リボーンダンガンロンパ80th 帰ってきた絶望の高校生   作:M.T.

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第5章(非)日常編②

今日も、平和な一日になる…はずが。

 

「おっはよー!!みんな、生身では久しぶりー!!元気してたー?って!一番元気じゃなかったの俺じゃーん!!」

 

魅神君が食堂に来た。

 

全員、魅神君を無視した。

 

「…あれ?みんなどうしたの?元気無くね?」

 

「…当たり前じゃろうが。せっかく平和な一日になると思っとったのに。」

 

「…どうして出てきた。この病原体が。」

 

「千葉崎ちゃんもニャーちゃんもひっど!!もうウイルスの感染の心配がなくなったから無菌室から出られたっつーのにさ!!病み上がりなんだから、もうちょいいたわってよー!!」

 

「…え、えーと…元気になってよかったですね…」

 

「つぐみ。この男のした事を忘れましたか?」

 

「え?何?俺なんか悪い事した?」

 

魅神君のとぼけた態度に、全員苛立ちを隠せなかった。

 

「ふざけんじゃねえ!!テメェは、小林ちゃんに九十九を殺させただろ!!それで、なんでテメェがのうのうと生きてんだよ!!」

 

「そんな事言われてもなぁ。仕掛けてきたのは向こうだしー?やらなきゃやられてたわけだしー?正当防衛だよ、正当防衛!」

 

「…何が正当防衛だ。…それに、貴様はアイカの内通者なんだろ?そんな奴と仲良くするお人好しがいるとでも思ったのか?」

 

「ですよねー。」

 

「…ねえ、魅神君。アイカって何なの?」

 

あたしは思い切って質問してみた。

 

「…やめておけ。こいつは…」

 

「…このコロシアイ学園生活を影で支配してる奴だよ。モノクマ達は、全部アイカ様が操ってんだ。」

 

「…やっぱりね。」

 

「ああ、そうそう。お前らに一つ忠告してやるよ。」

 

「…忠告?」

 

「このコロシアイ学園生活、実は…全国で生中継されてまーす!!」

 

「!!?」

 

「いやあ、やっぱこういういい趣味したゲームを望んでる奴らっているんだわ!うん。おかげで視聴率もバーッチリ!!…だ、か、ら、あーんまり過激な行動しない方が身のためだぜー?」

 

「…このイカレ野郎が!!」

 

佐伯君が、テーブルの上に土足で登る。

 

「ちょっと、やめなって…!」

 

「お?ついに暴力っすか?まだまだ煽りネタはたくさんあるよ?」

 

「魅神君も煽ってんじゃねえよ!!何がしたいんだこのアオリイカ!!」

 

「…あ、アオリイカ?」

 

相浦さんがキョトンとした顔をした。

 

「さーてと。殴るなら殴ればー?この脳みそスカスカチンパンジー君?」

 

「ブン殴ってやる!!!」

 

「キャー怖ーい!!」

 

『コラァーッ!!!』

 

モノクマがダッシュで食堂にやってきて、魅神君の後頭部を思いっきり殴った。

 

「痛ってぇー!!クマさん急に何してくれてんの!?」

 

『みんなで仲良くしてねって何度言ったらわかるの!?…あと、オマエはベラベラしゃべりすぎ!!これじゃ内通者の意味ないじゃん!!』

 

「ごめたんご☆」

 

『じゃ、オマエラ!このバカは放っといて、学園生活エンジョイしてね!』

 

モノクマが去っていった後は、なんとも言えない空気が流れた。

 

「なんなんだ…」

 

「ちぇー、つまんねーの。もっと引っ掻き回して視聴率稼ごうと思ってたのにさー。」

 

「テメェ…」

 

「…ねえ。魅神君。やっぱり何も話す気にはなれない?」

 

「えー。やーだ!喋り過ぎると俺が消されるもーん!じゃ、そういう訳だから、じゃっあねー!」

 

 

しばらくして、部屋で時間を潰していると、ノック音が聞こえた。

 

