ガルパ☆ピコ with 『その全』   作:希望光

5 / 8
どうも希望光です。
お知らせしていた通り、パスパレ回完成致しましたので投稿させて頂きました。
では、本編どうぞ。


Pico005 パスパレ・水着deコマーシャル

「はぁ……千聖の奴……一体何なんだ。急な呼び出しって……」

 

 頭を抱える洸夜は現在、事務所へと赴いていた。

 

「良い予感はしないよな……」

 

 そう呟きながら、彼は会議室の扉を開く。この後彼は、ここへ来たことを後悔するとも知らずに——

 

 

 

 

 

「水着deコマーシャル!」

 

 司会者の高らかな宣言により幕を開けた収録、『水着deコマーシャル』。

 

「皆さんこんにちわ。今話題の新人アイドル達が体を張って自らを宣伝していくこの番組。さて、今宵の挑戦者はアイドルバンドグループ『Pastel*Palettes』の皆さんです。どうぞ!」

「いぇーい!」(注:日菜の声です)

 

 そんな司会者の言葉の後、本日の主役であるPastel*Palettesの5人が登場する。そして、彩から順に自己紹介していく。

 

「皆さんこんにちわー! まん丸お山に彩りを! Pastel*Palettesボーカルの丸山彩でーす!」

「ギター担当の氷川日菜でーす。今すっごくるんっ! てきてます。宜しくお願いしまーす」

「ベース、白鷺千聖です。宜しくお願いします」

「どもー。上から読んでも下から読んでも『やまとまや』。大和麻弥です。ドラム担当です」

「キーボード担当の若宮イヴです! ブシドーの心で頑張りますっ!」

 

 5人の自己紹介が終わったところで、司会者が口を開く。

 

「そして本日は助っ人枠として特別ゲストに来ていただいております。では登場していただきましょう。この方です!」

 

 司会者の合図とともに現れたのは、Pastel*Palettesのメンバーが着ているのと同じデザインの黒いTシャツを着た洸夜だった。

 

「はいどうも、パスパレの6人目枠こと氷川洸夜です☆全身全霊で行かせてもらいたいと思います。宜しくお願いします」

 

 満面の笑み(営業スマイル)でカメラに向かい自己紹介する洸夜。その際、Pastel*Palettesのメンツからは温かい目で見守られていたそうな。

 

「では早速、PR時間をかけてゲームに参加していただきましょう」

 

 その言葉と共に、6人は種目へと移っていくのであった——

 

 

 

 

 

「測れ、グループの絆! 『アイドルパーソナルクイズ!』」

 

 司会者は、水着に着替えたPastel*Palettesのメンバーと洸夜に種目名を告げる。

 因みに、Pastel*Palettesのメンバーはそれぞれのイメージカラーのビキニだが、洸夜は灰色と白の海パン(半ズボンみたいなやつ)を履き薄い赤のラッシュガードを羽織っている。

 彼がラッシュガードを羽織っている理由としては、『野郎の裸とか誰得だよ?』との事。そんな感じの6人を前に、司会者は種目の説明を始める。

 

「皆さんには、メンバー同士がどれくらいお互いを知ってるかをあちらの鉄棒にぶら下がりながら答えていただきます」

 

 そう言って、司会者が指差した先にあったのは泥のプールの上に吊るされた6人分の鉄棒。

 

「「えええええええ?!」」

 

 そんな光景を目にした彩と日菜は、揃って声を上げる。

 

「諦めろ……こういう種目なんだから」

 

 2人に諭すように言葉をかけた洸夜は、2人を連れ他のメンバーとともに鉄棒にぶら下がる。

 この時、彩、イヴ、千聖はやや険しい表情をしており、麻弥に至ってはすでに限界といった具合だった。

 反対に、洸夜は涼しい顔を、日菜に限っては足をぶらぶらさせながらぶら下がるという始末である。そんな6人に対し、問題が告げられる。

 

「それでは問題です」

「始まったか……」

 

 洸夜はこれから読み上げられる文章に集中する。

 

「ボーカル丸山彩さんの自己紹介と言えば——」

「あ……!」

 

 問題に反応した彩が答える。

 

