ガルパ☆ピコ with 『その全』   作:希望光

4 / 8
お待たせしました。
オリジナル回第2弾完成しました。
えっと、メタ注意です……。
では、どうぞ。


Pico004 にゅーふぇいす見参?

 とある日の『さーくる』。そこのスタジオの内の1つで、洸夜は1人キーボードを奏でていた。

 

「はぁーあ……」

 

 そう呟きながら、キーボードに置いた手を離す。

 

「1人で自主練程虚しいものってないな……というか、みんなどうしてそんなに予定があるの……別に、寂しく無いもん……」

 

 瞳に若干涙を浮かべながらの洸夜は、再びキーボードに手をかける。

 

「とりあえず、次のライブ曲もう一回やったら……息抜きがてらギターでも弾くか」

 

 そう言って演奏しようとした瞬間、スタジオの扉が開け放たれた。

 

「ゑ……?」

 

 驚く洸夜の視線の先には、5人の少年が立っていた。

 

「……誰?」

「私が紹介するわ」

「え、まりなさん?」

 

 突如現れたまりなが彼等の紹介を始める。

 

「祈る想いを力に変える。高め合いの元に集合した5人組——」

 

 そのバンド名を高らかに告げる。

 

Pray,Potential(プレーイポテンシャルー)ッ!」

 

 

 

 

 

 “黄昏時の雷鳴”

 Vo.『上条雷輝』

 

 

 

 

 

 “臨機応変なストッパー”

 Gt.『黒木(りゅう)

 

 

 

 

 

 “覚悟の具現化”

 Ba.『今井リキヤ』

 

 

 

 

 

 “静寂な嵐”

 Key.『五十嵐慎司』

 

 

 

 

 

 “星に願いを”

 Dr.『星乃佑磨』

 

 

 

 

 

「新たに動き出した、戦乱を駆け抜けていくボーイズバンド!」

「あ、ご丁寧に紹介ありがとうございます」

「じゃあ、私は失礼するね」

 

 それだけ言い残すと、まりなはスタジオを後にする。

 

「え、ええっと……」

 

 取り残された洸夜は、困惑しながら5人へと問い掛けた。

 

「洸夜さん、お久しぶりです」

「……え?」

「あれ、なんか変なこと言いましたか?」

「会ったことなんてあったか?」

 

 洸夜の言葉を聞いた5人は、何やら円陣を組んで話し込み始めた。

 

「え、待って……会ったことあるよね?」

「……アレだ、こっちの世界じゃ初見さんなんだ俺等」

「メタ発言ヤメロォ」

「まあ、それならやる事は1つじゃない?」

「だな」

 

 話を終えたらしい5人は、再び洸夜の方へと向き直る。

 

「すみません。人違いでした」

「お、おう。初めてあったよね?」

「はい。というわけだから()()に自己紹介して行きますね」

 

 そう言って、1人ずつ自己紹介を始める。

 

「自分は星乃佑磨。Pray,Potentialのリーダー兼ドラマーです。じゃあ次、雷輝」

「上条雷輝です。ボーカルやってます」

「こいつの声、破壊力と音域が殺人的なんです」

「はい?」

「いえなにも」

 

 名乗った雷輝に対して茶々を入れる佑磨であったが、雷輝に睨まれ直ぐに元に戻る。

 

「え、人殺せるって事……?」

「気にしないで下さい。あ、次流」

「はい。黒木流です。ギターやってます」

「もっとなんか言いなよ?」

佑磨(このバカ)のストッパーやってます。慎司」

「おい待てどういう意味だ」

 

 流の言葉に噛みつく佑磨であったが、流はそれをスルーした。

 

「えっと、五十嵐慎司です。キーボード担当です」

「おい流すな。慎司ぃ……?」

「じゃあ最後、リッキー」

「無視しないでよ?」

 

 涙目で訴える佑磨を横目に、最後の1人が自己紹介する。

 

「今井リキヤです。ベース担当してします」

「今井……?」

 

 聞き覚えのある名前に、洸夜は思わずその名を呟く。

 

「もしかして……」

 

 そこまで言いかけた所で、再びスタジオの扉が開かれる。

 

「……おやおや〜?」

「アレ、使ってたの?」

「も、モカ?」

「リサも……」

 

 扉の側に立っていたのはモカとリサだった。

 

