから適当に答えて集団を抜けて前に出ると、既に百合根さん空さんに続いて私が上位五位の中に入っていた。

 

そして一位は海未さんだったけれどその無尽蔵な体力はそれを追いかける人にペースを乱された事によって削り取られていて、それが初めから狙いだったのだと気付くのは容易だった。

 

「ハァ……ハァ…このぉ、嫌なヤツ…!」

 

暫定一位を取るのではなく、最終的な一位を取る事を選んだその人は一位候補の海未さんのペースを乱す事で体力を使わせていたんだろう。それも並みの体力で叶う話ではないけれど、その人は残り一周になってからラストスパートを掛けて海未さんを追い抜き、海未さんもそれに必死に喰らい付こうとしていた。

 

だけどそのまま順位が変わることはなく、一位はその人になって二位の海未さんがそのままゴールするとその場に倒れ込んでしまい、私達もゴールしてから海未さんをトラックから引き摺り出すとその人は雨に打たれながらその様子を見詰めていた。

 

「貴女達、候補生なのね」

「……うん、違うよ」

「それなら隠してた方がいいわ。厄介になるわ」

 

その人は私達が既に候補生である事に気付いたのにも関わらずそれを気に留めず、律さんの返答に対してそう言い残すと司令達が待つテントの方へと歩き出していった。

負けるとは思っていなかった海未さんは悔しそうに睨んでいたけど、私達はその人の異様さには気付いていた。

 

海未さんと体力勝負をしたのにまるで息を切らしていない。安泰だと思っていた私達の座を脅かす人が居る事を知った私達はその人だけは脅威だと認識していた。

 

全員がゴールするとスタジアムから場所を移してテーブルが並んだホールへ向かうと、今度は知力テストとして数学や化学、様々な国の歴史等のテストを始まった。様々な聖遺物を扱うことになる私達が出典を知らない訳にはいかない、だから多少は勉強していたお陰で特に躓く事なく解答を進めていった。

 

けど、隣で解いている人のペースが異様に早いから怪しまれない様に目だけを向けると、その人は目に映った問題を片っ端から解いていてまるで答えを知っていたかの様にペンが止まることが無かった。

 

『緊急招集!参加者は全員トラックに集合!』

 

どうやってそんな速度で解いているのか分からないでいると突然放送が入り、大雨が降っている外に出るように指示された。他の参加者達も次は良いところを見せようと慌ててホールから出て行き、その人もそれに付いて行ったからその解答用紙を覗くと殆どの問題に解答が埋められていた。

 

そして私が見る限りでは全て正解だから驚いていると背後からバインダーで頭を叩かれ、気配がしなかった背後を振り返ると其処には風鳴司令が立っていた。

 

「人の答えを見るんじゃない」

「でも問題は全部違う、違いますか?」

「モラルの話をしている、早く行くんだ」

 

どうせ問題が同じな訳がないから解答用紙を見ていたけど、そもそも見るなと言われると従わざるを得ないから最後にその人の名前を覗いてトラックの方へ走り出した。

 

その人の名前はアリア・カバルティーナ、後に通常の参加者とは違って自らS.O.N.Gに連絡を取ってテストに参加したと知った私達はアリアさんの才能に驚かされるばかりだった。

 

 

 

 

 

「あの後何で海未さんに一位を譲ったんですか?」

「私の体力は十二分に見せたから争う理由が無かったもの」

 

知力テストの後に再び雨の中でマラソンをさせられ、その後また知力テストを受けた想い出を話していると、あの頃とは違ってアリアさんも楽しそうにその時の話してくれた。

 

一番の才能を発揮していたアリアさんには驚かされてばかりだった初日だったけど、アリアさん自身も司令達に実力を見せる為に色々工夫をしていたと聞くと真面目な人だと感じざるを得ない。

 

クソ真面目、本人がそれを認めるだけはある。

 

『ん〜?シズシズと真面目ちゃんじゃん〜』

『ホントだ〜』

 

私達が昔話に花を咲かせているとと居住スペースから離れているのに意外な声が聞こえ、扉の方を向くと扉の陰からハンバーガーショップの袋を携えた譜吹姉妹が顔を出していた。

 

何かを探してるかのように辺りを見回してから部屋に入って来て私達の向かい側に座り、袋の中から買って来た物を取り出し始めた。

 

