朱乃を連れ去られたハルト達は一度兵藤家へ転移されたハルト達が次に居た場所はエルエルフが創った疑似空間の中だった。周りはまるで戦艦のブリッチの様な場所だった。
「此処は・・・」
「お、俺ん家じゃないよな?」
「来たか、お前達」
ハルト達は周りを見渡しているといつもの白を基調とした服を着たエルエルフと戦闘服を着たゼノヴィアが現れた。
「エルエルフ、此処は?」
「此処は私が創った疑似空間だ。此処ならば私達以外、誰にも聞かれない。此処はお前達の世界にあった輸送艦のブリッチをイメージした」
「――――――確か、地球降下作戦の時にジオールへの移動手段の為に強奪した、ドルシア軍の?」
「懐かしいな」
「それはいい、では姫島朱乃の救出作戦を今説明する。」
「「「「「おうっ!」」」」」
そして、姫島朱乃の救出作戦が始まった。
そして大体の作戦を聞いたハルト達は戦闘服へ着替え、何時でも出れる様に準備していた。
「今回の作戦では。時縞ハルト、山田ライゾウ、犬塚キューマ、兵藤一誠、ゼノヴィア。そして私が参加する。情報によれば今グレモリー眷属の部室にフェニックス眷属が来ているらしい、このチャンスを逃すな」
「あたりめぇだろ。俺達のダチに手をだしたんだ、このサンダー様が相手になるぜぇ!」
「ハルト、一誠、ゼノヴィア。準備いいか?」
「はい、準備出来てます」
「俺も!」
「私も準備完了だ」
それぞれ準備を終えたハルト達はグレモリー眷属の部室に通じる転移用魔法陣へと入った。エルエルフはそれを見て自分もその中に入ろうとした時だった。突如エルエルフが創った疑似空間が歪みそこからオーフィスと、『神の死』を知って傷ついていたイリナが入って来た。
「オーフィス!?それにイリナ!」
「イリナ、お前もう」
二人の姿を見た一誠とゼノヴィアは二人に近づきいてイリナの肩を掴む、イリナの顔はこの前の様な明るい顔ではなかった。
「ゼノヴィア、イッセーくん・・・・私はもう大丈夫だから……だから私もその作戦に参加させて」
「イリナ、ゼノヴィア、イッセーの傍に居たい」
「「・・・・イリナ」」
ゼノヴィアと一誠はイリナを心配そうに見る。信仰が深かった彼女が『神の死』を知って一番傷ついたのだらか。だがイリナは。
「大丈夫だよ・・・・ハルトくんが言ってくれたじゃない」
『神が死んで悲しいのなら!自分たちの信じる神を信じればいい!』
「だから、私は――――私が信じる主(神)の為に戦う。今無き神じゃなくて、私が信じる神の為に・・・・」
「イリナさん・・・・」
ハルトもイリナを見て自分がコカビエルとの戦いの時にゼノヴィアとイリナに言った言葉を思い出した、自分たち『神憑き』に神が憑いている様に人間にも神が憑いていると信じればどんな壁だってのり越えられると。
「では、紫藤イリナ。お前も今回の作戦に参加するんだな?」
「うん、お願いします」
「よし、ならば早く転移用魔法陣の中に入れ。ゼノヴィア、兵藤一誠も早く戻れ」
「じゃ、行ってくるから留守番頼んだぞ?オーフィス」
「ん」
三人は転移用魔法陣の中に入るとグレモリー眷属の部室にへと転移した。
その頃、オカルト研究部の部室ではグレモリーと朱乃を攫った張本人、ライザー・フェニックスがソファに座り向かい合っていた。グレモリーの顔はとても不機嫌な顔をしていた、木場と小猫はライザーに警戒しながらグレモリーの後ろに待機していた。
「何度も言わせないでちょうだい。私は彼方とは結婚しないわ」
「俺もな、リアス。フェニックス家の看板を背負った悪魔なんだよこの名前に泥を塗るわけにはいかないんだ。そもそも、俺は人間界が好きじゃない。この世界の炎と風は汚い。炎と風を司る悪魔として耐えられないんだよ!!」
上級悪魔フェニックス家の三男でグレモリー家次期当主のグレモリーとの婚約予定だったのだがグレモリーはそれを拒否し続けているとライザーから炎が駆け巡り辺りに火の粉をまき散らし始める。
「俺は君の眷属を燃やしつくしてでも君を冥界に連れ帰るぞ。それに俺にはいい下僕も手に入ったしな」
ライザーからでた殺意と敵意が部屋の中を充満した……その時、部室に白い転移用魔法陣が現れそこからハルト達が現れた。それを見たライザーやグレモリー、そしてグレモリー家に仕える銀髪の女性が驚いた。
「あ、あなた達」
「突然ですが失礼します」
グレモリーが驚きの声を上げるとハルトはグレモリーにそう言うとライザーの前に立つ
「何だお前、この俺を誰だと思ってやがる?」
「あなたが、フェニックス家の三男のライザー・フェニックスですか」
