雁夜が直死の魔眼使いでそれなりに強かったら 作:ワカメの味噌汁
それから数日がたったある日、雁夜は橙子に呼び出された。
「今日の指導をもってお前は魔術師としての基礎課程を修め終わったことになる。」
橙子は切り出した。
「雁夜、これから暫らくの間は、実戦経験を積んでもらう。まあわかりやすく言えば、私に来た依頼のいくつかをお前の力で解決してもらうってことだ。」
橙子は続ける
「まあできるだけお前にあった依頼をこなしてもらうから安心しろ。」
その要請に雁夜は答える
「わかりました。頑張ってみます。
「お前ならそういってくれると思ったよ。ありがとう。実戦経験を積ませながらも、人形やルーンの訓練は続けて行くから、そのつもりでいるように。」
橙子は素直に感謝した。
一歩、また一歩と蔵硯を殺すという目標に近づいている。
雁夜はそう実感し力強く返事をした。
「はい!」
「そうか。では早速だが最初の依頼に取り組んでもらう。」
橙子が急過ぎるタイミングで切り出す。
「今からですか⁉」
あまりにも急過ぎて、雁夜は驚いた。
「ああ、そうだ。依頼内容は郊外の墓地に現れたグール一体を無力化してこいというものだ。大したことはない依頼だが、油断せずに行ってこい。」
その依頼内容を聞いて、雁夜は答える
「わかりました。」
その依頼を受けた雁夜は郊外の墓地に来ていた。
初めての実戦。相手はグール、死徒にすらなり来れていないリビングデッド。楽に終わる筈であるというのに何故か緊張してしまう。
そんな緊張を胸に墓地の奥に進んで行くと、今回のターゲットらしき物が見えてきた。
その姿を確認した雁夜は、魔眼封じを外し、右手にナイフを強く握る。
相手のグールも雁夜の存在に気がついた様で、奇声をあげながら近づいてくる。
雁夜は筋力強化魔術を使い、脚力と腕力を強化すると、グールに向かって行った。
勝負は一瞬であった。
雁夜は強化した脚で強力な一歩を踏みだし、一気にグールの間合いに入った。それに気がついたグールは、その腕を乱暴に振り下ろして雁夜を吹き飛ばそうとするが、時既に遅し。すでに雁夜はグールの胴体に見えた死の線をナイフで切り裂いた後であった。
死の線を切られたグールは奇声をあげながら消滅した。
一方雁夜は無傷で初陣を終えることが出来たのである。
雁夜は初陣が無事成功したという安堵感と喜びを噛み締めながら、橙子に報告に向かうのであった。
「よくやった。まあお前の実力なら大したことなかっただろうがな。」
橙子は言う
「凄く緊張しました。」
と雁夜が言うと、橙子は笑いながら言う
「誰でも初陣は緊張するものだ。兎に角良く頑張ったな。今日はゆっくり休むと良い。」
そう言われた雁夜は、身体を癒すべく、風呂に向かった。
雁夜、初陣をするの巻でした。
戦闘描写は難しいですね。
本当は五話と六話は一つにまとめようかと思っていたんですが、戦闘描写が終わったところで物語的にキリが良いところに来てしまったので、二つに分けることにしました。
残念ながら前予告した大幅な進展は六話の内容なんで、楽しみにしてくれていた読者の方々すみませんでした。
今日も駄文に付き合ってくださいありがとうございました。また、お気に入り登録してくださった方々、ありがとうございました。