「何で倉庫の方から歩いて来たんですか?」

「今日学校サボちゃってるから司令に追われててね〜」

「此処なら普段来ないから探されないかな〜って」

「司令呼ぶわね」

「そんな悪いお口にはこれをあげよ〜」

 

またこの二人は学校をサボったのかと呆れたアリアさんが司令を呼ぼうと先日支給された端末を操作したけど、すかさず袋の中からストローが刺さった紙カップを差し出されるとアリアさんの手が止まった。

 

「………中身は?」

「バニラシェイク、好きでしょ〜」

「………今回だけよ」

 

アリアさんの数少ない好物、バニラアイスをシャーベット状にした飲み物を海未さんが差し出すと、屈託のない笑みを浮かべた海未さんから顔を背けながらもアリアさんはそれを受け取って口に運んでいた。

 

昔ならそんな物で許したりはしなかっただろうけど、好きな物で釣られて許してあげたりするようになったのはアリアさんがそれだけ心を許している証に違いない。

 

「シズシズにはハンバーガーをあげよ〜」

「ありがとうございます、空さん」

「それにしても何で真面目ちゃんだけ弁当持ってるの〜?」

「選抜テストの時のお礼を返したんです」

 

空さんからハンバーガーを受け取りながらアリアさんが弁当を持ってる理由を説明すると、二人は暫くお互いの顔を見つめ合ってから『ああ〜!』と声を合わせていた。

 

 

 

 

体力テストと知力テストの反復を3回くらい繰り返した後は各自自室にて休養になった。30時間殆ど飲まず食わずで逃走した経験がある私と海未でも疲れたくらいだ、他の参加者達じゃ耐えられるわけもなく初日は静かな夜を過ごした。

 

そして次の日の朝、食堂での朝食後に世間様には見せ辛い訓練所がある地下へと連れて行かれ、射撃場からあらゆるシチュエーションを再現出来る広大なトレーニングルームにやって来ると他の参加者は感嘆のため息を吐いていた。

 

「いつ如何なる時も装者はペンダントを手放すことはない。しかし、隠密を要する任務もある以上は本人達の戦闘技能も当然要求される。君達には半数に分かれてもらい、チーム制の勝ち抜き模擬戦闘を行って貰う。両チーム一名ずつ選出し、負けた方は交代して勝った者はそのまま次も戦い、最後の一人が負けるまで戦って貰う」

「は〜い、しつも〜ん」

「何だ?」

「それって一人で全員倒しちゃってもいいんですか〜?」

「当然構わない。その後に控える者達の実力を測れないのは残念だが、その代わりに候補生を選出するには丁度いいデータになる」

 

海未の質問に対して風鳴司令も煽るような説明をすると、参加者達もチームで勝つ以外に自分が勝ち続けるという目的を植え付けられて俄然やる気を出したみたいだった。

 

けど海未の狙いは知能テストで途轍もない結果を出していたアリア一人、模擬戦闘で勝てば前日の失態は取り返せると思っていたんだろう。そして、

 

「何でこの人と一緒のチームなの〜!?」

 

当然海未の狙いを分かっていた司令は海未と私を別チームにして、海未とアリアを同じチームにすると海未は大声で叫んでいたけど司令はそれに聞く耳を持たず、候補生達はトレーニングルームへと入っていった。

 

その中で私がやる気満々だった海未の背中をさすって宥めていると、他の参加者に紛れつつアリアが私達の横に並んできた。

 

「私と一緒で何か問題があるの?」

「別に……キミに勝ちたかっただけだし…」

「そう、なら良いわ。姉妹相手になっても手を抜かないでもらえるなら私は構わない」

「よく姉妹って分かったね〜」

「見てれば分かるわよ」

 

私と海未は髪色は銀色と水色で違うし、目の色や肌の色だって全然違うのに『姉妹』だと呼んだアリアはそう言って自身のチームの方へと合流し、海未もモヤモヤした様子ではあったけど一旦私達は分かれて自分のチームに合流した。

 

「それじゃあ最初は誰が良い?立候補者が居るならその人達が優先的に出ていいよ」

「それじゃあ私が出るわ」

「あっ、ちょっと!?」

 

流石は装者候補生の纏め役である律と言った所か、お互いがライバルであるけれど同じチームとして勝つ為にリーダーシップを発揮して纏め上げていた。けど体力テストで6位だった如何にも強気な参加者、確か「ローリー」という名前の参加者が他の立候補者を差し置いて部屋の中央へと歩いていった。

 