「ほぉ、人間にしてはいい頭をしてるじゃないか。で?何だ」
ライザーはニヤニヤしながらハルト達やエルエルフを見て紅茶を飲む。
「僕達の仲間の姫島朱乃さんを返してくれませんか?」
「・・・・あぁ、あの女か。で?」
「てめぇ・・・・!!」
完全に舐めた態度でライザーはハルト達を見る、一誠はその態度を見て怒りを込み上げる。エルエルフは一誠を腕で静止させるとハルトの横に立つ。
「貴様が姫島朱乃を連れ去った事はお見通しだ。なら証拠もだそうか?」
エルエルフがそう言うと魔法陣を展開すると、その魔法陣の中にフェニックス家の魔法陣が映し出されていた、それを見たライザーは少しばかり険しい表情をする。
「いいだろう、ただし。あいつは”朱乃”はもう」
するとライザーの背後に転移用魔法陣が現れ、そこからフードを被った少女達が現れた。その中から一人の少女が前に出る、顔はフードで分からないがライザーがそのフードを取り払うと。その顔は。
「「「「朱乃さん!!?」」」」
そこに立っていたのは虚ろな目をしてボーッとしている朱乃の顔があった。ライザーが着替えさせたのかその恰好はとても露出が高い着物を着ていた。ライザーは朱乃の肩を抱くと自分の元に近づける。
「朱乃はもう、俺の眷属で
その瞬間、朱乃の背中から悪魔の翼が現れた。それを見たハルト達は驚愕していた。
「朱乃さんに何をした!!」
「なに、俺の誘いを断ったものだからな。多少強引だったが俺の下僕にしたのさ、それにお前達の様な下等な人間には勿体ないしな」
それを聞いたエルエルフ以外の者達が怒りを込み上げていく、朱乃を連れったゆえ無理やり悪魔に転生させて自分の物と言わんばかりのライザーに敵意の視線を向ける。ライザーは朱乃の頬を長い舌で舐めながらハルト達を見る。朱乃は無表情のままライザーにされるがままだった。
「どうだ?お前達の様な下等な人間には出来ないd「ざけんじゃねぇよ…」あぁ?」
「一誠・・・・?」
一誠は前髪で顔を見せない様に喋っているライザーに口を挟む。一歩、また一歩とライザーへゆっくりと歩き出す。いつもと雰囲気が違う一誠にゼノヴィアは声を上げた。
「そういえば、貴様は確かリアスの元から離れた。はぐれ悪魔の小僧だったな、たかが転生悪魔であるお前にこの俺に喧嘩を売るのか?」
「・・・・たったそれだけの為に朱乃さんを悪魔にしたのか?」
「それがなんだ?」
「・・・・ざけんじゃねぇって言ってんだよ!!クソ焼き鳥野郎!!!!」
「な、焼き鳥!?き、貴様!!たかが転生悪魔の分際で!!ミラ、やれ!」
「はい!」
ライザーの眷属に一人が根を持って一誠へ襲い掛かる、だが一誠はその眷属が持っていた根を片手で掴む。ミラと呼ばれた少女は根を掴まれ一誠から離れようとするが。
「くっこの!・・・・ひっ!」
「・・・・・・・・・・」
ミラは前髪の隙間から見える一誠の目を見て怯えていた、今の一誠の目はいつもの様な熱血な目ではなかった、その目はまるで復讐をする者のがするような目だった。
「悪魔ってのは・・・ろくな奴がいないんだな」
一誠は根を離すとミラは今だに怯えた顔で一誠を見ていた。その目からは涙をながしていた。
『相棒、その悪魔はドラゴンを恐れた者の目をしている。もう相棒やドラゴン相手には戦えないだろう』
一誠の左手からドライグが一誠にそう言うと、それを聞いたライザーは多少驚いた表情をした。
「赤龍帝の籠手、神滅具の中でも最強クラスの力を持つ神器か。だがそれも不死鳥である俺の前では無意味だんだよ!」
ライザーは赤龍帝の籠手を侮辱するような言葉を言い放つ。するとグレモリー家のメイドである銀髪の女性悪魔が一誠の肩を触れる。
「兵藤様、どうかここでの争いはお止め下さい」
「・・・・・・・・・」
サーゼクスの「女王」にして妻。最強の女王と称され
「触るな」
「―――――――ぐはっ!!?」
その言葉を聞いた瞬間グレイフィアの腹部に一誠の拳が直撃した。グレイフィアは部室の壁を突き破り外へ飛ばされた。
「い、一誠君?」
「あのグレイフィアが!?一瞬で!?」
木場は一誠の行動に驚きグレモリーは最強の女王であるグレイフィアを一撃で倒した、一誠に驚きの声を上げた。一誠の違う雰囲気にライザー達以外の者達は驚愕していた。
「もう二度と―――――――あんな思いは」
『落ち着け!相棒!・・・相棒!!』
『一誠くん!!』
ブーステッド・ギアからドライグやエルシャが一誠に呼びかけるが、今の一誠は何かに取りつかれているかの様に一誠は低い声でライザーを睨み付ける。