ドアを開けると、相浦さんがいた。

 

「…どうしたの?」

 

「…た、大変です…!アルターエゴが…盗まれました…!」

 

「え!!?」

 

急いでロッカーに確認しに行くと、ノートパソコンが消えていた。

 

「盗まれたって…一体誰に…!?」

 

「…さ、さあ…」

 

「学園長殿が、見つけて処分したのではないか?」

 

「…そんな…!」

 

「安心しな?AIちゃんは無事だから。」

 

後ろから魅神君が現れた。

 

「…ど、どうしてそんな事がわかるんですか!?」

 

「えー、だって…」

 

「パソコン盗んだの、俺だもん。」

 

「!!?」

 

魅神君が、服の中からパソコンを取り出して、画面を開く。

 

画面には、泣いているアルターエゴ相浦さんが映されていた。

 

『申し訳ありません、皆さん…!魅神さんに、本体を盗まれてしまいました!!』

 

「やー、さすが相浦ちゃんをモデルにしたAIってだけありますわ。きゃっわいいねぇー♪」

 

「貴様…それをどうする気だ!!」

 

「うーん。俺は、アイカ様の内通者だしー?このままAIちゃんを持ってって、アイカ様にチクっちゃおっかな〜?…そ、れ、と、も、俺様専用のAIとして、奴隷みてぇにこき使っちゃおっかな〜?さーてと、どう料理してあげちゃおっかな〜?イッヒヒヒヒ。」

 

『ひっ…!み、皆さん、助けてください…!』

 

魅神君は、画面を見ながら舌舐めずりをしている。

 

そして、みんなの顔を一通り見た後、提案をしてきた。

 

「…じゃあ、こうしよっかなー?…どうしてもこのAIちゃんを返して欲しい奴は、焼却炉まで来い。時間は、いつでも構わない。…そこまで来たら、AIちゃんを返すかどうか考えてあげるよ。まあ、結局は俺の機嫌次第だけどねー!」

 

「…貴様。」

 

「んー?ニャーちゃんどうちたのかな?その反抗的な目ェ!!…まさかとは思うけど、この状況で俺に逆らう事が許されると思ってんじゃあねえだろうな!!?」

 

「…!」

 

「いいか!?今ァ!!この場を制しているのは、他の誰でもねぇ…この俺様だァ!!!」

 

魅神君は、目を見開きながら高圧的な態度で脅してくる。

 

「じゃあねー!あははははははは!!!」

 

魅神君は、パソコンを持って走り去っていった。

 

「クッソ、あいつ…好き勝手しやがって…!!」

 

「みんな、一回落ち着いて…アーニャちゃん?」

 

アーニャちゃんは、人殺しの目をしていた。

 

普段の冷静さは、少しも感じられなかった。

 

「…とりあえず、魅神君とアルターエゴをどうするかを考えよう。」

 

「…そうですね。」

 

「あやつの事じゃ。闇雲に突っ込んでいっても、何かされるじゃろうな。」

 

「だね。とりあえず、一回みんな部屋に戻って頭を冷やそう。今無理してまで行く事ないよ。」

 

そのまま流れ解散となった。

 

 

その後、あたしは部屋で魅神君をどうしようか考えていた。

 

結局、答えは出ないまま時間が過ぎた。

 

二度も、法正君を失ってしまうかもしれない恐怖で、完全に思考が停止してしまっていた。

 

『オマエラ!!死体が発見されました!!至急焼却炉前までお集まりください!!』

 

…嫌な予感がした。

 

あたしは、急いで焼却炉に向かった。

 

そこには、蹲って泣いているアーニャちゃんがいた。

 

「…アーニャちゃん…?どうしたの…?」

 

アーニャちゃんは、泣きながら指を指した。

 

指を指した先には、黒焦げになった死体が転がっていた。

 

その死体は…

 

 

 

 

 

『超高校級の死刑囚』魅神 嶽人のものだった。

 

【生徒数】残り6名

 

 

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