「あ……」

「リキヤ〜☆今日練習だったっけ?」

「なんでいるんだ……」

「モカも……」

 

 リキヤ、雷輝の順に言葉を溢すのであった。

 

「リサさんとセッションする約束だったから〜」

「そういう事。で、結局何してたの〜?」

 

 そう言ったリサは、リキヤの頬を突っつく。

 

「や、やめてくれよ……」

「おいこれまさか……」

「あ、リキヤは私の弟だよ」

「なん……だと……」

「それに加えてシスコンな弟ですよ」

 

 佑磨の言葉に洸夜は、思わず開いた口が塞がらなくなるのであった。

 

「おい佑磨、お前後で覚えとけよ」

「もー、照れないの〜」

「違う! 照れてるわけじゃない!」

 

 リキヤはリサの言葉を全力で否定するのを横目に、一同を見渡す洸夜。

 

「……あのー、皆さん」

「どうしたの洸夜?」

「なんでこの部屋に集結してるの?」

 

 その言葉に、一同の動きが固まる。

 

「……確かに」

「言われてみればそうですよね」

 

 リキヤと慎司が洸夜の言葉に肯く。

 

「なんか、空いてるって言われたから」

「そーでーす」

「マジで……?」

 

 リサとモカの言葉に洸夜は困惑しつつも、残りの5人の方へと視線を変える。

 

「あ、佑磨が入ろって言ったよね?」

「……」

 

 ギクッ、という音が聞こえそうなほど体を震わせた佑磨は、そっと顔を背ける。

 

「アレ、もしや確信犯?」

 

 そんな佑磨に対して洸夜は、疑いの目を向ける。

 

「え、まあ、はい……」

「わりかし素直に吐いたよ……」

「言いたい事があったので……」

 

 そういった佑磨は、改まると洸夜にこう告げるのであった。

 

「氷川洸夜さん、この作品の主役の枠を譲って下さい!」

「メメタァ」

 

 ビシッ、と洸夜を指差しながらの佑磨の傍ら、流が突っ込む。それを聞いた洸夜はと言うと、唖然とした様子で固まっていた。

 

「……えーっと、え、なんだって?」

「もう一度言います。この作品の主役の枠を譲って下さい!」

「あ、この作品の……しゅ、主役……?」

 

 佑磨の言葉に洸夜は激しく困惑するのであった。

 

「……ええっと、それって前提条件俺が主役ってことだよね?」

「そうなりますよね」

「ああ、うん……あのね、この作品の主役ってね、俺じゃないの」

 

 凄く申し訳なさそうに、洸夜は言葉を返す。

 

「「「「「なん……だと……」」」」」

 

 洸夜の言葉に、Pray,Potentialのいちの一同は驚愕するのだった。

 

「え、じゃあ誰が主役なんです?」

「え、うーん……全員かな?」

「全員?」

「うん。だって、その都度その都度出て来る人達違うし……」

 

 視線を逸らしながら、洸夜は言葉を返す。

 

「ていうかさ、そこの2人が凄い困惑してるから、そろそろこの話(メタ発言)やめない?」

 

 リサとモカを示しながら、洸夜は5人へと問い掛けた。

 

「まあ、確かにそうですね……。これ、やり過ぎると後が怖そうですし……」

「かもな……」

 

 流と慎司が洸夜の言葉に同意する。

 

「というわけだ。この話は終わり」

「そうですね」

 

 洸夜の言葉に頷く佑磨だが、ですがと言って言葉を続ける。

 

「いつかは、必ず譲ってもらいますからね」

「お前はそろそろ良い加減にしような?」

「は、はい……」

 

 黒い笑顔で、流が佑磨へと告げ、それを見た佑磨は滝のように冷や汗を垂らすのであった。

 その直後、佑磨の背後から徐々に迫ってくる足音。

 

「……なんだ?」

「——ゆうくーん!」

 

 佑磨が振り向いた直後、彼に突っ込んできた何かと共に後方へと吹っ飛ぶ。

 

「佑磨?!」

 

 流が叫ぶ中、佑磨は漸く自身に飛びかかってきたソレを認識する。

 

「イテテ……香澄?」

「こんなとこで会うなんて奇遇だね!」

 

 佑磨に飛び付いてきたのは香澄だった。

 

「香澄ーって、佑磨?」

「あれ、沙綾にポピパのみんな。何でここに?」

 

