雁夜が直死の魔眼使いでそれなりに強かったら 作:ワカメの味噌汁
後付けですが、ケイネスは時臣の礼装を破壊しています。
あと、この二次創作では魔術礼装の作成には多大な時間が掛かる設定です。
ライダーの切り札宝具である「王の軍勢」はアサシンの集団を完膚無きまでに叩きのめし、その壮絶な威力を他三騎(セイバー、ランサー、そしてアーチャー)に見せつけた。
だがしかし、この宝具がランサーを除く二騎のサーヴァント、いずれも王を名乗るサーヴァントであるアーチャーとセイバー、に与えた影響はそれだけでは無かった。
「王の軍勢」を見たアーチャーは、ライダーの王としての在り方に敬意を払い、ライダーは自分の最強宝具である乘離剣エアを用いて戦う価値のある敵として認めた。
また、アーチャー以上に影響されたのはセイバーである。王は孤高で在らなければならないという信条を元にブリテンを治め、結果としてランスロットなどの名高い騎士の裏切りを招き、円卓を崩壊させてしまったセイバーにとって、ライダーの臣下との信頼関係は自身の王道に疑問を抱かせる物であった。
私は...間違っていたのか...?
セイバーは複雑な心中で自分に問う。
しかしそんな自問に答えは返ってくる筈は無く、余計にネガティブな思考が増えるだけであった。
アーチャーがライダーの王道を認め、セイバーが自身の王道を疑い始めたその頃、言峰綺礼は衛宮切嗣との戦いの真っ只中だった。
防弾使用のキャソック服を着ていることや、体調の良さが幸いして比較的有利に戦いを進めてきた綺礼は、自身の手の甲から令呪が消えている事に気が付いた。
アサシンがやられたか...
師に報告せねばならぬ。
そう心の中で呟いた綺礼は、切嗣との戦闘を続けたい欲求を押さえ込んで、純に戦闘用の戦法を戦線離脱の為の戦法に切り替える。
切嗣との間合いを測り直し、八極拳特有の「活歩」を使い、一気にその間合いを潰す。
切嗣の反応が遅れたのを見た綺礼は、切嗣の腹部に数有る八極拳の技の一つである「冲垂」を叩き込んだ。
更に、切嗣が怯んだ隙を突き、切嗣の左足を本来はあまり攻撃には用いられない「震脚」を使って踏み潰した。
それによって左足の骨を粉々された切嗣がよろけて倒れたことによって、綺礼に逃走の隙が与えられた。
その計画通りの展開に内心安堵しながら綺礼は全速力で駆け出した。
綺礼が時臣とケイネスが戦っていた場所に着いた時には、時臣の敗北は既に確定していた状態だった。
両腕と両脚を切り刻まれ、更に魔術礼装のステッキをへし折られた時臣は、綺礼の存在に気が付き、弱々しい声で尋ねる。
「...衛宮切嗣を倒したのかね...?」
その質問に、綺礼はケイネスの存在に気を使いながら答える。
「いえ、それとは別の理由があって撤退して来ました。」
時臣への返答を終えた綺礼は、ケイネスを睨みながら言う。
「そちらが戦うというなら戦うが。」
ケイネスは時臣と戦って消耗した状態で元代行者の綺礼と戦うのは分が悪いと踏み、戦いの意思が無いことを告げる。
「いや、良い。」
礼装を破壊された時臣が再び戦う事はできない。と考えての結論である。
それを聞いた綺礼は、すぐさま時臣を担ぎ上げ、言峰教会へと向かった。
第四十五話です。
やっとアインツベルンの森での戦いが終わりましたね。
この二次創作ではなるべく雁夜視点で物語を進めようと思っているので、次あたりで雁夜が登場します。
あと多分近日中に設定集をアップロードします。
今日も駄文にお付き合い頂き、ありがとうございました。