雁夜が直死の魔眼使いでそれなりに強かったら   作:ワカメの味噌汁

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第三十七話

雷鳴を唸らせる戦車型宝具、「神威の車輪」に乗って空中から地上に降りてきたそのサーヴァント、ライダーは普段通りの豪快なトーンで言った。

「また会ったな。セイバー、そしてランサーよ。」

 

「今度は何者です⁉」

話し掛けられたセイバーとランサーよりも早く反応したのはキャスターだった。

 

「我が名はイスカンダル。マケドニアの王にして、征服王の通り名を持っておる。今回の聖杯戦争に置いては、ライダーのクラスを得て現界した。」

ライダーは自身の真名を躊躇うことなく宣言すると、続けた。

「して、セイバーとランサーよ。貴様らには状況説明を頼みたい。」

 

それを聞いた二騎のサーヴァントはそれぞれ言う。

「おうとも。だが今はそこのキャスターに手一杯でな。」

セイバーがそう言ったのに続き、ランサーも

「ああ、キャスターが思ったほか強くてな。」

 

セイバーとランサーの状況説明を聞いたライダーは言う。

「ほう。二人して手こずっておるのか。」

 

「認めなくはないが…そうだ。」

セイバーは悔しいそうに言う。

 

「まあ安心せい。余がここに来たのもそこのキャスターを倒すためだ。」

セイバーの無念を感じとったライダーは言う。

 

「私はを倒す?私の悪魔の軍勢を見てもまだその様な妄言を吐くとは‼」

ライダーの言葉を聞いたらしいキャスターは怒りをぶちまける。

「ならばよろしい。三人纏めて教授差し上げてみましょう。」

キャスターはそう言うと、理解不可能な言語で呪文を唱える。その呪文に影響されたらしい螺旋城教本(プレラーティーズスペルブック)はその身に纏っている怪しげな光を増幅させた。

そして、その宝具−螺旋城教本(プレラーティーズスペルブック)−は更なる海魔の軍勢を呼び出した。

 

「成る程。奴はあの本を使いこの魔物の軍勢を召喚しているわけだな。」

ライダーは冷静に分析するが、その宝具の能力を行使したキャスターは気色の悪い笑みをその顔に浮かべながら言う

「どうですか?私の螺旋城教本(プレラーティーズスペルブック)は。一瞬であなた方三人を絶望へと陥れることが出来るんですよ。素晴らしいでしょう?」

 

しかし、ライダーはキャスターの台詞など気にも留めずに言う。

「成る程これは対軍宝具を持っていない無いサーヴァントには有効な宝具だな。」

「だが生憎、余の宝具は戦車でな。そんな気色の悪い魔物の軍団など無に等しいわ。」

ライダーはそう言うと、「神威の車輪」の手綱を握り宣言した。

 

「セイバー、そしてランサーよ。これからはキャスター討伐を再開する。」

そう言ったライダーは、「神威の車輪」の進行進路をキャスターの方向に向け、その戦車を走らせた。

 

雷鳴を上げながら走るその戦車は、キャスターが無制限に召喚する海魔を物ともせず、次々と轢き殺していく。

その光景を見たキャスターは、焦りを隠せず、叫ぶ

「おのれおのれおのれおのれおのれ‼」

 

「フハハッ、最後の人押しと行こうかの。」

「遥かなる蹂躙制覇(ヴィア・エクスプグナティオ)」

真名解放されたA+ランクの対軍宝具は、そのスピードを一層増し、キャスターに向かって突進して行く。

 

その時、キャスターの危機をパスを通じて感じとっていた雨生龍之介は、無意識に令呪の力を行使した。

それを受けたキャスターは、自身と龍之介の潜伏先に瞬間移動する。

 

「なぬ?」

ライダーは呆気に取られた。

そう、ライダーが今にもキャスターを「遥かなる蹂躙制覇(ヴィア・エクスプグナティオ)」で轢き殺そうと思われた時、キャスターの姿がいきなり消えたからだ。

 

「令呪による空間転移、もしくはキャスター自身の魔術だろう。」

ライダーは冷静かつ正確な分析を行った。




第三十七話です。

一応、アインツベルンの森でのサーヴァントの戦いは終わりました。
次はマスターとそのサポーター同士の戦いですね

今日も駄文にお付き合い頂き、ありがとうございました。
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