オリジナル回第3弾です。
とりあえずやや混沌かもしれません(個人の意見です)
では、どうぞ。
とある日『さーくる』のAスタジオにて練習していたCrescendoのメンバー達。
「……今日はこの辺で終わりにするか」
「「「「はーい」」」」
祐治の一言で、一同は片付け始めそれが終わるなりスタジオを後にする。
「まりなさん、終わりました」
「はーい。お疲れ様」
まりなに一声かけさーくるの外に出る一同。
「この後暇だな〜」
「同じく」
洸夜の呟きに同調する雅人。そんな2人の言葉を聞いた結弦がこんなことを提案する。
「それじゃあ、この後みんなで何かする?」
「いいね」
祐治の提案に頷く結弦。
「何するんだ?」
「何しようか」
さーくるのカフェテラスのテーブル席に腰を下ろしながら、考える一同。
「とりあえずみんなでできるやつがいいと思うが」
「球技でもやる?」
「いいと思うよ。みんな球技の経験あるもんね」
「だな」
「じゃあ、球技という方向で」
洸夜の提案に頷く一同。方向性が決まったため、話し合いはラストスパートを迎える。
「で、球技か……」
「もう、アレやるしかないだろ?」
「あ、アレって?」
目を輝かせながら立ち上がった雅人が一同に告げる。
「バレーボールっしょ!」
雅人の言葉が、辺りに響き渡った——
場所は変わって市民体育館。
「というわけでやってきましたね?」
「だな……」
「取り敢えず、気分上げて準備しよ?」
ローテンションの祐治に、フォローを入れる洸夜。そんな洸夜のフォローに頷いた祐治は、洸夜と共にポールを立てる。
「雅人、高さは?」
「215で良くないか?」
「ん」
そんな会話を交わしながらも、着々とコートの準備を進めていき準備が整う。そして準備運動を行い、ボールを手にする雅人。
「さあて、始めますか!」
「おい、キャッチボールは?」
「やる必要は?」
「初心者いるから必要だろ」
そう言って結弦と大樹を示す祐治。
「あ、そうだった……」
「お前の悪い癖だぞ……」
雅人に軽く注意を飛ばした祐治は、ボールを持つと洸夜の元へと向かう。
「久々やらないか?」
「対人?」
「そ」
「OK」
そう言って体勢を低くし、レシーブの用意をする洸夜。
「行くぞー」
「おー」
洸夜の返事の後、前回転を掛けたボールを自身の前で上げさらに回転をかけるようにミートし、洸夜へと放つ。
「はいチャーンス!」
放物線を描くように上げられたボールは、祐治の頭上へと移動し落下する。
「ナイスレシーブ」
その声とともに洸夜へとトスをあげる祐治。そして、上げられたトスを完璧なタイミングでミートする洸夜。その球は、豪速球となり祐治の脇を駆け抜けていった。
ここまでの一連の流れを見ていた外野の3人は、あまりの光景に驚き棒立ちになっている始末である。
「クッ……また取れなかった……」
「いや、そうじゃないだろ?!」
洸夜の球が取れなかったことを悔いる祐治に空かさずツッコミを入れる雅人。
「えーっと……僕らもあのレベルまでやるのかな?」
「いや、普通に考えて無理だから」
震える声で尋ねる結弦に言葉を返す雅人。そんな彼に対して今度は洸夜が問いかける。
「んで、今日はこうして体育館まで来たわけだが、試合でもやんのか?」
「いや。単にみんなでバレーしたかっただけなんだが。なんでだ?」
「その……この後いい予感がしなくてな……」
「バカ、それはフラg」
直後、ドタバタという音と共に洸夜に激しい衝撃が襲いかかる。
「ゴヘッ?!」
「「「「洸夜(君)?!」」」」
勢いのあまり壁際まで飛んでいく洸夜。見ていた4人は急いで彼の元に駆け寄る。
「洸夜、大丈夫か?」
「イテテ……なんなんだ」
「お兄ちゃん!」
「日菜?!」
そこにいたのは天災……もとい、天才である洸夜の妹日菜。
「お前なんでここに……?」
「みんなでバレーボールやりにきたらお兄ちゃん達がいたんだ」
「みんな?」
洸夜が首を傾げていると、日菜とともに来たであろうメンツが顔を出す。
「アタシ達のことだよ☆」
「リサ……それに巴に雷輝、リキヤも……」
そろいに揃っているメンツを見て呟く洸夜。そんな彼に、今度は日菜が尋ねる。
「で、お兄ちゃん達は何してたの?」
「見ての通りバレーをしようとしていました」
コートを指差しながら答える洸夜。それをみた日菜は、何かを思いついたようで軽く口角を吊り上げる。
「な、なんだよ……?」
その様子を見た洸夜は、瞬時に危険を察知し日菜の言葉に対して身構える。
「折角だし、試合やろ!」
「やっぱりこうなるか……」
分かり切っていた、と言った具合で言葉を返す洸夜。
