リボーンダンガンロンパ80th 帰ってきた絶望の高校生   作:M.T.

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第2章(非)日常編②

夕食の準備ができたので、食堂に向かった。

 

今日の夕食はカレーだった。

 

小林さんがリクエストし、それに金剛寺さんが乗っかる形でメニューが決まったらしい。

 

みんな、思ったより食欲があるようだった。

 

朝食の時は来なかった相浦さんと奴目さんも、食欲が回復したみたいで安心した。

 

魅神君が隣の席の宇田川君の皿にニンジンを移して怒られているのを見て、二人は呆れながらも笑顔を見せた。

 

初日のようにとはいかなかったけれども、楽しい夕食になった。

 

◇

 

食事が終わり、食後のティータイムを楽しんでいた。

 

千葉崎さんが淹れてくれたお茶を飲んで、みんなで雑談していた。

 

そんな中、金剛寺さんが提案した。

 

「あの、もしこの後お時間ございましたら、皆さんで大浴場に行きませんか?」

 

みんな、彼女の意見に賛成した。

 

…あたしもなんだかんだでシャワー浴びれてないからな。後で一緒に大浴場に行ってみよう。

 

「ボクからもテーアンなのだ!!」

 

小林さんが手を挙げて言った。

 

「明日は、みんなでプールに行きたいのだ!!チョーサはお休みして、みんなで遊びまくるのだ!!」

 

「いいですわね、それ!」

 

「たまには息抜きをしてみるのも良いでしょう。」

 

金剛寺さんと銀杏田君も賛成した。

 

「もちろん、オレも行くぜ!!」

 

佐伯君が、下心剥き出しの表情で言った。

 

「…不潔。」

 

アーニャちゃんが呟いた。

 

「えっ、いや、ちょっと待ってそんな顔しないでよ!」

 

佐伯君が慌てて言った。

 

「…馬鹿馬鹿しい。僕は行きませんからね。調査を休んでプールなど、何考えてるんです。僕は一刻も早くここから出たいので。」

 

宇田川君は、否定的な様子だった。

 

「あっれれ〜?いいのかにゃ〜?」

 

魅神君が、ニヤニヤしながら宇田川君に耳打ちした。

 

「相浦ちゃんの、エッロエロの水着姿が見られるかもしれないのに、行かなくていいのかにゃ〜?」

 

「ぶっ」

 

宇田川君は、飲んでいたコーヒーを口から吹き、顔を真っ赤にしながら魅神君に怒鳴った。

 

ボタボタと口からコーヒーをこぼしながら言っているので、正直カッコ悪い。

 

「な、何馬鹿なこと言ってるんですか貴方は!!」

 

「…?」

 

そんな二人を、相浦さんが首を傾げながら見ていた。

 

「…あの、大丈夫ですか?」

 

「あっ、だ、大丈夫ですよ、ほらこの通り!」

 

宇田川君は、素早く口周りのコーヒーをナプキンで拭いた。

 

「…は、はぁ…」

 

相浦さんは、それ以上追求しなかった。

 

宇田川君は、顔を真っ赤にしながら、そっぽを向いて円周率をお経のように唱えていた。

 

…側から見たら、めちゃくちゃ怖い。

 

これが、彼なりの雑念を取り払う方法なんだろうか…

 

◇

 

雑談がひと段落ついた後、みんなで大浴場に行った。

 

とても開放的な感じだった。

 

「ひっろーい!!とうっ!!」

 

小林さんが、走って湯船の中に飛び込んだ。

 

「コラァ!!貴様、せめて体を洗ってから入らぬか!!」

 

千葉崎さんの怒鳴り声が、浴室に響き渡った。

 

アーニャちゃんと金剛寺さんは、大浴場を興味深そうに観察していた。

 

(…まあ、初めてならそういうリアクションになるか。)

 

真樹さんは、化粧を落とすから顔を見るなとすごんできた。

 

(…自分のすっぴんが嫌いなのかな、この人。)

 

相浦さんと奴目さんは、楽しそうにおしゃべりしている。

 

…相浦さん、初めて話した時は会話もしてくれなかったけど、みんなと打ち解けてきたみたいだな。

 

◇

 

お風呂はすごく気持ち良かった。

 

みんなでお風呂から上がると、入り口で銀杏田君が待っていた。

 

「あ、アンタずっとここで待ち伏せしてたの!?」

 

「お嬢様のお命をお守りする事こそ、執事である私の使命でございます。お嬢様のお命が狙われぬよう、ずっとここで見張っておりました。」

 

銀杏田君は当然のように言った。

 

(さすが銀杏田君…)

 

あたしたちはそのまま解散して、それぞれが就寝の準備をした。

 

◇

 

次の日、みんなでプールに行った。

 

「やっほぉーーーい!!!プールサイコー!!」

 

小林さんが走ってプールに飛び込んだ。

 

「あっ、小林君!!ちゃんと準備体操をしてから…」

 

九十九君が注意をした。

 

(…すごい筋肉。高校生だよね、この人。)

 

「プール最高〜〜〜♡」

 

佐伯君は、舐め回すように女子を見ていた。

 

そんな佐伯君を、アーニャちゃんが睨んだ。

 

「…すいません。」

 

「佐伯君、私が見張ってますから、安心してくださいね?」

 

黒須君が、ドス黒いオーラを放ちながら笑みを浮かべる。

 

「…はい。」

 

佐伯君は、アーニャちゃんと黒須君に凄まれると、ものすごい勢いでテンションが下がった。

 