律もそれには肩を竦めながらも出てしまったものは仕方ないから一番手は託すと、準備されていた近距離武器の中からローリーはゴム製のナイフを選ぶと対戦相手と対峙した。

すると言うだけあったようでローリーは難無く最初の対戦相手を制し、続けて複数人倒し続けるとこっちの手柄が減ると分かっていても歓声が上がっていた。

 

「大した事ないわね。このままじゃ本当に全員倒しちゃうわよ」

『私がやります』

 

ローリーの挑発に相手チームも唸っていると最初の難関である静香が名乗りを上げ、ローリーはまだ小学生で身長にもかなりの差がある静香を見て鼻で笑っていた。

 

けど静香はそんな煽りは気にも留めずにナイフと拳銃を選んでからローリーの対峙し、司令の合図と共に二人は同時に動き出したけれどローリーの動きはすぐに止まった。

 

「すばしっこいわね!」

「遅いですね」

 

体躯こそ確かに年齢通りの小学生だけど、中身は私達でも敵わない程成熟してる静香にとって小さな身体はメリットの方が多い。武器だって両手に持ってるからといっても結局はその使い手の技量が低ければ意味が無い。

 

ローリーのナイフの動きは小柄な静香に当てる為にその動きが制限されているのに対し、静香はローリーのナイフを片手で捌きながら足りないリーチを補う為にペイント弾を撃っていて、ローリーも時折向けられる銃口を逸らす事に精一杯でその攻め手は完全に封じ込められていた。

 

「嫌な相手だね〜」

「賢い子だから小さな体を最大限活かしてくるのは当然だよ」

 

ローリーは自身の間合いの内側に潜り込んだ静香を抑える為に静香の手を掴んだけれど、静香は目にも留まらぬ速さでローリーの腕を振り解きつつローリーの膝を崩し、背後に回って腕を捻り上げながら拳銃の銃口を頭に突き付けて『バンッ』と声を上げた。

 

ローリーに連戦させていたのも静香なりにデータを集めて、その癖や間合いを読みながら仲間の士気が落ち過ぎない頃合いを見てトドメを刺しにきたんだろう。

これはこっちも気を抜けばあっという間に人が減らされてしまう。

 

静香が勝つとは思っていなかったのか相手チームは湧いていて、ローリーも心底悔しそうに戻って来ると次の参加者が前に出たけれどローリー程の善戦をする事もなく瞬く間に此方も人数を減らされてしまった。

 

恐らく全員運動は出来るのだろうけど、実戦形式の訓練ばかりしている実戦派の静香には敵うわけもない。それなら私か律が出るしかないけど、律が出ると本当に全員倒してしまう可能性もあるのを考えると答えは一つだった。

 

「次は私がやる〜」

「頑張ってくださいね」

「任せろ〜」

 

そろそろ小さな悪魔を倒しておかないと負けムードが濃くなりそうだから順番を抜いて私が前に出ると、他の参加者達もそれには何も言わずに私の背中を見つめているのが分かった。

 

ダガーを複数本とナイフを持って静香と対峙し、静香は私と海未の素性を知っているからか明らかにこれまでの相手と違って警戒していて、司令の合図と共に銃口を向けてきた。

 

けど銃口なんて腐る程向けられてきたからそんな脅しには乗らずリーチを生かして銃口をナイフで弾いて射線を逸らしつつ、静香のナイフの間合いには入らない距離を保ち続けた。

 

「やっぱり空さんの方が厄介でしたか」

「何の事かな〜?」

「猫被りだと、言ってるんです!」

 

お互い有効打を防いでいると静香が私の気を逸らそうと話し掛けると同時に大きく後ろに跳び下がったけど、静香に残された攻め手が拳銃しかないのは当然分かっていたから息を合わせるように前に詰めた。

 

動きを読まれたから銃口を下げようとしている静香にナイフを投げて牽制すると、静香はそれを冷静に銃身で叩き落として対処した。

 

そして私のリーチが短くなったから静香は再び銃口を向けたけど、武器を構えずに静香の間合いの内側まで一気に詰めると流石に驚いたんだろう。

慌ててナイフを振ってきたけどそれを左手で受け止め、拳銃もスライドの上から手で抑え込み、何方かを離せば武器を奪われて負ける静香は力尽くで奪われまいと武器を持つ手に力を込めていた。

 

「さぁ、どうしようかな〜?」

「にらめっこでもして勝ち負けを決めますか?」

 

