雁夜が直死の魔眼使いでそれなりに強かったら   作:ワカメの味噌汁

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人形とルーンの組み合わせってチートですよね。
書いてて思いました。




第十四話

橙子がそう言った後、橙子と共に聖杯戦争と臓硯対峙用の準備を始めた雁夜であったが、今まで決定的な点を見逃していた事に気が付いてしまった。

 

雁夜の戦闘手段は直死の魔眼と筋力強化魔術を改造してキャパシティを上げた脳で運用するという物である。これはとても強力な戦闘手段と呼べる物であり、殆ど弱点はない。

そう、"殆ど"弱点は無いのだが、臓硯の蟲の大量使役という魔術はその"殆ど"に含まれないものなのである。雁夜の直死の魔眼は生物を殺すのには優れている物で、脳のキャパシティ増加により生きていない物でもある程度殺すことができるが、蔵硯の様に小さくかつ強力な使い魔を大量使役するタイプとの相性が悪い。

 

さて、どうしたものか。

橙子ならわかるかもしれないと思って雁夜が尋ねると、橙子は質問で返してきた。

「雁夜、私が何故お前に人形とルーンを教えたかわかるか?」

 

その質問に雁夜は答える

「師匠の得意な分野だからじゃないんですか?」

 

「まあそれもあるが、お前の復讐を成功させるために一番都合の良い魔術だからってのが大きい。」

橙子は答える。

 

「はあ、ですが人形とルーンでどうやって使い魔の大量使役に対抗するんですか?」

雁夜にはわからない様子だ。

 

「何だ、わからないのか。人形ってのは便利な魔術でな、見た目は人と変わらないが中身は全然違う物でも魔力さえあれば意識をシンクロさせて人形越しに会話や戦闘をすることが出来るんだ。」

橙子は人形魔術の基本中の基本を言う。

 

「それは知っていますが…」

雁夜は答える。

 

「まあ人形師としては当たり前だよな。雁夜、わかるか?人形の中身は関係がないんだ。」

橙子はわかりやすく言う。

 

「ですが中身を変えたところで…そういう事ですか!」

雁夜は橙子の意図を察し、感心した様に言う。

 

「ああそうだ。早速製作に取り掛かるぞ。」

橙子がそういった後、橙子と雁夜は人形製作に取り掛かるのであった。

 

一日掛かった人形製作が終わった後、雁夜は出来上がった人形を見て感心していた。

 

確かにパーカーを着せられたそれは雁夜にしか見えない。

しかしその人形の血管には血液の代わりに爆薬が詰められており、それ自体が爆弾として機能する様になっている。

 

しかしそれ以上に恐ろしいのは服で隠された人形の肌である。橙子の発案であるがこの人形の服を着ても露出する顔、首、手以外の肌には隙間なく炎のルーンの刺青がしてあり、魔力を注げば直ぐに燃え出す様になっている。

 

雁夜が人形の恐ろしさを再確認していると、橙子が話しかけてきた。

「我ながら凄い物を作ってしまったな。」

橙子も感心する程の物であるらしい。

 

「はい。これを奴の魔術工房で爆発させれば、臓硯を奴の蟲ごと吹き飛ばす事ができますね。」

雁夜が言う。

 

「ああ。だがその魔術工房に入るまでが勝負だ。上手くやるんだぞ。」

橙子が答える

 

「はい。」

雁夜は同意する。

 

「さて、臓硯用の人形は作り終わったな。では早速、聖杯戦争用の人形を作り始めるか。」

橙子が切り出す。

 

「どんな人形を作るんですか?」

雁夜が聞く。

 

「そうだな、聖杯戦争には工房防衛用の人形の他に特別な二体人形が必要になるだろう。その内一つは私が作るからもう一つはお前に作ってくもらう。お前が作るのは魔術回路がギリギリサーバントを使役することができる程度しか開いていないお前自身だ。恐らく聖杯戦争のマスター達はお前を魔術から逃げ出した落伍者として見ているだろうから、それを利用する。」

橙子が説明する。

 

「わかりました。じゃあ作り始めますね。」

雁夜がそう言い人形を作り出したのを見てから橙子も人形を作り始める。

 

可愛い弟子を失う訳にはいかない。

その決意を胸に人形を作るのであった。

 

 

 




第十四話です。

臓硯との対峙まで行こうとかと思っていたんですが、予想以上に聖杯戦争下準備編が長かったため、一旦ここで区切らせて頂きます。
期待していた方、すみませんでした。

切継「ビルごと爆破した。」
雁夜「蟲蔵ごと爆破した。」
って感じですかね笑

やっぱり人形とルーンの組み合わせはチートとしか言い様がありませんね笑

今日も駄文にお付き合い頂き、ありがとうございました。
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