雁夜が直死の魔眼使いでそれなりに強かったら 作:ワカメの味噌汁
「線だと?そんな物は何処にもないが」
橙子は雁夜の言っている事が全くわからないといった感じで答える
「はい、線と言うかほつれというか」
「疲れ過ぎ何じゃないか?」
橙子は雁夜の言っていることを信じようとはしない
「違います。ほら、こことか」
そう言って近くにあった生花に絡みついている様に見える線を指でなぞった時、指に今まで感じたことのない衝撃を感じた。
衝撃を感じたことに驚きつつ生花を見てみるとそれは真っ二つになっていた。
「なんだと…」
橙子はそれを見て驚きを隠せない様子だ。雁夜にいたっては驚きで声すらでない。
未だに目の前でおこった現象が理解出来ない。
何がおきたのか?
静寂の中雁夜が考えていると橙子が口を開いた。
「魔術を使ったわけではないんだよな?」
雁夜は当然だというように答える
「違います…元々魔術の修行は基礎中の基礎しかやっていないので、こんなことはできません。」
「まさかな。『ほつれ』を指でなぞった瞬間に真っ二つに切れるとは…」
橙子には心当たりがあるようだ。
そう思い雁夜は聞いた
「もしかして何か心当たりがあるんですか?」
「お前、まさかとは思うが自分の身体や私の身体にそのほつれが見えたりしないか?」
橙子は尋ねる
雁夜は当たり前だと言わんばかりに答える
「ええ、そうですが…それがどうかしたんですか?」
そうか。噂に聞いたことがあるが、お前の言うほつれとその青い瞳からしてそうなんだろうな。お前の眼は、『直死の魔眼』と呼ばれる物になっている。」
橙子は答える。
「『直死の魔眼』?それは何なんですか?」
雁夜には橙子の言っていることが理解出来ない。
「全ての物には、死期、いわば存在の寿命がある。お前のその眼はその寿命を線や点として見る事が出来る魔眼だ。厳密には脳と眼のセットだが、まあそういう認識でも問題はないだろう。」
橙子が出来るだけわかりやすく説明する
橙子の説明を一応理解したらしい雁夜が更に質問する。
「でもなんでそんな魔眼が俺に?」
「お前が電車に轢かれて死にかけた時、お前の脳は『死』を理解したらしい。」
雁夜はああ、そんなこともあった気がする。と納得する。
雁夜のそんな様子を見て、橙子は言う
「まあ今日は休んでなさい。詳しいことは明日お前が起きてから説明する。あと、お前が明日起きるまでに魔眼封じを作っておく。それをかければ、無闇やたらに周りにある物や生き物を殺したりしないですむようになるだろう。」
「ありがとうございます。じゃあ、お言葉に甘えて。」
そう言うと雁夜は疲れていたこともあり、すぐ眠りについた。
雁夜が眠りについたのを確認した橙子は、魔眼封じの制作というタスクに取り組むべく、雁夜の眠っているソファーから離れた。
「さあ、始めるかな」
第二話です。
やっぱり難しいですね。
週に一回か二回のペースで更新して行こうかと思ってます。
予定としては、第四話か五話当たりに大きな進展があるかもしれません。