雁夜が直死の魔眼使いでそれなりに強かったら   作:ワカメの味噌汁

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一話

「その面、二度と見せるでないぞ」

五百年以上に渡り間桐を支配し続ける男、間桐臓硯は己の戸籍上の息子に投げ捨てる様に言った。

 

親が子にかけるにしてはあまりにも冷たすぎる言葉であったが、それを受けた男、間桐雁夜は嬉々として言った。

「ああ、こんな家、誰が戻ってくるか。」

 

実は雁夜のこの言葉には嘘が含まれていた。

いつか絶対に殺してやる。

強い決意と共に雁夜は呪われた家、間桐家から出奔した。

 

さて、間桐の家から逃げ出すことに成功したのは良いが何処に行けば良いのやら。

雁夜の所持金は出奔前に必死に貯めた10万円のみ。半月ほどならやりくりしていける金額であるが、半月という期間はいささか短すぎる。

 

まず最初に冬木の地から離れなければならない。何時までも冬木に留まっていては蔵硯が気を変えて忌々しい使い魔-蟲-を放ち自分を殺すかもしれない。

また、臓硯を殺す為には魔術師に弟子入りしなければならない。間桐の魔術を習うという手もなかったわけではないが、それで蔵硯を倒せるとは考えにくい。さらに、冬木の地に根付く魔術師は間桐と間桐と不可侵誓いあっていて冬木のセカンドオーナーである遠坂しかいない。

したがって冬木に留まっていても魔術師になることは出来ないのだ。

 

「とりあえず東京まで行けば住み込みで雇ってくれる職場も見つかるだろ。」

そう呟き、駅に向かった。

 

駅に着いて切符を買い、10分程ホームで電車の到着を待った。

「間も無く、二番線に電車が参ります。黄色い線の内側までお下がりください。」

電車の到着を告げるアナウンスが流れ、座っていたベンチから立ち上がり、電車が視界の隅に入ってきたその時。

 

背中を押された。

 

無警戒であった雁夜の身体は勢い良く線路に飛び出して行く。

ああ、俺、死ぬのか。臓硯を殺してから死にたかった。

雁夜はそう思いながら、目を閉じ、死を覚悟した。

 

「危ない」

そんな声が聞こえた気がしたが、既に雁夜は「死」に触れかけていた。

 

 

深い、深い、闇の中に落ちて行く。

それはとても不思議な感覚であった。

これが「死」か。

雁夜は理解した。自分は死ぬんだと。

しかしその闇の中に一筋の光が見えた。

その光が何だかはわからない。

しかし、その光を掴まなければならない気がした。手を必死で伸ばし、それを掴んだ.....

知らない部屋で目が覚めた。

ここは何処だ。それに、そこら中に見えるこの線は何だ。

雁夜がそういったことを考えていると、女性の声が聞こえた。

 

「起きたのか。私は蒼崎橙子。何処から話始めて良いのかわからないが、とりあえず名前を教えてくれないか。」

 

「間桐雁夜。」

蒼崎と名乗った女の質問に答える。

 

「そうか。魔術回路があるし、その苗字からして一般人ではないと思うが、何故殺されそうになったか心当たりはあるかね。」

 

「家の支配者に逆らい、家から逃げ出したらです。あの妖怪は、俺の出奔が気に入らなかったらしい。」

 

「そうか。何故出奔したんだ。」

女は尋ねる。

 

「あの妖怪を斃すため、その為に魔術を身に付けるためです。」

質問に素直に答える

 

「魔術なら家に残ったとしても習えたんじゃないか?」

 

「ダメなんです。あの家の魔術では妖怪の思うつぼだ。あの家の魔術で戦おうとしても、負けるだけだ。」

 

女は成る程。というように頷いた。

「魔術なら私が教えよう。こう見えても私も魔術師でな、死にかけのお前の身体を治したのも私何だ。」

 

その言葉を聞き雁夜は歓喜する。

「本当ですか!?ありがとうございます。」

女は頷く

「ああ。勿論だ。だがしかし、今は身体の疲労がまだ癒しきれてはいないだろう。もう少し寝ていると良い。」

 

「それもそうですね。寝る前に一つだけ聞いて良いですか?」

雁夜は尋ねる。

 

「この、そこら中にある線は何なんですか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




初めまして。

2chの方でssを書いていたんですが二次創作に挑戦したくなり、とりあえず物は試しと書いてみることにしてみました。

やっぱり難しいですね…
キャラの口調とかが全然あってません。最初は雁夜かウェイバーで迷ったんですが、ウェイバーが強くなってしまうと、イスカンダルとの絡みが面白くなくなってしまうかな?と思ったので雁夜になりました。
橙子の方はオリキャラにしょうかとも考えたんですが、魔眼封じを作れるし橙子にしました。

感想、批評、アイディア等なんでも待ってます。駄文を読んでくれてありがとうございました。
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