ボールがくれた出会い   作:御沢

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何気なかった日常だけど・・・

「私は、本当はコトアールには留学はしていなかったの。でも、ロココ兄ちゃんとは知り合いなの」

「何でだ?なんで、ロココと楓は知り合いなんだ?」

「フィディオお兄ちゃんのところに、ロココ兄ちゃんが来ていたんです」

「へぇ~。でも、それでも思い出深くないんじゃないの?」

「確かに吹雪コーチの言うこともわかるな」

「ふふっ、そうかもしれませんね。でも、私にとってはすごく思い出深いものなんです」

 

 

――6年前――

 

 

「もぉ・・・なんで、お兄ちゃんはこんな格好、させるのぉ?ぐずんっ・・・」

「楓、可愛いんだから泣かないでよ」

「でもっ・・・私には似合わなっ・・・わぁぁぁぁんっ」

私は、フィディオお兄ちゃんの前で、大きな声をあげて泣いていた。なぜ泣いていたかというと、お兄ちゃんが私に似合わない『ゴスロリ』の服を着せていたからだ。

今、私はサイドを編み込まれた黒と白を基調にした袖とが膨らんでいて、パニエのような裾のワンピース、薄いレースの付いた黒タイツに、こげ茶色のロングブーツをはいている。胸元とブーツの横には、大きな紅のバラがついている。しまいに、茶色や赤の混ざっている金髪を、左上で巻いた髪の毛をくくり、大きな黒白チェッカー柄のリボンを頭につけている。

「ぐずんっ・・・いやだぁ・・・私、ドレスが好きぃ・・・」

「でも、似合ってるよ?」

「お兄ちゃん、ひどいもんっ!私、もう知らないっ!」

「あっ、か、楓っ!」

私は、その服のまま外に出た。フィディオお兄ちゃんの家は、きれいな石畳の通りにあるところの集団住宅。日本で言う、アパートみたいな所。そこに一人暮らしをしている。まぁ、今は私との2人暮らしだけど。

そして、私はあの目立つ衣装のままどこかあてのないところに、走って行った。

 

 

しばらく走ったところで、私は足を止め、そしておぼつかない足で歩いた。

「ひどいもん・・・お兄ちゃんなんて・・・知らないっ・・・」

そうお兄ちゃんのことを愚痴りながら、歩いていたら、誰かとぶつかった。

 

 

「す、すいませんっ」

「いいや、いいよ。あれ、君、日本人?」

「うっ・・・は、い・・・ぐずん・・・」

「泣いているの?」

「そんなんじゃないっ!お兄ちゃんが悪いのっ!フィディオお兄ちゃんが・・・悪いの・・・多分・・・」

「フィディオ?君、フィディオって、フィディオ・アルデナかな?」

「うん・・・あなた・・・お兄ちゃんと・・・しり、あい・・・?」

「そうだよ。その前に、君のお名前は?」

「お名前って・・・私、8歳だもんっ!・・・まぁいいわ。私は、山吹楓」

「楓か・・・山吹・・・って、まさかあの財閥の山吹・・・じゃないよね」

「そう、だよ・・・山吹財閥の・・・山吹・・・」

「へぇ・・・じゃ、僕の名前だね。僕は、ロココ・ウルパ。ロココでいいよ。コトアール出身なんだよ。楓の身近に、さっかーがすきなひと、いるかな?」

「じゃ、ロココ兄ちゃん。いる・・・よ?」

「じゃあ、『リトルギガント』って知ってるか聞いてみて?」

「FFIの関係チーム?」

「!!・・・そう、だよ?なんで、君みたいな小さい子が、FFIを・・・?」

「私の従兄のお兄さんが、日本代表だったの」

「『イナズマジャパン』っ!?だれっ!?」

「きっ、鬼道、有人・・・さん・・・」

「鬼道君の!?すごいね、君!じゃ、サッカー好きかな?」

「うんっ!」

「じゃ、やる?あ・・・でも、その格好じゃ・・・」

そうロココ兄ちゃんに言われて気がついた。私は、今、とてつもない格好をしているのだと。

でも、そんなこと気にしなかった。だって、サッカーがしたかったから。

「気にしないで!サッカーやろっ!」

その時、後ろから聞き慣れた声が聞こえてきた。それは、フィディオお兄ちゃんだった。私は、機嫌も直っていたため、一緒にサッカーをやろう、と大声で叫んだ。そして、お兄ちゃんは、ロココ兄ちゃんと会った瞬間、目を見開いた。

「ロココ・・・!?」

「あ・・・!やっぱり、フィディオだったんだね!」

「うんっ!久しぶりっ!楓と、仲良くなったんだね」

「そうだよ。さぁ、3人でサッカーやろうか!」

「そうだね。でも、楓、この格好だよ・・・?フィディオがさせたらしいね」

「/////・・・でも、ジャージ、持ってきたから大丈夫!さぁ、やろうっ!」

「やったぁっ!サッカー、サッカー♪」

「「ははっ」」

 

 

そして、私はイタリアにいた3か月を、このメンバーで過ごした。

あったことは、全て何げないことだったけど、すごく楽しかった。

 

 

「・・・だから、一番・・・か」

「はい。本当、楽しかった・・・」

「本当に、楽しかったんだね♪」

「えぇ。そして、今回の大会で、また会えるわ!本戦に進めれば、本戦があるのは、コトアールだもの」

「そうだったな。ということは、俺たちがコーチ、監督をしているんだから、あいつらも色々関連しているんじゃないのか?」

「そうかもしれないな」

話し終わったころ、イナズマジェットが韓国についた。

 

 

さぁ、いよいよ始まる・・・!!

 

 

 

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