「ま、まん丸お山に彩りo……」

「あ……」

 

 普段の癖故なのだろうか。あろうことか彩は、鉄棒から両手を離しいつものポーズをとってしまう。

 そして支えを失った彼女の体はもちろん、重力に引かれ泥のプールへと落下していく。

 

「あ、彩さーん!」

 

 麻弥の叫びも虚しく、彩は泥のプールに着水する。だが、そんなことなどお構いなしと言った具合に問題文は続けられる。

 

「ですが、“研修生時代”に考えた自己紹介台詞はなんでしょう?」

「「「「「ええー?!」」」」」

 

 斜め上をいく問題に、メンバーは愚か洸夜までもが叫ぶ。それと同時に、麻弥が手を離してしまい泥のプールへと落ちていく。

 

「マヤさーん!」

 

 イヴの叫びと共に着水する麻弥。これで残るは4人。

 

「昔からどんな時でも準備を怠らない……流石彩さん、ブシドーです……」

 

 涙目になりながらそう呟くイヴ。既に彼女の腕も震えており、限界が近いことが窺える。

 

「アハハ、イヴちゃん……それブシドー言いたいだけじゃん」

 

 イヴに苦笑しながらそう告げる日菜。直後、2つ隣の洸夜が口を開く。

 

「というか、知り合う以前の話とか聞いたことねぇぞ……」

「あ、じゃあこんなのはどう?」

 

 呟く洸夜を他所に、日菜が口を開く。

 

「まるっときた!」

「それ日菜ちゃんの口癖じゃない……」

 

 そう言って、腰に手を当て顔の前でピースする日菜と、彼女に苦笑しながらツッコミを入れる千聖。そして笑いを堪えるため両手で口元を覆うイヴ。

 言うまでも無いが、3人とも鉄棒から手が離れている。

 

「え……?」

 

 洸夜が驚きの声を上げた途端、3人は泥のプールへと落下していく。

 

「嘘でしょ?!」

「さて、残るは1人だ!」

「チェンジ! 問題チェンジ!」

「わかりました。では、次の問題です」

 

 司会者は別の問題を読み上げる。

 

「ギター氷川日菜さんが最近『るんっ!』ときたこととはなんでしょうか?」

「は?」

 

 またしても繰り出される訳の分からない問題に洸夜は首を傾げる。

 

「ひ、日菜が最近『るんっ!』と来たこと……?」

 

 困惑しながらも思考を続ける彼。

 

「え、えーっと……この前ファーストフード店でポテトのLサイズを5つ奢ったこと?」

「正解です!」

「え、ええ……」

「残り2問連続正解でPRタイムゲットとなります。それでは、次の問題です」

 

 そう告げた司会者は、次の問題文を読み上げる。

 

「ベース白鷺千聖さんが気にしていることとはなんでしょう」

「今度は千聖が……気にしてること?」

 

 再び首を傾げる洸夜。そして、とある答えを導き出す。

 

「わかった、身長が低いこと……ッ!」

 

 そう答えた瞬間、洸夜の全身を悪寒が駆け抜ける。そして彼は、鉄棒を掴んでいた手を離してしまう。

 

「あ……」

 

 素っ頓狂な声を上げ、彼は泥のプールへとダイブする。

 

「残念、全員OUT」

 

 全員脱落の知らせを受ける6人は、それぞれ独特な姿勢のまま泥に浸かっていた。

 彩は顔から、麻弥は某一族のように、イヴはおさげ以外が泥の中に、千聖は首まで、日菜に至っては顔以外全て浸かっているという始末だが、日菜は満更でもない様子だった。

 因みに洸夜は、というと……1人希望の花を咲かせていた——

 

 

 

 

 

「アイドル『サーフボードチキンレース!』」

 

 場所を移して始まった第2ラウンド。泥の中から復帰した6人は、目の前のセットを見据える。

 

「1人を乗せたボードを、他のメンバーに押してもらい泥のプールギリギリで止まるほどPR時間ゲット! 落ちたら、失格です」

「おもしろそー! あたし、あたし乗りたい!」

 

 そう言って身を迫り出し、手をあげる日菜。

 

「じゃ、じゃあジブンが押します!」

「思いっきり、思いっきりね?」

 

