ファイアーエムブレム風花雪月 異伝 漆黒のオーディン   作:すすすのすー

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白雲の章 角弓の節 EP.6 地下の噂
第25話『死神騎士』


(角弓の節 三日)

 

 

 俺は“漆黒のオーディン”、闇の(いかずち)を放ち、この世の悪を討滅する選ばれし闇の呪術士だ。

 

 

 ゴーティエ領から帰還すると、大修道院の様子がなにやら騒がしい。

 どうやら、誰かが行方不明になってしまい、それを騎士団総出で探しだしているらしい。

 どおりで帰還前に立ち寄ったガルグ=マク近郊の町にセイロス騎士団が多かったわけだ。

 

 顔見知りの門番さんに話を聞いてみるか……

 

 

「あっ、オーディンくんお疲れ様です! 本日は異常ありありであります!」

 

「荘厳なる大修道院を護りし“門番さん(ガーディアン)”……一体だれが拐われたんですか? 帰って来たばかりでわからなくて」

 

「セテス殿の妹さん……フレン殿ですよ! また、何者かが侵入していたならば自分たちの責任ですね……不甲斐ない門番ですみません」

 

「……えっ? フレンが!?」

 

 

 まさか、俺の“闇の同胞”のフレンが行方不明になるとは……セテスさんが嫌になって家出したのかな? ……いや、愚痴を言うもののフレンはセテスさんのことを慕っている、そんなことはしないはずだ。

 フレンはセスリーンの大紋章を宿していたはずだ、大紋章を持つ者は珍しいのでそれを狙って誘拐したのか……あるいは、教会の重役であるセテスさんを脅すためにか? ……理由はわからないがとにかく探し出してあげねば! 

 

 

「君がオーディンだな……ちょっと来てくれるか?」

 

「シャミアさん……? 何かご用ですか?」

 

 

 フレンを探しだす作戦を立てていると、シャミアさんに声をかけられた。

 シャミアさんとは女神の儀での大司教暗殺騒動の時に金鹿の学級(ヒルシュクラッセ)の皆と顔合わせをしたが……話をするのは初めてだ。

 シャミアさんは20代中頃の黒髪の女〈スナイパー〉でセイロス騎士団所属だが、主に偵察や調査などを担当としているらしい。

 

 

「大修道院の者たちに話を聞いているうちに、君の名前が多く上がってね……フレンとはよく会っていたのだろう? 怪しげな言葉づかいや術を教えていたとも聞いている」

 

 

 …………。

 ……これ、まさか、俺が疑われているのか……!? 

 

 

「ま、待ってくださいよ、シャミアさん! 俺がフレンを誘拐するわけないじゃないですか!」

 

「一応話を聞くだけだ……セテスさんの部屋まで来てもらおうか……」

 

「ご、誤解ですよー!」

 

 

 問答無用でセテスさんの部屋まで連れてこられてしまった。

 セテスさんには説教されそうだから、会うのは嫌なんだよな……フレンの話を聞くに悪い人ではないのだけど、なんとなく苦手だ。

 

 

「セテスさん、連れてきたぞ」

 

「ああ、君か……オーディン。フレンを拐かした者の容疑者に、多くの人が君の名を上げていてな……何か知っていることを話してくれ」

 

 

 セテスさんは憔悴しきった様子だったが、喋りだすと段々語意が強まり出して、「何か知っていることを話してくれ」のところは威圧感が凄かった。

 

 

「勘弁してくださいよ……俺はフレンが拐われた日は課題からの帰還中だったんでしょう? そんなことできるわけないですよ……」

 

「それは知っている……だが、君が実行不可能と見せかけるように仕組んだことかもしれない……君は、幻影の呪術も使えるのだろう?」

 

「幻影の呪術を使って行軍する振りをしていたと? そんなことできるわけないじゃないですか!」

 

 

 そもそも、幻影で人を作り出すとすぐ幻影とバレてしまうし、そんなことができたら俺は超有能な間者になれるぞ。

 

 

「では、君はなぜフレンと会っていたのだ……夜も明けていない朝の訓練所で……ことと次第に依っては許さんぞ……!」

 

 

 ひぃ~! めっちゃ怒ってる~! 俺は無実だああぁぁぁ!! 

