リボーンダンガンロンパ80th 帰ってきた絶望の高校生   作:M.T.

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第4章 非日常編③

「そんな…ボクが…モモゾーを…」

 

『そうだよー。九十九キュンは、小林ちゃんが殺したんだよ!…あー、梨おいしー。』

 

「テメェ…!」

 

佐伯君が、魅神君を睨んでいた。

 

『…そろそろ、結論は出たようですね?ではでは、投票ターイム!!』

 

あたしは、躊躇いながらも、小林さんに投票した。

 

『それでは、結果発表ー!!』

 

モノクマの座る椅子の前からスロットマシーンのようなものがせり上がり、生徒の顔を模したドット絵が描かれたルーレットが回った。

 

小林さんの顔が三つ揃ったところでルーレットが止まった。その下にはGuiltyの文字が浮かび上がり、スロットマシーンからは大量のメダルが出てきた。

 

『うぷぷぷ、お見事だいせいかーい!!『超高校級の応援団長』九十九 百三クンを殺害したのは、『超高校級の拳法家』小林 功里さんでしたー!!』

 

「そんな…!」

 

『あ、ちなみに今回は満場一致じゃなかったよ?佐伯君だけは、魅神君に投票してましたー!!』

 

『佐伯キュン酷くねー?俺は犯人じゃねえっつってんじゃーん!!』

 

「うるせえ!!テメェが九十九を殺したようなもんだろうが!!」

 

「小林さん…どうしてこんな事…」

 

相浦さんは、涙目で小林さんに問いかけた。

 

「…ボクは、ずっと前からモモゾーの事が好きだったのだ…だから、4日目にユーキ出してコクハクして、それで『いいよ』って言ってもらえて…嬉しかったのだ…ボクは、モモゾーの事がどんどん好きになっていって…周りが見えなくなってたのだ…。」

 

「…それで、一緒に『卒業』したいがために、殺人計画を企てたんですね。」

 

宇田川君が、冷静に補足する。

 

『ちなみに、その時の映像があるよ!VTRは、こちら!』

 

 

 


 

「モモゾー…ボクは、モモゾーと一緒に外に出たいのだ…モモゾーのためならボク、なんだってするのだ!!」

 

「…オレもさ、小林君。…オレにいい考えがあるんだ。聞いてくれ。」

 

「なんなのだ!!?」

 

「…魅神君を、一緒に殺そう。」

 

「…え、それじゃあ、タケヒトを殺して、みんなをダマすって事なのかー!?」

 

「そうなるね。…でも、二人で『卒業』するには、これしかないんだ!!!…オレが魅神君を盗んだウイルスで動きを封じるから、トドメは小林君が刺せ!!!」

 

「…でも、失敗したらモモゾーがウイルスにカンセンしちゃうのだ!!ボク、そんなのイヤなのだ!!!」

 

「仮に感染したとしても、『卒業』さえできれば、外で治療法は見つけられるハズだ。オレは君より体力があるから、感染してもしばらくは耐えられるだろう。…小林君、もうこれしか方法が無いんだ!!!」

 

「でも、ボクは…んッー」

 

九十九が、小林にキスをした。

 

「…君が、この作戦の要なんだ。引き受けてくれるな!!?」

 

「…わかったのだ。ボク、モモゾーのために頑張るのだ!」

 

「しっ!魅神君が来たぞ。…オレが、このウイルスを打ち込んでくる。」

 

九十九が、魅神の背後に忍び寄る。

 

「あぁ?」

 

魅神が振り返った時だった。

 

ブスッ

 

「ーッ!!!」

 

九十九が魅神にウイルスを注入した。

 

「テメェ、何しやが…」

 

「学園長!!!大変だ、魅神君がモノウイルスに感染した!!!今すぐ来てくれ!!!」

 

『モノウイルスに感染したって?じゃあ、無菌室に隔離しとくよ。…あ、そうだ。九十九クン。君も、感染の疑いがあるから、一緒に隔離するね。』

 

「ああ!!!ぜひそうしてくれ!!!」

 

「おい、お前らふざけんじゃね…」

 

モノクマが、魅神の髪を引っ掴んで無菌室まで引きずる。

 

そして、二人が無菌室に隔離された。

 

 

半日後

 

「…なんだよこれ…クッソ、頭がグルグルしやがる…鼻血も止まらねえ…俺、こんな所で死にたくねぇよ…」

 