静香は私からアクションを起こさせようと挑発を仕掛けてきたけど、私も伊達に強盗なんてやってた訳じゃない。手先の器用さなら今だってアリアに負けてないんだから、拳銃に頼っている静香にはハナから負けるつもりなんてなかった。

 

「それもいいけどぉ………勝たせて貰うわ」

 

拳銃のスライドを押し込み、ストッパーに指を掛けながら引き抜く。たったそれだけで拳銃なんて撃てなくなってしまうんだから頼り過ぎるのは良くない。

 

静香が力強く握ってきた拳銃のスライドに手を置いていた私が片手だけで拳銃を瞬く間に分解していくと、静香はそれに目を丸くしていたけどすぐに拳銃の残骸をその場に捨てた。

そしてナイフを持つ手を変えようとしたからその小さな身体を蹴り飛ばすと軽々と壁際まで飛んで壁に叩きつけられ、私もありったけのダガーを全力で投げて静香の服の上から壁に突き立てていった。

 

まさかゴム製のダガーが壁に突き刺さるとは思っていなかったのか一瞬だけれど静香をその場に拘束でき、すぐさまダガーを壁から引き抜いて交戦しようとしたけれど、

 

「バンッ」

 

バラバラになっていた拳銃の部品を組み直した私が静香の眉間に銃口を突きつけると、静香は投げようとしていたダガーを下ろして降参した。

 

私達のチームからは歓声が上がったけど静香もかなりの人数を倒したから咎めるような言葉も無く、今度は私が有象無象を倒していくと残る相手チームは二人となった。

 

「え〜?空とやりたくな〜い。そっちが先にやってよ〜」

「私が負ければ結局貴方がやるのよ」

 

残された海未は私が相手になると戦う気が起きないからと駄々をこねていて、私としても海未と戦うのは練習とはいえ気が乗らない。

 

「りっちゃん任せていい〜?」

「はい、構いませんよ」

「司令〜、体調悪いから棄権しま〜す」

 

海未に勝てるレベルの子は律くらいだから私が棄権を申し出ると司令も眉を顰めたけど、残された律が頷いたからチームの元に帰ると変な顔を迎えられたけど気にするだけ無駄だ。

 

対戦相手が私じゃなくなると海未が出て来たけど有象無象相手に海未が負けるわけがなく、あっという間にこっちは残る一人まで削られたけど残されたのが律だからか海未もかなり緊張している様子だった。

 

「絶対負けないんだから…!」

「よろしくお願いします」

 

やる気満々でナイフを手に持っている海未に対して、律は律儀に礼をしてからゴム刀を構えて司令の笛を待っていた。

 

そして笛が鳴った瞬間、数回の風切り音の後に手に持っていたナイフを切断された海未がマットの上に崩れ落ちていて、もう少し善戦すると思っていたのか完全にノビていてる海未にアリアも驚いているようだった。

 

「次の方、どうぞ」

 

私達の中で最も前線向き、しかも私達とは違ってそういう事に一番慣れてる律が相手になったアリアは武器を複数選んでから律と対峙した。

 

 

 

 

 

「海未さんアッサリ負けましたよね」

「仕方ないでしょ〜!りっちゃん強いんだもん!」

「アリアさんは引き分けでしたよ」

「攻め手も無くなってたからアレは私の負けよ」

「でもりっちゃんも刀折れちゃったしね〜」

 

もう2年位前になる選抜テストの思い出話をしているとやっぱり律とアリアの真剣勝負の話になり、ロクな事をしてこなかった私から見ても二人の勝負は堅気の人間同士の戦いに見えなかった。

 

律は特殊な家系だから実戦経験は豊富だっただろうけどアリアは知っている限りでは一般家庭の育ち、護身術でカポエラを習っていたのは知っているけどナイフや拳銃の扱い方は完全に独学の筈。それが生粋の人殺しに通用するんだからその素養の高さは計り知れない。

 

ゴム刀でゴムナイフを斬り刻む律も、その剣撃を捌き切れるアリアも人並み外れた強さなのには変わりない。

 

「実際あれ以降戦った事あるの〜?」

「本気では無いわね。私も国連の本部で働いてたし、偶に会う時も忙しかったから」

「それもそっか〜」

 

律は偶に任務に連れて行かれることもあったし、アリアは元より本部長の秘書として各地を飛び回っていたからおいそれとは会えないんだしある意味当然か。

 

