お知らせしていた通り、Pico007の方完成致しましたので投稿させて頂きました。
では、本編どうぞ。
とある日のここ参加型演奏用施設『さーくる』の同特設大会議室にて。
「んしょ……」
机と椅子を並べその上に手早くプリントを置いていくPoppin'Partyの一同。そして配置し終えた直後、会議室の扉が開かれ続々と揃う『ハロー、ハッピーワールド』、『Roselia』、『Pastel*Palettes』、『Afterglow』、『Pray,Potential』、『Crescendo』のメンバー達。
因みに、各個人の前には何故か名前が『名札』ではなく『テロップ』として存在している。
「みんな今日は集まってくれてありがとう!」
集まった一同に対し、香澄がお礼を述べ本日の会議は幕を開く。
「以前からお話しさせて頂いていた『さーくる』合同ライブですが、この度皆さんからの賛同を得ることができましたので本日第1回目の打ち合わせをしたいと思います」
『わー』
『お〜』
りみの言葉に様々な歓声と共に湧き上がる拍手。その歓声が鎮まった辺りで、有咲は香澄へと声をかける。
「ほら香澄、趣旨の説明」
「はい! みんなでキラキラドキドキの楽しいライブが出来ればいいなって思います!」
『んん……』
香澄の趣旨説明に困惑する一同。そんな状況を打ち破るかの如く、紗夜と洸夜が口を開きPoppin'Partyのメンバーへと質問する。
「えっと、具体的には……?」
「同じく。もうちょっと説明が欲しい」
2人の質問に一瞬怯んだ後に口を開く香澄。
「う、具体的……?」
戸惑いながらも、なんとか説明を始める。
「えっと……キラキラで……夢があって……楽しくて……あ! 私小さい頃に星の鼓動を聞いたことがあって……」
誤魔化すように話題を変える香澄。そんな香澄に、2人は声を揃えて尋ねる。
「「つまり、何も決まっていな——」」
「アッハッハ……次回までにちゃんとまとめてきますんで……」
紗夜と洸夜の台詞を遮るように、沙綾が答える。
「この会議……本当に大丈夫なのだろうか?」
「神のみぞ知る……」
不安気な会話を繰り広げる流と慎司を他所に、沙綾は話題を変化させる。
「あー、そうだ! ライブする順番でも決めましょうか?」
沙綾の言葉に頷く一同。それに続いて佑磨が口を開く。
「んじゃあ、アフロから希望言ってこうぜ」
何故か仕切っている佑磨の言葉で、それぞれ希望を述べていく。
「アタシ達は自分達の演奏が出来れば順番なんて」
そう答えるのはAfterglowボーカルの蘭。
「最後は私達に決まっているわ」
と述べたのはRoseliaボーカルの友希那。
「すみません……その日は仕事が入っているので最後にしてもらえると……」
申し訳なさそうにお願いするのはPastel*Palettesボーカルの彩。
「誰も欲しがらないみたいなので1番手所望」
挙手しながら告げるのはCrescendoボーカルの祐治。
「ラストで私達の歌でドーン! ってリボンのシャワーを撃ったらみんな笑顔になると思うの!」
満面の笑みでそう告げるのはハロー、ハッピーワールドボーカルのこころ。
「じゃあ、俺達は4番手かな」
何故か真ん中を所望したのはPray,Potentialボーカルの雷輝。
「最後に35人全員できらきら星歌いたい!」
そんな提案を出してくるのはPoppin'Partyボーカルの香澄。
「やっぱり……アタシ達も最後がいいかも……」
周りに流されてしまい、意見を曲げてしまう蘭。
『う〜ん……』
7バンド中、5バンドが最後を所望するという状況に、再び場の空気は沈む。
「なんでそんなに最後が欲しいんだよ……」
「洸夜先輩の言う通りですよ……」
呆れたように呟く洸夜と、それに頷く佑磨。
「どうしよう沙綾ちゃん……」
りみに助けを請われた沙綾は、少し悩んだ後に新たな提案を一同へと告げる。
「じゃあ、タイトル! タイトル決めましょう!」
「タイトルか……確かに大事なところだな」
沙綾の提案に納得する佑磨。そんな彼を他所に、香澄が意見を述べる。
「キラキラパーティー!」
「有り得ない。もっと荘厳なものが良いわ」
「そんなに悪いもんでもないと思うがな……?」
香澄の意見をバッサリと切り捨てる友希那と、友希那の意見に首を傾げる雅人。
その傍らで、間髪入れずにあこが意見を述べる。
「深淵の闇による狂乱の……えと……」
「……宴」
「うたげー!!」
「このメンバーで闇の要素どこにあるんだよ……」
燐子にフォローを貰い元気よく答えるあこと、その意見にツッコミを入れる洸夜。
「ミッシェルと愉快な仲間達!」
