バンドリ 無口なギタリスト Re:Try   作:NoMuSoN34

6 / 21
6話

 

「行くわよ!BLACK SHOUT!」

 

いよいよ、幕は切って落とされた。

 

BLACK SHOUT

Roseliaが一番最初に披露した曲で、このバンドの決意とも取れる歌詞は初めて聴いた俺の心に深く刺さった。もう何度も聴いた曲だが、何度聴いても彼女らの決意は鋼のように硬いものだと思い知らされる。

 

そういえば、Roseliaの事を知ったのは、今は亡き「space」というガールズバンド限定のライブハウスで演奏を見たのが初めてだった。

 

その当時、俺はAXELLにも入っていなくて、1人で放浪していた時だったが、野村大規という名義でインストを演奏して、全国のライブハウスを周り金稼ぎをしていて、そこそこ楽しませてもらったので東京へ帰って来て早々に、「space」のオーナーに見ていけと言われ拝見したのが、俺とRoseliaの始まりだった。

 

その当時、ボーカルの湊さん、ギターの氷川さんは一方的に俺の事を知っていて、その頃からスカウトは現在まで続いていたのだ。

 

俺はRoseliaの演奏には何度も学ばして貰った。

本人達にこれを言うと拒否されると思うので言わないが、それ程にも彼女は凄い演奏をして見せるのだ。

 

だからこそ、俺はそんなRoseliaに手を出すのは嫌で断り続けているのだ。

 

俺はRoseliaを対等以上にみている。これだけは本人達に知って欲しいところだが生憎と俺の話を聞こうとしないのでこの現状である。

 

「今日は、あたし達Roseliaと、AXELLさんの対バンイベントなんだけど、個人的にすっごい嬉しいんだ!友希那どう?」

 

「そうね、私もまさか従弟と対バンする日が来るとは思ってもいなかったわ。」

 

「だよね〜!紗夜は?」

 

「私も、今井さんと同じです。ギターの野村さんは今まで一方的に音楽が好きで良くライブを見に行っていました。数奇な運命ですが、こうやって同じ日にステージに上がれるなんて過去の私には想像もつかないです。とても嬉しく誇りに思います。」

 

氷川さん、俺のライブを見に来る時いつも最前列に居たよな。恐らく手元を研究していたんだろうけど。

 

「あこは、ドラムの蒼二君好きって毎日言ってたよね!」

 

「うん!!あの…大地をも揺るがすような足踏み、叩けば……りんりん!」

 

「(岩山を砕く轟音だよ!)」

 

「そう!岩山も砕く轟音に我は心を奪われたのだ!」

 

「うん……スネア叩いて岩山砕いたらやばい人だから……燐子は…今日AXELLとして皆に会うのは初めてだったよね?」

 

「はい……その、個人では何度か、お会いする事も、あったんですけど」

 

「うんうん!まぁ、こんな感じでRoseliaはAXELLさんとの対バンを心待ちにしてたんだ!、だから私達の演奏をしっかりと聴いて欲しいです!」

 

「そうね、それじゃあ最後の曲、行くわよ! LOUDER!」

 

Roseliaの皆はそれぞれの心境を明かしてくれた。そんな思いでこの日を望んでくれたのは、俺達AXELLとしてはこの上ない喜びである。悠博も、雫も、蒼二も、きっと喜んでいるはずだ。かくいう俺も凄く嬉しい。あのRoseliaに、そんなにも心待ちにしてくれていたんだって。そう思うと、演奏にも力が入る。俺達は、お互いにいいライバルなんだって、こちら側は先に感じてしまった様だ。これは次の演奏、今までにないくらい「本気で」やらなくてはな、いつも本気だか。

 

「大規!」

 

「準備完了!」

 

「しゃあ!Roseliaにあそこまで言わせたんだ。このまま本気で演奏するだけじゃあ終わらねぇな!」

 

どうやら3人もステージ脇に到着した。

 

そして、思いは一同一緒の様だな。

 

「AXELLも思いの丈をRoseliaに見せつけてやろうぜ!!」

 

「おう!!」

 

「うん!!」

 

俺たち4人はテンションが最高の状態でRoseliaを待つ。

 

 

 

 

 

「今日はありがとう!次は、いよいよAXELLだよ!!」

 

「しばし待たれよ!」

 

「あこちゃん!前!」

 

あこが、ステージの柱にぶつかりそうになる。しかし本人は気づいてない。

 

「ふぇ?」

 

「あこ、ぶつかるぞ?ちゃんと前見ねぇと」

 

「蒼二兄!」

 

ぶつかる寸前に蒼二が割って入り、それを防いだ。

 

「かっこよかったぜ!」

 

「ありがとう!蒼二兄も頑張って!」

 

「おうよ!」

 

「雫!楽しみにしてるね!」

 

「うん!Roseliaの作ってくれた空気、無駄にはしないよ!」

 

「悠博、最高の演奏を期待しているわ」

 

「あぁ!姉さんの顔に泥は塗らないさ!」

 

「野村さん、楽しみにしていますね。」

 

コクッ

 

「頑張って……下さい。」

 

白金さんが、そう言ってくれたので、俺はグッドサインを送った。

 

「しゃあ!円陣だ!」

 

「悠博君!」

 

「おう!行くぜ!AXELL!!」

 

GO!!!

 

俺達は手を重ねて円陣を行う。毎回やっているが、今日は一味違う。

Roseliaに感化された俺達は、最高のテンションでステージへ向かう。

 

 

蒼二〜!!

 

悠博!!!

 

ステージに出ると、観客のテンションもRoseliaの演奏により。最高潮である、これには流石に俺も少しにやけてしまう。

 

3人は手を振ったり、拍手でリズムを取ったりと少しでもテンションを維持するためにアクションを取るが、俺はそそくさとギターを肩にかけ、チューニングの確認をする。あっていることを確認するとボリュームを一気に上げ、ギターをかき鳴らし、観客を煽る。

 

その間に皆に準備をしてもらう。

 

なんの打ち合わせもしていないのに、ここまで出来るのは、やはり共に駆け抜けて来た4人だからこそ、出来る芸当なのかもしれない。

 

どうやら、3人とも準備出来たようだ。

まりなさんもGOサインが出ているので、楽器隊は悠博を見る。

 

すると悠博は全員の合図を受け取ると、スイッチが入ったらしい。雰囲気が一変した。

 

「お前らぁ!!、俺達が!!!」

 

「AXELL!!」

 

「AXELL!!」

 

何時もここで間が空くのだが今回はやはり違った。

 

AXELL!!!!

 

観客が、俺の代わりにそう答えたのだ。

これには俺達は一瞬驚いたが、すぐ切りかえて

 

「AXELLだぁぁぁぁ!!!!!!」

 

悠博は今までにないくらい迫力と声でそう叫ぶ。

 

 

 

 

 

さぁ、ここからは俺達のステージの始まりだ。




如何でしたか?

個人的に書いてて凄く盛り上がってました。

完全にナルシストです。

双葉つくしちゃんの件、またご意見を頂けると幸いです!

宜しくお願いします!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。