「それに何処かの誰かさん達に虐められてたから律の前でシンフォギアを使いたくなかったもの」

「何の話ですか?」

「この二人に『やめた方がいいんじゃないの〜』って言われてたのよ」

「あ、あれは私達なりの優しさっていうか〜!?」

「適合率低かったら灰になるって聞いてたんだもん〜!?仕方ないでしょ〜!?」

 

また二人の真剣勝負を見てみたいものだと考えてるといきなりアリアが私達の痛い所を突くから咄嗟に弁解したけど、その場に居なかった静香は初めて聞く話に目を鋭くして私達を睨んできた。

 

確かに私達はアリアがどのシンフォギアも纏えないから辞めた方がいいとは言ったけど、それは何も意地悪で言ってた訳じゃない。候補生の私達は絶唱を放って死んだ天羽奏の話を聞かされているのだから無理してシンフォギアを纏えばロクな事にならないのは分かっていたんだ。

 

それでも私達を超える成績を残したアリアを利用する手は有ったけど、あの時静香の前に立ってくれた人に死なれると目覚めが悪いからちょっと意地悪な言い方をして生きて貰った方が良いと思っていただけだ。

 

「司令に報告します」

「分かった、謝るから!謝るから司令だけは勘弁して〜!」

「別に悪い事をしたつもりが無いなら謝らなくていいのよ?」

「真面目ちゃんも意地悪言わないでよ〜!」

「ふふっ、冗談よ。今は気にしてないから静香も止めてあげて」

 

あの時からすっかりアリアに懐いている静香が端末で司令に連絡しようとしたから私達も謝り倒すと、アリアは可笑しそうに笑いながら静香に通報を止めさせ、静香も私達を半目で睨みながらも端末を下ろしてくれた。

 

「ホント、シズシズは真面目ちゃんの事好きだよね〜」

「見てて妬けちゃうな〜」

「わ、私はアリアさんの事を尊敬してるだけです」

「面と向かって言われると気恥ずかしいわね」

 

海未も下手に刺激するよりは静香の機嫌を取りに行く戦法にしたのか、分かりきっている事を海未が突いていくと珍しく静香も頰を赤らめていて、それを聞かされるアリアも気恥ずかしそうにしている。

 

よしよし、私達だって悪気があって言ってた訳じゃないんだしこのまま二人の仲を深めつつ有耶無耶してしまおう。それにあの後律にも滅茶苦茶怒られ

 

『またティナの悪口を言ったのかなー?』

「いひゃひゃひゃひゃ!?」

「いっへはいへは〜!?」

 

二人が仲睦まじくしているのを私達も率先して応援していると、誰も居ない筈の背後から今一番聴きたくない声が聞こえると共に頰を抓られた。

完全な意識外からの攻撃にすぐに抓ってくるその腕をタップしたけど、抓っている本人はまた私達が意地悪な事を言ったと勘違いしていてすぐには手を放してはくれなかった。

 

「今日は早いのね」

「何処かの猫二人がサボるから探しに来たの。ほら、今日はどんな悪い事を言ったのかなー?」

「いっへはへん〜!?」

「今日は別に何も言われてないわよ」

「あれ、そうなの?それじゃあ今日の所は離してあげなきゃね」

 

無実の私達の頰を抓っていた律がそう言って手を離すとバッグを下ろしてから海未の隣の椅子に座り、私達のテーブルを見ると食べ物だらけだから律も弁当箱を取り出していた。

 

律は物腰も柔らかで普段の様子からはとても争い事を好むタイプには見えないけど、普段から隙を見せないその生き方からも律の異常な強さが表れている。

生粋の人殺し、律が初対面の私達に隠そうとしなかったその経歴が今の律を作り上げたのなら一体どれだけの相手を屠ってきたのか聞くのも怖い位だ。

 

「それにしても、こうして装者候補生が揃うっていうのも久し振りね」

「それもそうですね、普段は誰かしら欠けているものですけど」

「主に遊びに出掛けているそこの二人だけどね」

「たまの休みくらいのんびりしたいの〜」

 

アリアが言うように装者候補生がこうして一堂に顔を揃えるのは確かに久し振りな気がする。でも昔とは違ってお互い心を許しているのが分かるのか穏やかな雰囲気が流れていて、こうした空間は慣れないけど居心地は悪くない。

 

気兼ね無く笑っていられる仲間というのも、悪くない。

 

