リボーンダンガンロンパ80th 帰ってきた絶望の高校生   作:M.T.

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3章と4章の順序をどうしようかすごい悩んだ結果、こちらを3章にする事にしました。


第3章 Sacred Dystopia
第3章(非)日常編①


昨日は、いろんなことがありすぎた。

 

銀杏田君と、金剛寺さん…大事な仲間が、2人死んでしまった。

 

さすがに、これだけは2回目でも全く慣れない。

 

…慣れたくなんかない。

 

裁判の翌日、あたしはいつもより早く目が覚めた。

 

食堂に向かうと、既に相浦さんと宇田川君が、朝食の準備を始めていた。

 

銀杏田君がいなくなった今、当番制で食事の準備をする事になった。

 

「おはよう。」

 

あたしは、2人に声をかけた。

 

「おはようございます。」

 

「…おはようございます。」

 

2人は、挨拶を返してくれた。

 

2人とも、見るからに窶れている。

 

…そりゃそっか。昨日、裁判で人が死んだんだもん。

 

「何か手伝える事ある?」

 

「今日は当番ではないはずですが。やけに積極的ですね。」

 

「こんな状況だからさ…ちょっとでもみんなの役に立ちたくて。」

 

「では、食器を並べて貰えませんか?」

 

「ガッテン承知の助!」

 

あたしが食器を並べていると、他のみんなも集まってきた。

 

「ごはんー!!!」

 

「飯か!!!」

 

九十九君と小林さんは、汗をかいている。

 

…トレーニングルームで鍛えてたのかな?

 

「今日も体鍛えてたの?」

 

「まあね!!!…すでに、4人も死なせてしまった。オレが弱いせいで…畜生!!!だから、オレは強くならなきゃいけないんだ!!!うおおおおおおおおおおお!!!!」

 

「暑苦しいんだよお前ー。早く中に入れよー。」

 

魅神君が九十九君を急かしている。

 

「き、貴様…!銀杏田君の事は忘れてないからな!!!」

 

「へーへー。」

 

「…すみません。パリンチェさんと一緒に祈りを捧げていたら、遅くなってしまいました。」

 

「…ふん。」

 

黒須君とアーニャちゃんが食堂に来た。

 

…そういえば、アーニャちゃんもクリスチャンだっけ?

 

「朝ごはんだ〜!」

 

「飯かの…」

 

「腹減った〜」

 

「あらナツカワ。アンタ今日は早いのね。」

 

他の4人も食堂に来た。

 

「…うん。今日は早く目が覚めちゃった。」

 

「…み、皆さん。準備ができました。」

 

相浦さんの声を聞いて、みんな席に着いた。

 

「…あ、あの…私が作ったお料理は自信ないんですけど…お口に合わなかったら無理せず残してくださいね。」

 

(相浦さん…だいぶみんなと打ち解けてきたみたいだけど、卑屈なところはまだ直らないんだな…)

 

「いただきます。」

 

さすがに銀杏田君の料理ほどとは言わないけど、美味しかった。

 

…あたしも見習わなきゃな。

 

「おいしい!つぐみん、お料理上手なんだね!」

 

「…そ、そうですか?…お口に合ってよかったです…」

 

「おかわりなのだー!!」

 

(早っ!!)

 

「…ご、ごめんなさい…それ以上作ってないんです…」

 

「足りないのだー…こんな時レイがいてくれれば…」

 

「…やめろ。」

 

アーニャちゃんが、小林さんに注意した。

 

みんな、銀杏田君の事を思い出してしまったのか、箸が止まった。

 

「レイ君…レナっち…」

 

「ご、ごめんなのだ…」

 

このままじゃいけないと思った。

 

「…小林さん、あたしの分けてあげる!」

 

「…え?でも、メグの分が少なくなっちゃうのだ…」

 

「あたし、ダイエットしてるから。ちょうどよかったくらいだよ。」

 

「ありがとうなのだ!」

 

「…こ、小林さん…私の分も、食べかけですけど、足りなければ食べてください…作り過ぎちゃって、お腹いっぱいなので…」

 

「ツグミもありがとうなのだ!!」

 

食卓に、平和な空気が戻った。

 

 

「…足りねー…お腹すいたー…」

 

食事が終わった後、あたしは、お腹を鳴らしながら机に突っ伏していた。

 

「…ナツカワ。あんた…ダイエット中って、もしかしてウソだったの?」

 

「あー、バレた?…あー…腹減ったー…」

 

「…倉庫にあるお菓子とインスタントラーメン持ってきてあげよっか?」

 

真樹さんがやけに優しい。

 

「ほんと?」

 

「…ただし、メダル50枚でね。」

 

「自分で行ってきます!!」

 

 

なんとか、お菓子とラーメンでお腹を満たした。

 

その後は、みんなで報告会を開いた。

 

「3階が行けるようになっていましたね。皆さんで手分けして探索しましょう。」

 

黒須君が提案した。

 

「娯楽室、美術室、物理室だっけ?」

 

「なあ、美術室探索してもいいか!?」

 

佐伯君が目を輝かせながら言った。

 

(…あー、変態っていうイメージでかき消されてたけど…そういやこの人アーティストだっけ。)

 

「確かに、最も適任なのは佐伯君ですね。…いいでしょう。…ただし、遊びすぎないでくださいね?」

 

宇田川君が、佐伯君の意見に賛成した。

 

「よっしゃー!!」

 

「…物理室の方は、僕が。…相浦君。一緒に行きませんか?」

 

「…あ、あの…ごめんなさい。ちょっとやる事があって…すみません、誘ってくれたのに…。」

 

「…そうですか。」

 

宇田川君が少し残念そうな顔をした。

 

「やーい、フラれてやんのー!」

 

魅神君が、宇田川君をいじってきた。

 

「…うるさいですね。貴方には関係ないでしょう。」

 

「…あ、あの…用事が済んだら声をかけますので、その後で一緒にお話しませんか?」

 

「そうですね。」

 

宇田川君が安心したような顔をした。

 

…ところで、相浦さんの用事って何だろう…?

