リボーンダンガンロンパ80th 帰ってきた絶望の高校生 作:M.T.
教室の探索を続けた。
教壇の中に、一枚の写真が入っていた。
写真には、3人写っていた。
黒いショートヘアの少女と、ピンクがかった金髪のツインテールの少女、そして左端に写っている子供だった。
左端の子供は、写真が血で汚れていて顔がわからない。
服装と体型から、かろうじて女の子だとわかる程度だった。
「…これは、一体…誰なの?」
写真を裏返すと、
『お姉様と私』
と書かれていた。
…お姉様?…もしかして、写真に写ってる女の子はみんな姉妹なのか?
写真を見ていると、後ろから佐伯君が声をかけてきた。
「なんか、DVDみたいなの見つけたぜ。視聴覚室で見てみようぜ!」
みんなで視聴覚室に向かった。
◇
視聴覚室に行って、映像を見た。
法正と男子生徒がトランプで遊んでいる。
「ぐぬぬ…ま、参った…」
「法正、また圧勝かよ〜!ヤベえな!」
「えへへ…」
「さすが、クラス一の天才やな!」
「ねえ、何やってんの?」
「夏川か。いや実は、法正とトランプしてたんだけど、こいつ強すぎんだよ!」
「メグもやる?」
「わーい!やるやるー!」
「お前らラブラブだなw」
「結婚したら法正メグやな。」
「よっ、お似合い夫婦〜!」
「ヒューヒュー!!」
「ちょっ…お前らやめろー!!」
みんなが夏川を冷やかしていると、男子生徒が教室に入ってくる。
「君たち、みんなで記念写真を撮るから、全員で校庭に集まりたまえ!!」
「出たな委員長〜!」
「カタブツメガネー!!」
「んなっ…いいから、早く校庭に集まりたまえ!!」
男子生徒は、教室を後にした。
「…行っちゃった。」
「良馬、あたし達も行こうよ。」
「そうだね。」
夏川と法正が、手を繋いで教室を後にする。
生徒全員が校庭に集まった。
「ねえ、哀華ちゃん。カメラのタイマーセットしてくれる?」
女子生徒が、真っ黒に塗り潰された人物にカメラを渡す。
「ザーーーーーーーーーーーーーッ」
声にノイズがかかる。
黒い生徒が話しているらしいのだが、何を話しているのか聞き取れない。
そして、タイマーをセットした黒い生徒は、一緒に並ぶ。
「それじゃ、撮るよー!はい、チーズ!!」
カシャッ
そこで映像は終わっていた。
「待てよ…?俺ら、こんな写真撮った記憶無えぞ…?」
「さっきデータを読んだでしょう。記憶が消されているんです。」
「夏川殿。お主、法正殿と恋仲であったのか。」
「今それ聞く!?…まあ、あたしも意外だったけど!記憶が消されている間に、あたしと法正君が付き合ってたなんてさ!」
「…お主が法正殿と仲良くしていたという事は、記憶は消されても、体が覚えておったのかのう?」
「なんかその言い方やだ!!やめて!!」
「…そんな事より、映像の中の黒い人物です。…一体、何者なんでしょうね?」
あたしは、もう一度映像を見てみた。
そして、ここにいる全員の顔を見た。
そこで、あたしは違和感を覚えた。
1、2、3、4…
あれ?1人足りない…?
じゃあ、その足りない1人が、黒い生徒…アイカって事…?