 ちらりと、背後のシャミアさんを見ると、手で短剣を弄んでいた……怖い! か、隠れる場所はないですか!? 

 

 

「その……二人で魔法の特訓をしていました……」

 

「……魔法?」

 

「はい、最近フレンは〈ファイアー〉を使えるようになりました。あと白魔法の〈レスキュー〉も……」

 

「むっ? 私は知らんぞ……」

 

「セテスさんには内緒の特訓でしたから」

 

 

 フレンは「お兄様を驚かせますわ!」と言って魔法の特訓を行っていた。

 〈ウインド〉、〈ファイアー〉、〈レスキュー〉……俺と特訓した期間に既に3つの魔法を覚えていた。

 

 

「後は、必殺技の練習とかカッコいい台詞とか……」

 

「……必殺技? 台詞?」

 

「フレンの【アウェイキング・ホーリー】です」

 

「アレは君の影響だったのか……」

 

 

 セテスさんは呆れたように、声を出した。

 頭をかきむしり、深くため息をついている。

 

 

「どうやら、君が犯人では無い様だな……フレンはその話をするときは楽しそうにしていたし、拐う予定の人間に攻撃魔法を覚えさせて拐いにくくするのもおかしい……疑って、すまなかった……」

 

「いえ、大丈夫です」

 

 

 ふぅー、疑いが解けた様でよかった。

 しかし、フレンを探し出すなら俺の呪術を使えば良いだけか……言ってみよう。

 

 

「セテスさんの協力があれば、俺の呪術でフレンの場所を特定できるかもしれません」

 

「なに? ……そういえば、ギルベルトさんとその娘の女子生徒を呪術で再会させた者がいるという噂があったな……それも君だったのか……」

 

「セテスさんとフレンは血の繋がった兄妹なんですよね? ……それなら、セテスさんの髪の毛を貰えれば可能です」

 

「ぐっ……それは……背に腹は変えられないか。シャミア、すまないが席を外してくれ……」

 

「わかった」

 

 

 シャミアさんを部屋から出してしまった……どうしたのだろう? 

 ハッ! ……セテスさんは気苦労の多そうな人だ……実は髪の毛が……今見えているのは髪はカツラなのか!? 

 

 

「……あっ、髪の毛が無くても、その……髭とかすね毛とかでも、大丈夫ですよ……」

 

「何を言ってるんだ、君は……実は事情があってな。フレンは妹ではなく、私の娘なのだ……フレンは特別な血を持つがゆえに狙われる身……素性を隠すことで追手から身を隠す必要があった」

 

 

 頭の毛の話じゃなかったか……

 特別な血を引く……気になる話だが、お母さんが特別な家系なのか? 

 セテスさんとフレンが兄妹ではなくて親子なのは、納得できた……俺も妹がいるけど、妹相手にはあんなに過保護にはならないからな。

 

 

「……親子でも問題なく呪術を使えます。呪術道具を作ってきますね」

 

 

 フレンの血が狙いなら殺されることはないはず……きっと、大丈夫なはずだ……! 

 

 

 

 ◇◇◇

 

 

 

 呪術道具を作って戻って来ると、部屋の前にはセテスさんやシャミアさんの他に先生や金鹿の学級(ヒルシュクラッセ)の生徒たちが待っていた。

 ヒルダが俺に気づいて声を上げている。

 

 

「あっ、オーディンくん来たみたい! こっちこっちー!」

 

「皆、こんなに集まってどうしたんだ……?」

 

「フレンのことが心配で集まってきたんだよ……お前の呪術も気になるしな」

 

「もし、監禁されているなら救い出す戦力が必要」

 

 

 クロードと先生が答えてくれた。

 

 早速セテスさんに呪術道具を使って貰う……生きていれば発動するはずだ……頼むぞ……! 