「それミッシェルしか強調されてないじゃん?!」
はぐみの提案にその場で突っ込むリキヤ。
「商店街の皆様にご協賛頂いて、ネーミングライツを取るというのはどうでしょう?」
「それは却下だろ。時間がかかり過ぎる上に余計に用意が必要になる」
冷静な解析で千聖の意見を切る祐治。
「アタシ達はいつも通り自分達の演奏が出来ればそれで良いから」
「蘭〜、そればっかりだね〜」
「多分、それ以外に言うことがないんじゃないの?」
先程から繰り返すように同じことしか言わない蘭に、モカと雷輝がそんなことを告げる。
「サウンド……イグニッション……とか?」
「厨二臭い」
「酷くね?!」
雅人の提案を一刀両断する洸夜と、驚愕しながら反論する雅人。
「パートユアソングとか?」
「どっちかっていうと曲名だよね」
流の意見にそう返す佑磨。この時点で出た意見は、全て反論が入り平行線になる。それを見兼ねてか、リサが口を開く。
「もう何か好きなフレーズを出し合ってそこから考えない?」
「それが最善かもね」
リサの意見に同調する結弦。
「フレーズか〜。可愛いのが良いよね」
「可愛いフレーズねー」
「具体的に可愛いのラインってなんなんだよ……」
ひまりの言葉に悩む巴と雷輝。そして、リサの言葉を皮切りにして意見の出し合いと言うなの
「私は〜」
「お姉ちゃん!」
「ミッシェルー!」
「コロッケ!」
「ミッシェルが良いです!」
「なんだろうなー」
「るん!」
「それいいじゃない!」
そんな光景を見ていたCrescendoとPray,Potentialのメンバー達は、ため息をつくのだった。
「いっぺんにじゃなくて、順番に発言してけよ……」
「それが出来たら困らないな」
「かもですね……」
「これがみんならしいって言うのもあるんだけどね……」
結弦がそう呟いた直後、ドーン! と言う音が会議室内に木霊する。
『……ッ!?』
その音に驚いた後、一同は音の発生源へと向き直る。そこには、両手を机につき立ち上がった香澄の姿があった。
「みんな……」
そっと言葉を発する香澄。その言葉には、なんとも言えない重みがあった。
「香澄……!」
「戸山……」
「……ッ」
その普段とはかけ離れた姿に沙綾は愚か、洸夜も不安気に見守りその傍で佑磨が固唾を呑む。
直後、香澄が再度口を開く。
「私、お腹空いたかも」
「は……?」
「へ……?」
先ほどまでの空気は何処へやら。香澄はそんな場違いな発言をする。そのことにより不意打ちを喰らわされた洸夜と佑磨は、間の抜けた声を上げる。そんな2人とを他所に日菜がこう提案する。
「じゃあ、ファミレス行く〜?」
「良いね〜」
日菜の提案に同調するリサ。この3人の流れにより、一同はファミレスへと向かう動きに変わる。
「嘘でしょ……イッテ!」
漸く我に帰った洸夜は、先ほどまでの緊張感が抜け机に突っ伏せようとして、目の前にあるテロップに思いっきり頭をぶつける。
「洸夜先輩……! ていうかこれ……当たり判定あったんだ……」
洸夜に駆け寄り心配する佑磨であったが、最終的にはテロップの当たり判定に驚いていた。
「洸夜無事か……?」
「なんとか……凄い痛いけど……」
額を摩りながら、祐治に応答する洸夜。その傍らから、大樹が祐治へと問いかける。
「やっぱり今回も……行くのか?」
「まあ……乗るしかないよな……このビッグウェーブに!」
「お前にとってのビッグウェーブってなんなんだよ……」
祐治の発言に呆れながら立ち上がる洸夜。それを見た佑磨は振り返り、Pray,Potentialのメンバーにこう告げる。
「じゃあ、俺たちも行くか」
「行くの? 金ないけど?」
首を傾げそう答える流。そこに、慎司が援護射撃を入れる。
「佑磨が奢ってくれるってさ」
「は? え、慎司?」
「マジで? ゴチになりまーす」
「おい、ちょ、流?!」
スタスタと会議室を出て行く一同を追って退室する佑磨。そんな5人に続いて、Crescendoのメンバー達も退出していく。そして扉が閉まった後、1人残されたまりなはこう呟くのだった。
「今日の会議……意味あったのかな?」
だが誰も答えてくれることはなく、その問い掛けは消え去っていくのだった。
因みにこの後、ファミレスにて佑磨はPray,Potentialのメンバー全員分の金額を奢らされたり、一同が騒ぎまくった結果前回の時の分も含め危うく出禁になりかけたりするのだが、それはまた別のお話。
今回はここまで。
次回はオリジナル回です。
一応タイトルは『集え、キーボーディスト』を予定しております。
では、これで。
次回もお楽しみに!