「あんまり年寄りみたいな事考えてると老けるよー」

「ふ、老けないわよ!」

「あっ、素が出た」

「私とキャラ被るからしっかりしなさい」

「う、うるさいな〜!別にキャラ被ってないでしょ〜!」

 

海未以外にも心を許せるようになったかと思えば突然人を年寄り呼ばわりされ、果てにはキャラが被ると言われる始末。やっぱり海未以外に心を許すのは難しい、大体普通に喋ったくらいでアリアとキャラが被ったりしないわよ。

 

喋り方は確かにちょっと似てるけど、私には愛嬌があるもの。アリアみたいに他を寄せ付けない厳格な態度を見せたりしないからちゃんとキャラは立ってるわよ。

 

「私は真面目以外無いんだから取らないでよ」

「いやいや、ティナにはまだあるでしょ。大事なキャラが」

「無いでしょ」

「ほら、正義感が強かったり人一倍仲間想いなところとか。しずちゃんは覚えてるかなー、選抜試験の時の事」

「勿論、私達も丁度その話をしていたんです」

「そうなの?」

 

自分の事をクソ真面目だと揶揄するアリアだけど律の言う通り、私達はアリアがそれだけではない事は知っている。

 

自分が正しいと思った事は絶対に曲げなかったり、出会って間もない仲間を信じて背中を預けたり、アリアは自己評価がやけに低いだけで決して薄情な人間じゃない。

 

それは選抜テストの最終日にアリア自身に教えられた事だ。

 

 

 

 

正直に言えば、私はティナの事が少し苦手だった。

 

風鳴家の影として生まれた私は戦う事では負ける訳にはいかなかった。なのに訓練なんてした事がない筈のティナが平然と私に喰らい付いてきて、あらゆる知識も豊富だなんて狡いとも思っていた。

でもそれを表面に出して参加者達の雰囲気を悪くしたくはなかったから普通に喋る位の関係は保ちつつ、出し抜かれないように細心の注意を払っていた。

 

そんな中で進んでいくテストは大体ではあるけど私達装者候補生がそのまま合格になる雰囲気はあった。けど私達の関係に気付く人もチラホラと湧き始めていて、特にローリーと呼ばれていた人は私達が既に装者候補生である事に気付くとそれに反発する仲間と徒党まで組み始めていた。

 

そして、事件が起きてしまった。

 

「っ!?」

「あらごめんなさい、小さくて見えなかったわ」

 

朝食の時間、全員が集まる食堂でシズちゃんが皿の乗ったトレイを持って歩いているとローリーがわざとらしくシズちゃんにぶつかり、シズちゃんが押し倒されるとトレイごと皿の中身が床に散らばった。

 

倒されたシズちゃんはローリーを睨んでいたけど、小さいからかローリーはそれを鼻で笑って一蹴していた。

 

「いいわね、既に装者候補生の貴女は気楽で。私達とは違うって思ってるんでしょ」

「風鳴司令は公平に判断してるし、内容も勝ち負けがはっきり分かるテストばかり。それでも負けてると思うのならそれは実際に負けてるだけ」

「チビの癖に言うわね」

 

ローリーは私達が助けに来るのを待っていたんだろう。そうすれば私達の関係が完全に証明されて他の参加者達からも変な疑いを持たれてしまう。隊としての行動を求められるテストもある中、そんな状態ではマトモに連携が取れるかも怪しい。

 

だから、動けなかった。人一倍努力しているシズちゃんが馬鹿にされているのは私だって許せなかった、でもシズちゃんも私達が来れば厄介になる事は分かっていた筈。だから私達はそれを近くのテーブルから傍観するしかなかった。

 

でも、そんな中で倒れているシズちゃんに手を伸ばす人が居た。

 

「大丈夫?」

「は、はい……」

「私、お腹空いてないからあげるわ」

「………ありがとうございます、この御恩はいつか必ず」

 

シズちゃんに手を伸ばしたのは他でもないティナだった。

 

人の壁を割って入ってきたティナはシズちゃんを起き上がらせると自分が持っていたトレイを手渡していて、代わりにローリーと対峙すると私達を差し置いてトップの成績を誇るティナに対してローリーはたじろいでいた。

 

これまで誰かと接する訳でもなく、淡々と試験をクリアしてきた本物の天才。ローリーもティナに手を出しても勝ち目がないからしずちゃんに的を掛けたんだろうけど、揉め事に首を突っ込んでくるとは思っていなかったみたいだ。

 

