ボールがくれた出会い 作:御沢
世界へレッツゴー!!
「楓ぇ~!」
「うわっ!?み、未雲っ!?どうしたのっ!?」
「受かれて・・・よかったねぇ~っ!」
「あ、そういうことね」
私は、本戦参加メンバーが決まってから、ずっとこの調子。
自分でも可笑しいと思うけど、嬉しいから、皆にすっごい笑顔で『おめでとう』と伝えている。特に、楓と合格と緑君の合格は、とっても嬉しかった。だって、ずっと一緒にいられるから!
そのことをくわしく楓に伝えたら、楓は思わず見とれてしまうような笑顔で、私に言ってくれた。
「そんなの、私だって同じよ?」
そして、それから2日後・・・
「さて、アジア予選は第一回戦が対韓国だ!その為、明日から前々から準備してもらっていたように、韓国に行く!これが、世界への第一歩だ!気合を入れていくように!」
「「「「「「はいっ!!」」」」」」
今は、ミィーティングの途中。なんと、明日から韓国へ行くのです!そのことを、円堂監督が本格的に話している。もちろん、マネージャーである私たちも一緒だ。
一緒に行くのは、本戦参加メンバーの17人と、マネージャーの7人、顧問の音無先生、円堂監督、鬼道コーチ、豪炎寺コーチ、不動コーチ、風丸コーチ、吹雪コーチの計31人。その31人が、イナズマジェットで韓国へ行くのだ。
そして、当日・・・
今は、イナズマジェットの中・・・
「韓国かぁ~っ!私、海外行くの、初めてっ!」
「未雲、初めてなの?」
「うんっ!」
私は、3人席の一番右端に座っている。その隣には、今話している相手・楓が、その隣には剣城君が座っている。
「ねぇ、楓は初めてじゃないの?」
「えぇ。私は、母の計らいで、養子に引き取られてすぐにお兄さん関係で11年前のFFIでの本選や予選で日本代表と仲良かったチームの国に、留学していたのよ?」
「えぇっ!?」
「俺も初耳・・・」
剣城君も、驚いたようにぼそっとつぶやいた。
「剣城くんも!?だよね~、普通、そんなに留学とかしないよ~。ねぇ、どこに留学してたの?」
「えっと・・・最初がアルゼンチン、次がアメリカ、そしてイギリス、韓国、カタール、オーストラリア、ブラジル、それから・・・イタリアもあった!後は・・・忘れちゃいけないわね、コトアールは。まぁ、これくらいかしら?」
「これくらいって・・・9つもあるよっ!どんだけっ!?」
「でも、記憶に残っているのは、アルゼンチンのテレス兄さん、アメリカの・・・一兄(かずにぃ)、飛鳥さん、イギリスのエドガーさん、韓国のアフロディさん・・・今は分からないけど、去年は木戸川清修のサッカー部の監督だった人よ。あとは・・・やっぱりフィディオお兄ちゃんとロココ兄ちゃんね。あの2人は、思い出深いわ・・・」
「思い出・・・?どんな思い出があるの?」
「そうね・・・例えば・・・何が聞きたい?」
「はぁいっ!俺、一兄の話~!」
ふと後ろから声が聞こえた。ふりかえると、いつの間にか話に天馬君が参加していた。そして、大きな声で皆に聞こえるように言った。
「だって、秋姉(あきねぇ)と出会う前の一兄の話、聞きたいもん!」
その言葉に、監督、コーチ、先生陣が一斉にこちらへやってきた。
「そうか、一兄って一之瀬のことか!」
「そういえば、そんなこともあったな」
「一之瀬か・・・ということは、さっきの飛鳥さんは、土門のことだな」
「でもっ、私は一之瀬さんと秋さんが出会う前の話、聞きたいですっ!」
「僕も聞きたいな」
「俺も」
「俺もだ」
「じゃあ、お話しましょうか?他の方の話も後でしますけど・・・」
「あぁっ!頼むっ!」
そして、楓が懐かしむような顔でアメリカ時代の事を話し始めた。