 日菜の後ろに立つ麻弥と、念押しする日菜。

 

「は、はい……行きますよー!」

 

 そう言って日菜を押し出す麻弥。しかし、サーフボードは少し進んだだけで勢いを失う。

 

「PRタイム、3秒獲得!」

「えっ、えー!」

「諦めろ日菜……これが現実だ」

 

 不満そうに叫ぶ日菜に諭すように声をかける洸夜。そんな日菜達に代わり、千聖がボードに乗り彩がその後ろに立つ。

 

「挽回するわよ……彩ちゃん」

「まっかせといて!」

「フラグ建てんな……」

 

 彩の言葉にツッコミを入れる洸夜。

 

「いっくよー!!」

 

 洸夜の言葉を他所に千聖を押し出す彩。押し出された千聖の乗るボードは、加速していきそのまま泥の中にダイブする。

 

「ご、ごめーん……」

「ほら言わんこっちゃない……」

 

 泥の中からご立腹で現れた千聖に謝罪する彩を見た洸夜は、そんな言葉を溢す。

 だが、その言葉は彩の耳には届いていなかったらしい。

 

「気を取り直して行こう!」

 

 どうやら彩はまだまだやる気といった様子だ。

 

「「「お、おーーーー!!」」」

 

 そんな彩に日菜、麻弥、イヴの3人が同調する。

 

「え、まだやんの?」

 

 そんな彼女たちを見て、洸夜は困惑する。

 

「あら、コウ君もやるのよ?」

「……へ?」

 

 直後、いつの間にか背後に立っていた千聖に肩を掴まれる洸夜。

 

「な、なんで?」

「なんでって、助っ人なんでしょ?」

「いや、名目上はそうですけど……」

「なら、問題ないわね」

 

 そう言って千聖は、ボードの上に洸夜を乗せる。

 

「みんな、行くわよ」

 

 千聖の言葉で、Pastel*Palettesの5人が洸夜の背中に手をかける。

 

「え、ちょ、ま——」

 

 洸夜の言葉も虚しく、彼は5人の手により射出される。5人掛で押し出されたが故に、洸夜は反対岸手前まで飛ばされ泥に着水し、再び希望の花を咲かせる。

 

「押しすぎんじゃねぇぞ……」

 

 それだけ言い残すと、泥の中に沈んでいく洸夜。だが、5人はそんなことなどお構い無しに挑戦を繰り返していく。

 

「うわぁぁ!」

「ヤッホー!」

「もっと落ち着いて……!」

「ヤバイです……!」

「ブシドー!」

 

 それにより泥に塗れていくPastel*Palettesのメンバーと、その姿にドン引きする観客という構図が出来上がる。

 そして、息の上がり切った彩と千聖ペア最後の挑戦。

 

「「いっけぇぇ!」」

 

 肩で息をする千聖が彩を送り出す。その時の力配分はほぼ完璧であり、彩の乗るサーフボードはギリギリのところで止まる。

 

「「「「わあっ……!」」」」

 

 その光景を見た一同は歓喜する。そして、我に帰った彩も現状を即座に認識しボードから起き上がって歓喜する。

 

「やっt——」

 

 喜んだ瞬間、彩の乗るボードは傾き泥へと落ちていく。つまり、彼女達が得た時間は3秒——

 

 

 

 

 

 カメラが回ると『コマーシャルタイム』というテロップの後ろに泥に塗れた5人の姿が映し出される。

 そして、彩がPRを始める。

 

「私達、アイドルバンドをやっています。パステルp」

 

 そこで終了時刻がきてしまい画面は閉じられる。画して、彼女たちの『水着deコマーシャル』の挑戦は幕を閉じた。

 因みに洸夜はどうなったかというと、Pastel*Palettesの挑戦終了後に番組スタッフの手で救出されている。

 また収録の後洸夜は、千聖に連れて行かれO☆HA☆NA☆SIされたり、番組を見たRoseliaやCrescendoのメンバーから問い詰められたり弄られたりするが、それはまた別のお話。




今回はここまで。
次回はまたまたオリジナル回になると思います。
では、これで。
次回もお楽しみに!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。