 

 セテスさんも祈るように魔力を込めると、呪術道具は浮かび上がりとある方向を指し示した。

 

 

「この方角は騎士の間の奥ですかね……おそらくガルグ=マクの中……結構近いですね」

 

 

 あの辺りは騎士や修道士、あとはイエリッツァ先生みたいに大広間の二階に部屋を持たない人たちが住んでいる区画だったはずだ。

 誰かの部屋に監禁されているのか……? 少し下の方を向いていたのは気になるが……

 

 

「フレン! 待っていろ、すぐに助けるぞ!!」

 

 

 セテスさんは銀の槍を準備すると、急いで走り始めた。

 

 

「あっ、セテスさん!」

 

「みんなも行こう! イグナーツ、ラファエルみんなの分の武器を持って来て」

 

 

 セテスさんは騎士の間を抜けて居住区に行くと、キョロキョロと辺りを見回している。

 呪術道具は下を差している……どうやら地下にフレンがいるらしい。

 

 

「こっちだ……!」

 

 

 セテスさんが少し壁を弄ると地下へと続く隠し階段が姿を表した……ヤバいな、本当に秘密の通路とかあったのか!

 

 

「もう少し兵力がいるかも……ヒルダ、レオニー、戦えそうな人をここまで連れて来て……」

 

 

 先生は、そう指示を出すとセテスさんを追って階段を降りていく……こんな隠し扉を知っている連中なら戦力を整えていてもおかしくはないか。

 

 セテスさんを先頭に、降りてそこそこ歩くと地下通路まで出てきた。

 通路には兵士たちがたむろしているが……教団兵では無さそうだ。

 

 

「貴様ら、何者だ! フレンをどこに隠した!!」

 

 

 セテスさんが声を上げると兵士たちは一斉に武器を取り始めた。

 

 

「なぜ、ここがわかった!?」

 

「敵襲だ! 戦闘準備!」

 

「やつらの背後の通路を塞ぎに行け! 生かしてここを出すな!」

 

 

 コイツら……! 戦闘準備の速さが盗賊やただの傭兵のそれではない! 正規兵か!? 

 

 兵士たちが一斉にセテスさんに襲いかかる……! だが、それをものともせずセテスさんは槍を振り回し、斬り伏せ、弾き飛ばし、貫いた。

 

 セテスさん強え! 

 

 

「生きてここを出れないのは貴様らの方だ! 私のフレンを返せぇ!!」

 

 

 鬼気迫る勢いでセテスさんが突撃していく、横に並ぶように先生、ルーナ、ラズワルド、他の生徒たちも戦闘に加わる。

 

 通路内はあまり広くないから、俺の仕事は攻撃魔法による援護と回復魔法だな。

 背後にも注意して動かないと……挟撃されたら大変だ。

 

 敵兵の動きを見るにやはり正規兵のような連中だな、装備も画一的で炎のような意匠も施されている。

 敵の剣術や倒れた敵兵の武装を見る限り、帝国出身者の部隊かな? 

 

 

「君は何を見てるんだ……?」

 

 

 倒れた敵の武装を見ているとシャミアさんに声をかけられた。

 この人も俺と一緒に弓での援護や背後からの奇襲を警戒している様子だ。

 

 

「いや、倒れた敵の武装を見てたんです。動きや武器の形状から言って、帝国人かな? と」

 

「……君はそんなことまでわかるのか? いや、今は戦闘に集中しよう……調べるのは後でいい」

 

 

 それもそうだな……戦闘に集中しなければ……! 

 

 

「ちょっとセテスさん! 突出しすぎよ! 落ち着きなさい!」

 

 

 ルーナがセテスさんを諌めているがセテスさんは構わず突撃している。

 セテスさんのような強者相手でも、敵兵は怯まず戦闘している。

 向こうもかなりの精鋭らしく複数人で連携し集中攻撃されはじめる。

 

「……ぐっ」

 

「セテスさん……! ……痛ぅ……!」

 

「ルーナ! サポートするよ!」

 

 

 セテスさんや護ろうとしたルーナも一緒に攻撃を受けてしまう。

 ラズワルドがカバーに入り、更に迫ってきた敵兵たちは先生の“天帝の剣”を伸ばした一撃で凪ぎ倒された。

 

 

「……ルーナ! ……大丈夫か?」

 

 

 ルーナに〈リカバー〉をかけて回復してやる……結構深くやられたようだな……制服やタイツが血塗れになっている。

 セテスさんもマリアンヌに回復してもらっていた。

 

 

「……セテスさん、フレンが心配で気が気じゃないのもわかるわよ……でも、戦場では常に冷静に……じゃないと、死ぬわ……」

 

「わかった……すまないルーナ……気が逸りすぎたようだ。ベレス、これからは君の指揮に従おう」

 

「焦らず戦おう」

 

 

 先生はセテスさんに呪術道具でフレンの位置を確認してもらっていると、背後から複数の足音がした。

 奥にもまだかなりの数が居そうなのに……新手か? 

