ボールがくれた出会い 作:御沢
「それじゃあ、合宿開始ですっ!」
私のなるべく明るくした声が、山の中に響く。
私は、山吹楓。今日は、『ホーリーロードインターナショナル』の親睦を深める合宿に来ている。
私はくじ引きの結果、A~D班の中のA班になった。班員には、私、山吹楓(雷門中2年)、神童先輩(雷門中3年)、霧野先輩(雷門中3年)、錦先輩(雷門中3年)、京介(雷門中2年)、純太(雷門中1年)、喜多先輩(天河原中3年)、雅野君(帝国学園2年)、それとあと1人。雷門中学校の2年生の川口紫音(かわぐちしおん)ちゃん。紫音ちゃんは、元から雷門中にいる中2の女の子。ただ、紫音ちゃんのお母さんは『ホーリーロードインターナショナル』の、日本運営委員長。だから、日本代表『真イナズマジャパン』のマネージャーになった。私も、選手としてプレイすることもあるけれど、半分マネージャーとなることになっている。しかし、そのことはまだ円堂監督、お兄さん・・・鬼道コーチ、豪炎寺コーチ、新しくコーチになった吹雪コーチ、不動コーチ、風丸コーチしか知らない。
ついでだが、この『真イナズマジャパン』は、11年前の『イナズマジャパン』の豪華なメンツが監督、コーチをやるという世界でも注目のチームだ。優勝候補の1つでもある。
そして、いつの間にか男子たちがベットの整理を終えて、私を呼んでいた。
「おーい、楓~!早くみんなの集合場所へ行くぞ!」
「あ、すいません、神童先輩」
「いいよ、別に。ほら、早く行くぞ!」
このA班の班長は神童先輩。だから、神童先輩がまとめることが多い。ちなみに副班長は私と霧野先輩。だから、私もまとめ役に近い。
そして、みんなの集合場所へと行った。まだ、他の班は来ていなかった。ちなみに今は、まだ紫音ちゃんは合流していない。
「みんな、遅いな・・・」
「俺たちの班が早く着きすぎたんだよ。そういや神童、錦は?」
「錦・・・?そういや、純太もいない・・・喜多、知ってるか?雅野くんも、剣城も、楓も」
「俺は知らないんだ、すまないな、神童くん」
「いや、喜多は悪くない。雅野くんは?」
「僕も知りません、すいません」
「いいや、じゃあ剣城」
「俺もです。すいません」
「そうか・・・じゃあ楓は?」
「私も知りませんが、おそらく錦先輩は水鳥さんに、純太は真男にでも会いに行ったんじゃないんですか?」
「「「「「なるほど!!」」」」」
「楓、頭いい!」
「天才!」
「楓ちゃんすごいな!」
「楓さん、すごいですよ!」
「意外と頭いい!」
「京介、それほめてるの・・・?」
「一応」
「あっそう」
そして、噂の2人がやってきた。錦先輩と純太だ。
そして、かくかくしかじか・・・
「じゃあ、やっぱり瀬戸さんと真男に会いに行ってたんだな」
「あぁ、そうぜよ」
「はい、そうです」
「ったく、錦はともかく純太はだめだ!」
「なんで、錦先輩だけ・・・あ、そういうことですね、はい、なら素直に謝ります!」
「なぜ、わしだけ許されるのか、ようわからんぜよ」
「錦先輩・・・鈍くないですか?」
「楓、本当のことを言うな」
「京介それフォローになってないわよ?」
「あぁ?そうか?」
「?まぁ、気にしなー!」
「「錦・・・」」
そして、私と京介の言い合いが始まった。
「大体京介は、いつも一言多いのよ!」
「なんだよそれ!お前も多いだろう!」
「私は、必要なことしか述べてないわよっ!」
「それは楓にとってだろ!俺たちには必要ないと思ってんだよ!」
「うるさいわよ!いつもあなたは・・・!」
「また言うか!もうあきたー!いつもの冷静な楓はどこだー?」
「あなたほどムカつく人、居ないわっ!もう、嫌いっ!」
「はぁっ!?幼馴染捨てるのかよ!?」
「捨ててなんかないわよっ!」
「じゃあ、『嫌いっ』なんだよっ!」
「嫌いなんかじゃないわよっ!」
「じゃあなんだよ!」
あれっ、これ、喧嘩じゃなくなってないかしら?意見のぶつけ合い、幼稚園児の言い合い・・・しっかりしなさい私!これでも山吹財閥の跡取りよ!神童先輩みたいに冷静でいなくては・・・!
それでも、結局言い合いは収まらず、霧野先輩が傷だらけになってとめたことを知ったのは、次の日のことだった。