狼狽える魅神の姿を確認した九十九は、診察室に電話をかける。

 

「…ウイルスは効いてきたようだ。小林君、床に隠し通路があるはずだ。見つけてくれ。」

 

『あったよ!』

 

「そこから歩くと、目印に床板に紙が挟んである。オレが下見をして作った地図をもとに、そこまで歩いてくれ。」

 

『わかったのだ!!』

 

小林から電話がかかる。

 

『紙が挟んであるのだ!!やっぱり、シンサツシツとムキンシツは繋がってるのだ!!』

 

「…確認してくれてありがとう。じゃあ、次は刺身包丁とゴム手袋を盗んできてくれ。」

 

『?リョーカイなのだ!!』

 

「…これで良し、と。」

 

「なーにが良かったのかなぁ〜?」

 

瀕死だったはずの魅神が起き上がる。

 

「あー、どっこいしょ。おはよー♬つ、く、も、キュン♡」

 

「き…貴様…!!…確かにウイルスを盛ったはず…!!!」

 

「あー、ゴメンネ〜。俺、毒とかウイルスとか効かない体質みたいでさー。さっきから九十九クンが楽しそうに電話の向こうの誰かさんとおしゃべりしてたから、つい寝たフリして聞いちゃった♡…名演技だったでしょ?」

 

「貴様…!!!」

 

「つーかさ、そんなにウイルスが好きなら、一緒にウイルスパーリーしよーよ!…と、いうわけで…」

 

 

ぶちゅッ

 

「ん゛ー!!!」

 

「…ぷっはー。…ぉお゛え゛ぇええええええええ!!!自分でやっといてなんだけど、キッショ!!!何が悲しくてガチムキの野郎なんかとキスしなきゃなんねーんだよ!!マジでゲロ吐きそうだわ…」

 

「き、貴様…!!!」

 

 

「畜生、熱が…鼻血も止まらない…オレは、まだ倒れるわけにはいかないのに…」

 

ドサッ

 

「あれれー?九十九キュンどったの?具合悪い?とりあえず、俺のベッドで横になりなよ。俺は地べたでいいから。」

 

魅神が九十九をベッドに寝かせる。

 

プルルルル…

 

「あ、俺が代わりに出てあげるね。…ゲフンゲフン。」

 

「…もしもし!!?小林君!!?例の物は持ってきてくれたね!!?」

 

『うん!!バッチリなのだ!!!』

 

「じゃあ、ゴム手袋を手にはめて、刺身包丁を持って隠し通路に行ってくれ。そうしたら、紙が挟まってる所まで行って、そこを持ってる刺身包丁で思いっきりぶっ刺すんだ!!!」

 

『リョーカイなのだ!!』

 

しばらくして…

 

グサッ

 

「ぐはっ…!!」

 

刺身包丁の刃が、九十九の身体を貫く。

 

「…計画通り。…じゃあ、俺はこのまま寝ちゃおーっと。」

 


 

 

 

「…そんな、ボクが…モモゾーを…」

 

『あっははは!!!いっやぁ、ウケるwww俺を殺すつもりが、恋人を殺しちゃうなんてさー!!最っ高のエンタメじゃねーか!!』

 

「黙れ…お前が…お前のせいで百三が…ふざけんな…ふざけんじゃねえええええええええええ!!!」

 

小林さんが、殺意のこもった目で魅神君を睨んだ。

 

『おっと、俺を責めんのはお門違いだよー?俺だって、一歩間違えれば死んでたんだ。…要は、このスリリングなギャンブルの勝者は、この俺様だったって事!!!』

 

『あのー、無駄話も済んだみたいだし、そろそろおしおき始めちゃいますよー?』

 

「…ごめん、百三。…俺、間違えちまった。…っ、うわぁあ゛ぁあああああああああああああ!!!」

 

小林さんは、その場に蹲って泣き叫んだ。

 

『今回、『超高校級の拳法家』小林 功里さんのためにスペッシャルなお仕置きを用意しました!!…ではでは?おしおきターイム!!』

 

モノクマがハンマーを振り上げると、赤いスイッチがせり上がってきた。

 

モノクマは、スイッチをハンマーで押した。

 

 

GAME OVER

 

『コバヤシさんがクロにきまりました。 オシオキをかいしします。』

 

 

 

 

小林の下の床が開き、小林は下に落ちる。

 

