雁夜が直死の魔眼使いでそれなりに強かったら   作:ワカメの味噌汁

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第五十九話

セイバーの振るう聖剣エクスカリバーと、ランサーの二本の宝槍が激しくぶつかり合う。

 

アーサー・ペンドラゴンとディルムッド・オディナ。トップクラスの騎士二人が織り成す剣戟はどの一撃を取っても選び抜かれた絶妙な一太刀としか説明のしようがない。

 

矢張りランサーは強い...

ランサーの繰り出す一撃一撃を捌きながら、セイバーそれを実感する。

ランサーと肩を並べる程の騎士と剣を交える事が出来たのは戦乱の時代の真っ只中であった生前でも片手で足りる程しかないだろう。

 

況してや、ランサーを超える騎士と対峙した事などあっただろうか−?

その自問の答えとしてセイバーには一人の騎士を思い浮かべる。

いや、ランスロット卿は別格か。

彼の剣技は私のそれを遥かに上回っていた。ガウェイン卿の「聖者の数字」を持ってしても倒せなかったランスロット卿を倒せるものなどいないだろう。

 

結局、彼は円卓を去ってしまったがな...

いや、今は戦いに集中しよう。ランサーは考えた事をしながら闘える程柔な相手ではない。

セイバーは心の中でそう呟くと、再び集中を闘いに戻した。

 

セイバーと刃を交えながら、ランサーは幸せの絶頂にいた。

流石は騎士の王。セイバーは強い...

セイバーの繰り出す精巧な剣撃を二本の宝槍で受け止めながら考える。

そんなセイバーと闘えるのは騎士として誇らしく、何よりも嬉しい。

 

つくづく、俺も捨てたモノではないらしい...

ランサーはそんな事を考えながら、槍撃を続けるのであった。

 

 

数分前。そう、丁度セイバーとランサーの剣戟が始まったのと同じ頃、既に戦場と化していたランサー陣営の魔術工房にて、もう一つの戦いが始まろうとしていた。

 

「サーヴァント達は闘いを始めたわけであるが...我々もそろそろ始めるかね?」

セイバーとランサーが闘いを始めたのを確認したケイネスは、アイリスフィールに言い、月霊髄液を展開させる。

 

「Fervor,mei Sanguis」(沸き立て、我が血潮)

 

そして、初期設定をする

「Automatoportum defensio: Automatoportum quaerere: Dilectus inscrisio:Dilectus dissensio 」

 

月霊髄液の展開と初期設定を終えたケイネスは尋ねる。

「貴女は魔術礼装を持たないのかね?それとも、セイバーのマスター、衛宮切嗣が来るのかね?」

 

「!?」

アイリスフィールはケイネスが切嗣こそ真のセイバーのマスターであると知っていた事に驚くが直ぐに魔術礼装である針金を展開する。

その針金は錬金術によって烏型の使い魔に姿を変え、ケイネスに襲いかかっていった。

 

 

その光景を見ていた男がいた。

その男、衛宮切嗣は愛銃ワルサーWA2000でケイネスを狙う。

 

最初からアイリがケイネスを倒せるなどとは思っていない...

そう、全マスター中でも特に強力なケイネスを正面から戦って殺すのは骨が折れると考えた切嗣は、アイリスフィールを囮にケイネスを引き留め、背後から射殺しようと考えたのだ。

 

そろそろ撃てるな...

そう考えタイミングを見計らって、銃撃の準備に移った切嗣は背後からの穏やかな呼びかけられた

「こんにちは、魔術師殺しさん。」

 




第五十九話です。

地味にセイバー陣営がまたもや敗退の危機です。
今回は本当に敗退するかもしれません。まだ決めてないのでなんても言えませんが笑

とりあえず本気雁夜に戦闘の機会を与えたかったんです。


今日も駄文にお付き合い頂き、ありがとうございました。
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