 

 

「みんな、遅れてごめん! ジェラルト師匠の傭兵団を連れてきたぞ……これで百人力だ!」

 

「隠し扉を塞ごうとしてる、あやしい人たちをやっつけてたら時間がかかっちゃって……でも、助っ人を連れてきたよ!」

 

 

 ……よかった、兵力を集めに行ったレオニーとヒルダが来たようだ、顔見知りのジェラルト傭兵団の人たちと……

 

 

「我が名はフェルディナント=フォン=エーギル!! 捕らわれたフレンはどこだ? 私が華麗に救い出して見せよう!」

 

「うおおおお、血が騒ぐぜっ!! 悪はどこだ!? 俺がぶっ潰してやる!」

 

「はぁー、せっかく寝ようと思ってたのに……」

 

「狭い通路、仲間との、連携、重要です。声を掛け合い、戦う、戦います!」

 

「ここはどこですか? 何であたし連れてこられたんですか? 何でみんな武器を持ってるんですかぁ!? いったい何が……」

 

「エーデルちゃんとヒューくんは見あたらなかったのよねぇ……私たちでフレンちゃんを助けだしましょう!」

 

「怪我人が出たら、アタクシのところに連れてきなさい!」

 

 

 黒鷲の学級(アドラークラッセ)かっ! ……カスパル、「血が騒ぐ」は俺の台詞だ勝手に使わないように! 

 戦力も十分整い進軍すると、通路から開けた空間に出た。

 敵兵たちもそこで待ち構えていたようだ。

 

 

「よっしあああ!! まかせろ、うおおおお!!」

 

「今度はアンタ!? カスパル、突出しすぎよ!!」

 

 

 カスパルが敵兵たちに突っ込んで行く、命知らずかっ!? 

 慌ててルーナたちも戦闘に加わったが乱戦になっている。

 

 

「ラズワルド! 連携、挟撃、します!」

 

「わかったよ! 任せて、ペトラ!」

 

 

 ラズワルドとペトラが即興で息を合わせ乱戦の中でも確実に戦価を上げている。

 

 

「うひゃー敵がこっちにも!?」

 

「いやぁぁぁ! 来ないでぇ!」

 

「ヒルダさん、ベルナデッタさん、僕たちの後ろに!」

 

「か弱い淑女を守るのは、貴族の務めさ!」

 

 

 ヒルダとベルナデッタはローレンツとフェルディナントに守られている。

 っていうか、ベルナデッタは武器を持ってないのだが、アイツ魔法職だったっけ? 

 

 

「食らえ必殺! アウェイキング・ヴァンダーーー!」

 

「あっ、今の魔法は威力が凄かったね……ねえ、服を脱いで今のをもう一回やってみてよ」

 

 

 リンハルト! 俺を見てないで戦えよっ! 

 黒鷲の学級(アドラークラッセ)は戦場でも自由なやつらのばっかりだな、エーデルガルトの気苦労もわかるぜ……

 

 敵陣を突破したセテスさんたちが、最奥の扉を開けるとフレンを見つけたようだ。

 後はコイツらを殲滅すれば……

 

 

「あ、あの! 背後から敵兵です! ……あの鎌……聖廰で戦った騎士!?」

 

「何!? 死神騎士か……オーディン! まずいぞっ!」

 

 

 イグナーツが指差した先には、あの時聖廰で戦った髑髏の兜の騎士……クロードは今「死神騎士」と呼んでいたが……敵兵と共に現れた。

 アイツがこの兵士たちの指揮官だったのか! 