 香澄の後からスタジオに入ってきたのはPoppin'Partyのメンバーだった。

 

「香澄のやつが……突然走り出したから……後ついてきたらここに来たんだよ……」

「え、マジ?」

 

 息を切らしている有咲の言葉を聞いて、佑磨は目の前の香澄に尋ねる。

 

「うん! なんか、ここにくればドキドキするかなって思ったらゆう君が居たの!」

「それ、奇遇じゃなくて確信の間違いじゃん……」

 

 佑磨は香澄に言葉を返しつつ、自身から香澄を引き剥がした直後、またしても扉が開かれる。

 

「今度はなんだ?」

 

 驚く洸夜の視線の先、自身へと飛来する物体が1つ。洸夜は咄嗟にそれを受け止める。

 

「お兄ちゃーん!」

「……え、日菜?」

 

 洸夜に飛びかかってきたのは日菜であった。

 

「え、何で?」

「うーん、ここに来ればるんとくるかな〜って思ったから。で、お兄ちゃんがいたってわけだよ」

「うん。全くわからん」

「アレ、洸夜君?」

 

 日菜の後に続いてスタジオ入りしたのは、彩を先頭にしたPastel*Palettes。

 

「あれぇ、何でパスパレまでここ来てんだ……?」

「私達は自主練ってことで来たのだけれど……」

「ああ……日菜が突然疾走したとみた」

「その通りよ……」

 

 肯く千聖を見ながら、洸夜は溜息を吐くのであった。そしてここで、洸夜とあることに気がつく。

 

「なあ、佑磨……」

「どうかしましたか?」

「あ、いやね……今ここまでの流れあるじゃん?」

「え、まあ、はい」

「俺さ、さらに人が増えると思うんだよね……」

 

 その言葉に、スタジオ内の一同が固まる。そして、リキヤがポツリと言葉を溢す。

 

「それ……バリバリのフラグ……」

 

 その直後、またしても扉が開かれる。

 

「アレ……みんな集まってどうしたの?」

「お〜、蘭〜」

「皆んなも……」

 

 扉を開けたのは、蘭を筆頭にしたAfterglowのメンバー。これを見た洸夜とPray,Potentialの5人は、先程の洸夜の予感が的中してしまっているということを悟った。

 そして、それを裏付けるかのように、新たにスタジオ入りする人影が現れる。

 

「あら、使用中だったの?」

「あ、友希那〜」

「と、言うことは……」

「……洸夜?」

「ああ……やっぱし他のメンバーも揃ってる……」

 

 色んな意味で当たって欲しくなかった予感が的中した洸夜は、肩を落とすのであった。

 そんな中、リキヤと雷輝がこんなことを溢す。

 

「あれ、もう入口からは入ってこれないだろうけど……ハロハピは?」

「どうせ天井裏から出てくるんだろ?」

 

 直後、天井板が外され5人分の人影が降ってくる。

 

「ノワァ?!」

 

 自身の目の前に着地したことにより、洸夜は叫びながら戦慄するのであった。

 

「あら、みんなで何をしていたのかしら?」

「こころ……」

 

 佑磨は突如現れたハロー、ハッピーワールドを見ながら顔を痙攣らせるのであった。

 見事にフラグを回収し、集結したCrescendoを除いた全バンド。だが、それによりスタジオは定員オーバーとなるのであった。

 

「せ、狭すぎる……」

「えー、私はお兄ちゃんとくっつけるからいいけどな〜」

「私もゆう君と一緒だからな〜」

「離れてくれよ……」

「ぎゅうぎゅうですな〜」

「おま、どさくさに紛れてくっつくな?!」

「あー、もう——」

 

 人によれば天国とも地獄とも呼べる空間。

 そんな混濁とした空間の中、洸夜は全力で叫ぶのであった。

 

「——みんな部屋から出ろ!

 

 涙目になった洸夜の叫びが、スタジオ内だけではなく、さーくる内全体に響き渡るのであった。

 後日、この話をCrescendoのメンバーに話した時、何故呼ばなかったのかと問い詰められるがそれはまた別のお話。




今回はここまで。
えっと、はい……メメタァでしたね(目逸らし)
で、次回は普通にガルパ☆ピコ第5話『パスパレ・水着deコマーシャル』をお送り致します。
では、これで。
次回もお楽しみに!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。