【コトダマ入手:映像】
記憶にない映像。おそらく、記憶が消されていた間に撮られたものだろう。
「ーーーーーーーーーーッ!!!」
映像を見ていたアーニャちゃんが、目を見開いた。
「…パリンチェさん?どうかしましたか?」
「…そうだ、私は…!」
そう言って、アーニャちゃんは気絶した。
アーニャちゃんを連れて、みんなで保健室に行った。
◇
「アーニャちゃん、どうしちまったんだよ…」
保健室のベッドで寝ていたアーニャちゃんが、目を覚ました。
「…あれ?…私は…どうしてここに…」
「貴女が急に倒れたから、ここまで運んできたんですよ。」
「…すまない。…ありがとう。」
アーニャちゃんは、俯きながら言った。
「…でも、急に気絶するなんて…どうしたんですか?」
「…私、思い出した。」
「!!?」
「…実験の事も、お前らとの思い出も全部…」
「じゃあ…!」
「…私は、記憶の消去が不完全だったみたいで、国から『アイカの排除』を命じられた事…それだけは覚えていた。…でも、さっきのDVDで、全部…思い出した。」
「一体何を思い出したんだよ!?話してくれよ!!」
佐伯君は、アーニャちゃんの肩を揺する。
「待て待て。今はそれを話させる時ではなかろう。…探索を進めるのじゃ。」
「…そうですね。今の僕たちでは、全てを理解するのは難しいでしょう。…探索が終わってからでも遅くは無いのでは?」
千葉埼さんと宇田川君の提案で、探索に戻る事にした。
◇
あたしは、ジョージ君の手紙に書かれていた、彼の部屋に向かった。
部屋には何もヒントのようなものはなかった。
引き出しが気になったので調べようとしたが、鍵がかかっていた。
開ける方法は無いか考えていると、床にマイナスドライバーが落ちているのに気がついた。
「…試してみるか。」
あたしは鍵穴にドライバーを突っ込んで、力ずくで回した。
ガチャッ
開いた。
中には、写真、封筒、紙切れ、電子辞書、そして拳銃が入っていた。
写真は、さっきの映像の記念写真だった。
違ったのは、黒い生徒が写っていない事だった。
ちょうど黒い生徒がいた位置をよく見てみた。
そこには、モノクマの髪飾りをつけた金髪のツインテールが写っていた。
髪以外の部位は、隣の男子生徒の体で隠れて見えない。
その写真を見た瞬間、あたしはある人物を連想した。
…もしかして、この子…
【コトダマ入手:記念写真】
さっきの映像の記念写真だ。
封筒を見てみた。
封筒には、ジョージ君の字で、
法正クンより
と書かれていた。
封筒の封を切って、中の手紙を読んだ。
法正君の字で書かれていた。
僕を外まで連れて行って。
人を殺したから、僕は罪を償わないといけない。
僕の気持ちに気づいて。
頭を使って考えて。
謎を解き明かして。
法正 良馬
P.S. Please use your head
「…何この手紙…これが、法正君が最期に伝えたかった事なの…?…最後の追伸だけ英語なのも気になるし…」
引き出しに入っていた電子辞書を手に取ってみた。
「えっと…最後の、頭を使えって意味なんだ。…頭を使う?」
少し、考えてみた。
「…!!」
「…わかったかもしれない。…これは、法正君が遺した暗号だったんだ。…この辞書は、それを解くために使えって事?」
あたしは、早速暗号を解いた。
「…やっぱり…そういう事だったんだ。…アイカは…!」
【コトダマ入手:法正君からの暗号】
暗号の解読が終わった。後はこれをアイカに突きつけるだけだ。
最後に、拳銃と紙切れを見た。
夏川ちゃんへ。
これは、俺からの最期のプレゼントです。
黒幕を糾弾するのに使ってください。
なんと!引き金を引くと、びっくり仕掛けが出てくるオモチャ銃だよ〜ん。
それじゃ、バイビ〜^_^
『超高校級の希望』夏川 メグさん♪
…ジョージ君、最後の最後までよくわからない人だったな。
『超高校級の希望』…それがあたしの…本当の才能?
【コトダマ入手:超高校級の希望】
『超高校級の希望』それがあたしの本当の才能だ。
あたしは暗号の解読結果と写真と拳銃を持って、部屋の外に出た。
保健室に行くと、他のみんなが集まっていた。
「夏川殿。やっと探索が終わったのか。余らは、探索を終えたぞ。」
「…みんな。聞いて。あたし、わかったかもしれない。」
「わかったって何が!?」
佐伯君が食い気味に質問してきた。
「…それは、アイカの…」
ピンポンパンポーン
『オマエラ!!最後の勝負をしたいと思います!!至急、赤い扉の前までお集まりくださーい!!』
「…最後の勝負?…何だよ一体…!」
「…ついに、アイカが動き出した。…みんな、行こう。」
あたし達は、全員でエレベーターに乗り込んだ。
…待っていろ、アイカ。
必ずお前の化けの皮を剥がしてやる。