ボールがくれた出会い 作:御沢
私たちが皆集合し終わった後、皆でサッカー練習場へと向かった。
「じゃあ、皆で練習だ!」
円堂監督が、始まって早々指示を出す。・・・とても、アバウトな指示。しかし、それは早く話し合いをしたいということを表していた。指示の最後に
「楓は、ちょっとこっちに来い!」
と指示されたから。
だから、私は急いで監督、コーチ達のところへといった。
「円堂監督、やはりあのことでしょうか?マネージャーになるという件ですか?」
「そうだ。本当に、あれでいいのか?少し決まりがあるが・・・」
「いいんです。私自身が、そうしたことです」
「心の底からか?」
今度は豪炎寺コーチが質問してくる。フィフスセクターにいたころから、この人の瞳を見ていると、やはり隠し事は出来なかった。
「・・・いいえ、心の底から・・・ではありません」
「なら、なぜ?俺が、提案したからか?」
今度は鬼道コーチが質問してくる。
「いいえ、そういうことではありません。それに、試合に全く出ないというわけではありません」
「でも、大半をマネージャーとして過ごすというのはな・・・」
「いいんです、私も試合には出ますから。ただ、少し出る機会が減る・・・というだけです」
「そうなんだ・・・でも、不公平だよね、このルール。女子は1試合を前半と後半、2つに分ける。そうしたら、2試合を4つにわけることになる。その4つのうち3つしか、女子は試合出れない・・・なんてルール」
「確かにな・・・酷いさ」
「だなぁ」
このルール、と呼ばれるものに対して、吹雪コーチ、不動コーチ、風丸コーチが反論する。
そう、この『ホーリーロードインターナショナル』のルールの中に、女子は2試合を4つに分けて、3つしか出ることができないのだ。
女子に対する差別だ、という声が世界中で出ている。
しかし、11年前は女子は試合にさえ出れなかったというのだから、皆しぶしぶ了承している。もちろん私も、しぶしぶ了承した1人だ。でも、私はマネージャーとして仕事をすることにした。
まぁ、化身が出せる人間は、戦力になるから試合には出てほしいに決まっているから、周りの人間には反対されている。
「まぁいい。でも楓、ちゃんと試合に出てくれるか?」
「それはもちろん、当り前です」
「よかった!なら、皆をいったん集めて報告するぞ!準備はいいか、楓?」
「はい」
そして、私は皆の前に出て、話しをすることにした。
「円堂監督、話とは・・・?」
「俺ではないんだ。楓からだ」
「楓から・・・?」
「はい」
「なんなの?」
「私は、この『ホーリーロードインターナショナル』では、私は選手ではなく、マネージャーとしての活動を主にします」
「「「「えぇっ!?」」」」
皆が動揺した。しばらく、話し声が聞こえ、私に対して最初に質問してきたのは、神童先輩だった。
「なんでだ?4分の3しか出れなくても、選手になればいいじゃないか」
「ですから、『主に』マネージャーなだけです。選手としても活動します」
「本当か?」
「はい。本当です」
「でも・・・!」
すると、京介が話した。
「お前ら、楓がいっつも頑張ってるんだ。分かってやれよ!」
「・・・ということだ。皆、分かってあげてくれ」
「「「「はい」」」」
皆は分かってくれた。私は、心の底からほっとした。
その後、私は京介と話した。
「ねぇ、何であのとき、私をかばってくれたの?」
「何でって言われても・・・」