「私、ケイくんのそういうところ嫌いだから」
「俺だってなのはのそういうところ嫌いだから」
「「……」」
「「ふんっ!」」
・
「くだらねえことで喧嘩しちゃったな……」
──本当に、大したことのない事情で妻のなのはと喧嘩をしてしまったものだ。少しだけ自己嫌悪に陥る。
どちらが悪いかなんて、喧嘩をした段階で明確に存在しない。それでも俺にだって引け目はあるわけだから、なんとか仲直りをしようと謝罪の連絡をしている。しかし、返信はない。さらに、喧嘩を境に最近は大人しくしていた彼女は、再び仕事の量を増やして接触を避けている節がある。
ヴィヴィオは早く仲直りして欲しいと頼んでいる。俺もなんとか機嫌を取ろうと奮闘しているのだが、どうやら今回の喧嘩が今まで溜まっていた鬱憤を爆発させる引き金になってしまった。そして、タイミングの悪いことに、現在調査している事件の関係で、自分自身が夜型の生活を送るようになってしまったのだ。そのため、家の中でもなのはと顔を合わせる機会が減ってしまった。
こういう時は何をやってもうまくいかない。
「仕方ないとは言え、平日の昼間っから1人で家でゴロゴロしてるのは気がひけるな……」
なのはは仕事、ヴィヴィオは学校。
1人で呆けている家というのはいつもより広く感じて、喧嘩している妻のことを思うとどうも居心地が悪かった。
「……買い物でもするか」
気分を紛らわせたいのと、少しだけ家から出たいのと、昼ごはんを用意しなければいけないのと。とにかく理由はいろいろあるけれど、買い物をするべく近所のスーパーに行くことにした。
何もしていないと余計に考えすぎてしまう。そんな性格なのだ。
スーパーで食材を買って久しぶりちょっくら料理でもしよう。こう見えても料理は大の得意技であるし、今日の夕飯を用意しておけばもしかしたらなのはの機嫌も治るかもしれない。
まあ、何もしないよりかは幾分かマシだろう。
・
(鶏ムネ肉、ちょー安かったな。この前作った梅ジャムがあるし、鶏胸肉の梅じそ巻きにしよう)
多少は買い込んだ重めのビニール袋を揺らしながら帰路を歩く。スーパーの効きすぎた冷房になれた体は、夏の暑さも地獄の業火に感じられる。それほど遠く無い自宅とスーパーの往復を歩くだけでも汗をかいてしまった。
煩わしいほどの蝉の声を聞きながら、食材があったまってしまう前に家に帰ろうと歩みを早める。
「って、あれ?」
自宅までほんの数十メートルというところに差し掛かった。
暑い中を早歩きしたせいで、汗はびっしりだ。前髪がおでこに張り付くのがひどく不快に感じる。
「おーい、フェイトさんですよね」
こんな暑い中だと言うのに、もちろん汗もかいているのだろうけどこうも綺麗に街中に立っていたのはファイトさんであった。暑い真夏の屋外とアンバランスな彼女を見ると、別世界のおとぎ話でも読んでいるような気分になる。
なんだかこちらまで涼しく感じる。
「あ、ケイ…………さん」
彼女のもとまで駆け足で近寄る。
すると、遠目から見た雰囲気からは想像できなかったほどに汗をかいている事に気がつく。
「あれ、顔赤いですよ」
そして、彼女の透き通るほど綺麗な真っ白な顔が今日は少しだけ赤くなっていた。
「今日暑いですからね。そうだ、折角なんで寄ってきますか? フェイトさん調子悪そうですよ」
なのはの親友であるフェイトさん。実は俺にとっては、なのはと知り合う前からの知り合いである。というのも以前俺の上司であったことがあり、その縁もあってか憧れの存在だ。
どうしてフェイトさんがこんな時間にここにいるのかは分からないが、見た感じでは私服だし、暑さにやられているようだったので家に誘う。まったくもって他意はない。何なら折角の機会だ、なのはと仲のいいフェイトさんに喧嘩のことを相談できるかも知れない。
「でも、迷惑に……」
「いやいやいや、全然、そんな事ないです。なんならフェイトさんには前一緒に働いた時に返せないほどの恩がありますから、お茶くらい出させて下さいよ」
