雁夜が直死の魔眼使いでそれなりに強かったら   作:ワカメの味噌汁

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時臣って、ケイネスに対抗出来るらしいのですが、時臣の戦い方って正直、ケイネスの月霊髄液との相性が悪いですよね。




第四十二話

切嗣に自分が遠坂時臣を引き受けると言った後、ケイネスと時臣は先程の地点から少し離れた所へと場所を移していた。

「さて、遠坂殿、始めようでは無いか。」

「お互いの秘術を尽くしあった戦い、楽しませてもらおう。」

ケイネスはそう言うと、自身の礼装−月霊髄液−を展開する。

「Fervor,mei Sanguis」

展開した後、ケイネスは月霊髄液の初期設定を司る詠唱をする。

「Automatoportum defensio: Automatoportum quaerere: Dilectus inscrisio:Dilectus dissensio」

 

ケイネスがそう詠唱し、魔術礼装の展開を終えたのを見た時臣は、自身の魔術礼装であるステッキを構えて言う。

「遠坂家五代目当主、遠坂時臣。アーチボルト家九代目当主、ケイネス・エルメロイ・アーチボルト殿に決闘を申し込む。」

時臣のその言葉を聞いたケイネスも応える。

「受けて立つ。」

ケイネスの承諾と共に、魔術師同士の戦いは始まった。

 

「いざ、参る」

そう言って最初に仕掛けたのは時臣だった。

魔術礼装のステッキに魔力を流し込み、ケイネスに向かって炎を放つ。

時臣にとっては軽いジャブの様なその攻撃は、勿論ケイネスの月霊髄液の自動防御によって防がれる。

「矢張りこの程度の攻撃ではダメか。」

時臣は最初からわかっていた事を呟く。

 

「ふむ、どうしたのかね?これで終わりか?」

ケイネスも時臣がこの程度の攻撃が全力の魔術師ではない事はわかっていたが、あえて挑発する。

 

それを聞いた時臣は答える。

「いえいえ、そんなことはございませんよ。」

そう言った時臣は、ステッキに更なる魔力を込める。

「Intensive Einascherung(我が敵の火葬は苛烈なるべし)」

 

そう詠唱した時臣が放った炎は、大きさ、勢い共に先程の物とは比べ物にならない。

事実、月霊髄液の一部を気化させている。

しかし、そんな炎ですら月霊髄液の自動防御を突破するには至らない。

 

「月霊髄液の一部を蒸発させるとは。その勢い、熱共に一流の魔術師では無ければ届かぬ域であろう。成る程、なかなかやる様だ。」

時臣の放った炎を見たケイネスは感心し、言う。

「だがしかし、相手が悪かったな。」

ケイネスはそう言うと、月霊髄液に命令を下す。

「Scalp(斬)」

 

如何になる物すら切り裂く水銀の刃が時臣を攻撃せんと、向かって襲いかかる。

時臣は防御用の炎の壁を作りだし水銀を蒸発させるが、それですら充分では無い。

「クッ...!」

時臣は言う。

 

その間にも炎の壁を突破した水銀の刃は、時臣に襲いかかる。直撃さえ免れたものの、時臣は両腕両足を水銀の刃に引き裂かれ、戦闘続行が不可能な状態になってしまった。

 

「私の勝ちの様だな。遠坂殿。」

ケイネスは自身勝利を宣言する。

 

時臣は未だに両腕両足を切り刻まれた痛みに悶え、言葉を発する事が出来ない状態だ。

「ふむ...今ここで殺しても構わないが、一つ条件を飲むのなら命は助けてやろうではないか。」

そんな時臣の状態など御構い無しに、ケイネスは取り引きを持ち掛ける。

 

そんなケイネスの言葉を聞いた時臣は苦痛に悶えながらも、顔を上げケイネスの方を見る。

 

「令呪を用いてアーチャーを自害させると言うのならば、命は助けてやろう。なんならギアスを用いても良い。」

ケイネスは簡単に言うが、時臣にとってその選択は、修羅の選択だ。

ここでアーチャーを自害させてしまえば、自分の聖杯戦争は終わってしまうし、逆にそうしなかった場合は、ケイネスに殺されて終わりだろう。

 

時臣は悩むのであった。




第四十二話です。

炎使いの時臣は水銀使いのケイネスとは相性が悪く、負けてしまいましたね。
相手が原作のケイネスだったら時臣ももう少し善戦するのですが、強化ケイネスは相手が悪かったです。

時臣をここで退場させるかどうか悩みます。

今日も駄文にお付き合い頂き、ありがとうございました。
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