In the dark Stratos  漆黒の悪神   作:蓮山

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これは作者が鬱々としているから書いただけ


プロローグにして転機

 少年の首に片刃の刃が迫る。

 

 黒い機体は感情を持たずただただ目の前の障害を取り除くために、無機質な殺意を向ける。

 

 少年の目は刃を映さず、目の前の死に何の感情も持たない。

 

 やめろ!という声が響く。それは後ろで白い機体に守られている、イケメンの少年が発したものだ。

 

 ダメ!という声が反響する。それは白い機体の少年の隣で地に臥せる、オレンジ色の機体に乗った金髪の中性的な人間が叫んだものだ。

 

 そして―

 

 

 

 

~~~~~~~~~~~~

 

 ああ――

 

 ここで死ぬのか。

 

 俺は目の前に迫った凶刃を見ながら、どこか他人事のように思った。

 

 それも仕方ない。

 

 俺はすでに壊れている。

 

 インフィニット・ストラトス。通称IS。

 

 元は宇宙開発用のパワードスーツとして天災―篠ノ之束が作成した、既存の兵器が一切通用しない最強の兵器。

 

 この素晴らしい兵器には欠点があった。それは女性しか扱えないということだ。

 

 これによって調子に乗った女権団体などが威張り散らし、世界は女尊男卑へと変わった。

 

 しかし、今が6月だから約4か月前に世界で初めてISを扱える男性が登場した。

 

 彼の名は織斑一夏。

 

 世界最強の称号を持つIS乗り、織斑千冬を姉に持つ言ってしまえば動かせても不思議ではない男児。

 

 一人出たならほかにも扱えるやつが出てくるだろうと各国が考えて全国的な検査をするのはまあ、当然だろう。

 

 そして、運良く―今となっては運悪く―ISを動かせてしまったのが世界で二人目の男性IS操縦者、俺こと「黒野 颯来(くろの そら)」だ。

 

 最初は、まあ、心躍った。なんせ、ハーレム状態になるのは目に見えている。けどすぐに現実を知った。

 

 俺は凡人だ。どうあがいても才能がある存在には勝てない。努力をしても金のような才を持つやつらには勝てなかった。

 

 それはここでもだった。

 

 どれだけ努力をしても織斑一夏と比べられ、失望される。

 

 同じ男だからときつい言葉をかけられ、心にとげが刺さる。

 

 

 勝手に期待されて、勝手に失望されて

 

 

 勝手に侮蔑の視線を向けられ、勝手に心に傷をつけられる。

 

 

       ああ

 

 

  なんで

 

 

             こいつらは

 

 

 

         こんなに

 

 

 

    身勝手なんだろう

 

 

 ハハ

 

      ハハハハハ

 

 

    ハハハハハハッ

 

 

 

ハハハハハッはアはっは会ハハハハハあはっははははははははっははははははははははあっはははははははっははははっはははあっはははあっはははははははっはあっはははははっはあっはははははっはは

 

 

 

 

 

 

  ああ、なんて

 

 

 

 

 

 

   憎い

 

 

 

 

   憎い

 

 

 憎い憎い

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い

 

 

 

 

 

 

 こんな世界、壊れてしまえ

 

 俺に対して勝手に期待して、勝手に失望して、勝手に侮蔑の視線を向けて、勝手に、簡単に心に傷をつけるなら…………………………………………

 

 

 俺も勝手にお前らの世界を壊す

 

 まずは目の前の俺に勝手に死を押し付けてくるこの黒いのから壊そう

 

 

~~~~~~~~~~~

 

 刃は、届かなかった。

 

 いや、正確には刃が折られた。

 

 折ったのは先ほどまで緑色をしていたはずの機体、ラファール。

 

 今や、光すら反射せずまるでそこだけ世界を切り取ったような違和感を感じる機体に変化したラファールが目の前の機体の剣と同じ剣をふるい両断したのだ。

 

 本来あり得るはずのない量産機の二次移行。

 

 今までの量産機が故の戦闘データの蓄積。そして、死の間際に強い感情が颯来の心を支配したことによってISのコアが想いに答えたおかげか、この場で最も強い機体となった。

 

「――――――ッ」

 

 黒く染まった機体、元シュヴァルツェア・レーゲンは感情無き機械でありながら恐怖ととらえられる機械音声を発した。

 

 だが、ラファールであった機体はそんなことなど気にしない。壊すと決めているのだから。

 

 ラファールだったものが一歩進めば黒い雨の名を冠していた機体は三歩後ずさる。

 

 瞬時加速(イグニッション・ブースト)

 

 一瞬にして距離は食い殺され、刃が獲物を食い殺そうと襲い掛かる。

 

 すぐに対処し、シールドが削られる程度で済ましたが颯来は止まらない。

 

 黒く染まった銃を撃ちながら周囲にビットを展開。

 

 黒いビットだったがそれは、イギリス代表候補セシリア・オルコットのビットと同型だった。

 

 そのまま、ものの2,3分で漆黒が黒を打倒した。

 

 

 

 

「………………」

 

 

 何も言わずに、颯来は飛び立つ。

 

 その速度はクラスでも落ちこぼれと認識されていたはずの彼では出せないはずであった。

 

 

 

 

~~~~~~~~~~~~

 

 この事件を機に颯来が乗っていた機体は

 

 【アンリ・マユ】

 

 そう呼ばれるようになった。

 

 そしてこの機体と颯来は世界的な指名手配として捜査されるようになった。

 

 

 ――そして、颯来という凡人のことはIS学園にとって最も触れられたくないことにして

 

  一部の生徒、教師にとってのトラウマとなるのであった。




憎いのゲシュタルト崩壊

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