ボールがくれた出会い   作:御沢

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理解できない2人・・・

「・・・豪炎寺コーチ、ちょっといいですか」

「・・・いつかは来ると思っていたから、大丈夫だ」

 

 

私は、楓と豪炎寺コーチが何やら約束を敷いているところを見てしまった。本当は、見なかったことにしようと思ったけど、やっぱり好奇心には勝てなかった。

「ちょっとだけ・・・いいよね?」

そして、私は2人の後を追った。

 

 

2人は、サッカーグラウンドのある河川敷に来てとまった。そして、河原に腰を下ろす。そんな2人をしばらく沈黙を包んだ。―――あの2人は、どういう関係?―――部員とコーチだけの関係じゃないの?いろんな思いが私の心の中で渦巻く中、重い沈黙を豪炎寺コーチが破った。

「すまない・・・」

私は、なぜコーチが楓に謝っているかが理解できなかった。その理由は、きっと話の中に隠されているだろうと思ったから、黙って聞いていた。

 

 

「もう、怒ってはいませんし、謝るのはこちらの方です」

「だが、俺は許しがたいことをしてしまったんだ」

「たとえそれが、そうだったとしても、私は大丈夫です。豪炎寺さん」

「・・・ありがとう。楓のその優しさに、あの頃は何度も救われたな。昔の仲間のことも、より詳しく知れていたし、辛い日常の中での楽しみだった」

「聖て・・・っ!すいません・・・」

「いや、今だけなら構わない。あの頃のように『聖帝』でも・・・な」

楓の顔が一瞬動揺の色を見せた。私は私で、『聖帝』という言葉が何か理解できないでいたけど。

「聖帝・・・こう呼ぶのは、久しぶりですね」

「そうだな・・・この名前には、様々な思い出がある。まぁ、大半が辛いものだがな」

「・・・それは、私は否定できないです。私も確かにつらかったので。でも、京介や白竜やシュウ・・・様々なシードたちは、私とは違いました」

「あいつらには、一生謝り続ける覚悟だ。そして、一生許されるつもりもない」

「そう・・・ですか・・・そういえば、聖帝は、私たちと『雷門』で初めて会ったとき、私とは初対面として接しましたよね。あれは、もう1度やり直したかったからなのではありませんか?」

「・・・そうなのかもしれないな」

「『かもしれない』?」

「俺も、あのときは無意識だった。楓のことは、よく知っていたのに、なぜか知らないふりをしていた」

「じゃあ、また新しいスタートを切った・・・ってことですよ。だから、もう私は『聖帝』とは呼びません。『豪炎寺コーチ』」

「楓、ありがとう。そうだ、何か食べて帰るか。俺の行きつけのカレー店があるんだが」

「いいんですか?なら、お言葉に甘えて」

そういうと、2人は河原から腰を上げて、ご飯を食べに行った。ん~・・・やっぱり話の内容が理解できなかったけど、もう昔のことだって見たいだから、それでいいや!よしっ、私も家に帰ってご飯たーべよっ!

 

 

そして、私も1人で家へと帰った。

その帰り道、見覚えのある顔と会った。

「あれっ?海帆さん・・・?」

「未雲ちゃんっ!久しぶりね~!」

そう、真イナズマジャパン(通称イナズマジャパン(笑))のマネージャーの白井海帆さん。海帆さんは、中間テスト期間いっぱいでマネージャーをやめた。だから、もう会えないと思っていたから嬉しかった。

「わぁっ!久しぶりですっ!」

「本当っ!元気だったぁ?」

「はいっ!あのぉ・・・その子はぁ・・・」

「あぁ、この子?」

私は海帆さんの後ろにいた女の子を指差した。その子は見たところ、外国人のようだった。柔らかそうなベビーピンクの長い髪。髪の長さはお尻くらいまである超ロング。瞳は柔らかい金色の澄んだ色だった。

「この子はね、エリザベス・バチルナス。見た目は外国人だけど、ハーフなのよ。明日から、雷門中学校に転校するの。年は・・・中1だったかな?」

「へぇ・・・じゃ、ちかちゃんとおんなじですね」

「そうね。でも、未雲ちゃんも仲良くしてあげてね?この子、一応留学生だから。日本語は喋れるけど、分らないものもあると思うから」

「はいっ!じゃあ、宜しくね?エリザベスちゃん」

「はい!えっと・・・私のことは『ベス』って呼んでください。未雲さん」

「うん、じゃあ・・・ベスちゃんで」

「はいっ!」

その笑顔は、外国人特有の美しい笑顔だった。やっぱりベスちゃん、可愛いっ!しかし、海帆さんが衝撃発言をした。

 

 

「この子、住むところがないのよね・・・未雲ちゃん、どこかないかしら?」

「・・・えぇっ!?」

 

 

 

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