そこから映像に切り替わる。

 

小林さんが落ちた先は、拳闘用のリングになっていた。

 

リングの周りは、剣山になっている。

 

そこで、タイトルが中央に浮き出る。

 

 

DESPAIRSCHOOLFIGHTER

 

 

小林の前に、某格闘ゲームのキャラクター達を模した人形達が立ちはだかり、一斉に小林に襲いかかる。

 

小林は、その人形達をなぎ倒していく。

 

しかし、無数に湧き出る人形たちと戦ううちに、小林は苦戦し、ボロボロになっていく。

 

100体近くの人形を倒した小林は、全身血まみれになり、左腕を捥がれていた。

 

人形たちの後ろに、九十九の姿が見えた。

 

小林は、目の前の人形達をなぎ倒し、九十九の方へと飛び込んでいく。

 

 

…が、それは、リングの外に貼られた子供の落書きのような絵だった。

 

小林が絶望して膝をつくと、後ろから某格闘ゲームの主人公の格好をしたモノクマが、小林の背中に飛び蹴りを喰らわせ、小林を場外に突き落とす。

 

小林は、そのまま場外の剣山へと落ちた。

 

串刺しになった小林の顔に、剥がれた九十九の絵が覆い被さる。

 

 

 

 

「あぁああ…小林さんが…小林さんが…!」

 

相浦さんが泣き崩れる。

 

『いっやあ。刺激的なショーだったね!愛する恋人と外に出るために作戦を練ったのに、それをターゲットに利用されて恋人を殺しちゃうなんて、皮肉だよね!』

 

「ひでぇよ…こんなの、あんまりじゃねえかよ…!」

 

『オマエラ、何泣いてんの?結局は人殺しじゃん!っていうか、こーんな簡単に騙されて、恋人を殺っちゃうなんてさ…小林さん、ホントは九十九クンの事、大して愛してなかったんじゃないの?』

 

「何だと!?」

 

『…まあ、九十九クンの方は、小林さんを愛してなかったみたいだから、お互い様だよね!』

 

「…どういう、意味ですか…。」

 

『だってさ、よく考えてみてよ!もし、小林さんが魅神クンを殺して、その結果小林さんがクロだとバレたら、結局助かるのは九十九クンじゃん!…九十九クンは、自分の保身のために恋人の命を生贄にしようとしたんだよ!』

 

「…そんな事ありません!…九十九さんは、小林さんにウイルスに感染して欲しくなくて…」

 

『そんなの、小林ちゃんを言いくるめる為の出まかせかもよー?…恋なんてさ、所詮は自己満足なんだよ。』

 

魅神君が口を挟んできた。

 

「コンチクショウが、なんで小林ちゃんが死んで、テメェが生きてんだよ!!」

 

『怖いなー、佐伯キュン!暴力反対ー!』

 

『ちょっと、ウイルス盗まれて感染なんて、勘弁してよね!今回は大目に見たけど、次は無いからね!』

 

モノクマが怒って魅神君を注意する。

 

『はいよー、クマさーん。』

 

 

…いや、アイカ様?

 

「!!?」

 

魅神君の言葉に、全員が驚く。

 

「…貴様、今アイカって…」

 

アーニャちゃんが青ざめた顔をする。

 

「…アーニャちゃん、知ってるの…?」

 

「…『超高校級の絶望』と言われている高校生で、先代の『超高校級の絶望』江ノ島 盾子の後継者だ。…私は、そいつを処刑するためにここに潜り込んだ。…だが、なぜ貴様がその名を知っている!!」

 

『…え?いや、だって…』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…俺がアイカ様の内通者だから。

 

 

 

 

「ーーーーーーーーーーッ!!!」

 

『ちょっとー!!それ言わない約束でしょ!!このポンコツイカレ殺人鬼!!』

 

『えー、だってー。もう潮時じゃーん。』

 

モノクマと魅神君がプチ喧嘩を始める。

 

『…もー。…あ、そうだ!!オマエラ、メダルあげるからもう帰っていいよ!じゃ、まったねー!!』

 

色々な事が判明して、頭がこんがらがった。

 

…魅神君が『超高校級の絶望』の内通者…?

 

江ノ島 盾子…?

 

…アイカ様…?

 

一体、何がどうなってるの…?

 

 

 

 

第4章『絶望の中で愛を叫ぶ』ー完ー

 

【生徒数】残り7名

 

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