雁夜が直死の魔眼使いでそれなりに強かったら   作:ワカメの味噌汁

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補足

月霊髄液の詠唱が原作より長いのは原作にはなかった分裂を付け加えるためです。


第三十話

ケイネスが礼装を展開し、ランサーが戦闘体制に入ったのを確認したアサシンは、ランサーに三人、ケイネスに一人ずつに別れる。

 

最初からアサシン、それも分体化して弱体化している自分達が三大騎士クラスの一つとして現界したランサーを倒せるとは思っていない。

そう、別にランサーを倒す必要はないのだ。

三人でランサーの足止めをしている内に、マスターのケイネスを殺してしまえば良いのだ。

そう考えたアサシン三騎は、ランサーを囲む。

「クッ…卑怯な。」

ランサーは悔しそうに言う。

 

そんなランサーの声を聞いたケイネスは言う。

「私は背中を預けると言ったんだ、ランサー。私を信頼できないのか?私がこの程度の敵に負ける筈はないだろう。安心して戦え。」

そう言われたランサーは気が付いた。ケイネスは自分を騎士として信頼しているからこそ「背中を預ける」と言ったのだ。

「…!了解した主よ。ご武運を。」

 

 

「ああ、お前もな。」

ランサーとの短いやり取りを終えたケイネスは、再び目の前のアサシンに集中する。

 

「ふむ…マスター相手という圧倒的有利な闘いであるというのにかかってこないのかね?」

ケイネスはアサシンを挑発するが、アサシンもやはり「山の翁」として暗殺教団を率いた英霊。そう簡単にはいかない。

「そちらから来ないなら、私から行かせてもらう。」

そう言ってケイネスは月霊髄液に魔力を込める。

「Automatoportum defensio: Automatoportum quaerere: Dilectus inscrisio:Dilectus dissensio 」

初期設定を終えると、ケイネスは直ぐさま攻撃に移る。

「Scalp」

ケイネスがそう唱えるのと同時に、水銀は如何なる物を切り裂く刃と成りアサシンに襲いかかる。

 

だが、ここまではアサシンの計画の内であった。

事前にマスターの言峰綺礼から月霊髄液についての情報を聞かされていたアサシンは、ケイネスが攻撃に移った瞬間に出来る一瞬の隙をついたダークの投擲を行おうとしていた。

 

「…死ね。」

アサシンがそう呟きながらダークを投げつけるために手を離したその時、

「Scindo」

ケイネスがそう詠唱した。

するとアサシンを攻撃するべく刃の様な形状になっていたが二つに分裂し、その内の一つがケイネスの前に戻り盾となる。

当然の事ながらアサシンのなげたダークはその水銀に防がれた。

 

勿論その間にも水銀の攻撃は止まらない。

先程ケイネスの前に戻らなかった半分の水銀は、ついにアサシンを捉えた。

「グハッ…」

身体を切り裂かれたアサシンは、哀れにもなす術無くして水銀の刃に切り刻まれる。

 

「宝具の能力で分体しているがその分戦闘能力も落ちている。といったところか。」

ケイネスは冷静に分析する。

 

「そこまでのことはないのだな。」

呆気なかった戦闘にケイネスは少し残念そうだ。

 

「そちらも終わったようだな。ランサー。」

ケイネスは言う。

 

「はい。主よ、素晴らしい闘いでした。」

 

「ご苦労であった。早速考察に移るぞ。」

そう言ったケイネスとランサーはアサシンとの考察を始めたのであった。

 




第三十話

今回はランサー陣営回でした。
次話からは本格的にキャスター討伐が始まります。(アインツベルンの森の戦いからだと思います。)

今日も駄文にお付き合い頂き、ありがとうございました。
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