「俺はもう失わない・・・あの時…姉ちゃんを救えなかった時みたいな事だけはっ・・絶対に!!!―――――――お前みたいな奴がいるからっ!・・・姉ちゃんは・・・・朱乃さんはっ!!!」
―――――こんなお姉ちゃんだけど・・・私は、いっくんの事・・・・・好きだよ―――――
お前が殺したんだよ。お前の弱さが明日香を死なせた、だから……闇(俺)を受け入れろ
一誠は頭の中で姉が死んだ時の事を思い出す。まだ小さい自分が自身の姉が自分の小さな腕の中でひたすら冷たくなっていった。その時に一誠の心の奥底に『覇龍』は生まれた、闇を糧にし空を暗黒に染める闇の天龍―――――――。
「覇龍―――――――」
『っ!?相棒!…まさか!?』
「『覇龍』なんて使わなねぇよ。『覇龍』は使わないって誓ったからな。けど――――」
――――――この焼き鳥野郎だけは、『絶望の闇』に沈めなきゃ気が済まない――――――
その瞬間、部室が大爆発をした。
大爆発した直後、エルエルフはグレモリー眷属並びにフェニックス眷属を最大魔力の防御壁を展開しすぐさま校舎の外へ転移させた。
「お前達、無事か?」
「な、何とか」
「一体何が…っ!あれは!」
無事を確認していたエルエルフの言葉を挟む形で木場が爆発した校舎の上を指さした。そこには青い光の翼を背中から出して腕を組んだ一誠だった。
《これが俺が見ている世界か……中々いい感じだ》
一誠?は体の彼方此方触れながら周りを見渡す、何か様子がおかしいとハルト達は一誠?に話しかけた。
「一誠!どうしたんだよ!」
「一誠!!おまえぇ!!」
「どうしたんだよ!?一誠!」
「イッセー!何を!」
「イッセーくん!?」
一誠はハルト達を見るがまるで興味なさそうな目で見つめるとそのまま地上へと降りる。
《お前らは下がっていろ、あのクズは俺が消し飛ばす》
「だ、だけど此処は!」
《・・・・エルエルフ、お前らなら俺の考えは分かるだろう?》
「・・・・・・・っ」
その言葉にエルエルフは腕を横に振るうと、旧校舎そっくりの疑似空間へと転移させた。一誠?はライザーに視線を向けると口を吊り上げながらライザーの前に出る。
「き、貴様…一体!」
《・・・・
『Darkness』
女性の様な機械音が鳴り響くと同時に一誠?の魔力が倍加されていく。すると一誠?の中から赤い光の球体が飛び出した。赤い光の球体はハルトの腕に止まると光が消えていくとそこには赤龍帝の籠手があった。
「ブーステッド・ギア!?そんな!なんで」
『ハルト!あいつは相棒じゃない!』
「見ればわかるよ!ドライグ、あの一誠は」
ハルトの声に気付いたのか一誠?はハルト達の方へ視線を向ける。
《あぁ、言い忘れていたなぁ。―――――――俺の名はジーク。またの名を……青い龍の帝王、
一誠ことジークは軽くお辞儀をして挨拶をする。それを聞いたドライグは驚きの声を上げる
『青龍帝だと!?馬鹿な!俺以外にも龍の帝王が!?』
《初めましてだな?後輩、まっ、話は後だ。―――――――お前ら行くぞ?》
「「「「「っ・・・・」」」」」
《まぁ安心しろ、お前らや
「まず、君が一誠を無事に返してくれるかが問題なんだけど」
《心配するな、今だけさ。それに今此奴は昔の事を思い出して引っ込んでやがるしな》
ジークはハルト達にそう言うと、ハルト達は半信半疑な気持ちでジークの隣に立ちハルトと山田、キューマはヴァルヴレイヴを纏いゼノヴィアはデュランダルをイリナは木場から借りた聖魔剣を持ってライザーとその眷属に体を向ける。そしてジークはある呪文を唱え出す。
《―――――我、目覚めるは―――――》
《―――――覇の理を蒼い闇に染めし三天龍なり――――――》
《―――――無限を嗤い、無限を憂う―――――》
《―――――我、大いなる闇を支配せし青い龍の神となりて―――――》
《――――――汝らを蒼き光輝く天道へ導くこう――――――》
その瞬間、ジークは蒼い光の包まれ。その場にいた皆、その眩しい光に目を瞑る。そして次に目を開けた先にいたのは青い鱗を持ち青い光の翼を持った巨大な青いドラゴンが立っていた。
《さぁ、蒼き闇の天龍とフェニックス。どちらが勝つかな?》
青い龍は巨大な眼でライザーや眷属達を見つめながら、その翼を広げた。
はい!最新話でした!急でしたが青き闇の天龍、青龍帝《ブルーアイズドラゴン》の登場でした!
説明は設定Ⅱで説明致します!ハルト達の出番があまりなかったな~
では、皆さんまたお会いしましょう!
次回、第二十四話 闇の天龍
革命機ヴァルヴレイヴ。それは世界を暴く青