「じゃあ、少しだけ」
「やった!」
久しぶりに会ったフェイトさん。
俺の元上司であり、俺にとって憧れの人物。そしてなのはの親友。体調も優れなそうだし、我が家でもてなさなくては。
「何もないけど上がって下さい、といっても、なのはとヴィヴィオに会いによくきてくれてますよね」
・
「今日は何十年に一度くらい暑いらしいですよ」
「そうだったんですか」
「毎年聞きますけどね」
ううむ。
久しぶりだし、職場の部下から親友の夫にクラスチェンジをしたとは言え、フェイトさんに敬語を使われるのはどうも変だ。
「と言うか、フェイトさん。敬語じゃなくていいですよ、昔みたいにふつーに話して下さいよ! ちょっと寂しいですよ?」
「えと……うん、そうだね。そうする」
それにしてもフェイトさん、どうにも顔が赤い。そして、いつもより口数が少ない。前に一緒に働いてた時はよく俺に話しかけに来てくれたし、あの部隊で一番面倒を見てくれてたのに。なんだか、よそよそしい。
そういえば、いつからこんな感じになったんだろう。なのはと結婚した時? いや、その時にはもうこんな感じだった気がする。それなら、もうちょっと前かな?
……いや、今はどちらでもいいや。
そんなことよりお腹が減った。こんな時間に外にいたフェイトさんも、昼ごはんを食べてないのではなかろうか。
「そういえばお昼は食べたりしてますか?」
「いや、まだだよ」
「よし、じゃあ今から作りますんでちょっと待ってて下さいね」
パパッとできて、熱中症予防にもなる家にある食材でできる料理……。
「そうだ、フェイトさんって梅とか平気ですか?」
「梅? 平気だよ。料理に使うの?」
こちらを向きながら、疑問の言葉とともに小首を傾げる。
女性として、あまりにも魅力的すぎるその行動に少しだけどきりとしてしまう。
(まったく、既婚者のくせにアホか俺は。……まあ、今は喧嘩してるけど)
とはいえ仕方がない。
俺の妻は世界一可愛いと思っているが、今目の前にいる女性も超のつく美人なのだ。街中にいれば大抵の男が振り返るであろうレベルだ。
なんて、とりあえず昼メシを作らなければ。
お湯を沸かしながら食材を用意する。大したものではないんだけど。
「そういえばフェイトさん、今日はどうしたんですか?」
「少しだけ仕事が空いたから、なのはに会おうと思って来たんだけど、今は居ないんだね」
「そうですね、最近また仕事増やしたみたいで……というか、なのはに連絡入れてなかったんですか?」
「最近、なのはが落ち込んでると言うか、機嫌が悪いみたいだったからちょっとしたサプライズで驚かそうと思って」
友人から見てもわかる程度になのはも落ち込んでいたのか。まあ機嫌が悪いとも言っているから一概にどうとは言えないけれども、仲直りしたいと言う気持ちはあるのかも知れない。どちらにせよ、いち早く仲直りするために頑張らなければ。
「でも、なんでなのはは仕事増やしたんだろう」
ううむ。あまり触れられたくはない話題ではあるのだが、なのはの親友である彼女に相談をできるまたとない機会だ。
「それに、最近ちょっとぴりぴりしてるし……」
「あのー、それ、実は俺のせいなんです」
「え? ケイくんのせいって、どう言うこと?」
「実は、なのはと喧嘩しちゃって……」
「──そ、そうなんだ、なんかいつも仲よかった2人が珍しいね」
フェイトさんが、少しだけ言葉を詰まらせる。どうしたんだろうか。俺たちの喧嘩がそんなに珍しかったのか。
「そうなんですよ、しかも長引いちゃって、なんとか仲直りしたいんですけど……」
「そうだよね……」
「そこで、いつもお世話になりっぱなしで申し訳ないんですけど、なのはと仲直りするために相談に乗ってもらっても良いですかね?」
それにしても、だんだんとフェイトさんの硬さが消えてきたはずなのに、またここになって少しだけ、その対応に違和感を感じる。
嬉しいような、悲しいような、複雑な何かだ。
