ボールがくれた出会い 作:御沢
呼びだされて・・・
「「「て、帝国学園!?」」」
「あぁ!鬼道からの申し出だ。対帝国学園は、来週の土曜日だ!いいな!」
突然円堂監督から告げられた練習試合。豪炎寺コーチもびっくりしている。とにかく急だった。
最初に発言したのは、キャプテンの天馬君だった。
「急・・・ですね・・・」
「あぁ。急だ」
「円堂監督、選手たちの調整がまだ終わっていませんが・・・」
「それは、あっちも同じことだ」
「でもですね・・・」
「でも行くんだ!みんなだ!いいなっ!」
「はぁい」
私は、その時不思議に思った。いつもならもっと選手のことを考えてくれている円堂監督が、こんな乱暴な事をするなんて・・・ふと横を見ると、葵も不思議そうな顔をしていた。そして、また円堂監督の顔を見た。それは、何か企んでいるような顔に見えた。
そして、土曜日。
「豪炎寺、円堂。久しぶりだな」
「あぁ、鬼道。今日は、他の奴らも来ているんだろ?」
「あぁ、ちゃんと呼んである。大丈夫だ」
何やら、円堂監督と鬼道コーチと豪炎寺コーチが何か話していた。その姿を見ていた楓が、つらそうな表情を浮かべていたらしく、そのことに気付いた神童先輩が楓に話しかけた。
「楓は、今日なぜ呼ばれたか知っているんだな?」
「・・・そんなこと・・・ありません」
「ったく、うそつくの相変わらず下手」
「京介!なによ、それ」
「顔に書いてあるよ、『私、知ってまーす』って」
剣城くんが裏声を出して、楓に突っかかった。すると、楓は一瞬口をとがらせたが、すぐにやめて、諦めたように監督たちのところへといった。
すると、監督たちは驚いた顔をしたが、また何か楓に言うと、今度は一緒にこっちにやってきた。そして、円堂監督が口を開いた。
「今日の『帝国学園』との練習試合は、口実だ。本当は、『ホーリーロードインターナショナル日本代表』の親睦を深めるためだ!」
「「「「『ホーリーロードインターナショナル』??」」」」
みんなが不思議そうな表情を浮かべた。もちろん私もだ。不思議な顔をしていないのは、監督たち3人と、楓、あとは帝国学園からただ1人だけ来ている雅野麗一くんという人だけだ。
「・・・あの、その『ホーリーロードインターナショナル』って、なんですか?」
天馬君が、みんなが思っていることを代弁した。すると、楓が話し始めた。
「私が説明します。『ホーリーロードインターナショナル』とは、11年前の『フットボールフロンティアインターナショナル』と同じことよ。『フットボールフロンティア』が11年後の今、『ホーリーロード』になったのと同じことで、名前も変わったの。ついでに、今年は日本が主催することになっている。まぁ、それは置いておいて、当然のことながら日本も代表選手を出さなくてはいけないの。このような少年サッカー世界大会が開かれるのは、4年ぶりよ。そんな代表選手に、ここにいる人たちは選ばれました」
「「「「・・・えぇっ!?」」」」
「そして、みんなの親睦を深めるため、今から30分ほどのところにある、私の家の大型別荘で4班に分かれて合宿をしてもらいます」
「「「えぇ!!??」」」
なんだかんだで、30分・・・
楓の家の、大型別荘についた。その別荘は、誰もが息をのむような大きさだった。
楓の家(本家)は、とても大きいことは、東京に住んでいる人なら誰でも知っている。宮殿ほどの大きさなのだから。しかも5階建てで、お城といっても過言ではない。
そんな山吹家の別荘だ。神童先輩によると、自分の家(神童家)と同じくらいの大きさらしい。
「楓・・・この家、どうなってるの?」
「家の中が、大きく分けて4つにわかれているの。そこの大きな玄関をはいって、右にあるドアが、A班の部屋。左は、B班。少し廊下を進んだところに、大きなドアがあるんだけれど、そこの右側野ドアがC班、左側のドアがD班よ。ドアの中は、寝室が1部屋、キッチンがあって、大きなテーブル、あとはシャワールーム・・・トイレ・・・くらいかしら?」
「・・・お風呂は?」
「C、D班のドアの奥にある大きなドア、あそこを入ったらお風呂があるわ。温泉や露天風呂よ。悪いけど、男女混浴だから、水着を着て頂戴ね」
「///////こ、混浴ぅ!?」
私の大きな声に、みんなが反応した。
そして、大波乱の合宿がはじまったのでした。