ボールがくれた出会い   作:御沢

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幼き頃の思い出 ~楓×京介~

「ねぇ、何であのとき、私をかばってくれたの?」

「何でって言われても・・・」

 

 

私は、あの告白の後京介と話した。

 

 

「ねぇ、何でなの?」

「お、思いだしたんだよ!あの時のこと・・・」

「『あの時のこと』?」

「あぁ」

 

 

―今から4年前―

 

 

俺は剣城京介。

フィフスセクターのシードの卵。今10歳だ。

そんな俺は、俺の蹴ったボールのせいでサッカーができなくなってしまった兄さんの為に、このフィフスセクターに入った。だから、この『フィフスセクター』というもの自体を理解していない。

だから俺は、フィフスの中でも浮いていた。

 

 

そんな俺に、なぜか構う女がいた。

 

 

名前は山吹楓。俺と同じ年で、同じチーム。

本当は、構ってくれてうれしかったけど、わざとうっとおしいというような態度をとってしまっていた。だけど、こいつは変な奴だから、ずっと俺にかまっていた。

そんな俺とこいつは、同じ小学校。こいつは、家が大金持ちなのに公立の小学校に通っていた。で、しかも同じクラス。だから、俺たちはずっと一緒にいた。

 

 

そんなある日の帰り道だった。

 

 

珍しく楓が呼び出しくらっていたから、俺は1人で帰っていた。

その帰り道、隣の小学校のガラの悪い連中が俺に突っかかってきた。しかも、俺たちより1歳上の5年生。

「おい、お前『剣城京介』だろ?稲妻小学校の」

「そうですけど、何か用ですか?」

「俺、雷門小学校の5年なんだよ。お前、結構悪いんだってな」

「なぁ、俺たちの仲間にならない?」

それは、仲間にならないかという誘いだった。でも、俺はそんなつまらないことをするほど暇じゃない。だから、断ることにした。

「いや、遠慮します」

「あぁ?今なんつった?」

「え・・・いや、断りますって・・・」

「自分の立場、わきまえてんのか?」

「えぇ、もちろん」

「なら、ちょっと顔貸せよ」

「えっ・・・なにを・・・」

そして、俺は人通りの少ない路地に連れて行かれた。そして、顔や体やあちこちを、グーやパーで殴られた。1歳しか違わないのに、そのパワーはすごくて、からだじゅうが痛かった。もう、死ぬんじゃないかと思った。

やばい・・・!顔面殴られる・・・!そう思って、目をつぶった瞬間だった。

 

 

痛みを感じなかった。

 

 

おそるおそる目を開けると、そこには俺より少し背の低い女の子がいた。

 

 

―楓だった。

 

 

小5男子の腕を、精一杯の力で握って、俺が殴られるのをやめさせようとしていた。しかし、もう限界ぽかった。

「何やってんだ、てめぇ、殴られに来たのか!?」

「何よ、あんたを助けに来たんでしょうがっ!」

「お前、誰だよ。剣城京介(こいつ)の友達?」

「えぇ、そうよ」

「分かったから、手を離せよ」

そう言われた楓は、小5男子の手を離した。そして、両手をいっぱいに広げて、叫んだ。

 

 

「京介をいじめる奴は、私が許さないっ!私の大事な友達を、絶対に傷つけんなっ!」

 

 

そこにいた楓は、今まで見たことのないような怖い顔をしているが、恐怖で涙が今にもあふれてきそうな顔をして、精一杯叫んでいた。

その顔を見て、小5男子は逃げて行った。

 

 

あいつらが逃げて行くと、楓はその場にへなへなと座り込んで少し涙をこぼしたが、すぐに立ち上がって、俺に対して手を差し出してきた。

そして、俺と楓は一緒に帰った。

 

 

「・・・あ~、そういうこともあったわね」

「うろ覚えかよ」

「でも、だから今日、助けてくれたの?」

「うん、恩返ししてなかったし」

「そっか・・・ありがとう」

「//////」

「そんなことがあったのか?」

「「し、神童先輩っ!」」

私たちが話し終わったとき、後ろから声がして振り返ると、そこには神童先輩がいた。後ろを見ると、霧野先輩もいた。

 

 

「そういや、俺たちにもあったよな。似たことが」

「そういえば・・・」

 

 

そして、神童先輩と霧野先輩が語ってくれた。

 

 

 

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