 

 本当にまずい……先生もラズワルド、ルーナも反対側の最前線だ……援護に来てもらうには距離が離れている。

 まわりにいるのはクロード、イグナーツ、リシテア、マリアンヌ、リンハルト、マヌエラ先生……死神騎士とやりあえる実力があるのは……俺しかいない! 

 

 

「俺が戦う! みんなは周りの兵を頼む! 死神騎士には弓も魔法も撃つなよ! 応撃食らって死ぬぞ! ……リシテアは()()撃つな……頼んだぞ!」

 

 

 死神騎士は猛然とこちらに向かって来た。

 狙いは、フレンの奪還か……先生の“天帝の剣”か? 

 

 

「俺が相手だ!」

 

「どけ! 貴様などに、用はない……」

 

「この前負けておきがらその態度か……この“漆黒のオーディン”の闇の裁きを食らえ……!」

 

「フン、死ね……」

 

 

 口では余裕そうにしているものの1対1では勝つのはかなり難しい相手だ……だが勝機はある……こんなときくらい発動してくれよ……俺の『真の力』よ……

 

 死神騎士の大鎌が大鎌を振り回し斬りつける。

 

 ──ぐああっ! 

 

 回避出来ずまともに食らってしまう……腹の傷口に焼けるような、溶けるような痛みが拡がる。

 

 

「甘く……みるなよ……!」

 

 

 渾身の白魔法〈リザイア〉を放つ! 

 死神騎士から生命力を吸収し、俺の体を回復させる。

 傷口が再び塞がりかけ、朦朧としていた意識がハッキリとする。

 

 

「ぐっ……だがっ、これで終いだ……!」

 

 

 死神騎士にもかなりの負傷を与えた様子だが、俺の〈リザイア〉だけでは仕留めきれなかったか……再び死神騎士が大鎌を振りかざし迫る……

 

 

「終わりは……貴様の方だ……!」

 

 

 死神騎士の周囲を闇が覆い包む。

 咄嗟に跳び退こうとするが……もう遅い! 

 

 

「死んで後悔なさい〈ダークスパイクΤ〉! はぁーーっ!!」

 

 

 リシテアから放たれた上級闇魔法〈ダークスパイクT〉によって死神騎士が吹き飛ばされる。

 

 痛みで立ってられなくなって倒れ込むと、リンハルトとマリアンヌから回復魔法〈リブロー〉が飛んできた。

 それでも、起き上がれないくらいのダメージだ……死ぬかと思ったぜ……

 

 

「むちゃくちゃですよ……あんた……〈リザイア〉での回復を見込んで戦うなんて! 一撃で殺されてたら、どうするんですか!?」

 

「リシテア……この程度、選ばれし闇の戦士である俺にとっては造作もない……貴様の切り札は、奴が万全なら避けられてしま……あぐっ、痛てて」

 

「オーディン……! 喋らないの! 横になってなさい……ああもう、どうしてこんな無茶を……」

 

 

 駆け寄ってきたリシテアとマヌエラ先生から同時に怒られた。

 ……死神騎士は……流石に死んだか? そう思い首だけそちらに向けると、事切れた馬を支えに全身を痙攣させながらも起き上がろうとしていた。

 

 まだ生きてやがったのか……! 

 

 

「そこまでだ……死神騎士」

 

 

 魔法で急に登場した人物に死神騎士が制止させられた。

 その人物は炎の意匠に仮面……魔法で本当の声をわからないようにしている。

 

 

「仕事は終わりだ。無理をする必要は無い」

 

 

 その人物がそう発言すると、魔法で次々と無事だった敵兵が消えていく。

 死神騎士も消え去ってしまった。

 

 その仮面の人物はこちらを少しだけ見ると、先生の方に向き直った。

 

 

「いずれまた会おう。我が名は“炎帝”……世界をあるべき姿に還す者よ」

 

 

 “炎帝”か……コイツがフレンを拐った敵の黒幕か……駄目だ……疲れと痛みで思考が……

 

 

 

 




今回は黒鷲の学級(アドラークラッセ)が途中参戦!二学級共闘再び!

連続で戦闘回…戦闘描写苦手だから疲れました
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