雁夜が直死の魔眼使いでそれなりに強かったら   作:ワカメの味噌汁

54 / 77
第五十三話

ケイネスとランサーが雁夜の行っている呪術の攻略法を考え出してから数時間が経過し、昼になってていた。魔術協会所属の魔術師と通信したり、ある限りの文献を読み漁ったりしたケイネスとランサーは、結論に達した。

 

「集まった情報によれば、一口に蠱術と言っても様々の物があり、間桐雁夜の行っている『蠱術』がその内のどれかわからない為、間桐雁夜を倒すのが一番手っ取り早い方法であろう。」

 

ケイネスの言葉にランサーも同意し、尋ねる。

「はい。いつバーサーカー陣営を襲撃しますか?」

 

ランサーの質問に、ケイネスは答える。

「蠱術がどのタイミングで発動するのかがわからない故、なるべく早い方が良いだろう。今夜中には仕掛けるぞ、ランサー。」

 

「了解しました、我が主よ。」

ケイネスとランサーは大まかな計画の方針を決定したが、二人はまだその夜キャスターが聖杯戦争を根本から脅かしかねない大儀式を行うことを知りようがなかった。

 

数時間後、午後の間桐邸魔術工房で雁夜は蠱術の最終工程を始めるべくして、五つの壺の蓋を開けた。

 

自分でやっといて何だけど...凄く禍々しいな。

雁夜はそう心の中で呟く。

 

だが、雁夜がそう思うのも無理はない。五つの壺の中はどれも無残にも殺された蟲達の死体と体液で溢れかえっていたからだ。

 

結局生き残ったのは...

雁夜は壺の中から最後生き残った五匹の蟲を取り出し、並べる。

 

翅刃虫が二匹と、百足が一匹、それに蜘蛛が一匹と、あとは軍噛蟲が一匹か。

生き残りの蟲達を全て並べ終えた雁夜は、蟲達を一つの壺に纏め、間桐の蟲を造る為の魔術と融合の魔術を掛ける。

 

うぇ....気持ち悪い。

そんな事を思いつつも、雁夜の蠱術は着々と完成に近づいて行く。

 

二つの魔術がそれらの効果を発揮し終えた時に残ったのは、実に奇妙な蟲であった。

具体的に説明するならば30センチメートル程の百足の身体の両端に蜘蛛の複眼と翅刃虫の顎がを持った頭があり、胴体には翅刃虫の羽が二対着いている蟲だ。

 

その蟲を使い魔にする魔術を掛け終わった雁夜は、一息つき、心の中で呟く。

まだどんな能力を持った蟲なのかはわからないけど...間違いなく強力な蟲だな。

 

そして雁夜は、蟲達の体液で汚れた手を洗いに行くのであった。

 

 

同刻、未遠川にてキャスターは数十分前から下準備をしていたある大儀式の最終工程を始め用としていた。

 

大海魔の召喚−

 

キャスターがその手に持つ螺旋城教本(プレラーティーズスペルブック)からは禍々しい紫色の魔力が流れ出し、その詠唱の長さから儀式が以下に強力な物かがわかる。

 

その儀式を止めるべく未遠川まで来たセイバーを見つけたキャスターは頭を下げ、言う。

「ようこそ、聖処女よ、再びお目に掛かる事ができ、喜びの極み。」

 

キャスターの言葉を聞いたセイバーは叫ぶ。

「性懲りも無く今度は何をしでかすつもりだ!キャスター‼」

 

しかし、キャスターは気にしていない。

「申し訳ないがジャンヌ、今晩の主賓は貴女ではない。」

「ですが、貴女もまた列席して頂けると言うなら、私としては至上の喜び。」

「私めが催す、死と頽廃の饗宴を、どうか心ゆくまで満喫されますように!」

 

そしてキャスターは、海魔に飲まれて行く。

「今再び、我らは救世の旗をかかげよう!!」

「見捨てられし者は集うが良い!私が率いる!私が統べる!我らの怨嗟は必ずや神にもとどく!」

そして大海魔がその全貌を現す。

「傲慢なる神を、我らは御座より引き摺り下ろす!」

 

セイバーとアイリスフィールが戸惑っていると、そこにランサーとライダーが現われ、セイバーに共闘を申し込み、それをセイバーは快諾した。

そして大海魔を倒すべく、セイバーとライダー、そしてランサーが集い戦いを挑むのであった。

 

 




第五十三話です。

やっとここまで来ました。
次回は大海魔戦と人形とケイネスの戦闘です。

今日も駄文にお付き合い頂き、ありがとうございました。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。