女の子になったけど、俺達は元気です。 作:リュア
やあ。二時間目を終え、少しの休憩時間中の渚ちゃんだよ。気分は……なんとも言えないな。良くもなく悪くもなくって感じだ。
え? 結局あの後どうなったって? 簡単にいうと、瑠美に言われた言葉の通りだった。
他のクラスの人達も、先生でさえも、俺が女であることに疑問を抱くことなく普通に生活していたり授業をしていた。
どうやら本当に全員、椎野渚は産まれたときから女であるという認識らしい。世の中って面白いなぁ……(真顔)
他のクラスの奴らはまだしも、まさか先生までもとは吃驚したものだ。思わず席をたって、「先生もですか!?」と言った俺は間違えてないと思いたい。
まあ、変に説明し続けなくて良い事だけはメリットだと考えておこう。今のところメリットそれぐらいしかないけど。
「てか、あいつら何時になったら来るんだ……?」
今になっても、我が親友らは来る気配が全くない。もしかしたら、遅れるといっておいて実は休みなのではないかという嫌な考えが頭をよぎってしまう。
「頼むから来てくれよ……マジで」
俺が出来るのは、ただただ願うのみだ。これで来なかったら、あいつらの鼻にデスソース沢山ぶちこんで地獄を見せてやる!
そう思うと同時に、三時間目開始の予鈴が鳴り、挨拶をする。教科は……数学か。取り敢えず授業に集中することにしよう。それではまた後で会お……
ドタドタドタドタドタドタッッ!!
ん? なんかがこちらに向かってくる音が聞こえた。しかも一つだけじゃない、音から推測するに男でおそらく三人……まさかあいつらが来たのか!?
外には出さないが、心の中で歓喜した。今の苦しみの海で溺れているこの哀れな俺を助けておくれ、マイベストフレンズ達よ!
そしてその音は教室の前で止まった。耳をたてると、扉の外で滅茶疲れたのか息をゼーハーゼーハーと吐いているのが分かる。
(さあ、その扉を開け! そして俺を見て驚き、恐れおののが良い!)
ようやく息が整ったのか、教室の戸が……ついに開かれた!
「すいませ~ん! 三嶋勝幸、ただいま到着いたしました!」
「朝垣達也、遅れました。すいません」
「どうも先生~、小原晴斗ちゃんで~す。遅れました~、スマソ~」
扉が開かれると、三人の制服姿の女の子がいた。その女の子達の見た目とかを俺なりに説明をしよう。
一人目。見るからに元気満々な、綺麗な白髪の左サイドテールと可愛い顔をしたナイスバディな女の子。名前は三嶋勝幸。
二人目。クールで真面目な雰囲気を醸し出し、見れば見るほど見惚れてしまいそうな青髪のポニーテールを持つナイスバディな女の子。名前は朝垣達也。
三人目。反省してる感じが一切感じられないぐらい緩い喋り方をする、金色の長い髪と紅の瞳、そして見るからに怠そうな顔が特徴のナイスバディな女の子。名前は小原晴斗。
俺はこの女の子達の名前は知っている。なぜならこの三人の名前は、ついさっき来ることを待ち望んでいた奴らの名前なのだ。
三人とも、見た人は可愛いか綺麗と必ず認めるであろうぐらい魅力的だった。てか全員一瞬見ただけで分かるほどナイスバディってなんだよ。説明したの俺だけど。
なんか、羨ましい…………。
はっ! 何を考えてるんだ俺は!? 危ない、思わず変なステージに行きそうになった。自分の頬を軽く叩いて目を覚ます。
そして俺はとにかく一つだけ言ってやりたい事があった。俺は静かに席を立って、美少女三人に思いっきりぶちかましてやった。
「てめえら一体誰だよ!? 変わりすぎだろ!」
一応椿の言葉もあったから、もしかしたら程度ぐらいにしか考えてなかったけど、まさかここまで変わるとは誰が考えるだろうか。男の頃の面影一体どこに行ったし!
「そう言ってるあんただって誰なんだよ! 渚のところに座りやがっ……ん? まさか……」
「な、なんだよ」
「もしかして渚本人~?」
「あ、ああ。そうだけど」
うわ、こいつら一瞬で俺の正体を当てやがった。なんか怖っ。
「……まあ、本当に渚本人なのかは後で確認しましょう。先生、皆さん、授業の邪魔をしてしまい申し訳ございません」
「いいわ、気にしないで。最近少し進みすぎて今日は復習問題を解かせようと思っていたから、特に問題ないわ。それにしても三嶋さんと小原さん、更には朝垣さんまで遅刻するとは珍しいわね」
「少し、予想外の事が起こってしまったので……」
「ちょっと凄いことがね~」
「パニックパニック~」
そう言いながら、達也達は自分の席に向かう。その途中で勝幸が、偶然落としたと見せかけて、俺に小さな紙を渡してきた。
三人ともえらく随分と冷静だな……。そう思いながら渡された紙を開く。
【昼休憩の時、例の場所ですこし話そう】
紙にはそう小さく書かれていた。つい勝幸達の方を見ると、全員俺に向かってサムズアップをしていた。なるほど、どうやらこれはあいつらで決めていたらしい。
三人にサムズアップし返して、先生から渡された問題を頭を切り替えて解き始める。
うわ、俺が少し苦手な部分じゃないですかやだー!
所々つまづきながらだが。
どんどん文が劣化していく……。