「──、うん、任せて!」
フェイトさんは少しの間の後に、満面の笑みと頼り甲斐のある強い言葉で返事を返してくれる。
……俺の考えすぎか。
こうしていると、昔一緒に仕事をしていた頃を思い出す。よく面倒を見てもらったし、本当にお世話になったものだ。
「よし、お昼出来ました。豚バラ肉の冷製梅パスタです!」
「わぁ、美味しそう!! 本当に食べていいの?」
「当たり前ですよ。相談に乗っていただくお礼です。なんなら、最近昼は家にいるのでいつでも来てくれていいですよ。ご飯くらいは出しますから」
「……ありがとう」
フェイトさんはお礼を言うと、少し照れたような、それでいてどこかに憂いを感じさせるような表情でこちらを向く。
「その、ケイくんの手料理って、なんだか久しぶりだね。……嬉しい」
なんだ、これは。すげえ照れる。それと、言いようも無いもどかしさを感じる。
「たしかに久しぶりですね。三、四年振りくらい、でしたっけ」
俺が転勤をして、なのはと出会って一緒になったのが二年前の話だからちょうどそのくらいであろうか。
「正確には三年九ヶ月と二十四日振りだと思うよ……。あ、でもこれは職場が変わる前に仕事で会った時の話で、私が勝手にケイくんを見かけた事ならいっぱいあるんだけどね。去年の結婚式の時は仕事で会いに行けなかったけど、仕方ないよね? なんだろう、こうやってちゃんと2人きりで話せたのは最後の出勤日の3日前に一緒に飲みに行った時だったっけ──」
俺の中途半端な記憶に何かを刺激されたのか、フェイトさんは堰を切ったように突然喋り始める。すごい記憶力だな、と思う一方、失礼だとは思うのだが、少しだけ怖さというか不気味さというか、そのようなマイナス方向への感情を抱いてしまう。
「あの、フェイトさん!」
「ん? どうしたの、ケイくん」
俺の呼びかけに、なんとか普通のフェイトさんに戻る。先程のように、捲し立てて喋るフェイトさんは初めて見た。
……正直、少しだけよくわからない恐怖を感じた。
「よ、よく覚えてくれてましたね、四年近くも前のことなのに」
その言葉にフェイトさんは頬を膨らませて、少しだけ怒ったそぶりを見せながら口を開く。
「うん、ケイくんと会った記憶は全部しっかり覚えてるよ」
「は、はは……」
フェイトさんにしては珍しく、変な冗談だ。
とりあえず、この変な雰囲気をどうにかしなければ。そもそも俺がフェイトさんを家に上げてまで話をしたかった事は、俺となのはとの夫婦喧嘩の話だ。まずそれについて話さないと。
「それより、俺となのはの喧嘩について聞いて下さいよ。この前なんですけど──」
・
それから、なのはの機嫌を直すアプローチをいくつかした。そのどれもがうまくいかず、彼女とはいまだに喧嘩をしたままだ。
対して、フェイトさんとはそれはもう毎日のように会っていた。なのは仲直り作戦の立案や相談の相手、俺の昼飯を振る舞う相手としてもだ。
かれこれ二週間近くが経った。そんなある日、なのははヴィヴィオを連れてお泊りに行くという話になった。俺は明日朝から仕事であり、今晩は家で一人寂しく待っているしかない。食べてもらう相手もいないと、なかなかご飯も作る気にならない。最近はお昼にフェイトさんが来てくれたおかげで、毎日のように楽しく料理をすることができた。
(まあ、たまには一人でゆっくりするのも悪くないかな)
なのはとはまだ喧嘩中とはいえ、最近は少しずつ冷戦状態が解除されつつある。春は意外にも近いように感じられる。ご飯を作って用意しておいたら、ありがとうと書かれた書き置きがあった。流石にもうそろそろ仲直りできそうだ。これもフェイトさんのおかげだな。
今日はもう面倒くさいしパスタだけ茹でてインスタントのソースをかけるだけでいいか。
などと考えている時に、家のインターホンが鳴った。
ネット通販も使ってないし、一体なんだろう。変なセールスだったら嫌だな、などと考えながらインターホンの液晶を除く。
(って、え?)
