蒼穹のファフナー EXTINCT ALVIS   作:naomi

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「メディカルルームを呼んでくれ、兵藤少尉の再蘇生が失敗した。緊急オペの準備を」

 

「兵藤しっかりしろ、兵藤」

 

「通ります。離れてください」

 

慌ただしく人が動くブルク内。

 

「襲撃してきたフェストゥムは無事退きました。しかし戦闘後に兵藤三尉の再蘇生に失敗。緊急オペにて一命はとりとめたものの復帰時期は見通しが経ちません」

 

緊急の会議を開く上層部。出席した宇美は現状を報告した。

 

「『ウィダシュティン』やはりリスクがでかすぎるな。新兵器開発とはいかんのかね」

 

「『ウィダシュティン』は現時点で我々に出来る対フェストゥム戦用の最高の兵器です。それ以外の方法や兵器は敵の『読心能力』で全く役にたちません」

 

「ではなんだ、我々は滅びを待てというのか」

 

「そうは言っていません。しかし現在の我々の知識と技術ではこれが限界なのです。ブルクの面々は責められません」

 

荒れる会議。口論が飛び交うなか宇美はふと大門寺からの視線に気がつく。目を合わせると彼は首を縦に振った。

 

「一つ。提案があります」

 

「美空先生。提案とは」

 

「我々の保有するミールの軍事転用です」

 

鎮まりかえる上層部

 

「どういうことかね美空先生」

 

「…研究を進めていく内にミールには『学習能力』があり、ミールが自らの経験を通じてあらゆる派生をしていく可能性があることがわかりました」

 

「派生とは」

 

「…学習さえすれば環境をコントロールしたり、人類について理解をし共存出来る可能性もあります」

 

「それは本当かね」

 

「その可能性は高いかと思われます」

 

「しかし何故、軍事転用する必要がある」

 

「ミールには『コア』という形で複数に分岐してもらいその『コア』を兵器に組み込むことで『コア』がフェストゥムの『読心能力』の壁となり我々の思考を読めなくしてくれます」

 

「なんと…」

 

「それにより『ライフダウンシステム』を組み込む必要が無くパイロットが『生きたまま』戦闘が出来るためこのような事態を防ぐことが出来ます」

 

「しかし、ミールの軍事転用など我々アルベリヒト機関の理念に反するぞ。それをしないため我々は3つのAlvisに別れたのではなかったか」

 

「…確かにその通りです。ですが我々のこれまでの研究成果でこの問題を解決するには時間が足りません。解決する前に滅びます」

 

「…」

 

「私はミールを軍事転用化した兵器開発を提案します」

 

「許可しよう」

 

「司令。しかし」

 

「この島のために命懸けで戦うパイロット達の命が最優先だ。我々の理念は捨てない限り生き続ける」

 

「しかしそのような兵器どう開発するのです。現段階では机上の空論なのでは」

 

「それは私が手配しよう。各Alvisの友人とコンタクトをとり技術協力を要請しよう」

 

「…あてがあるのですか」

 

「第1Alvis『竜宮島』そこの関係者なら恐らく…な」

 

「…わかりました」

 

「他の皆もいいかね」

 

沈黙が続く。これにより『ウィダシュティン』に代わる新兵器開発が始まった。




(これは凄い…ミールの分身である『コア』を組み込むことでフェストゥムの読心能力を防ぎ、フェストゥムの同化現象からも守る)

(機体と一心同体になることで機体を『操作する』ではなく自分の手足のように動かすことが出来る『ニーベルング接続』)

(パイロット同士の思考を共有する『クロッシング』を行うことで、より高度な連携による戦闘が可能となる)

(第1Alvis…流石ね、さすが母体が日本自衛軍の研究機関なだけある。ここまで研究が進んでいるなんて。この兵器名は…)

(…ファフナー)

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