雁夜が直死の魔眼使いでそれなりに強かったら   作:ワカメの味噌汁

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第十一話

時計塔が魔術協会の総本部となって以来絶たれていた魔術協会三大部門間の交流を復活させる試みの一部として行われる時計塔と彷徨海間の合同講義に関する資料を読んでいたケイネス•アーチボルト•エルメロイは資料に記載されていた一つの名前に興味を覚えた。

 

蒼崎雁夜

 

資料によるとこの蒼崎雁夜なる人物は数年前にコルネリウス•アルバの推薦で入学し、神経系強化魔術を研究した。自身の脳を使ったその研究で脳のキャパシティを大幅に強化することに成功した功績や成績の良さを認められて彷徨海の講師に抜擢されたらしい。

若い年齢から天才と呼ばれたところには共感を受けるし、何よりその蒼崎雁夜の師は封印指定の魔術師である蒼崎橙子である。

 

会って話してみたい。

そう思ったケイネスは時計塔のロードの内誰かが派遣されることになっていた合同講義の講師役に自ら名乗り出るのであった。

 

一方雁夜は自室で合同講義の資料を作っていた。

合同講義は時計塔代表の講師、つまりケイネスが一時間半の講義を先に行い、その次に彷徨海代表の講師である雁夜が同様に一時間半の講義を行うという形を取る。なのでなるべく講義の内容を時計塔の講師のそれに関連するものにしようと思ったが、時計塔代表の講師は降霊科の魔術師。肉体改造とは無縁の魔術であるので、仕方がなくやり易い内容を教える事にした。

 

そんな事を二人が思っている間にも時は着々と流れ、遂に合同講義の朝を迎えた。

前日の夜に倫敦入りした雁夜は一晩過ごしたホテルからチェックアウトして、時計塔に向けて出発した。雁夜はその道中倫敦の街並みを見て歴史を感じさせる綺麗な街だと思う。だがやはり至る所に魔術の痕跡があるのは流石としか言いようがない。

 

そんな事を考えている内に目的地である時計塔に着いた。

魔術協会の総本部であるそこに着くと、貴族然とした男に話し掛けられた。

 

「貴方が彷徨海代表講師の蒼崎雁夜殿で間違いないか?」

その質問に雁夜は答える。

「はい。そういう貴方は時計塔代表講師のケイネス•エルメロイ•アーチボルト殿ですか?」

 

「ああそうだ。何はともあれ長旅ご苦労であった。今日の講堂まで案内するから、着いてきたまえ。」

そう言われた雁夜はケイネスの後に案内され専用講堂に入った。

講堂は既に講義を聞きに来た学生で埋め尽くされていて、学生達が合同講義に強い関心を持っていることが良くわかった。

 

「諸君。今日は合同講義を受けに来てくれて感謝する。」

ケイネスが話し始める。

 

「まあ知っているだろうが私はケイネス•エルメロイ•アーチボルト。今代のロードエルメロイである。今日は時計塔代表講師として講義をする。」

ケイネスは自己紹介をした。

 

「そしてこちらは彷徨海代表講師の蒼崎雁夜殿だ。彼はあの蒼崎橙子の弟子であり、彷徨海では肉体改造科の若き天才として知られている。」

それを聞いた学生たちの間にざわめきが起こる。

 

雁夜はケイネスからの紹介を受けたあと、自分でも自己紹介する。

「皆さんこんにちは。彷徨海代表講師の蒼崎雁夜です。今日は肉体改造の基礎について講義したいと思っています。」

 

雁夜が自己紹介を終えた直後、ケイネスの講義が始まった。

 

 

 

 




第十一話です。

雁夜の講師編は十一話のみと書きましたが、次話も雁夜の講師編になりました笑
もしかしたらですが、次話にもう一人マスターが出るかもしれません。

今日も駄文にお付き合い頂き、ありがとうございました。

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