雁夜が直死の魔眼使いでそれなりに強かったら   作:ワカメの味噌汁

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第六十五話

雁夜がバーサーカーてセイバーの戦いを中止させてランサーにその場を譲った直後。

バーサーカーが霊体化し、セイバーのマスター衛宮切嗣(と、言っても契約は実質上無効になっているが)は両手を切り落とされたまま何処かに消えたため、雁夜、セイバー、ランサー、ケイネスの四人だけとなった戦場で、セイバーとランサーの決闘が始まった。

 

二人の騎士の精巧な剣戟。

開始直後、ランサーがゲイ・ジャルグでセイバーを突かんとする。

 

ランサーのゲイ・ジャルグは魔力の流れを断ち切るので魔力で編んだ私の甲冑では防げない...

だがしかし...

セイバーはそう考えつつ、エクスカリバーで受け流し、攻撃に移る。

バーサーカーの斬撃程ではないッ!

 

そう、先程まで自身とランサーの斬撃を威力と技術において数段上回るバーサーカーの剣技を受け続けていたため、スピードにおいては同レベルとはいえ、ランサーの槍技はまだ受け切り、更に攻撃もする事ができるのである。

 

セイバーがエクスカリバーをランサーを切り裂くべくして振るう。

バーサーカーのそれとは比べものにはならないものの、円卓の騎士を束ねる騎士王のものとして、技量の限りを尽くした十分な剣技を用いてランサーを攻撃してゆく。

 

セイバーのその剣技を、ランサーもまた、フィオナ騎士団の一番槍としての槍技で、巧みに捌いていく。

 

 

そんな具合で続いていくセイバーとランサーの剣戟を雁夜とケイネスを観戦していた。

 

「しかし...また騎士の決闘というのは素晴らしい物ですな。」

ランサーとセイバーの戦いを感心しながら見ていたケイネスは、雁夜に話かける。

 

「ええ、やはり伝承の中の騎士達が目の前で戦っているというのは、筆舌に尽くし難い素晴らしさがあります。」

ケイネスの言葉に、雁夜も同意し、続ける。

「情勢は...セイバーが少し優勢といったところでしょうか?」

 

「まあそんなところでしょうな。」

自身のサーヴァントであるランサーが少しとはいえ不利な状況下にあるにもかかわらず、ケイネスはそれ程気にしていない様子だったのを少し疑問に思った雁夜は尋ねる。

「お気にはなさらないのですか?」

 

そんな雁夜の問いに、ケイネスは答える。

「...ランサーの意思はできる限り尊重してやりたいと思っているのです。」

 

その回答に、雁夜は重ねて問う、

「それが貴方とランサーの聖杯戦争敗退に繋がるとしても、ですか?」

 

その質問に対するケイネスの回答は、意外なものであった。

「ええ。お恥ずかしながら、私は聖杯に願う願いなどありません。私が聖杯戦争に参加したのも、自分の実力を試したかったというのが理由です。」

「ランサーも生前叶えられなかった騎士としての幸せ、つまり主への忠義や好敵手との武の競い合いですな、を叶える為に現界したと言っていました。」

「つまり、ランサーにも私にも聖杯はさほど重要ではありません。」

 

ケイネスのその回答を聞き、雁夜は納得したようだった。

その時だった。ランサーの一瞬の隙をついたセイバーが、ランサーの心臓をエクスカリバーで突き刺したのは。

「素晴らしい戦いであった。ランサーよ。」

セイバーはランサーを褒め称える。

 

「そうか...騎士王にそう言われるとは...ゴフッ」

ランサーは弱々しい声で言う。

「ケイネス殿に...聖杯を捧げられなかったのは...心残りだな...」

ランサーは死に際にあっても騎士として主に仕えんとする。

 

「ランサー、お前の戦いは素晴らしいかった。」

ランサーのそんな言葉を聞いたケイネスも、最後の最期まで騎士として戦った自身のサーヴァントを褒め称える。

 

「ありがたき...お言葉....」

ランサーはそう言って感謝の意を表し、穏やかながらも嬉しいそうな表情をその顔に作ると、粒子となって消えていった。




第六十五話。

ランサーが脱落しました。
明日明らかになると思いますが、この二次創作このシーンは明日もう一つ重要な進展があって終わりです。

大分二次創作も終わりが近づいて来ましたね。
今日も駄文にお付き合いいただき、ありがとうございました
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