(…ブレないな、この人…)

 

「ヤッバ!!テンアゲなんだけど!」

 

「広ーい!思いっきり泳いじゃお!!」

 

「…これだからプールは嫌いなんじゃ…体型が…」

 

真樹さんと奴目さんが楽しそうにしている一方で、千葉崎さんは憂鬱そうな顔をしていた。

 

「冷、せっかくだし何かプールサイドで食べられるものを持ってきてくれないかしら?」

 

「かしこまりました。」

 

「…全く、騒がしいですね。一人になると危険だから仕方なく来たものの…」

 

宇田川君が、ブツブツ文句を言っている。

 

「あれ?ジョージは泳がないの?」

 

プールの中から、小林さんが聞いた。

 

「…泳ぎませんよ。溺死の心配がある以上、不用意に泳ぐなど…」

 

「宇田川クン、もしかして泳げないの〜?」

 

魅神君が、ニヤニヤしながら宇田川君を挑発する。

 

「なっ、貴方には関係ないでしょう!」

 

「…譲治さん。」

 

声をかけたのは、相浦さんだった。

 

宇田川君は、顔を真っ赤にしながら咳払いをした。

 

(…わかりやすいな、この人…)

 

「…あの、譲治さん泳げないんですか?」

 

「えっと…」

 

「…私も、全然泳げないんです。雰囲気だけでも楽しもうと思って、更衣室にあった水着着てみたんですけど…変、ですよね?」

 

「いや、別にそんな事…」

 

「良かった。…あの、よろしければ一緒にお話しませんか?…私、譲治さんともっとお話したいです。」

 

二人は、楽しそうに話を続けた。

 

「…相浦ちゃん、今譲治って言ったよね?…何?この二人デキてんの?」

 

魅神君がニヤニヤしながら二人を観察していた。

 

「これでカメラとかあればな〜。」

 

ツルッ

 

魅神君は、移動しようとした時に足を滑らせてしまった。

 

ドテッ

 

「痛ってぇ〜…」

 

「ーッ」

 

魅神君は、転んだ拍子に近くにいたアーニャちゃんのお尻を掴んでしまった。

 

「あっ、いけね…」

 

アーニャちゃんは、般若のような顔になって、

 

「死ね!!!」

 

と怒鳴り声を上げて、魅神君を蹴り飛ばした。

 

魅神君は、吹っ飛ばされて反対側の壁に叩きつけられた。

 

(すごい脚力…)

 

「痛ってぇ〜…いきなり蹴るとか酷くね?」

 

壁に叩きつけられた魅神君は、ケロっとしていた。

 

(魅神君も十分化け物だった…)

 

◇

 

とても楽しかった。

 

いつの間にか、泳ぎ疲れて眠ってしまったみたいだ。

 

あたしは、自室のベッドで横になっていた。

 

 

コンコン

 

ドアのノック音がした。

 

ドアを開けると、黒須君がいた。

 

「夕食の準備ができましたよ。」

 

「うん。ありがと。」

 

二人で食堂に向かうと、他のみんなは既に揃っていた。

 

今日の夕食は、バーベキューだった。

 

「おかわりはまだたくさんございますので、遠慮せずお申し付けください。」

 

「お肉追加なのだー!!」

 

「…貴方は食べ過ぎです。人数とペース配分を考えてください。」

 

「あっ!ちょっとアンタ、人の分取るんじゃないわよ!!」

 

「…いや、それ以前に、生肉を食うておる事が問題じゃろうが。」

 

「早く食わねぇのが悪いんだよ〜。あー、生肉おいし〜。」

 

みんな、盛り上がっているみたいだった。

 

「あ、ちょっと!あたしの分も残しといてよね!!」

 

◇

 

「今日は楽しい一日だったなあ。」

 

…二人にも体験させてあげたかった、そう思った。

 

夕食が終わった後は、いつも通り食後のティータイムを楽しんでいた。

 

しかし、そんな楽しいムードをブチ壊す者…もとい、クマがいた。

 

『やっほー!みんな、今日はお楽しみタイムだったみたいだね!探索も殺人もサボって、やる気はあるのかな?全く!』

 

みんなは、モノクマを無視した。

 

『ちょっと、みんなクマ当たりが悪くない?ボクを無視するなんて、酷いよね!?』

 

「ケッ、どの口が言うかよ。言っとくけどよ、オレらは、テメェがした事は絶対許さねぇかんな。」

 

佐伯君が不満を漏らした。

 

『酷いな〜。あれは、勝手にああなっちゃっただけでしょ?言っちゃえば、事故だよ事故!…全く、人のせいにするヤツは、いい大人になれないぞ!』

 

…事故?

 

ふざけるな。全部、お前が仕込んだ事だろ。

 

あたしは、こみ上げる怒りに震えながら、モノクマを睨んでいた。

 

『みんな酷いよね!せっかくボクが、スペシャルな動機を持ってきてあげたのに!』

 

「いらないわよそんなの!」

 

『…人の話は最後まで聞こうよ。このゲロブタ!』

 

「ひぅう…!」

 

『…じゃあ続けるよ。今回の動機はズバリ…その人の、誰にも知られたくない秘密です!』

 

「…秘密?」

 

『人にはさ、必ず誰にも知られたくない秘密の一つや二つ、あるもんだよ!…内容は、自分の目で確かめてみてね!』

 

モノクマが、全員に名前の書かれた封筒を配った。

 

封を開けてみた。

 

…え。

 

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