「な、何よ」

「自分より小さい子なら文句を言えて、私には言えないの?」

「貴女には関係無いでしょ…!」

「関係大有りよ。あの子は間違いなく装者になる、そして多くの命を救う英雄になれる。そんな子を貴女の粗末な自尊心の為に傷付けるわけにはいかない」

「貴女、黙って聞いてればァッ!?」

 

いつでも希薄で変わった人だと思ってた。

 

散々な言われようなローリーが反論しようとしたその時、ティナがローリーの胸倉を掴んで顔を突き合わせるとその表情は怒りを露わにしていた。

 

「あの子の努力が理解出来ない貴女に、あの子が背負っている痛みが分からない貴女に装者になる資格はないッ!」

 

今でも二度は聞いた事がないティナの怒声が食堂に響き、騒ぎを聞きつけた翼さんがやって来るとティナはローリーから手を離し、ローリーの乱れた服を正してから食堂から出て行った。

翼さんも今のがティナの声だとは思ってなかったのか私に視線を合わせてきて、私が頷くと少し驚いたものの嬉しそうに微笑んでいたのを未でも覚えている。

 

その時から私はティナの事が好きになった。

 

 

 

「ティナ格好良かったなー」

「うんうん、私も惚れちゃいそうだったよ〜」

「う、煩いわね。間違った事は言ってないでしょ」

 

シズちゃんがティナを尊敬するようになったのも大勢に囲まれても自分を曲げないその在り方がシズちゃんを刺激したんだろう。

 

大立ち回りをした時の事を掘り返されてティナは恥ずかしそうにしてるけど、あの言葉こそが風鳴司令が全部のシンフォギアとの適合を測らせてでもティナを装者にしようとした理由でもある。

結果が芳しくなくてもティナは諦めなかった、だからLiNKERを盗んだ時もそれで結果が出るならと立花本部長も止めなかったんだろう。

 

「アリアさんには感謝してます。あの時私が反撃をしてればきっとテストは中断されてました」

「別にいいわよ、困ってたらお互い様よ」

「そう言えるところがアリアさんの凄い所です」

「いつになくデレデレ〜」

「これがシズシズ誑しの本領か〜」

「誰が誑しよ」

 

四人が楽しげに話しているのを眺めていると不意に扉の方から人気を感じ、視線だけを向けると微かにだけどガリィのスカートの端が靡いているのが見えた。

 

大方翼さんに空達を探すように言われたものの、隠れもせずに声を大きくして話してるから素直に報告するのが馬鹿らしくなっているのだろう。

オートスコアラーという信用に値しない素性、錬金術という神の力の一端を持ってしても対抗出来ない森羅万象に干渉する卑劣な技術、そして何よりあの歪んだ性格。

 

早めに手を打っておかないと後々障害になりかねない。エルフナインは然程脅威にはならないが、ザババからの寵愛を受けながら錬金術に手を染めた愚か者達も

 

「律、どうかしたの?」

「へ?ううん、何でもないよ」

「ボーッとしてたわよ」

「大丈夫大丈夫」

 

ガリィが居るのに気を取られ過ぎていたのか、ティナが声を掛けてきたら何でもないと答えたけどそろそろ空達は逃した方がいいかもしれない。

 

「りっちゃんもお疲れだね〜」

「誰の所為かな、誰の」

「きっとテスラ財団の奴等だ!悪い奴らめ、とっちめないね空!」

「そうだね海未、私達も任務は頑張ってるもんね!」

「勉学が学生の本分です」

「私達高校生は遊びで忙しいの〜。まだ義務教育だなんて嫌だね〜」

「空さんがその喋り方はイタイですよ」

「そういう事言わないの!」

 

………

 

「今度はどうしたの律?」

「ううん、何でもない。ティナが来てくれて良かったなーって思ってただけ」

「あ〜、今度はりっちゃんを誑かしてる〜」

「わ、私は何もしてないわよ!?」

 

それぞれ目的も夢も違う、けどこうして机を囲んで笑い合えるようになってきたのを今は喜ぶべきだろう。きっと私達は先代の装者達のように固い絆に結ばれた仲間になれる、それを邪魔をするなんて無粋な事はやめておこう。

 

その後、当然司令がやって来て私達は全員で叱られたけど、今は装者候補生という肩書きに甘えて遊んだって問題はないだろう。

 

私達は戦士じゃない、人々を救う為に歌う歌女なのだから。

 

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