画面に映っていたのは最近よく見る顔の先輩、フェイトさんだった。
(とりあえず、でないと)
こんな時間に来る彼女に、少しだけ疑問を感じながらも応答のボタンを押す。
「フェイトさん、ですよね? どうしたんですかこんな時間に」
「あ、その。今日、なのはいないって聞いたから、いつもお昼ご飯を作ってもらってるお礼に私が作ろうかなって思って」
うーーむ、正直な話嬉しいことには嬉しい。
だが、いつもと違い完全になのはもヴィヴィオもいない俺一人の、尚且つ帰る予定もない日の夜の自宅。妻子持ちのこの身で、美人の独身女性をこんな時間に「なのはがいないから」という理由で家にあげるのはいささか問題があるのではないだろうか。
そもそも普段から俺しかいない時に彼女を家にあげてる段階で今更とは思うのだが、今日は状況が状況なのだ。
それにフェイトさんはなのはの大親友であるし、俺にとっても憧れの先輩ってだけだ。そんな、過ちだとか引け目なんて感じる必要はない──、ってそれなら今上げても問題ないのかな。
……問題ないよな。
というか、変に考えてしまった俺の方が失礼だしよほど不健全だ。
そもそもフェイトさんにその気は無いはずであるし、変に勘ぐりすぎた。
「ほんとですか!? ありがとうございます、ちょうど飯作るの面倒だなー、なんて考えてたところなんですよ。ささ、上がって下さい」
扉につけたベルの音が聞こえると、「おじゃまします」というフェイトさんの声も同時に聞こえてくる。出迎えなければと思い、リビングから玄関へと足を向ける。家に入ってきたフェイトさんは、スーパーのビニール袋を片手に新婚さんのようだった。
「急に押しかけちゃって、ごめんね」
「いえ、平気ですよ」
平謝りする彼女の姿は、いつもの平日よりもなぜか妖艶であった。
……先程から失礼なことを考えてしまっている自分に対して、嫌気を感じながらも、そんな自分を誤魔化すようにフェイトさんを台所へと連れて行く。
「まあ、知ってるとは思うんですけど、ここが台所です。もしどこに何があるかわからなかったりしたらなんでも聞いてくださいね」
「うん、ありがとう」
「なんなら、俺も手伝いましょうか?」
「それじゃあ、お礼の意味がないから大丈夫。……そうだ、先にお風呂に入ってても平気だよ」
「お言葉に甘えさせてもらいます」
フェイトさんがくる少し前にボタンを押したお風呂は、既に42度のお湯がたまっているはずだ。お客人にもてなされるのはいいどうも変な気持ちなのだが、相手の好意は受け取らないと逆に失礼だろう。
「料理は任せてね」
髪を後ろに括りながらエプロンをつける彼女の姿は、喧嘩をする前のなのはの姿を彷彿とさせてなんとも言えない気分となる。そんな気分と、雰囲気に酔っているであろう自分を洗い流すためにも、一刻も早く風呂に入るべきなのだろう。
・
風呂から上がりリビングに向かう途中、ふつうに美味しそうな香りが漂ってきていた。フェイトさんが料理をするイメージはあまり持っていなかったのだが、これなら期待できそうだ。
「お風呂上がりました」
リビングのドアを引き中に入る。フェイトさんは一瞬だけびくりと身を揺らした、ような気がする。部屋の中は香ばしいトマトソースの香りで溢れていた。
「あ、早かったね。こっちももうそろそろ出来上がるから座ってて」
「わかりました」
リビングのテーブルにフォークを並べると、テレビのリモコンを手に椅子に座る。適当に番組をつけてみるが、どれも対して面白そうではなかった。
