「ついさっき正式に決定したけど、クラス代表は織斑君に決まったよ」
手元にホログラフィックスクリーンを浮かべていた晴羽がスクリーンを消し
一夏に向かって口火を切る
「ええぇっ!?でも俺は1勝2敗だし、1勝も不戦勝だぜ?」
「私たちは辞退しましたの
各々の理由で、互いにクラス代表には不足するものがある、として」
「…そういうことだ、頑張れ織斑、お前が
ワンサマーがテンプレ展開を迎えている間
俺は…
病院を抜けて学校に来ていました
「というわけで、おめでとう一夏
俺たちは上手いこと抜けられたし、華麗に頑張ってくれたまえ」
「エリック上田!」
「え?うぉぁぁぁ!?(迫真の演技)」
「えっ??!!」
俺達の寸劇に本当に天井を見上げて
そこにオウガテイルの一匹もいないことを確認してからようやく単なるおふざけと納得したらしい一夏
「さて、それで…」
「お前達はだまって待機の一つもできんのか」
一閃
襲い来る出席簿を喰らう一夏と
それに対応して腕をぶつける俺
そして俺の犠牲により砕け散った出席簿の破片がブチ当る晴羽
「腕折れたかもしれん…」
「痛って!痛って!破片尖ってるからヤバイよ!痛いから!これ刺さってるんだけど!」
騒ぐ晴羽に、砕け散った出席簿を未練ありげな目で見つめる織斑先生
そして痛がる織斑(男)
「いって〜」「一夏さん、大丈夫ですの?」
「「心配するのそっち!?」」
「当たり前ですわ、なぜ自分から怪我をするような人のことを気にしないければいけませんの?」
セシリアの声はにべもなく
掴み所もなかった
「…はぁ…よし、治った」
俺は服の中でこっそりと炎を使い
時間を体ごと加速することで相対的に回復能力を活性化し、骨と腱が引きちぎられて砕けたグロ肉状態の腕を修復し、晴羽もダヴィンチちゃん特製の回復薬(内服用の錠剤タイプ)で血を強引に留めていた
「…口の中に転移?」
「exactry」
転生特典の大々的な行使はよくないので、極めて小規模なものだが
お互いの特典が大活躍しているようだ
案外転生特典っていうのは
こういった細々としたことに使うのが本来の目的なのかもしれない
まぁこいつは大々的に使ってるけど(例:紅コーポレーション)
「あ、織斑先生
これ使ってください」
晴羽が手元のバッグに手を突っ込み(おそらく中は紅の倉庫に接続されているのだろう)取り出したのは
外見的にはなんの変哲もない出席簿
「…ウチの試作品です、強度は十分あることは保証できますよ」
「そうか」
そっと受け取られたそれは
【振ると爆音が鳴る出席簿、名付けて出席砲だよ】
…どうも、折り紙の紙鉄砲のようなものらしい
俺の目の前の空間に突然浮かんだホログラフィックスクリーンに書かれたその文章は、その直後に消失する
【ブーブークッションとかと同じようなジョークグッズ、『joker's』シリーズだよ、今のところはこれくらいだけど、後々には『座ろうとすると瞬間移動するイス=イイッス』とか『接続している間は端末を起動できなくなる充電器=リアジュウ電機とかいろいろ考えているよ】
おっおう…随分恐ろしいアイテムだな
【アイテムは色々あるからね
joker'sは今後も展開していくよ】
「…ところで、この出席砲?考えたのは誰なんだ?」「神ダァァ」
「………なるほど」
ロクでもないアイデアは一級品だな、あの神は
自分が社長代理であるという自覚はあるんだろうか?まぁ経営が傾いていないからいいか(頭ZAIA)
「これでもジョークグッズとしては需要あると思うし、コンペに負けたらそれまでだよ
試作品開発の段階だからね」
さっと教団についた織斑先生に視線を戻し、各々の席に戻る…唯一被害に遭っていないセシリアがうらやましいぜ
なんて考えている間に
先生の発表は終わっていた
俺達はずっと話題にしていたし、今更どうでもいい事だが
一応祝福しておいてやる
「よし、とりあえずこれで面倒ごとは押し付けられたな!」
「おめでとう僕達、これで面倒ごとは押し付けられたよ!」
「待てよ!晴羽お前」「僕は会議とか調整とか色々ある関係で多忙なんだ
時間が足りない」
「勝率が足りない」
例外気味ではあるが
なんとしてでも一夏をクラス代表に据えたいウサギの意思もあって
俺も晴羽も辞退が認められている
「俺の為に再戦はしないらしいし
残念なことに俺は脱落なんだよ
んじゃ頑張ってくれ『
「それで頑張れるかよ…」
なんとも覇気のない返事と共に
授業が始まった
「んで、今度行われるクラス
「楽勝だよねー」
「専用機持ちは一組と四組しかいないっていうし〜」
一組の名も無き女子がフラグを立てていると、その直後に扉が開く
「その情報、古いよ!」
2組クラス代表、モンテグロッソ中国代表候補生、
颯爽登場であった
「おわり」
「ちょっと?!何急に終わらせてんのよ!ねぇ!」