 

「ボクはゴラクシツがいいのだー!!」

 

「…どうせ遊ぶ事しか考えてないんだろ?…低脳が。」

 

アーニャちゃんが余計な一言を言った。

 

 

「…あ?」

 

小林さんの声のトーンが一気に低くなった。

 

「テメェ今なんつった?なあ、おいゴルァ!!!」

 

小林さんは、普段の様子からは全く考えられない口調でアーニャちゃんを脅した。

 

(…そういえばすっかり忘れてたけど、小林さん、元ヤンだった…)

 

小林さんの中で「バカ」という意味の単語は禁句だと覚えておいた。

 

手こずりながらも、それぞれの担当が決まった。

 

あたし、佐伯君、奴目さんは美術室を、

 

宇田川君、千葉崎さん、アーニャちゃん、黒須君は物理室を、

 

魅神君、九十九君、小林さん、真樹さんは娯楽室を探索する事になった。

 

そして、相浦さんは、用事のために図書室に行く事になった。

 

…魅神君、小林さん、真樹さんの遊びたい組3人については、4人の中で比較的常識人な九十九君に見張りをお願いした。

 

 

美術室は、部屋の両脇に彫刻が置かれ、壁一面に乱雑にイラストが貼られていた。

 

カナヅチやキャンバス等、美術作品を作るために必要なものは一通り揃っていた。

 

佐伯君は、大はしゃぎで美術作品を作り上げていた。

 

…後にしないかって言ったけど、インスピレーションが働いてる間に創作活動をしたいみたいで、探索そっちのけで創作を始めてしまった。

 

ふと足元を見ると、写真が落ちていた。

 

写真を拾い上げようとしたが、それが妙な写真である事に気がついた。

 

 

あたしと法正君と明石君が、楽しそうにおしゃべりをしている写真だった。

 

写真は希望ヶ峰学園分校らしいが、今のように窓に鉄板は無く、あたしたちは同じような白い服を着ていた。

 

…こんな写真、記憶に無い。

 

どういう事…?

 

 

その後、あたしたちは報告会を開いた。

 

「物理室の方は、どうだった?」

 

「…妙な機械がありましたね。どう見ても物理室とは言えない部屋でした。」

 

宇田川君は、メガネを押さえながら報告した。

 

「妙な機械?」

 

「…ヘルメット型の機械が部屋のあちこちに乱雑に置かれていました。そして、部屋の中央には巨大なコンピューターのようなものがありましたね。まあ、電子回路が全て遮断されていて電源すら付きませんでしたが。」

 

「後で相浦殿に見てもらう予定じゃ。」

 

…ヘルメット型の機械?一体なんの用途で置かれていたんだろうか。

 

「…まあいいや、娯楽室の方は?」

 

「コイツのダーツが上手すぎた。」

 

「えへへ。」

 

真樹さんに指を指された魅神君は、わざとらしく照れた。

 

「楽しかったのだー!!」

 

「なんだよ!!結局遊んでんじゃねえか!!何のための探索時間だと思ってんの!!?ねえ!!…つーか、九十九君はどうしたの!!?遊びたい組3人を見張ってもらうために同じ組にしたのにさ!!全然見張れてねえじゃねえか!!!」

 

ツッコミどころがありすぎて、つい口汚くツッコんでしまった。

 

「…すまないっ、魅神君に、ガチャでゲットしたプロテイン全部あげるから見なかった事にしてくれって言われてつい…プロテインの誘惑に勝てなかった!!!畜生!!!」

 

「買収されてんじゃねえよこの熱血クソ野朗!!!」

 

「本当にすまない!!!」

 

…全く、この4人を信用したあたしがバカだった。

 

「…ああ、ただ少し気になる事が。」

 

「何?」

 

「娯楽室に雑誌が置いてあったんだが、新しい雑誌は追加されていくのか学園長に聞いてみたんだ。そうしたら学園長は、口を濁していたんだ!!!…怪しいと思わないか!!?」

 

「…確かに。怪しいね。」

 

 

「…そこに気付かれたくない何かがあるのではないか?」

 

「…え?」

 

千葉崎さんの発言に、みんなが耳を傾けた。

 

「気付かれたくない何かって!?」

 

真樹さんが食い気味に聞いていた。

 

「余も知らん。適当に言ってみただけじゃ。」

 

千葉崎さんは、お茶を飲み始めた。

 

「何よそれ!!なんか勘付いたのかと思ったじゃんか!!」

 

真樹さんがツッコんだ。

 

「…そういえば、相浦さんの用事って何だろうね?…ちょっと確かめてこよっか?」

 

「よしましょう。…彼女も集中したいんです、きっと。」

 

宇田川君が止めた。

 

「ちょっと覗いてくるだけだよ。」

 

あたしは、そのまま図書室に向かった。

 

 

図書室に行ってみたが、相浦さんの姿は無かった。

 

「…あれ?いない…」

 

次の瞬間、聞こえるはずの声が聞こえた。

 

 

 

 

 

『やあ。こんにちは、夏川さん。』

 

「…嘘でしょ…どうして君が…」

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