雁夜が直死の魔眼使いでそれなりに強かったら   作:ワカメの味噌汁

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二十九話

時は少し前に遡る。

間桐雁夜が言峰教会から出発したのを確認した言峰綺礼と璃正は、今後の戦略に関しての打ち合わせをするために同盟関係にある遠坂時臣との連絡を始める。

 

「師よ、これからの戦略についてご意見を。」

綺礼は聞く。

 

「ふむ。アサシンがまだ脱落していないことが全マスターに知れ渡ってしまった以上、キャスター陣営討伐後はほぼ全ての陣営がアサシン狩りに動き出すだろう。」

時臣はそう言い、続ける。

 

「なに、簡単な事だよ。キャスター陣営討伐の前に出来るだけ多くの情報を集め、出来るだけ多くのマスターを暗殺するれば良いんだ。」

時臣は更に続ける

 

「今現在、サーヴァントについての情報があまり無いのはライダー陣営とバーサーカー陣営だ。この二つの陣営は共にマスターが未熟者だから、アサシンを使って殺すか、サーヴァントの能力を確認すればよい。」

 

「他の陣営には二体ずつアサシンを送り、マスターを暗殺させると良い。だが、ランサー陣営のマスター、ロード=エルメロイは強力だ。念を押して倍の四体送ってくれ。」

時臣は言い終えた。

 

「師よ、了解しました。」

綺礼は答えた。

 

 

クソッ、今度は何だ。

 

背後で響き渡った鈍い音を聞いた雁夜は瞬時に振り返る。

するとそこには、腹部を強打され無残にも血塗れに成りながら倒れているアサシンと、アサシンを殴り殺した自身のサーヴァント、バーサーカーが佇んでいた。

恐らくアサシンが俺を攻撃しようとした時、気配遮断が解け、それに気が付いたバーサーカーがアサシンを倒したのであろう。

 

助かった…

雁夜は安堵する。

バーサーカーがいなかったら今頃この人形は損壊していただろう。

「ありがとな、バーサーカー。」

雁夜は本日二度目の礼をバーサーカーに言う。

雁夜がそれを言い終わると同時にバーサーカーは再び霊体化した。

 

別のアサシンを通じて一連の動向を見ていた綺礼は戦慄した。

分体化して戦闘能力が格段に落ちているとはいえ、雁夜を襲ったアサシンもサーヴァントであり、其れなりの戦闘能力を有している。

バーサーカーはそのアサシンを宝具はおろか武器さえ使わずに一撃で撃破したのである。

 

あらかじめ綺礼から間桐雁夜暗殺計画の報告を受けていた遠坂時臣も、使い魔越しに観戦していた。バーサーカーの異様なまでの戦闘力を目の当たりにした時臣は、焦っていた。弱体化しているとはいえ、サーヴァントであるアサシンを素手で殴り殺したバーサーカーのステータスは恐らく最優のサーヴァントと言われるセイバーすら軽くあしらう程のものであろう。つまり、あのバーサーカーを近距離での戦闘で倒せるサーヴァントはいないと考えて間違い無いだろう。そんな強力なサーヴァントに守られていては、いかに落伍者とはいえ、間桐雁夜を暗殺するのは不可能。

 

さて、どうしようか。

時臣は考えるのであった。

 

同刻

自身工房とかした郊外の廃墟でランサーと情報の整理をしていたケイネスは、自分達のいる部屋の四隅に黒い影が立ち上がるのを確認した。

 

その影から現れたアサシンの一人がいう。

「我らアサシン。ランサーのサーヴァントとそのマスター、ケイネス・エルメロイ・アーチボルトの命を貰いにきた。」

 

「ほお。そうか。」

ケイネスは言う。

 

「それだけの戦力で私とランサーを倒せるとは思わんがな。」

 

月髄霊液を展開し、ランサーに合図を送る。

「ランサー、背中は任せたぞ。」

 

それを聞いたランサーはとても嬉しそうに言う。

「了解した。我が主よ。」

 

 

 

 




二十九話です。

筋力、俊敏A+は化け物ですよね。
後、ランサー陣営が綺麗過ぎて。

今日も駄文にお付き合い頂き、ありがとうございました。
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