久しぶりなので文がおかしいかもしれませんが、それでは、どうぞ!
生徒たちが避難し終わったアリーナ。セシリアと鈴は、相手に違和感を持っていた。
「ねぇ、おかしくない? 攻撃する様子が無いわよ、アイツ」
「えぇ。まるで、私たちの事なんか眼中に無いかのような………」
相手は、一度だけ観客席に向けて攻撃を放って以降、微動だにしないのだ。
「それに、先程の攻撃………」
「どうしたのよ?」
「ビーム兵器に長く付き合って来たから、判りますわ。あれは、威力が高いなんてレベルではありません。通常のISに当たったら即死と思って良いかもしれませんわ……」
「はぁ!? だけど観客席は無傷じゃない!」
「言ったはずです。“普通のISならば”と。観客席が無傷なのは、恐らくアリーナのシールドを先生方が強化してくれたからでしょう」
残念ながら、シールドを強化したのは教師ではなく目の前の相手だということを、彼女は知らない。
その時、相手の背後にあるピットから一機のISが飛び出してきた。相手に銃弾が雨のように降り注ぐ。そしてすれ違う瞬間にグレネードが放り込まれ、大爆発を起こした。
「2人とも無事か!?」
「あ、あんたは……」
「西住先輩! なぜここに!?」
IS……ラファール・リヴァイブを動かしていたのは、かほだった。鈴は教師によって編成された鎮圧部隊では無いことに驚き、セシリアは先輩の登場に驚いている。
「鎮圧部隊が到着するまで、お前たちを保護しろと言う命令でな」
数分前。
「織斑先生。お願いしたい事があります」
『西住か。何だ?』
「私に、侵入者の破壊の命令を」
『……“破壊”だと?』
「恐らく、相手は無人かと」
『根拠は?』
「勘です」
『……お前の勘、か。なぜ奴の相手をする』
「侵入者は私の学友や後輩を泣かせた……。それだけの事です」
『………………』
一瞬だけ訪れる沈黙。そして……
『生徒会補佐、西住かほに命令する。鎮圧部隊到着まで、セシリア・オルコット及び凰鈴音を保護せよ。なお、敵ISについては
「了解」
そして、現在。
「はぁぁぁ!!」
銃声が響く。先程まで微動だにしなかった侵入者は、かほの姿を見た途端に攻撃を開始した。高威力のビームを連射し、かほを灰にしようと仕掛けてくる。
だが、かほはそれを全て避け、両手に持つマシンガンで侵入者に攻撃をした。
(やはりな。シールドを使って防御をしている様子が無い。全身装甲だからか、それとも……そもそも人が乗ってないからシールドを使う意味がないのか)
近くで相手を目にして、かほは確信した。「あれは無人機だ」と。
彼女の前世は、Ⅳ号戦車である。それも戦車道という武道において、多くの人間と接してきた戦車だ。故に人の気配と言うものがどう言うものなのかが分かっているのである。
(もっとも、人が乗っていようと私に遠慮は無い!)
学園を危機に陥れようとする敵には、容赦しない。それが、西住かほという人間なのである。
こまめに動き回りながら、マシンガンを確実に当てていく。
そんな彼女の戦闘を、セシリアと鈴は見ていた。援護しようと武器を構えているが、かほが素早く動き回るため、迂闊に攻撃出来ないでいた。
「何よあの人……! あの人乗ってるの、訓練機よ? なのにあの動き……もはや専用機じゃない!」
学園に来たばかりの鈴が驚くのも仕方がない。かほの事を知らなかったのだから。だが、セシリアもまた、初めて見る先輩の動きに、唖然としていた。
(ただ撹乱のために動き回ってる訳ではありませんわね……。相手にマシンガンを撃ち続けて、一体何を……)
セシリアがかほの動きに疑問を持った瞬間、彼女が無人機と距離を詰めた。
「はあっ!」
バンッ! バンッ! 連射する音から単発の音へと変わる。ハンドガンに切り替えたようだ。すると、先ほどまでマシンガンに対して大きなダメージを受けていなかった相手の装甲に、風穴があいた。無人機はそのことを想定していなかったのか、動揺するような素振りを見せる。
「せ、先輩!? あれは……!」
「血じゃなくてオイル……!? 人が乗っていないって言うの!?」
「そういう事だ。凰、お前は後ろに回り込め。オルコットは私の攻撃後に追撃を掛けろ!」
「分かりましたわ!」
「ようやく出番ね!」
動揺している隙を突いて、鈴が無人機の後ろに回り込む。その事を察知して振り返ろうとするが……
「ほーら、吹っ飛びなさい!」
衝撃砲を放つことで、鈴との距離を離した。その代わりにかほとセシリアの二人と近くなる。
「ふっ!」
かほのハンドガンにより、装甲にさらに穴があけられる。先ほどのマシンガン攻撃は、装甲を徐々にへこませる為に行なっていた。そこへ更に攻撃を加えることで、穴をあけたのである。
「トドメは任せたぞ、オルコット!」
「美味しいとこ譲ってやるわよ!」
「任されましたわ!」
かほが無人機から離れると、その後ろにはスターライトmkⅢを構えていたセシリアが、最大出力でビームを放った。内部の回路を焼き切られた無人機は痙攣するような動きを数秒見せた後、完全に沈黙し地面に倒れた。
「終わったか……」
かほの呟きと共に、無人機騒動は幕を閉じたのであった。
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