バンドリ 無口なギタリスト Re:Try   作:NoMuSoN34

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13話

昨日は楽しかったな。

 

まさか深夜までギターを弾き続けるとはおもわなかったよ。

 

2人の情熱は計り知れない事を知った俺は現在、AXELLのメンバーとmvの撮影中である。

 

内容はアクションが多めで、爆発が演出で加えられるようなものである。

 

いや、このご時世で爆発の演出は何かと問題になるのではと演出家に問い合せたところ、AXELLは将来有望であるからと社長達が警察やらなんやらに色々交渉したらしい。

 

「大君、爆発が怖いよ…」

 

雫が足をガクガクにしながら俺の腕を組む。俺はそっと雫の耳に耳栓を入れて、これでとりあえず我慢してくれと伝えた。

 

「大規!爆発の迫力やべぇ!」

 

お前の語彙力がやべぇよ、

 

爆破初体験前でその反応は無い。

 

悠博は……

 

チーん

 

気絶していた。

 

AXELLの将来が心配になった俺は即座に悠博を揺すって起こす。

 

「はっ!?爆発は!?」

 

「まだだ!」

 

「なん……だと?」

 

おいおい…

 

「それでは始めます!合図をしたら前方へジャンプして下さい!」

 

スタッフの声で、俺達により一層の緊張が走る。

 

 

「よーい!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はあ…終わったな」

 

「私まだ足が震えてるよ……」

 

「楽しかったな!」

 

蒼二のお気楽さはともかく

 

やはりこのご時世で爆破はやり過ぎたと思うが…果たして世間的にウケるかはまだ分からないな。

 

とりあえず、これで今日は終了。俺達はそれぞれ別れることとなった。

 

 

今夜は雫の両親がいないらしく、雫の家でご飯を食べていくことになっている。

 

雫の家に行くのは久しぶりで、小学校以来だな。

 

「大君、今夜は何食べたい?」

 

雫はニコニコしながら俺に聞いてくる。

 

俺は特に偏食も無いので、雫の得意料理が食べたいと伝えた。

 

「じゃあ、オムライス!」

 

彼女はとても浮かれている。何となく、俺も好意を寄せているのは知っているが…果たしてそれが「異性」としてか「幼なじみ」としてかは理解出来ていないのが現実である。

 

 

 

「つくし!帰ったよ〜!」

 

「おかえり、お姉ちゃ…」

 

つくしと呼ばれた女の子は俺の顔を見て立ち止まった。

 

二葉つくし……雫の妹で俺のもう1人の幼なじみである。

 

彼女は俺の事を理解したのか、いきなり飛びついてきた。

 

「お兄ちゃん!!」

 

「あぁ!?つくしずるい!」

 

俺は間一髪で受け止めた。

 

「お兄ちゃん!やっと逢えたね!」

 

俺は感動しているつくしの頭を撫でながら久しぶりと伝える。

 

「うん!久しぶりだね!」

 

甘えん坊なところは変わってないようだ。

 

なんでも学校では真面目な生徒だと両親からは伺っているからこの顔は学校では見せていないのだろう。

つくしは俺と雫にはベッタリで、3人の時や俺と2人きりの時はとてつもなく甘えてくるのだ。

 

「お兄ちゃん、今日はどうしたの?」

 

「つくし、今日は大くんうちでご飯だべるんだよ!」

 

「ほんと!?やった!」

 

姉妹揃って俺の事で喜ぶところを見ていて、何故か微笑ましい気持ちになる。

 

ふと思い出したのだが、昔も同じような事があったな。

 

雫とつくしが家に泊まることになった事を知るや否や2人で喜んでたよな。

 

高校生になっても同じ光景を見られる事は、とても幸せだ。

 

「大くん!早くリビングに行こ!」

 

「お兄ちゃん!」

 

2人が俺の両腕を取り引っ張られ、俺は微かにわらいながらリビングに向かうのだった。

 

 

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