堕ちた生活して紗南SS書いていたらこんなことになってました
それと....UA2000ありがとうございます!
お気に入りも40件越えててほんとありがとうございます
これからも精進していきますので暖かい目で見てくだされば幸いです
最近調子が出ない
レッスンをしても体は上手く動かなくて、声もあまり出ない
風邪かなにか病気なのかなって思って病院に行ったけども体はすこぶる健康らしくてむしろ褒められた。あとはもう少し体重増やした方がいいよとも
「またため息ついてますよぉ?」
事務室のソファで座っていると頬に温かさを感じる。振り向くとまゆさんが頬に缶を当ててた
「あったかいレモネードです。スッキリとしますよ」
「まゆさん、ありがとう」
「はい、まゆですよぉ♪」
まゆさんはそのまま私の隣に座り一緒にレモネードを飲んだ季節を考えると暑くなるけど今の私には丁度いい温かさだった
「輝子ちゃん最近元気無いですけど何かあったんですか?まさかこの間のあの人と!?」
「ち、違うんだ!大野さんは悪くないんだ!」
「ふ〜ん....つまり輝子ちゃんがあの人になにかして、それで顔を合わせにくいと思っていたら最近避けられているように感じるってことですかぁ?」
ふふっとした笑みを浮かべながらまゆさんはこちらを見る。まるでこちらの考えていることを見透かされているような、そんな目つきだ
「ど、どうしてそれを....」
「カマかけたんですけどね....まあまゆにもそういう経験ありますから、その気持ち分かります」
「まゆさんにもあったのか?」
「はい....恥ずかしながらPさんにチョコをあげた次の日からドキドキしてしまって顔とか....見れなくなっちゃったんです」
ポッと顔を赤らめ両手で頬を隠した。まるで恋する乙女のようだ
既に恋する乙女だったわ
「ま、まゆさんはその時どうしたんだ....?」
「Pさんにごめんなさいした後一緒にまゆが作ったお弁当を食べました」
「そうか....やっぱりまずは謝らないといけないか....」
まゆさんに相談に乗ってもらいつつ雑談をする。内容の殆どはまゆさんの担当Pさんの好きなところとか惚気話だった
途中で奈緒さんが入ってきてまゆさんと2人で色々と計画してくれた
それと奈緒さんはどうやら大野さんと同じクラスらしく手引きしてくれるとも言ってくれた
本当にありがとうとしか言えないな....うん
「なんて言うか....輝子が男の人とよく付き合っているなんて意外だな」
「つ、付き合ってない!まだ付き合ってないぞ!」
「『まだ』ですかぁ....」
まゆさんはまたもにっこりとした笑みでこちらを見てくる。奈緒さんも微笑みながら頭を撫でてきた
悪い気分じゃないけど....なんか複雑だ
☆★☆★☆★
「んで、俺はどこに連れていかれるんだ?」
目隠しされたままいろんなところを歩かされる放課後、幸い先生や他の生徒には見つからずに進んでいる。見つかってしまったらどんな特殊プレイだよと言われるだろうしなにより神谷さんとの関係性を噂されてしまう。それだけは避けなければならない
「もうすぐ着くよ。あっ、階段あるから注意してな」
階段....ということは屋上か?
そう思いながら進んでいるとドアを開けた音がし、トンと軽く背中を押され後ろからドアの閉まる音がする
「神谷さん....神谷さん?」
返事がない、ただの虚無のようだ
目隠しを外すと目の前には星さんがいた
「ほ、星さん....」
「やあ....大野さん」
放課後に少し沈む夕陽、外からは野球部の声とバットの金属音が響く
今まで避けて避けられの関係だったため少し顔を合わせにくい
「えっと....その....」
「ごめん!大野さん!」
星さんが思いっきり頭を下げる。その反動か長く綺麗な髪の毛が大きな円を描きながら前に垂れる。顔を上げると一部がそのまま残りキョンシーのお札のように垂れ下がっていた
「こっちこそごめん....ずっと避けてしまって」
「い、いや....私が悪いんだ....先に避けちゃったから」
お互いにごめんと言葉を交わし、仲直りをした。終わった時は少し....いや、かなりほっとした。この楽しさが壊れなくてよかったと、そう思っている
「お、大野さん....少し座らないか?」
何故か屋上に設置されているベンチに2人で腰掛ける。あと星さん少し距離が近い
「えっとだな....その、お詫びの意味も込めてちょっと作ったんだ」
カバンの中から一つの袋を出す。手渡されたので中を開けるとカップケーキが入っていた
「お菓子作りできるんだ....得意なの?」
「いや、頑張って作ってみたんだ。一応味見はしたんだけども初めてだから....め、召し上がれ....ふひっ」
1口食べる。サクッとしたカップの中からふんわりといちごの味がする
うん、程よい甘さだ
口触りもベタベタとしてなくてふんわりと柔らかい。さくさくと食べ進められるなこれは
と思いながら食べているといつの間にか食べ終えていた。本当にお菓子作りに慣れてないのか?
「ど、どうだ....?」
星さんが恐る恐る聞いてくる。味見したんだから結果分かってるんじゃないのか....?
「好みの味とかあまり知らなかったから食べやすいようすっきりとした味付けにしてみたんだが....どうだ?」
「これが初めてってのが信じられないくらいに美味しいよ。ありがとう」
そう微笑みながら返事をすると星さんは少し俯いてしまった。そして膝のあたりをぐっと抑えている
「そのま、まだあるから....食べるか?」
少し顔を赤らめながらこちらを向く
たぶんトレーナーさんとか女の人から褒められるのは慣れているけど同年代の男から褒められるのは慣れなくて赤くなっているのか?多分そうかな
「じゃあありがたく頂こうかな」
バッグの中から袋を数個取り出し俺に手渡す
なんというか新鮮だ
いちご味、ちょこ味、ばなな?味、あとなんかよく分からない味とか食べた。久しぶりに誰かの手作りを食べた気がする
心に温かさが伝わる
「....ありがとう、星さん」
「ふひっ....お粗末さまでした」
「良かったら店に来る?1杯奢るよ」
「今日は打ち合わせがあるんだ....終わったらお店行こうかな」
屋上を出る
さっき食べたばかりのはずなのに体の中から少しずつじんわりと温かくなる
風が吹く
冷えた夕方の風
2人は屋上を出た
だけど今は少し暖かく感じた