「俺は構わないんだが……みんなは?」
自身の周りにいる4人に問いかける洸夜。
「俺は別に構わんぞ。バレーができるなら」
「俺も同じく」
そう答える雅人と祐治。
「僕も構わないよ」
「俺もだ」
「全員OK……というわけだ」
最後の2人の返事を聞いた洸夜は、日菜にそう告げる。
「わーい! じゃあ、5vs5の試合だね!」
「……かな。ルールは?」
「うーん、15点マッチで2セット先取のセッターは固定でどうかな?」
「OK」
「後もう1ついい?」
「なんだ?」
改まって口を開いた日菜に対して首を傾げる洸夜。
「お兄ちゃんのチーム、1セット目は経験者アタック禁止ね」
「「「……え?」」」
日菜の言葉に揃って同じ反応をする洸夜、祐治、雅人の3人。それをみた日菜は、不敵な笑みを浮かべこう告げる。
「あれ、もしかして自信ないの?」
「……はい?」
「バレーボール専門じゃない人達を相手にしてアタック撃たなきゃ勝てる自信ないの?」
「取り消せよ……今の言葉」
「乗るな洸夜! 戻れ」
煽るようなその言葉。普段の洸夜であればならなかっただろう。しかし、バレーボールのこと故か。そんな日菜の安い挑発にのってしまう。
「やってやろうじゃねぇかコノヤロー!」
「流石お兄ちゃん! そうこなきゃね! じゃあ、準備ができたら声かけるね〜」
そう言い残し他のメンバーのもとに走っていく日菜。そして1人残された洸夜の元に、祐治が駆け寄る。
「オ、オイ……どうするんだよ……」
「ハ、ハハッ……」
乾いた笑いをくり返す洸夜。そしてある程度のところで、漸く言葉を発する。
「やっちまった……ネタ補正みたいなの出てきちまった……」
「メメタァ!」
「と、とりあえずどうするかを決めようよ」
結弦の提案に頷いた一同は、円陣を組み話し合う。
「とりあえず、うちのアタッカーは結弦と大樹、セッターは祐治で固定だな」
「ああ。それで、アタッカー2人が下がった時は?」
「ブロックとダイレクトとかでなんとかするっきゃないかな……」
「かもな。最悪このセットは捨ててもなところあるし」
「まあ、負ける気なんてないんですけどね」
苦笑しながら雅人に言葉を返す洸夜。そして円陣を解いた彼等は、コート端に整列する。
「こっちはいいぞ」
「こっちもいいよー」
互いにOKが出たところで挨拶を行い、それぞれのポジションにつく。
「とりあえず落とさないように行こう」
「「「「おー」」」」
そんなこんなのうちに試合の幕が開ける。
「いくよー」
1回目のサービスは羽丘チームのリサ。アンダーで繰り出されたサービスは放物線を描き雅人の元へと落ちる。
「オーライ」
素早く下に入った雅人は、ボールを捌き祐治の元へと運ぶ。
「結弦!」
「うん!」
レフト方向に高く上げられたトスを、結弦はタイミングを合わせミートする。
だがしかし、その球は緩く所謂『チャンスボール』となった。
「リキヤ」
「はいはい」
軽く答えたリキヤは、羽丘チームセッターである雷輝へとパスを出す。
「日菜先輩お願いします」
「任せてー!」
レフト方向にあげられたやや早めのトスを日菜はジャストミートし、放たれた球はクロス線を進みサイドライン上を目指す。
「……ッ!」
しかし、それを寸前のところで洸夜が拾う。そしてボールは、祐治を経由し今度はライトの大樹の元へと運ばれスパイクとなる。
「ここだ……!」
「もらいましたよ!」
だが、その球も巴の正面だったために拾われ再度雷輝の元へと送られ、雷輝はその球を——
「……え?」
その光景に唖然とする洸夜。
直後、いつの間にか飛んでいた日菜による、一般的なものとは異る速攻によりボールはCrescendo側のフロアを捉える。
「い、今の……」
「ま、間違いない……」
何が起こったのかわからないメンバー達が首を傾げる中、理解してしまった洸夜と祐治は激しく動揺していた。
「な、なんで……変人速攻が使えるんだよ……」
「嘘……だろ……」
「なんかできたんだよねー」
「「なんかで出来てたまるか?!」」
この時点で既に勝ち目がないと悟った洸夜と祐治。その後、2人の予感は的中し1セット目は愚か、2セット目も即取られストレート負けという結果を迎えるのだった。
余談となるが、その後負けたCrescendoの一同が羽丘チームにアイスを奢ったり、日菜の挑発にのった洸夜が雅人と祐治により吊し上げられると言った事態が起こるのだが、それはまた別のお話。
今回はここまで。
やはり天才は凄かった(白目)
次回はガルパ☆ピコ第7話『さーくる合同ライブ対策会議』をお送りいたします。
では、これで。
次回もお楽しみに!