リボーンダンガンロンパ80th 帰ってきた絶望の高校生 作:M.T.
プロローグ 前編
入学した者は、未来を約束される『希望ヶ峰学園』。
あたしは、『超高校級の幸運』として希望ヶ峰学園に入学する事になった。
今日は入学式。あたしは、校門へと一歩踏み出した。
きっと、今までとは違う…輝かしい学園生活を送れるー
ーそう思っていたのに。
◇
「…ん?あれ…?…えぇええええええ!!?」
校門の前にいたはずのあたしは、何故か見知らぬ部屋の机に突っ伏していた。
「え?あれ?ちょちょちょ、ちょっと待って!?え!?これどうなってんの!?待って、ここに来るまでの記憶無いんデスケド!?ってかどこよここ!!」
慌てながらもあたりを見渡すと、どうやら教室らしい。
…何の目的かはわからないが、窓には鉄板がボルトで打ち付けられている。
「あー…なるほどね、防犯対策ですか。いやー、セキュリティが行き届いてますわ〜…ってェ!!そんなワケあるかぁ!!どう見ても監禁じゃねーか!!どうなってんのマジで!!」
一人で慌てふためいていると、ポケットから入学案内の紙が落ちる。
「…あ、いけない。」
そこには、汚い字とイラストが描かれていた。
『心機一転、これからはこの学園がオマエラの新しい世界となります。』
「…学園?ああ、そうだ入学式!…って事は待てよ?ここは希望ヶ峰学園なのか?ここ教室っぽいし…いや、でもこの雰囲気は明らかに監禁!!」
混乱しながらも読み進める。
『新入生は8時に玄関ホールに集合』
ふと時計を見ると、8時を過ぎている。
「いや過ぎてんじゃねーか!!そもそも玄関ホールってどこかわかんないし!…適当に教室出て歩くか?いやでもしかし、あたし方向オンチじゃんかー!!」
「考えろ、夏川メグ!あたしは一体どうしたらいいんだー!?」
ガラガラ…
教室のドアが開く。開けた本人は、ドアの影に隠れているようだ。
「誰!!?出て来なさいよ!!」
思わず身構える。
「落ち着いて、君、新入生だろ?僕も同じなんだ。」
ドアの影から小柄な少年が現れる。
警戒しながらも、話しかける。
「…あたし、夏川 メグ。君は?」
「僕は、法正 良馬(ホウセイ リョウマ)。『超高校級の軍師』だよ。…1人ホールに来ていない新入生がいるみたいだったから、探しに来たんだ。こんなに早く見つかるとはね。ホールまで案内してあげるよ。付いてきて。」
法正と名乗る男の子に、ついていく事にした。
「…ありがとう。案内よろしく。」
◇
廊下は、教室と同じように異様な感じだった。
「そういえば、君の才能を聞いてなかったね。君は、どんな才能を持っているのかな?」
「『超高校級の幸運』って入学案内には書いてあったけど?」
「…ああ、抽選で1人普通の高校生が選ばれるっていう…」
「失礼な!…あたし、ただのJKじゃないから!」
「ごめん。怒らせるつもりは…あ、着いたよ。」
目の前には、扉があった。
開けると、そこには14人集まっていた。