それでも、この時間に二人きりで卓を囲むのに少しだけ抵抗を感じたせいか、無音状態を回避するために適当なところでチャンネルを探る手を止めた。コメディアンの冷めたジョークに観客が笑う。俺はその映像に興味があるかのように見つめふりをした。少しだけ自分が緊張しているのを感じた。
「おまたせ」
「いえ、全然待ってませんとも。ところでこれ、何ですか?」
玉ねぎ、なす、ズッキーニ、ベーコン。これらが真っ赤なトマトソースから美味しそうに顔をのぞかせている。
「これはね、ラタトゥイユ。あとはグリルチキンと、パンもあるよ」
「なんかいっぱい作ってもらってすみません。そんなにあるなら運びますよ、俺も」
「んー、座ってていいよ。本当に大丈夫だから」
「いや、でも……」
無理に立ち上がろうとする俺の後ろに回ると、そっと肩に手を乗せて優しく椅子に押し返す。
首筋にこそばゆさを感じる。目を向けると、透き通るほどに綺麗な金色の髪の毛が束になって垂れていた。そこに気を取られているすきにフェイトさんの艶やかな唇が俺の耳元に運ばれて、優しく、ゆっくりと呟く。
「いいから、最近頑張ってたみたいだし、今日くらいはゆっくり、落ち着いてね」
ぞくぞく、と電気が駆け巡るように身体中に何かが駆け巡る。心臓も妙に高く脈打ち、俺の肩にある冷たいとも暖かいとも取れるフェイトさんの手がリアルに感じられた。
……耳は弱いんですって、前話しましたよね。
「ちょ、フェイトさん。やめ──」
「よし! ご飯にしよう!」
「あ、は、はい」
何事もなかったかのように颯爽とキッチンへ戻ると、手際よく作業を進める。フェイトさんって、家事できたんだ。正直言ってそんなイメージはなかったと言うと失礼だろうか。
目前には香ばしい匂いのグリルチキンとフランスパン、そしてフェイトさんが買ってきたであろうお高そうなワインが一つ用意される。
何も言わずにお互いのグラスにそのワインをトクトクと注ぐ。良いものなのだろう。フルーティーな香りが、ぎゅっと濃縮されたようになって鼻腔をくすぐる。
「ワインいけるクチだったよね?」
「はい、なんなら大好きですよワイン」
「そう、良かった」
あれ、フェイトさんに俺がワイン好きだった話はした事あるだろうか。
……というか、ワインを好きになったのって、フェイトさんと一緒にいた時じゃなくて、割とつい最近の気が──
「はい、それじゃ乾杯しよ」
「──そうですね」
まあどうだって良いだろう。なのはあたりにでも聞いたのだろう。
そんな事よりも、せっかく良いワインと、こんなにも美味しそうな夕ご飯を作ってくれたのだ。早く食べなければ失礼だ。
「それじゃあ」
「「乾杯」」
・
フェイトさんが振る舞ってくれた料理は、とてつもなく美味しかった。
かってきてくれたワインもとても美味しくて、あけるのがもったいないというのについつい飲み干してしまった。
そうしてだんだんと心地よくなって、なんだかふわふわしてきて。
そうして俺はたおれるようにねむりについた。
・
「ごめんね、なのは。ケイ。でも、でも君達だって悪いんだよ? そうやって隙を見せて、信頼しきって。そんな風にされたら諦められないよ、だから、もう、私は謝らないからね」
続かない。
こう、続けられそうな終わり方にはしたから気分次第で書くかもしれない。
追記 続けることにしたよ